10月27~31日(教養講座:捨てるべき悪い習慣)

~~~ 長谷川塾メルマガ 2025年10月27日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(24~26日)

高市首相 ASEANと首脳会議 「自由で開かれたインド太平洋」へ協力呼びかけ  | NHKニュース  →高市首相が外交デビュー。ASEAN各国首脳は日本初の女性首相を歓迎の様子で、高市首相は元気にハグをしていた。首相を目指していただけあって嬉々としている。仏頂面の石破首相とはずいぶん違う。いきなりの外交ウィーク。どこまで首脳と個人的な信頼関係を築けるか。

高市内閣支持率74%、現役世代戻り自民支持も上昇 - 日本経済新聞 高市内閣の支持率68% 2001年以降3番目の高さ :朝日新聞 高市内閣支持71% 歴代5位 自維連立評価57%… : 読売新聞 高市内閣 保守、若年から高い支持 人事に懸念も  | 毎日新聞 →新聞各社の内閣支持率が出そろった。過去の内閣と比べて高い数字が出ており、特に若い人の支持が高い。初の女性首相も関心を高めている。自民党も復調の傾向だ。

米財務長官 “中国 レアアース関連輸出規制強化は1年間延期” | NHKニュース  →米中対立の火種になっていた中国のレアアース輸出規制について、1年延期される見通しとなった。中国と貿易協議をしたベッセント財務長官が明らかにした。米国も対抗措置として発表していた100%関税を見送る。世界経済の懸念材料がなくなり、明るい材料となる。

日米首脳「同盟さらなる高みに」 高市氏就任後初の電話会談:時事ドットコム →高市首相はマレーシアのホテル、トランプ大統領は大統領専用機からという異例の電話会談。わずか10分間だったが、安倍元首相の話題が出たという。28日に東京で会談し、米軍の横須賀基地をともに訪問する。ケミストリーは合いそうだが、米側からどこまで具体的な注文があるかが焦点。東京は厳戒態勢だ。

公明 西田幹事長 “選挙で立憲候補者の推薦もありうる”  | NHKニュース  →公明党幹事長が「国政選挙で立憲候補の推薦もある」と発言した。自民との連立を解消した当初、長い友好関係を配慮する姿勢も示していたが、いまはすっかり野党だ。自民と維新の連立で政権は右寄りとなった。公明と立憲は中道の対抗軸になりうる。政治活性化のカギだ。

ルーブル美術館 宝石類盗難事件 複数の人物を拘束 パリ検察庁が発表  | NHKニュース  →ルーブル美術館でナポレオン時代の宝石が盗まれた事件で、2人が拘束された。実行犯は4人とみられるが、そのうち1人がアルジェリア行きの飛行機に乗り込む際に捕まった。あまりに手際のいい犯行で、背後関係が焦点になりそうだ。

秋田県知事 “クマ駆除へ自衛隊派遣の検討を要望すべく調整” | NHKニュース  →全国各地でクマの出没が続いているが、秋田県知事が自衛隊の出動を要請する。県内でけが人が出ており、秋田市の中心部でも目撃情報が相次いだ。クマ駆除の法令がないので、防衛省に検討を要望する。人命に関わる事態には違いない。

*** 「今日の名言」

◎榎本武揚(幕臣、明治期の外交官。1908年10月26日死去、72歳)

「学びてのち、足らざるを知る」 「冒険は最良の師なり」 「私が新政府への反乱という行動に出るのは、好んで行うことではない。和を持った天皇の国を作り上げるためである。言葉ではなく行動に出るしかないと決心した。天がもし私を捨てなければ、まためでたく会えるだろう。そうでなければ、私は死んでいることだろう」 「五稜郭はまさに落ちようとしている。軍規は乱れに乱れて味方は頼りない。残った兵士はこの世を惜しんで深夜に語りあっている。ここに来た時は優れた兵士だった者も、今は変わってしまった。甘んじて罰を受けようと思う。後悔は百歳まで続く。私は武士であり、下される処分に対して反論することはない」 「日本人はロシアを恐れ、すぐにでも蝦夷に襲ってくるなどと箸にも棒にもかからない思い込みをしている。私はロシアのことをよく知る立場にあるため、日本人の臆病さがよくわかる。今後のことも考えて、ロシアについての書物を残すことに勤しんでいる」 「振り返ってみて五稜郭のときの苦労を思えば、外務大臣の仕事など、どれほどのものでもない」

*** 今週の教養講座(捨てるべき悪い習慣①)

今週は陥りがちな悪い習慣を考える。経営コンサルタント午堂登紀雄著「捨てるべき40の『悪い』習慣」(日本実業出版社、2015)から5つの悪い習慣を考えます。

