2026年3月16~20日(教養講座:イランの基礎知識)

~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年3月16日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(13~15日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう

トランプ氏 ホルムズ海峡安全確保へ 日本などの艦船派遣に期待 | NHKニュース →19日からの日米首脳会談の重要性がさらに高まった。トランプ大統領は、日本などに対してホルムズ海峡への艦船派遣に期待を表明した。日本として、戦後最大の決断を迫られるかもしれない。根源的にどう考えるか、法律的にどう判断するか、予測不能のトランプ政権にどう対応するか。まずは高市首相の振る舞いが焦点だが、日本人全体も問われる可能性がある。

自民・小林鷹之氏、艦船派遣「慎重に判断」 野党から懸念相次ぐ:時事ドットコム →トランプ大統領の艦船派遣への期待を受けて、NHKの日曜討論は白熱した。自民党の小林政調会長は「自衛隊法82条に基づく海上警備行動を発令するかどうかは、法理上、可能性は排除しないが、いまの紛争が続いている状況では慎重に判断すべきだ。艦船派遣は、非常にハードルは高いと考えているが、政府は冷静に見極めて適切な対応をしてほしい。事態の早期沈静化こそが本質的に重要だ」と述べた。野党側からは「高市首相には無理なことを請け負うのだけは絶対にやめてもらいたい。安請け合いだけはしてもらいたくない」「トランプ大統領の要請を断れないなら訪米は中止すべきだ」と会談を懸念する声が出た。政治家・国会の本質的な役割が問われる。

WBC2026 日本 侍ジャパンはベネズエラに逆転負け 大会連覇ならず | NHKニュース →大統領が拉致されたベネズエラに負けた。WBCで日本は準々決勝で敗退した。大谷が初回でソロホームランを打ち、3回には森下の3ランで逆転したが、山本ら投手陣が3本のホームランを浴び、5対8で敗れた。ネットフリックスの独占中継で地上波では見られず、結果ともども欲求不満の大会となった。

新年度予算案 衆院本会議で可決 自民・維新両党など賛成多数で | NHKニュース  →高市政権の年度内予算成立の方針で、衆院を駆け足で通過した。参院は少数与党なので、相当なすったもんだが予想される。政権はどこまで年度内にこだわるのか。野党は結束して押し返すことができるか。イラン情勢への対応にも影響しそうだ。

ミラノ・コルティナ パラリンピック閉会式  | NHKニュース  →パラリンピックが閉幕した。日本は銀メダル3個、銅メダル1個。オリンピックと比べて地味な成績だった。活躍ストーリーもあまり報道されず、静かな大会となった。とはいえ、参加者はじめ関係者の努力は成績とは関係ない。健闘を称えたい。

4.2億円強奪容疑で7人逮捕 東京・上野、複数の暴力団幹部関与か:時事ドットコム →東京・上野の路上で1月末に起きた4.2億円強奪事件は、山口組など暴力団員の犯行だった。警視庁が7人を逮捕した。犯行日の午後8時ごろ、板橋区内の公園で集合し、現場に向かったという。羽田と香港でも関連した事件が起きている。全容解明はこれからだ。

*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)

カール・マルクス(独の哲学者、経済学者。1883年3月14日死去、64歳)

「自らの道を歩め。他人には好きに語らせよ」 「我々は他人を解放する前にまず自分を解放しなければならない」 「人間にとって最大の幸福は、自分を生かせる仕事に巡り合うこと」 「思想が現実に迫るのみでは十分ではない。現実が自ら思想に迫るのでなければならない」 「すべてを疑え」 「社会から切り離された自我など有り得ないし、社会と無関係に生きることなど何人たりともできない」 「歴史は繰り返す、1度目は悲劇として、2度目は茶番劇として」 「人間とは、自分の運命を支配する自由な者のことである」 「豊かな人間とは、自身が富であるような人間のことであって、富を持つ人間のことではない」 「何をするにも最初が肝心、という格言はどんな学問にもあてはまる」 「人間が宗教の中で彼自身の頭の作り物に支配されるように、資本主義的生産の中では、彼自身の手による作り物に支配される」 「万国の労働者よ、団結せよ!」

*** 今週の教養講座(イランの基礎知識①)

 アメリカの攻撃でニュースの焦点となったイラン。日本から遠く、イスラム教なので「アラブの一角」という印象も強い国です。しかし、言語はアラビア語ではなくペルシャ語で、ペルシャ人に分類され、独自の文明を持っている大国です。基礎知識をまとめました。

