2026年6月1~5日(教養講座:ショーペンハウアーの『自分の頭で考える』)

~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年6月1日号(転送禁止)~~~
***デイ・ウォッチ(5月29~31日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう)
◎トランプ大統領がイラン核協議の覚書の修正要求か | NHKニュース →イラン核協議は事務レベルの覚書がまとまり、トランプ大統領の決断を仰いだが、修正を要求した。60日間停戦を延長し、核協議を続ける内容だが、濃縮ウランの回収方法などで見直しを求めた模様。イラン側は「予想どおりトランプは外交を裏切っている」と非難した。トランプ大統領は引き伸ばしたいのだろうか。
◎新潟県知事選 現職の花角英世氏が新人2人抑え3回目の当選 | NHKニュース →新潟県知事選挙で現職の花角氏が3選を決めた。柏崎刈羽原発の再稼働が焦点の一つで、花角氏は当初、県民投票を表明していた。しかし、実施していないため新顔候補は「公約違反だ」と批判したが、大差で及ばなかった。花角氏の手続きが評価された形になる。
◎政府・日銀 11兆円規模の市場介入 4月28日~5月27日 | NHKニュース →政府・日銀による1か月間の市場介入は11兆円規模にのぼり、1991年以来で最大となった。1ドル=160円の円相場は、一時155円台をつけたが、最近は159円台。「11兆円で1円」の円高効果となっている。国力の低下で、長期的に見れば円安は避けられない。
◎天皇陛下と長女愛子さまが早慶戦を観戦…神宮球場で六大学野球、32年ぶり天覧試合 : 読売新聞 →天皇杯は各競技1つで、野球は東京6大学のみ。早慶戦の天覧試合は32年ぶりになる。天皇と愛子さまが観戦した。慶応は勝てば優勝する大一番で、9回表まで1点リード。9回裏に前日投げたエース渡辺を投入したが、2点取られて5対4でサヨナラ負け。早稲田が劇的な勝利をもぎ取った。
◎サッカー日本代表 壮行試合でアイスランドに1対0で勝利 | NHKニュース →サッカーW杯の壮行試合。ランキング18位の日本が75位のアイスランドと対戦し、後半43分に1点をあげて逃げ切った。スコアとしては物足りないが、いろいろ試して勝ったから、まあいいか。試合後、森保監督は大観衆の前で「優勝を目指す」と明言した。史上最強と言われるが、優勝すれば日本が変わりそうだ。
◎2人死亡事故前のマイクロバス、遮断機上がりきる前に踏み切り進入…情報得た担当者が運転中止するよう容疑者に連絡 : 読売新聞 →名古屋市で85歳の男が運転するマイクロバスが暴走した。2人をはねて死亡させ、遮断機が上る前に踏切に進入。民家の壁にぶつかって止まった。スイミングクラブの送迎用バスで、男は4年前に退職したが、人手不足で復帰していた。高齢運転が話題になりそうだ。
*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)
◎ジョン・ケネス・ガルブレイス(カナダ出身の経済学者。2006年5月29日死去、97歳)
「バブルがいつ崩壊するか予測するのは誰にもできない。ただ、過去のバブルは例外なくはじけている」 「経済学の世界では、決まって多数派が間違える」 「私たちは、真理を自分に好都合なことと結びつける」 「金持ちは最も注目される階級だが、最も学がない」 「富には多くの利点がともなう。それを否定する意見も数多いものの、確固たる説得力のあるものはいまだかつてない」 「政治の世界においては、記憶力の悪さほど称賛に値するものはない」 「考え方を変えるか、あるいはその必要がないことを証明するかという選択を迫られた場合、ほとんどの人は証明するほうに飛びつくものだ」 「単純化することを恐れてはいけない」 「伝統的な考え方は、考えるという苦痛を伴う仕事から我々を守ってくれる」 「日本は、銀行家や企業の経営者を責めるのを避けたいため、政府や官僚が悪かったという結論を出しがちだ」 「対話は、励ましの力、希望の光、勇気の泉、生命蘇生の新風となる。そして人間の心と心に橋を架ける」