◎「プライドを捨てる」   ▼捨てられない人は「成功するチャンスをことごとく逃す」▼捨てられた人は「知識と人脈が広がり最短距離で成長できる」

プライドには、「自分に対するプライド」と「他人に対する見栄のプライド」の2種類があります。自分に対するプライドとは例えば、「自分はこのくらいではへこたれない」とか「自分はまだまだやれる」という自己に対する信頼感、自らの可能性を信じる気持ちのことです。自分がよって立つ根拠であり、行動指針です。

一方、「年下の人間に使われるのは沽券に関わる」とか「自分から謝るものはプライドが許さない」と考える人がいます。これが人生を台無しにする邪魔な感情の「他人に対するプライド」です。他人からバカにされたり、見下されたり、不遜な態度をとられたりすると、「プライドが傷ついた」と逆上します。他人との関係性で優位に立ちたいという見栄にフォーカスされているからです。「器が小さい」と言われるのは、見栄のプライドにしがみつくあまり、他人の言動によって自分の感情が支配されている人のことです。

他人に対するプライドを捨てられる人は、年下の人間にも頭を下げて教えを請うことができます。ちっぽけなプライドよりも、自分の知識欲を満たすことや人脈を広げること、そして自分の成長にフォーカスしているからです。世の中は相手を気分よくさせることが必要です。「へりくだる」ことは、ただでできる自分の販促手段です。自らを利する人間マーケティングです。

自分に自信が持てない場合、プライドを捨てるのは難しいものがあります。3つの方法を紹介します。①「名より実を取れ」作戦②「能ある鷹は爪を隠す」作戦③「凡人に理解されるようになったら終わり」作戦です。③は上から目線の考え方です。「俺の価値はお前のような凡人にわからない。お前に理解されるようになったら終わりだ」と意識の中でだけ考えるのです。傲慢に映るかもしれませんが、自分にとって最も効用のある行動を生み出すための工夫です。

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~~~ 長谷川塾メルマガ 2025年10月28日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(27日)

株価 初の5万円突破 終値でも 最高値更新 米中貿易摩擦への懸念和らぐ | NHKニュース  →高市政権への期待が高まっていたところに、中国のレアアース規制が延期されるニュースが飛び込み、東京株は朝から沸騰した。バブルの懸念もあるが、日米首脳会談での蜜月演出、米国の利下げ観測もあって、しばらくは堅調か。安倍政権同様、高市政権は株価を強く意識しそうだ。

トランプ大統領 羽田空港に到着後 天皇陛下と会見 28日には高市総理大臣と首脳会談へ | NHKニュース  →トランプ大統領が来日し、天皇陛下と会見した。きょう28日は高市首相と会談し、その後、大統領専用のヘリコプターに同乗して米軍横須賀基地に向う。中国や北朝鮮などへの示威行動となる。偶然だが、安倍元首相を銃撃した山上被告の初公判がきょう奈良地裁で開かれる。

参政、「国旗損壊罪」法案を提出:時事ドットコム →参政党は、日本国旗や自衛隊旗などを損壊した場合に罪に問う刑法改正案を参院に単独で提出した。刑法92条は、侮辱目的で外国国旗を損壊したりすると2年以下の拘禁刑などを科すと定めているが、日本国旗に関しては規定がない。自民党や維新も検討している。右派結集のリトマス試験紙か。

元小結遠藤が引退 ざんばら髪でブーム―大相撲:時事ドットコム →大相撲の人気力士・遠藤が引退する。日大でアマチュア横綱など数多くのタイトルを獲得し、2013年春場所に幕下10枚目付け出しで初土俵。昭和以降では最速となる3場所で新入幕した。しかし、けがで九州場所は幕下に陥落が決まっていた。最高位は小結だが、端正な顔立ちで人気は抜群だった。

別の女子学生の運動着にも体液つけたか 津田塾大元職員 再逮捕 | NHKニュース  →教職員の性犯罪が目立っているが、津田塾大職員が女子学生の運動着に体液をつけたとして再逮捕された。「転職を考えるようになり、大学職員の尊厳がなくなり、やりたいことをやろうと思った」と供述している。26日夜の「NHKスペシャル」で性被害と加害の連鎖を特集していた。根が深い。

*** 「今日の名言」

◎吉田松陰(幕末の思想家。1859年10月27日死去、29歳)

「夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、実行なき者に成功なし。故に、夢なき者に成功なし」 「大器をつくるには、急ぐべからず」 「至誠にして動かざる者は、未だこれ有らざるなり」 「武士の心懐は、いかに逆境に遭おうとも、爽快でなければならぬ」 「今日の読書こそ、真の学問である」 「大事なことを任された者は、才能を頼みとするようでは駄目である。知識を頼みとするようでも駄目である。志を立てて、やる気を出し努力することだ」 「過ちがないことではなく、過ちを改めることを重んじよ」 「自分の価値観で人を責めない。一つの失敗ですべてを否定しない。長所を見て短所を見ない。心を見て結果を見ない。そうすれば人は必ず集まってくる」 「人のわずかな欠陥をあげつらうようでは、大才の士は、もとめることができない」 「学問とは、人間はいかに生きていくべきかを学ぶものだ」 「志定まれば、気盛んなり」

*** 今週の教養講座(捨てるべき悪い習慣②)

◎「いい人を捨てる」   ▼捨てられない人は「常に誰かの後ろを歩く人生になる」▼捨てられた人は「普通の人が気づけない価値を見出せる」

誰からも好かれ、人間関係に波風を立てない「いい人」になりたいと思う人は多いでしょう。しかし、いい人は成功から遠ざかります。他人との摩擦を恐れて、非常識なアイデアを打ち出したり、信念ある自己主張をしたりしないため、反対があると打ち負けてしまうからです。意見や主張や提案は、斬新で革新的なものであればあるほど、周囲の反発が起こるものです。自分の意志を貫こうとすれば「生意気な奴だ」と言われます。

ユニクロの柳井正氏、アップルのスティーブ・ジョブズらのような著名な経営者を出すまでもなく、彼らはたいてい社内で怒鳴り散らしていたとか、わがままばかり言っていたとか、周囲を振り回しています。いい人とは言えない、だからこそ成功をつかむのでしょう。「いい人は仕事をしない。決断しない。責任を取らない」という経営者がいます。自分で決断すれば、責任を引き受けなければなりません。利害が反する人から反発を受けることもあります。いい人にはその覚悟はありませんから、決断から逃げ、責任を避けようとします。

人は自分の判断基準に照らしてものを見ています。その基準は自分にとっての都合です。自分にとって都合がよければいい人に映り、都合が悪ければそうでなくなります。いい人と思われたい人は、他人の都合で生きたい人、主体性のない人になります。常に誰かの後ろを歩く人生になるのです。

 いい人よりも「変人」の方が望ましいと考えています。変人とは、時代や事象に対して特殊なセンサーを持っている人、同じものを見ても他人とは違うものが見える人のことです。賛否両論を引き起こしますが、ネガティブな反応は特定の人に刺さっているということです。恐れる必要はなく、喜ぶべきことです。逆に万人に好かれようとすると、誰の心にも残らない可能性があります。皆が当然だと思っていることと反対のことを考えてみる。それを探る思考の過程で、常人には見えない論理や視点、価値、イノベーションのきっかけが生まれるのではないでしょうか。

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~~~ 長谷川塾メルマガ 2025年10月29日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(28日)

日米首脳会談 高市総理大臣とアメリカのトランプ大統領が対面で初の会談 | NHKニュース  →日米首脳会談は友好ムードで進み、高市首相は「日米同盟の新たな黄金時代」と強調した。初対面に加え、習近平主席との会談を控えるトランプ大統領が日米蜜月を強調する必要もあって、厳しい要求はなかったようだ。ヘリコプターに同乗して横須賀基地に行き、空母で演説したが、仲のいい友人同士のようだった。安倍元首相の遺産も大きかった。蜜月を真に対等な関係にできるかどうかが高市首相の外交手腕だ。日本の保守派の「親米右派」というやや矛盾する政治姿勢も押さえておきたい。

トランプ氏をノーベル平和賞に 高市首相が推薦意向「歴史的偉業」:時事ドットコム →安倍首相も推薦したようだが、高市首相も続いた。ここまでする必要があるだろうか。ウクライナの戦闘は続いているし、ガザ問題ではずっとイスラエル寄りで、やっと停戦に持ち込んだ。ルール違反の関税引き上げはするし、国内では批判派を弾圧している。他国はどうみるだろうか。もっとも、ダダでできるトランプ宥和策と考えれば、割安だが。