【1】ペルシャ文明とイランの歴史――古代帝国から現代国家まで

イランという国を理解するうえで最も重要なのは、まず「ペルシャ文明」の長い歴史である。イランは単なる中東の1国家ではなく、3000年近い歴史を持つ文明国家である。その起源は紀元前6世紀、アケメネス朝ペルシャ帝国にさかのぼる。王ダレイオス1世の時代、この帝国は、西はエジプトから東はインド近くまで広がり、当時の世界最大級の帝国となった。広大な領土を統治するため、道路網や郵便制度、地方統治制度が整備された。こうした制度は後の国家運営のモデルともなった。

当時の宗教はゾロアスター教である。善と悪の対立という思想は、後のユダヤ教、キリスト教、イスラム教にも影響を与えたと指摘されることも多い。ペルシャ文明は宗教思想の面でも世界史に大きな足跡を残している。

しかし7世紀、アラブ人によるイスラム征服によって状況は大きく変わる。ペルシャはイスラム世界に組み込まれたが、ペルシャ文化そのものは消えなかった。むしろイスラム文明の中で重要な役割を果たし、文学や学問で多くの成果を生み出した。16世紀にはサファヴィー朝が成立し、ここで決定的な出来事が起こる。国家の宗教として「シーア派イスラム」が採用されたのである。この決定は現在まで続くイランの宗教的特徴を形づくった。

近代になると欧米列強の影響が強まり、国内では近代化をめぐる混乱が続いた。1925年にはパーレビー王朝が成立し、西欧型の近代化政策が進められたが、急激な改革は宗教勢力や民衆の反発を招いた。そして1979年、イラン革命が起こる。国王は追放され、宗教指導者ホメイニを中心とする「イスラム共和国」が誕生した。これによってイランは、近代国家でありながら宗教が政治の中心にあるという独特の体制を持つ国となった。

イランの歴史は「ペルシャ文明」「イスラム化」「近代化」「革命」という大きな転換を経て現在に至っていることが分かる。

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~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年3月17日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(16日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう

辺野古沖で船2隻転覆 高校生と船長死亡 大波受けて転覆か | NHKニュース →沖縄・辺野古で、同志社国際高校生の乗った船が転覆。女子高生と船長が亡くなった。研修旅行の一環だった。同校は1980年設立で、3分の2が帰国子女。ほとんどが同志社大に進学する。社会問題の現場を見ることは大きな教育効果があるが、あまりに痛ましい事故となった。船長は埋め立てに抗議していた牧師で、「海のガンジー」と呼ぶ人もいた。

政府、石油備蓄の放出開始 過去最大規模、ホルムズ封鎖で:時事ドットコム  →石油備蓄の放出が始まった。国家備蓄30日分、民間備蓄15日分を4月中旬まで放出する。過去最大規模で、約8000万バレルにのぼる。ガソリン価格は上昇しているが、高市首相は1リットル170円程度に抑える方針。どこまで効果があるか。

高市首相 日本関係船安全確保に法律の範囲内で何ができるか検討  | NHKニュース →ホルムズ海峡への艦船派遣が国会で取り上げられた。高市首相は「日本の法律の範囲内で、何ができるか検討中だ」と述べた。慎重な姿勢を示したが、トランプ大統領とどう向き合うか。まずは今回のイラン攻撃をどう評価するかが本質だが、それは議論しないという。国民は固唾をのんで見守るしかないのか。

米アカデミー賞授賞式 日本の作品ノミネートも受賞ならず | NHKニュース →日本で大ヒット中の「国宝」がメーキャップ・ヘアスタイリング賞にノミネートされていたが、受賞しなかった。外国人にはアピールできなかったようだ。「ワン・バトル・アフター・アナザー」が作品賞など6部門で受賞した。レオナルド・ディカプリオ演じる元革命家の男性が、連れ去られた娘を助ける戦いに身を投じていく様子を描いている。

甲府と岐阜、高知で桜開花 全国で最も早く―気象庁:時事ドットコム →早くもサクラが開花した。高知は昨年に続いて、日本一早い。甲府は、1953年の統計開始以来、最も早い記録を更新。岐阜は89年や2021年、23年と並んで最も早かった。2月に平均気温が平年よりかなり高い時期があったことが影響したという。これから各地で一気に開花しそうだ。