*** 今週の教養講座(ショーペンハウアー・自分の頭で考える①)
ショーペンハウアー(1788~1860)は、ドイツの哲学者です。「自分の頭で考える」という文章を紹介します。同質性が高く、同調圧力や忖度意識の強い日本は、自分の頭で考えることが苦手ではないでしょうか。生成AI時代になれば、なおさら「自分の頭で考える」ことが重要になります。旧制高校生の学生歌に「デカンショ、デカンショで半年暮らす」という歌詞がありますが、「デカルト、カント、ショーペンハウアー」の名前をつなげたもので、存在感のある人物でした。自分の頭で考えるという意味は、どういうことでしょうか。自分の頭で考えてみましょう。
◎知識と脳 たくさんあって整理されていない蔵書より、程よい数できちんと整理されている蔵書の方がずっと役に立つ。同じことが知識についてもいえる。いかに大量にかき集めても、自分の頭で考えずに鵜呑みにした知識より、量はずっと少なくとも、じっくり考え抜いた知識のほうが、はるかに価値がある。なぜなら、一つの真実をほかの真実とつき合わせ、自分が知っていることをあらゆる方面から総合的に判断して、はじめて知識を完全に自分のものにし、意のままにできるからだ。とことん考え抜いて初めて信じることができる。
本を読むこと、学ぶことならいつでも思いのままに取りかかれるが、考えることはそうはいかない。対象に対する何らかの興味をかき立てられ、考え続けねばならないからだ。一身上の出来事、プライベートな事柄なら、主観的興味を持てるが、純粋に客観的な興味をかきたてられるのは、生まれながら考える脳みその持ち主だけだ。息をするのと同じくらい自然に考えるタイプで、そういう人物は滅多にない。ほとんどの学者も同じで、考える脳みその持ち主は滅多にない。
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~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年6月2日号(転送禁止)~~~
***デイ・ウォッチ(1日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう)
◎ソフトバンクGがトヨタ抜き時価総額で首位に 株価終値も最高値 | NHKニュース →東京株の終値が最高値をまた更新。ソフトバンクグループが時価総額で48.7兆円を記録し、トヨタ自動車を抜いた。交代は22年ぶりで、主役が自動車からAIに代わりつつある。最近の市場はAI関連株が主導しているが、日経平均株価の構成銘柄の比率が高いため、ゆがんだ形で突出して上昇している。1日は7割以上の銘柄が下げている。実感とかけ離れた相場だ。
◎埼玉 川口 ケアマネ女性刺し自らも刺したか 殺人容疑で捜査 | NHKニュース →埼玉県川口市で、自宅を訪れたケアマネジャーの女性(63)を刺し殺す事件が起きた。犯人は介護支援を受ける高齢者の息子で、自殺した。動機や背景はまだわからない。2024年に罪を犯した人の社会復帰を支える保護司が殺されたが、今度は介護支援者が犠牲になる痛ましい事件。
◎「国旗損壊罪」条文案を大筋了承 自民部会・作業チーム | NHKニュース 辺野古沖事故“政治的中立性に違反”文科省の判断に波紋広がる | NHKニュース →国旗損壊罪を創設し、教育の政治的中立を強調する動きは、高市政権の特徴を浮き彫りにする。異論を許さない姿勢で、歴代自民党政権と比べても異質。しかし今は大方の自民議員も追随している。多様な意見の存在こそ、健全な社会をつくるはずだ。
◎宮沢元自民議員「創生党」結成 統一地方選で擁立目指す:時事ドットコム →「しゃべるな、しゃべるな、これですよ」。裏金問題が起きた時、所属する安倍派事務局を痛烈に批判した宮沢元自民党議員(元静岡3区)が、「創生党」を結成した。本人は女性問題で自民党を離党して落選中で、来年の統一地方選での候補者擁立を目指すという。どこまで影響力を拡大できるか。
◎AIでクマ検知、24時間自動で撃退 スプレー噴射、効果を検証―全国で導入目指す・岐阜:時事ドットコム →クマ退治にAIを使った実証実験が岐阜県飛騨市で行われている。24時間監視し、クマを検知したら、退治用のスプレーを噴射する仕組み。全国でクマの出没が相次いでいるが、対策は決め手を欠いている。救世主になるかどうか。
*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)
◎ヘレン・ケラー(米の作家、障害者権利運動家。1968年6月1日死去、87歳)