【詳しく】安倍元総理大臣銃撃事件 山上徹也被告 初公判で起訴内容を認める 殺人などの罪 奈良地裁 | NHKニュース  →殺人は争いがなく、旧統一教会の背景をどこまで斟酌するかが焦点。事件から3年余り。メディアでこの間の動きを特集していたが、旧統一教会がクローズアップされた影響は極めて大きい。韓国でも追及が始まっている。反日を掲げた集金マシンの本質が暴かれつつある。

クマ対策、自衛隊が後方支援へ 秋田県に、小泉防衛相「深刻な状況」:時事ドットコム →日本人の生命が今、最も危険にさらされているのがクマ出没だ。秋田県知事の要請を受けて、自衛隊が後方支援することになった。考えてみれば、政府の対応は鈍くないか。全国で問題になっており、自治体の対応では限界がある。衆知を集めて多角的な対策を検討・実行すべきではないか。

ドジャースが延長18回でブルージェイズ破る 大谷翔平が9打席連続出塁、6時間39分の死闘 : 読売新聞 →かつての高校野球のような激闘18回をドジャースが制した。延長戦は松山商対三沢のようなゼロ行進。2本塁打を放った大谷は4連続敬遠で明徳義塾・馬淵監督をほうふつとさせた。延長19回に突入すれば2日前に完投した山本が登板予定だったが、フリーマンのサヨナラ本塁打で決着がついた。異例ずくめ試合。大リーグはタフだ。大谷はきょう先発する。

*** 「今日の名言」

◎豊田佐吉(発明家、トヨタグループ創始者。1930年10月30日死去、63歳)

「わしの今日あるのは、天の心というものだ。こちらも社会へ奉仕せにゃいかん道理だ。誠実というその字を見ろ。言うことを成せという言葉だ」 「男はいらぬことを考える必要はない。志を立てた以上、迷わず一本の太い仕事をすればよい」 「いくら儲けたいの、いくら儲けねばならんのと、そんな横着な考えでは人間生きてゆけるものではない」 「世のため、国のためという考えで一生懸命に働いてゆけば、食う物も着る物も自然とついて来る」 「人間のやったことは、人間がまだやれることの100分の1にすぎない」 「発明発見とか創意工夫の世界は、あくまでも広大無辺で、今まで人間の踏み込んだ地域は九牛の一毛にも達していない」 「大きな未開の秘庫は早く扉を開けてくれと、中からいつも我々に呼びかけている。しかもその扉を開く鍵は、いつも、どこにも、誰の足下にも転がっておるのである」 「障子を開けてみよ、外は広いぞ」

*** 今週の教養講座(捨てるべき悪い習慣③)

◎自己啓発書を捨てる ▼捨てられない人は「関係者のカモになる」▼捨てられた人は「本当に必要な実務書に出会える」

自己啓発書には、「自分の思い込みや固定観念を打ち破ってくれる」「新しい着想・視点が得られる」「心が元気になる。やる気になる」などの利点があります。私自身、起業するまでは無数の自己啓発書を読んでいました。しかし、独立して会社を経営するようになると、読まなくなりました。何かをやりたいけど、どうしていいかわからないという時期は、自己啓発書に背中を押してもらうことも必要でしょう。行動するパワーが得られるなら、どんどん利用した方がいいでしょう。

しかし、自己啓発書は何をどうやるかまでは教えてくれません。例えば、ネットビジネスを始めたいと思ったら、関連した実務書を読むはずです。自分のやりたいこと、やるべきことが固まっている人は、自己啓発書を読む必要はないのです。本は営利を追求する商品です。幅広い読者層に受け入れられ、炎上や批判を受けないように、きれいごとが多いことも割り引く必要があります。成功者と呼ばれている人でも、取引先との金銭トラブルを抱え、裁判で訴えられている人もいます。ビジネスはきれいなことだけでは勝てません。事業を拡大すれば、善悪含めていろんな人との接触が増え、トラブルは避けられないものです。

しかし、経営者が書く自己啓発書には、そうしたマイナス情報はあまり書かれていません。きれいごとを鵜呑みにすると、いい人になって、本当に賢い人に出し抜かれてしまいます。人は誰でも過去を美化して思い出にする傾向があります。本当にやるべきことは、その人が今やっていることを真似るのではなく、成功者になる発展途上でやっていたことを真似ることのはずです。

自己啓発書を読む時には、本から得た情報を自分の中に取り込んで実践し、軌道修正してさらに繰り返し実践し、再現性のあるノウハウとして身体に染み込ませることが重要です。人間は同じ状況に遭遇しても、感情によって思考は左右され、判断や行動が変わります。その積み重ねが自分の人生を決めています。自己啓発書から得る必要があるのは、自分に置き換えて考えること、今の自分が持っていない望ましい思考習慣を手に入れることではないでしょうか。