*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)

◎吉本隆明(評論家。2012年3月16日死去、87歳)

「いいことを照れもせずにいう奴は、みんな疑ったほうがいいぞ」 「いい生き方とは、自分が持って生まれた運命や宿命に素直に生きていくことではないか。運命や宿命は、その人と母親との関係で形成されてきたものだと思う」 「社交性に富み、効率的に仕事する人を評価する風潮があるが、私は評価しない。引きこもってでもいいから何かを完成させる人間になりなさい」 「激動のときに自分がこう考えていると、できる限り率直に公開しよう。孤独な感じでも誤謬も何も恐れずに公言しよう」 「自分自身で見聞きしたり、確認したりしたことがない社会的な評価や、酵母のようにふくらんだ風評は一切信じるな」 「東京大学の先生だから教養があるかというと、それは全然違う。東大の先生は知識があるに決まっているわけで、それは専門的ということ。教養があることとは違う。教養については、学校や学歴がどうだということとは全然関係ない」

*** 今週の教養講座(イランの基礎知識②)

【2】シーア派国家としてのイラン ― 宗教が政治を形づくる

イランを理解する上で欠かせないのが、イスラム教の宗派問題である。世界のイスラム教徒の大多数はスンニ派だが、イランではシーア派が主流である。人口の約9割以上がシーア派であり、世界でも珍しい。

スンニ派とシーア派の対立は、7世紀にさかのぼる。預言者ムハンマドの死後、イスラム社会の指導者を誰が継ぐべきかという問題が起きた。多数派は有力者の合議による指導者を認めたが、少数派はムハンマドの血統を引き、神に選ばれたアリーこそ正当な後継者だと主張した。これがシーア派の起源である。

シーア派では、宗教指導者(イマーム)の権威が非常に重要視される。歴史の中で多くのイマームが迫害を受けたため、シーア派には「殉教」「正義のための闘争」という精神が強く根付いた。

イランではこの宗教思想が政治制度にも組み込まれている。革命後に制定された憲法では、「イスラム法学者による統治」という原理が採用された。最高指導者と呼ばれる宗教指導者が国家の最終的な権威を持つのである。

最高指導者は軍隊、司法、国営メディアなどに強い影響力を持つ。最近まで最高指導者はアリー・ハメネイ師だったが、米国の攻撃で死亡し、次男のモジダバ師が継いだ。大統領も選挙で選ばれるが、国家の基本方針は最高指導者が決める仕組みになっている。

革命防衛隊という強力な軍事組織も存在する。これは革命体制を守るために作られた組織で、軍事だけでなく経済や外交にも影響力を持つ。イランでは宗教と政治が密接に結びついている。そのため、外交政策や社会政策も宗教的価値観と切り離して考えることができない。イランの政治を理解するには、シーア派という宗教思想を知ることが不可欠である。

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~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年3月18日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(17日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう

イラン情勢 トランプ大統領 ホルムズ海峡への艦船派遣めぐり各国に不満 圧力強める | NHKニュース  トランプ氏 ホルムズ海峡船舶護衛 “支援は不要” NATOを批判 | NHKニュース  →イラン情勢は時々刻々と動いている。トランプ大統領が艦船派遣をめぐり、日本などの消極姿勢に不満を強めている。その後、「支援は不要」とも言い出している。ベッセント財務長官は「ホルムズ海峡は自然と開放に向うだろう」と予測した。短期で終わるのか、長期化するのか。米国の出口戦略がはっきりしないこともあり、不透明感が強まっている。

政府 日米首脳会談でアラスカ産原油の調達要請へ | NHKニュース  →注目の日米首脳会談。高市首相は「したたかな外交をする」という。今のところ米国への協力に慎重姿勢だが、アラスカ原油の調達を要請するという。80兆円の投資案件の1つ。「アラスカ原油を提供するから、日本は艦船を出せ」とトランプ大統領に迫られないか。すべてがディールになる。

”イランの国防・外交統括のラリジャニ氏を殺害” イスラエル国防相が発表 | NHKニュース  →イスラエルはイラン要人の斬首作戦を続けている。イランとの戦闘は、イスラエルがアメリカを引きずり回している側面もある。イスラエルは世界全体まで考えていない。カナダのカーニー首相が提案したように、ミドルパワーが結束して、この2国を止める政治力を発揮したい。