「元気を出しなさい。今日の失敗ではなく、明日訪れるかもしれない成功について考えるのです」 「世の中はつらいことでいっぱいですが、それに打ち勝つことも満ちあふれています」 「あきらめずにいれば、あなたが望む、どんなことだってできる」 「物事をなし遂げさせるのは希望と自信です」 「自分でこんな人間だと思ってしまえば、それだけの人間にしかなれない」 「世界で最も素晴らしく、最も美しいものは、目で見たり手で触れたりすることではありません。心で感じなければならないのです」 「大きな目標があるのに小さなことにこだわるのは、愚かです」 「目に見えるものは移ろいやすいけれど、目に見えないものは永遠に変わらない」 「私は正義のために戦っている人すべてに共感を覚える」 「私は、自分の障害を神に感謝しています。私が自分を見出し、生涯の仕事、そして神を見つけることができたのも、この障害を通してだったからです」
*** 今週の教養講座(ショーペンハウアー②)
◎読書と脳 自分で考えることと本を読むことでは、精神に及ぼす影響に大きな開きがある。読書は、読み手の精神に、その瞬間の傾向や気分に全くなじまない異質な思想を押し付ける。読み手の精神は徹底的に外からの圧迫をこうむり、あれやこれや考えねばならない。これに対して、自分で考えると、その瞬間は下界や何らかの記憶に多少左右されることがあっても、精神は自らの衝動に従う。目の前に広がる世界は、読者の時のようにただ一つの特定の考えを押し付けたりせず、ただ本人の性質やその時の気分にふさわしい題材と考えるきっかけを与える。
重圧を与え続けると、バネの弾力がなくなるように、多読に走ると、精神のしなやかさが奪われる。自分の考えを持ちたくなければ、その絶対確実な方法は、1分でも空き時間ができたら、すぐさま本を手に取ることだ。これを実践すると、生まれながら凡庸で単純な多くの人間は、博識が仇となってますます精進のひらめきを失う。学者、物知りとは書物を読破した人のことだ。だが思想家、天才、世界に光をもたらし、人類の進歩を促す人とは、世界という書物を直接読破した人のことだ。
真実と生命は、もともと自分の根っこにある思想にだけ宿る。私たちが本当に完全に理解できるのは、自分の考えだけだからだ。本から読み取った他人の考えは、人様の食べ残し、見知らぬ客の脱ぎ捨てた古着のようなものだ。私たち自身の内部からあふれ出る考えを、いわば咲き誇る春の花とすれば、本から読み取った他人の考えは、化石に痕をとどめる太古の植物のようなものだ。
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~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年6月3日号(転送禁止)~~~
***デイ・ウォッチ(2日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう)
◎台風6号情報 和歌山県南部に上陸 和歌山 徳島で線状降水帯発生 関東甲信でも線状降水帯おそれ | NHKニュース →まだ6月上旬なのに早くも台風の直撃を受けている。沖縄・九州で被害が広がり、和歌山県に上陸。東海・関東甲信では線状降水帯が発生する見通しで、大きな影響が出そうだ。警戒レベルを5段階で示す新しい防災情報も始まった。今年の夏はどうなるのだろうか。
◎食品消費税、来年4月1%検討 公約「ゼロ」との整合見極め―政府・与党:時事ドットコム →政府・与党が食品消費税を「1%」にする方向になった。実施は来年4月の見通し。公約は「0%」だが、レジ改修に時間がかかるためだ。公約との整合性を問われるため、1%分の6000億円をレジ対応の補助金にあてる案も出ている。最終決定までには曲折がありそうだ。
◎トランプ大統領、電話でネタニヤフ首相罵倒 レバノン侵攻拡大、「正気じゃない」:時事ドットコム →トランプ大統領がレバノンに侵攻するネタニヤフ首相を激しく叱った。遅すぎると思うが、「正気じゃない」「わたしがいなければ、あなたは刑務所に入っているだろう」「今や誰もがあなたを憎んでいる。そのせいで誰もがイスラエルを憎んでいる」「一体何をしているんだ」と手厳しい。ネタニヤフ氏を悪者にして支持率回復を狙う思惑か。
◎人材派遣料巡りカルテルか 大手5社を立ち入り検査―公取委:時事ドットコム →リクルートやマンパワー系の人材派遣5社が公正取引委員会の立ち入り検査を受けた。派遣料金の引き上げを話し合っていた。派遣労働者に還元されれば、社会正義にかなうが、各社の手数料引き上げを狙っていたという。あまりに強欲。