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~~~ 長谷川塾メルマガ 2025年10月30日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(29日)

FRB 政策金利0.25%引き下げを決定 2会合連続【会見詳しく】 | NHKニュース | アメリカ、金融 →米国のFRBが0.25%の利下げを決めた。政策金利は3.75%から4%の幅に変更し、2ヶ月連続の利下げとなる。雇用情勢の悪化や物価上昇を懸念したとされるが、政府機関の閉鎖で雇用統計の発表が延期されている。トランプ政権の圧力が効いているか。

JR東海リニア中央新幹線  総工事費11兆円の見通し 約4兆円増 | NHKニュース  →課題が山積しているリニア中央新幹線。JR東海は7兆円としていた工事費を11兆円に引き上げた。2035年の開業を前提としているが、その通りになるか不透明だ。ドンと言われた故・葛西会長がけん引したプロジェクト。経営への影響を懸念する見方もあり、東海道新幹線の収益化に走っている。

アメリカ トランプ大統領 朝鮮半島の平和実現に取り組む 米韓首脳会談で | NHKニュース  アメリカ トランプ大統領 中国 習近平国家主席 首脳会談  | NHKニュース →APECが開かれる韓国を舞台にした外交が本格化する。注目はきょうの米中首脳会談。ていねいに事前調整しているようで、ネガティブなサプライズはなさそうだ。対立を管理する必要性についてコンセンサスがあるとも言えるか。

日米防衛相会談”インド太平洋地域の平和と安定の責務果たす” | NHKニュース  →日米防衛相会談が開かれ、小泉防衛相がデビューした。今年度中に防衛費GDP2%を前倒しすることを表明した。防衛と防災は、どの程度のコストをかければいいか難しい領域だ。ハードに偏らず、ソフトを重視した効率的な対応が重要になる。「厳しい安全保障環境」の言葉に流されず、国民的議論が必要だ。

高市首相 31日に中国 習主席と初会談へ調整 APEC首脳会議出席で | NHKニュース  →高市首相が31日、中国の習近平主席と初会談に向けて調整している。あいさつ程度と思われるが、高市首相は靖国参拝や過去の言動から対中強硬派とみられている。最初の顔合わせでどんな発言をするか。現実と理念のどちらを重視するかわかりそうだ。

ガザ、イスラエル攻撃で100人超死亡 ハマスの「合意違反」主張―停戦後最大規模の被害:時事ドットコム →イスラエルがガザを激しく攻撃している。人質の遺体引き渡しで合意違反があったという主張だが、攻撃一辺倒というネタニヤフ首相のやり方は一貫して異常。トランプ大統領がノーベル平和賞を望むなら、すぐに中止を働きかける必要があるだろう。

アサヒ障害、広がる影響 発生1カ月、復旧見通せず:時事ドットコム →アサヒビールグループへのサイバー攻撃から1ヶ月。影響はアサヒだけにとどまらず、店頭から商品が減り、他メーカーも御歳暮ビールの販売中止などに追い込まれている。アサヒは手作業で作業を続けているが、復旧にはほど遠い。過去の商圏も縮小するはずで、日本企業に大きな教訓を残している。

*** 「今日の名言」

◎インディラ・ガンジー(インドの首相。1984年10月31日暗殺、66歳)

「質問する力はすべての人間の進歩の基礎です」 「私たちは正しいことをすべきである。そして正しいことをするのに危険が伴う時、私たちは危険を冒す必要がある」 「握り拳のままでは、握手などできません」 「意志のないところに愛はない」 「私の命がわが国のためになるなら、私はそれを厭いません。今日死ぬとしても、私の血の一滴一滴がわが国を元気づけてくれるでしょう」 「私は最後の息がなくなるまで奉仕を続ける」 「私たちが沈黙している時、私たちは一つである。話すとき、私たちは2人になる」 「人々は自分の権利をよく覚えている。しかし自分の任務を忘れる傾向がある」 「人気は品質の保証にはなりません」 「人生から困難を排除することはできません。唯一できることは、それらを受け入れることです」 「能力は常にテストによって評価されるわけではない」 「強さとは自分自身で行うことができるものであり、他人から借りるものではありません」

*** 今週の教養講座(捨てるべき悪い習慣④)

◎顧客志向を捨てる ▼捨てられない人は「大胆な発想から遠ざかる」▼捨てられた人は「世の中をひっくり返すアイデアが出る」