公示地価、5年連続上昇 東京、マンション需要で伸び―国交省:時事ドットコム →公示地価が全国平均で前年比2.8%伸び、5年連続の上昇となった。住宅地の全国平均は、横ばいの2.1%増だが、東京の伸びが目立った。上昇率上位10位のうち東京都心部の地点が6カ所も占めた。都道府県別の伸び率でも東京は6.5%増で、18年ぶりに全国トップとなった。

森重昭さんが死去 オバマ氏と抱擁の被爆者―広島:時事ドットコム →被爆者でオバマ大統領の抱擁を受けた森重昭さんが亡くなった。88歳。戦後、通っていた国民学校の敷地で米兵の遺体が見つかったことをきっかけに、被爆死した米兵捕虜の研究を開始。会社勤めをしながら被爆死した12人を特定。米国の遺族を捜し当てた。「死んだ米兵も人間」と言っていた。

*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)

◎藤原銀次郎(王子製紙初代社長、日本の製紙王。1960年3月17日死去、90歳)

「仕事を自分のものにせよ。仕事を自分の学問にせよ。仕事を自分の趣味にせよ」 「月給の額を忘れよ。仕事の報酬は仕事である」 「人に使われず、仕事に使われよ」 「時々、必ず大息を抜け」 「新しい発明、発見に努めよ」 「この道一筋を貫け」 「新しいアイデアは大切だが、それを実行することはさらに大切である」 「ギブ・アンド・テイクは人間社会の鉄則である」 「人間、欲のない人間になったらおしまいだ。欲の出しすぎはよろしくないが、欲のなさすぎも困りものだ。欲がないのは大変きれいに聞こえるが、その実、骨を折ることが嫌い、精を出すのが嫌いで、つまり人間が怠け者の証拠である」 「第一に知恵である。第二に涙である。第三に勇気である」 「覚えなくてもいいようなことをたくさん覚えているから、覚えていなければならないことを忘れてしまう。自分が入用でないことは皆忘れてしまえばよい」

*** 今週の教養講座(イランの基礎知識③)

【3】イラン革命と政治体制  ― イスラム共和国の仕組み

1979年のイラン革命は、20世紀で最も重要な革命の1つと言われる。王政が倒れ、宗教指導者が国家を導く体制が誕生したからである。革命前のイランでは、パーレビ国王が西欧型の近代化を進めていた。女性の権利拡大や産業化などが進められたが、政治的には独裁体制であり、秘密警察による弾圧も強かった。急速な西洋化は宗教勢力や伝統的な社会層の反発を招いた。

こうした不満が爆発し、1979年に革命が起こる。亡命していた宗教指導者ルーホッラー・ホメイニが帰国し、王政は崩壊した。そしてイスラム共和国が成立した。この新しい国家体制は、非常に独特である。最高指導者が国家の最終的な決定権を持つ一方で、大統領や国会は選挙で選ばれる。「宗教指導体制」と「民主的制度」が同時に存在している。

ただし、選挙には制限がある。候補者は「護憲評議会」と呼ばれる機関の審査を通らなければならない。このため体制に反対する政治勢力は基本的に排除される。政治の中では大きく「保守派」と「改革派」が存在する。保守派は宗教体制を重視し、改革派は政治や社会の自由を拡大しようとする。選挙のたびに両者が争うが、最終的な権限は宗教指導層が握っている。

この政治体制は、革命の理念を守るために作られたものだが、同時に多くの矛盾も抱えている。若者や都市部では自由化を求める声が強く、政治的な緊張が続いている。

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***デイ・ウォッチ(18日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう

イランがイスラエルにクラスター弾 米軍はバンカーバスター攻撃:時事ドットコム イスラエルがイラン情報相を殺害 体制内の「全員が標的」:時事ドットコム→イランをめぐる戦闘はかなりエスカレートしている。イランがクラスター弾を打ち込み、米国はバンカーバスターで攻撃。イスラエルはイラン情報相を殺害した。もうどの国もついていけない。停戦に向けて3カ国以外が結束すべきではないか。いまこの瞬間も大量の血が流れている。