◎SNS、年齢確認厳格化へ 依存対策、法改正視野に議論―政府:時事ドットコム →青少年のSNSの利用について、総務省が年齢確認の厳格化をSNS事業者に求める報告書をまとめた。一律の年齢制限はすで普及していることなどを理由に困難とした。保護者が子どものネット利用を管理する「ペアレンタルコントロール」を初期設定にすることも盛り込んだあ。具体策が焦点だ。
*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)
◎織田信長(戦国大名。1582年6月2日、本能寺の変で死去、49歳)
「必死に生きてこそ、その生涯は光を放つ」 「攻撃を一点に集約せよ、無駄なことはするな」 「器用というのは、他人の思惑の逆をする者のことだ」 「臆病者の目には、敵は常に大軍に見えるものだ」 「理想を持ち、信念に生きよ。理想や信念を見失った者は、戦う前から負けている。廃人と同じだ」 「仕事とは自ら探し、創り出すものだ」 「生まれながらに才能のある者は、それを頼んで鍛錬を怠る、自惚れる。生まれつきの才能がない者は、何とか技術を身につけようと日々努力する。心構えがまるで違う。これが大事だ」 「人を使う者は、新参者か古くからいるかではなく、能力で判断すべきだ」 「組織に貢献してくれるのは、優秀な者よりも、能力は並の上だが忠実な者の方だ」 「およそ勝負は時の運によるもので、計画して勝てるものではない」 「絶対は、絶対にない」 「(本能寺で明智光秀の軍に囲まれ)是非に及ばず(いたしかたない)」
*** 今週の教養講座(ショーペンハウアー③)
◎思索の手綱 読書は自分で考えることの代わりにしかならない。自分の思索の手綱を他人に委ねることだ。多くの書物は、いかに多くの誤った道があり、道に迷うといかにひどい目にあうかを教えてくれるだけだ。けれども自ら自発的に正しく考える者は、正しき道を見出す羅針盤を持っている。だから読書は、自分の思索の泉が湧き出てこない場合のみ行うべきだ。自分の思想を追い払って本を手にするのは、神聖なる精神への冒涜に等しい。
さんざん苦労して、時間をかけて自分の頭で考え、総合的に判断して真理と洞察にたどり着いたのに、ある本を見たらそれが完璧な形でさらりと書かれていた。そんなこともあるかもしれない。だが自分の頭で考えて手に入れた真理と洞察には、百倍の値打ちがある。というのも自分の頭で考えてたどり着いた真理や洞察は、私たちの思想体系全体に組み込まれ、全体を構成するのに不可欠な部分、生き生きした構成要素となり、見事に緊密に全体と結びつき、そのあらゆる原因と結果と共に理解され、私たちの思考方法全体の色合いや色調、特徴を帯びるからだ。
つまり自分で考える人は、まず自説をたてて、あとから権威筋・文献で学ぶわけだが、それは自説を強化し補強するために過ぎない。しかし、博覧強記の愛書家は、文献から出発し、本から拾い集め、他人の意見を用いて全体を構成する。それは異質な素材を寄せ集めて作られた自動人形のようなものだ。これに対して自分で考える人は、生きた人間を生み出しているに等しい。すなわち思索する精神が下界からの刺激で受胎し、それが月満ちてこの世に生まれ出たようなものだ。自分で考え、獲得した真理は本当に私たちの血となり肉となる。考える人と、単なる物知りとの違いは、ここにある。
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~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年6月4日号(転送禁止)~~~
***デイ・ウォッチ(3日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう)
◎高市事務所と動画作成者「43分のZoom音声」を公開する《中傷動画スクープ第5弾》 | 週刊文春 →高市陣営のネガティブ動画問題で、週刊文春が、秘書と動画作成者とのやりとりの音声を公開した。両者がしっかり会話をしている。文春は多くのSNS情報、音声、動画を入手している模様だ。高市首相は「確認が取れない。ないものはない」と時間を稼いで逃げ切る構えだが、釈明のウソが次々と覆される可能性がある。本来なら事実を認めて局面を変える必要があるが、性格的にそれができないようだ。
◎日銀植田総裁 “利上げ是非の議論が必要” 中東情勢不安定でも | NHKニュース →植田日銀総裁が利上げに前向き姿勢を示した。今月15、16日の会合で利上げの可能性が高まっている。「必要な対応が遅れ、あとで大幅利上げを余儀なくされる状況になれば、景気のみならず、金融市場や金融システムに大きな負荷をかける」と述べた。金融市場に織り込ませる動きが続きそうだ。