消費者のニーズを最優先して商品やサービスを開発する「マーケット・イン」という考え方は、ビジネスで必須とされています。ある程度その通りだと思いますが、ヒット商品は反対の「プロダクト・アウト」から生まれることが多いのも事実です。企業側の論理や思想、感性などを優先する手法です。

かつては「こういうものが欲しい」という人々のニーズは明確でしたが、今は違います。顧客に何が欲しいかを聞いても、はっきりした反応はありません。かつて新商品開発のモニター調査に立ち会ったことがあります。「この値段だったら買う」とモニターが大絶賛した商品があったのですが、結果は惨敗でした。調査という特殊な環境で、単一商品だけを評価するときの印象と、実際の売り場では、かなり乖離があると感じました。

考えてみれば当然です。調査で何が売れるのかわかるなら、調査会社は全てのビジネスを独占できるはずです。調査に意味がないということではありません。調査方法を相当練らなければならないということです。

商品開発の一つのあり方として「ハートイン・プロダクトアウト」を提唱しています。開発者が猛烈に欲しいというものを商品化する考え方です。多くのヒット商品には開発者の熱い思いが込められています。その猛烈な情熱が顧客をしてそういうものが欲しかったと言わしめる需要の創造につながるのです。

自分が強烈に欲しい物の後ろには、同じ思いの人が大勢います。自分ではいいアイデアだと思っても、周りの反応が散々だった場合、たいていの人が諦めてしまうでしょう。しかし、たった1人でも夢中にさせられるなら、売れる可能性があり、市場に出してみる価値があります。むしろ全員から「いいじゃない」と言われた時の方が要注意です。それは誰もが理解できる常識の範囲を出ていない、陳腐なものである可能性があります。

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~~~ 長谷川塾メルマガ 2025年10月31日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(30日)

米国「追加関税引き下げ」 中国「レアアース輸出規制停止」 | NHKニュース  →米中首脳会談は、米国が関税引き上げ、中国がレアアースの輸出規制を延期し、めでたく終わった。もっともトランプ大統領が関税引き上げを仕掛け、中国がレアアースで反撃し、米国が降りただけとも言える。米国を押し返せるのは中国ぐらいだ。台湾問題など安全保障面での深いやり取りはなかったようだが、トランプ大統領はなぜか核実験の再開を指示した。爆発を伴う核実験なら1992年以来。中露に対抗する狙いのようだが、真意は不明。強行すれば、世界的な非難は必至だ→ トランプ米大統領、核実験の開始指示 中ロに対抗:時事ドットコム

高市首相 韓国イ大統領と初の日韓首脳会談 | NHKニュース | 高市内閣、APEC、韓国 →韓国でタカ派として警戒された高市首相。初の日韓首脳会議では笑顔でシャトル外交の継続を提案し、緊密な連携を強調した。対日強硬派とみられたイ・ジェミョン大統領も「初めて会えて本当にうれしい。日本史上初の女性総理で、格別な意味を持ってお祝い申し上げる」と歓待した。ともに政治家だ。

警察、ライフル銃でクマ駆除 緊急対策、11月中旬取りまとめ―政府:時事ドットコム →クマによる死者は12人にのぼり、国内最大級の課題だ。やっと政府の関係閣僚会議が開かれた。政治空白の余波と言える鈍さだ。警察によるライフル射撃を急ぎ、来月中旬に対策をまとめる方針。「ガバメントハンター」「アーバンベアー」といった聞き慣れない言葉が定着しそうだ。

利上げへ「春闘の初動」見極め、植田総裁会見 6会合連続維持―2委員が反対・日銀会合:時事ドットコム →経済合理性だけから考えれば、日銀は早く金利を上げて正常化したいのが本音。会合では2人の委員が利上げを主張したが、7人が現状維持に賛成した。利上げに否定的な高市政権の誕生で、植田総裁は春闘の動きを見たいと様子見の構え。年内利上げはないか。

法人所得102兆円、過去最高更新 24年度決算、税額もバブル期超え―国税庁:時事ドットコム →2025年度の法人所得は前年度比4.1%増の102兆円で過去最高となった。過去最高は4年連続。申告税額も同7.6%増の18兆7139億円で、バブル期を上回り、過去最高となった。企業は潤っている。もっと賃金アップを、もっと投資を!