米大統領、日本の支援「不要」 対イラン、艦艇派遣要請を撤回―同盟国に不満ぶちまけ:時事ドットコム →ディール発想に染まっているトランプ大統領。常識も倫理観もないことが、今さらながら明らかになった。相談もなく始めた戦闘に協力を求めたが、断られると「世界最強の米国の大統領として言えば、誰の助けも必要ない」と言う。もう誰も相手にしないだろう。

米 テロ情報分析トップ辞任 “イラン軍事作戦 支持できない” | NHKニュース →イラン攻撃に反対してトランプ政権の国家テロ対策センターのトップが辞任した。「良心に照らして戦争を支持できない。イランは差し迫った脅威ではなかったイスラエルとロビー団体からの圧力で始められたことは明らかだ」としている。軍事介入を嫌うMAGA派とみられる官僚で、支持勢力の流動化が伺える。

大手企業 満額回答相次ぐ トヨタ自動車や三菱電機など | NHKニュース →春闘の集中回答日。大手企業は軒並み満額回答だった。スズキは要求を上回る回答をした。平均賃上げ率は5.1%で、連合が目標としていた5%以上を上回った。物価上昇率は2%前後なので、大手の実質賃金は上昇する。中小企業にも及べば、朗報だ。

個人保有の金融資産 去年12月末時点で2350兆円余 過去最高更新 | NHKニュース  →日本の個人金融資産はGDP(634兆円)の4倍近い。過去最高を記録し、株や投資信託が伸びている。預貯金は18年ぶりに50%を下回った。金融資産がもっと消費に回れば、GDPはもっと成長する。不安心理が個人消費を冷え込ませ、日本経済の足を引っ張っている。日本はカネの使い方が下手だ。

*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)

◎アーサー・C・クラーク(英のSF作家。2008年3月19日死去、90歳)

「インターネットは人間の歴史の中で最も偉大な革命であろう」 「私は時おり、宇宙が天文学者を永久に驚かせるよう設計された機械ではないかと思うことがある」 「自分の限界がどこにあるか発見するためには、自分の限界を超えて不可能だと思われるところまで行ってみるほかはない」 「魔法とは、まだ解明されていない科学のことだ」 「人間にとっていちばん大切な資質は、想像力と実現力、そして愛である。想像力はすべてにおける第一歩であり、これがなければいかなる発展もあり得ない」 「私は未来を予言しようと試みたことは今までに一度もない。私が試みたのは、既知の事実に基づいて、これから起こりえることを客観的に予測するということだ」 「高名で年配の科学者が『可能である』と言えば、その主張はほぼ間違いなく正しい。『不可能である』と言った場合は、その主張はまず間違っている」

*** 今週の教養講座(イランの基礎知識④)

【4】中東の地政学とイラン  ― 地域大国としての役割

イランは中東で最も重要な地域大国の1つである。人口は約9000万人、領土も広く、エネルギー資源も豊富である。こうした条件から、イランは中東の勢力バランスの中心的存在となっている。

まず大きな対立関係にあるのがアメリカである。1979年の革命後、アメリカ大使館占拠事件が起こり、両国関係は急速に悪化した。その後も核開発問題や制裁をめぐって対立が続いている。イスラエルとも強い緊張関係にある。イランはイスラエルの正統性を認めておらず、イスラエル側もイランの核開発を大きな脅威とみなしている。

サウジアラビアとの競争関係も重要である。サウジはスンニ派の大国であり、イランとは宗派の違いもあって地域の覇権をめぐる競争関係にある。イラクとは一時対立関係にあり、イラン・イラク戦争(1980–1988)を戦ったこともある。

イランは中東各地の武装組織や政治勢力に影響力を持っていると言われている。レバノンのヒズボラ、シリア政府、イラクのシーア派勢力などがその例である。これによりイランは地域全体で強い影響力を維持している。

世界のエネルギー輸送の要所であるホルムズ海峡もイランの近くにある。この海峡は世界の石油輸送の重要なルートであり、イランの動きは世界経済にも影響を与える。このようにイランは単なる一国ではなく、中東政治の構造そのものに関わる存在なのである。

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~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年3月20日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(19日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう

高市首相 “事態の早期沈静化の必要性など しっかり伝えた” | NHKニュース  会談終了 高市首相「平和と繁栄もたらせるのはドナルドだけ」 | NHKニュース →かつてなく注目された日米首脳会談が終わった。会談は1時間半で、冒頭30分は記者団にも公開された。トランプ大統領は「日本が踏み込んで対応することを期待している」と述べたが、艦船派遣の強い要請はなかった。高市首相は「世界に平和と繁栄をもたらせるのはトランプ大統領しかいない」と持ち上げ、日本側の立場をしっかり説明し、早期沈静化の必要性を強調したという。経済協力でも合意した。まだ速報段階で分析はこれからだが、日本側は事前に懸念されたような難題は抱え込まなかったようだ。

イランがカタールのLNG施設を攻撃 米は部隊増強検討か | NHKニュース  →イランは世界最大級のガス田に関連した施設がイスラエルから攻撃を受けたとして、カタールにあるLNG=液化天然ガスの施設を攻撃した。イスラエルとイランの戦闘が激しくなっている。ホルムズ海峡の閉鎖に続く石油関連施設への打撃で、原油価格がさらに上がりそうだ。

高校野球 センバツ 東京の帝京が逆転勝ち 沖縄尚学“夏春連覇”ならず | NHKニュース  →春はセンバツから。サクラの開花とともに始まった。開幕試合で16年ぶり出場の帝京が、昨夏優勝の沖縄尚学を破った。今回から指名打者制が導入されている。まだ寒いが、初日から延長試合があり、熱戦が続いた。決勝は31日。

松本文科相 不倫報道で法案審議に影響陳謝 “職責果たしたい” | NHKニュース  →不倫問題が浮上した松本文科相。19日の参院文教科学委員会は野党が反発して開かれなかった。個人の問題とは言え、文部行政を預かる大臣としては、まずい。不倫相手が週刊文春の取材に積極的に応じているが、松本文科相は「相手があるので差し控える」と答弁を避けている。潔さが大切だ。

鳥取・平井知事、小池都知事を念頭に「おばさん」発言…小池知事「おじさん発言するから女性が希望持てなくなる」 : 読売新聞 →鳥取県の平井知事が「おばさん」発言をした。東京都の小池知事を念頭に置いたものだが、小池知事はさっそく「だから女性が希望を持てない」と皮肉った。この2人は2018年にも「バトル」があった。因縁があるのか、平井知事の偏見か不注意か。

*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)

◎アイザック・ニュートン(英国の自然科学者。1727年3月20日死去、84歳)

「天才とは忍耐である」 「私が価値ある発見をなし得たのだとしたら、才能によるものではなく、年がら年中そのことばかりを考えていただけだ」 「私の能力は普通程度のものだ。応用力こそが成功をもたらしたと思う」 「成功に必要なことは、常に自分の願望や目標について考えることだ。私たちの人生は私たちの思考でつくられている」 「如才なさとは、敵を作らずに自分を主張できることである」 「たとえ相手がつまらない人物であったとしても、相手をこきおろすよりは、誉めておくほうが安全である。賞讃するのは、非難するのと比べて反発されないし、少なくとも嫌がられない」 「自分を相手より利口に見せても、愚かに見せても、得るところはない」 「すべての行動には、常にそれと同じ程度の反対意見が存在する」 「上がったものは、必ず下がってくる」 「私は仮説をつくらない」

*** 今週の教養講座(イランの基礎知識⑤)

【5】イラン社会と文化  ― 強い国家の内側にある社会

ニュースで見るイランは、しばしば強硬な政治国家として描かれる。しかし実際のイラン社会は、非常に豊かな文化と多様な生活を持っている。

まず文化面ではペルシャ文学が有名である。詩人ルーミーやハーフェズの作品は世界中で読まれている。ペルシャ詩は音楽や哲学とも結びつき、イラン文化の中心を形成している。人口の半分近くは30歳以下で、若者の割合が非常に高い。都市ではインターネットやSNSも広く利用されており、若い世代の価値観は必ずしも保守的ではない。

女性の問題もよく議論される。イスラム法によって服装や行動に一定の制限があるが、教育水準は高く、多くの女性が大学で学んでいる。近年は女性の権利をめぐる抗議運動も世界的に注目された。

経済面では国際制裁の影響が大きい。特に核開発問題をめぐる制裁によって、インフレや失業などの問題が続いている。それでも石油や天然ガスなどの資源を背景に、国内産業の発展も進められている。

イラン社会は、伝統と近代、宗教と若者文化が複雑に交錯する社会である。政治だけを見ていると見えない、多面的な姿が存在している。