◎台風情報 台風6号 暴風や高波に警戒を | NHKニュース 台風6号 専門家「大量の防災気象情報 有効に使えたか検証を」 | NHKニュース →台風6号で極端な被害はなかったが、新しく導入した防災気象情報の課題が浮上した。5段階に分けた警報はわかりやすいが、大量の情報で戸惑った向きも多いようだ。線状降水帯のシステムも故障した。不断の改善や試行錯誤が重要だろう。
◎ヤマダHD・エディオン統合へ 持ち株会社検討、2.5兆円家電連合 – 日本経済新聞 →ヤマダHDとエディオンが経営統合する。週内にも基本合意する見通し。ヤマダは売上高1.7兆円で家電量販1位だが、統合で2.5兆円になり、2位ノジマの9800億円を大きく引き離すことになる。
◎川に遺体、手配の男と服装酷似 母娘殺害現場から15キロ―兵庫県警:時事ドットコム →兵庫県たつの市の母娘殺人事件は、犯人の自殺で幕を閉じるようだ。かつて隣に住んでいたというが、動機は何だろうか。DNAによる本人確認と動機解明に向けた地道な捜査が続く。
◎法廷内無断録音、業界団体でも 電事連、過去15年で複数件発覚:時事ドットコム →法廷の無断録音は、業界団体の電事連でもやっていた。10電力のうち8電力で発覚しており、電力業界ぐるみだ。社会のルールより身内の常識を優先する体質が露呈した。電力会社は表向きコンプラインス重視を装うが、原発の運営を任せられるのだろうかという問題がつきまとう。
*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)
◎方正(中国のアスリート、民主活動家。1989年6月4日、天安門事件で戦車にひかれて両足を失う)
「私は事件の当事者であり、戦車で両足を失った被害者でもある」 「中国政府はデモを暴乱とし、武力行使を正当化しているが、実際には、学生たちは反体制の目的ではなく中国を良くしたいという思いで天安門広場に集まったのだ」 「足を失ってからもアスリートを続け、障害者スポーツのやり投げと円盤投げで全国優勝したが、政府は私を表舞台に出さないために世界大会への出場権を奪った。その後も繰り返し政府による弾圧を受けたため、2009年に米サンフランシスコへ移住した」 「言論弾圧のほか、教育や情報の統制により、事件を知らない若い人が増えていることを懸念している。これは中国共産党との記憶の戦争だ」 「私は中国の真実を伝え、同じ考えを持つ仲間を増やすことで、中国を平和で民主的な政治に変えていけると信じている。そのためには国際社会の応援は不可欠であり、日本の皆さんにもご協力いただけると大変ありがたい」
*** 今週の教養講座(ショーペンハウアー④)
◎学のない強み 本を読むとは、自分の頭ではなく、他人の頭で考えることだ。絶えず本を読んでいると、他人の考えがどんどん流れこんでくる。自分の頭で考える人にとって、マイナスにしかならない。なぜなら他人の考えはどれをとっても、違う精神から発し、違う体系に属し、違う色合いを帯びているので、決して思想・知識・洞察・確信が自然に融合して一つにまとまっていくことはなく、むしろ頭の中にバベルの塔の様な言葉の混乱をそっと引き起こすからだ。他人の考えがぎっしり積み込まれた精神は、明晰な洞察力をことごとく失い、いまにも全面崩壊しそうだ。
この状態は多くの学者に見受けられる。良識や正しい判断、場をわきまえた実際的行動の点で、学のない多くの人の方が優れている。学のない人は、経験や会話、わずかな読書によって外から得たささやかな知識を、自分の考えの支配下において吸収する。人生を読書に費やし、本から知識を組み立てた人は、たくさんの旅行案内書を眺めて、その土地に詳しくなった人のようなものだ。こうした人は雑多な情報を提供出来るが、結局のところ土地の実情についての知識はバラバラで、明確でも綿密でもない。
これに対して、人生を考えることに費やした人は、その土地に実際に住んでいたことがある人のようなものだ。そういう人だけがそもそも語るべきポイントを心得、関連の事柄に通じ、真に我が家に居るように精通している。
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~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年6月5日号(転送禁止)~~~