プロ野球 ソフトバンクが日本一 5年ぶり12回目 阪神に延長11回で勝利 日本シリーズ第5戦 | NHKニュース  →日本シリーズはソフトバンクが5年ぶりに日本一になった。セ・リーグを断トツで制した阪神だが、第1戦を勝ったものの4連敗。主砲でMVPに輝いた山川を勢いづかせたことが敗因と岡田前監督は解説していた。交流戦もパ・リーグ優位で、実力差が広がっていないか。

*** 「今日の名言」

◎デール・カーネギー(米国の作家、自己啓発家。1955年11月1日死去、66歳)

「幸福になりたければ、見返りを求めるな。ただ、ひたすら、他のために尽くせば良い」 「深い思いやりから出る感謝の言葉をふりまきながら日々を過ごす。これが友を作り、人を動かす要諦である」 「仕事を一つ征服するごとに実力が増していく。小さい仕事を立派に果たせるようになれば、大きい仕事の方はひとりでに片がつく」 「他人にどう思われているかなどと心配する暇があれば、人々が称賛するものを成し遂げることに時間を使うべきだ」 「人は誰でも、他人よりも何らかの点で優れていると考えていることを忘れてはならない。相手の心を確実につかむ方法は、相手が重要人物であると認めてやることだ」 「次の6つの心得を守ろう。1.相手の話に熱心に耳を傾ける。2.相手の話に口をはさまない。3.初対面の人の名前はすぐ覚え、できるだけ使う。4.もし相手の言い分が間違っていても、やりこめない。5.自分のほうが偉いといった態度を見せない。6.自分の考えが間違っていれば、素直にあやまる」

*** 今週の教養講座(捨てるべき悪い習慣⑤)

◎問題解決思考を捨てる ▼捨てられない人は「やらなければいけない問題が増える」▼捨てられた人は「本当に大切な問題の解決に集中できる」

「問題解決」という言葉が浸透しています。日常においても多くの問題が起こっています。どう対応するかで人生は大きく変わります。問題解決のアプローチには一般的に3つのパターンがあります。【1】発生する問題解決【2】発見する問題解決【3】創造する問題解決、です。

1番目は、起こった問題を解決するものです。一般的な問題解決はこれをイメージする人が多いでしょう。病気になって医者にかかり、治療してもらうパターンです。トラブル対応の対症療法で、場当たり的ともいえます。2番目は、問題の芽を見つけ、表面化しないように策を講じることです。問題として顕在化する前に手を打てれば、問題になりません。健康に気をつけて医者にかからずに済むようにしておくようなものです。3番目は、自分で問題を探して取り組むことです。自分の弱点を自分で特定し克服する、自分の長所を見極めて伸ばすといった行動です。

4番目のアプローチを紹介します。非常に単純ですが、問題を問題だと認識しないものです。他人が「それは問題だ」と言っても、自分が問題視しなければ、解決する必要がなくなります。「自分はぽっちゃり型で、健康診断を受けたらメタボ認定された」という場合、日本の常識ならダイエットした方がいいとなるでしょう。しかし、ぽっちゃり型の方が長生きするというデータもあります。コレステロールが悪いというのは間違っているという説もあります。自らの頭で考え、自分の中に合理的な理由があれば、気にする必要はないことがあります。

要するに、他人が提示した問題を自分で考えることです。簡単に「解決しなければならない」と思い込まないことです。自分が本質的に重要に感じられないこととは、他人がどう言おうと、できる限り無視することです。