***デイ・ウォッチ(4日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう)
◎原発 2040年代までに2~5基建て替えの目標 政府 | NHKニュース →経済産業省が原発の建て替えで数値目標を定める。2040年代までに最大5基で、設備容量は既存原発の2割に相当する。50年代までに9基を加え、11~14基とする。建設まで20年かかるので、40年代に間に合わせるには20年代から着手する必要がある。地元同意が必要だ。
◎中国 天安門事件から37年 北京では追悼の動きなど警戒 | NHKニュース →北京・天安門事件から37年。事件を報じる海外のテレビ放送を遮断するなど中国共産党は徹底的に押さえ込んでいるが、関係した国民は忘れない。犠牲者遺族のグループ「天安門の母」は、事件の真相究明や遺族への賠償、法的責任の追及を求める声明を発表。恒例の墓参りは警察に禁止されたという。
◎高市首相、秘書「音声」の確認拒否 中傷動画問題、野党が追及:時事ドットコム →中傷動画問題で、高市首相は子どものような釈明を繰り返している。中傷動画は選挙を空洞化させる悪質・卑劣な行為だが、制作者は「中傷動画の依頼は受けていない」と言っている。そうであるなら、真っ当な政治家なら最低限、「こちらから依頼していないが、秘書が関係していたことは遺憾。謝罪する。秘書は解雇する」と言うだろう。しかし、高市首相はどうしても謝罪したくない。台湾有事発言も同様で、すぐに撤回していれば今ほど問題になっていない。野党は政治家の資質に関わるとさらに追及する構え。週刊文春も新事実を毎週出してくるだろう。忠告できる人はいないようだ。孤独で寂しい首相。支持率低下の引き金になりそうだ。
◎高市首相、衆院比例45減を指示 自民幹事長に、容認論多く:時事ドットコム →衆院の議員削減について、高市首相は比例のみ45議席減らすように指示した。比例削減は維新が主張しており、連立を重視した形。野党には比例のみの削減に反対する声が強い。自民内にも首相のトップダウンを批判する意見もある。国会のあり方に関わるテーマであり、与野党の一定の合意が筋だ。
◎米大リーグ オールスター ファン投票開始 大谷や村上ら候補に | NHKニュース →大リーグのオールスターファン投票が始まった。全30チームからポジションごとに候補者が選ばれた。6年連続を目指す大谷は当然だが、鈴木誠也、村上、岡本もノミネートされた。選出の1回目は日本時間6月26日、最終決定は同7月5日。試合はフィリーズの本拠地フィラデルフィアで7月15日にある。
◎クロード・ミュトス 日本の大手セキュリティー会社も導入発表 | NHKニュース →トレンドマイクロが、新型AIの「クロード・ミュトス」の導入を発表した。政府や一部金融機関も導入を内定しているが、社名を公表した企業は日本で初めて。大手セキュリティー会社なので、かなりの能力アップになりそうだ。
*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)
◎西田幾多郎(哲学者。1945年6月7日死去、75歳)
「善とは一言でいえば、人格の実現である」 「花が花の本性を現したときに最も美しいのと同様、人間が人間の本性を現したときは、美の頂上に達する」 「知は愛であり、愛は知である」 「涙をもってパンを食うたことのない人の人生観は、いかほどの価値のあるものであろうか」 「苦悩なき者は、深き精神的趣味を理解することはできない」 「衝突や矛盾のあるところに精神があり、精神のあるところには矛盾や衝突がある」 「罪悪や苦悩は、人間の精神的向上の要件である」 「愛は統一を求める情である。自己の統一の欲求が自愛であり、自他統一の欲求が他愛である」 「ただ一つの思想を知ることは、思想を知らないことと同じである」 「生命なき事業は虚栄であり、生命なき道徳は偽善である」 「なぜ宗教が必要であるか? かかる問いを発するのは、自己の生涯が真面目でないことを示すものである」 「宗教は己の生命を離れて存在するのではない。生命そのものの要求である」
*** 今週の教養講座(ショーペンハウアー⑤)
◎自分のアタマ 自分の頭で考える人と、ありきたりの博覧強記の愛書家で本から得た知識を愛する人との関係は、現場の目撃者と歴史研究家との関係に似ている。博覧強記の愛書家は、この人はこう言った、あの人はこういう意見だなどと報告する。彼らはこうしたことを比較検討し、批判し、物事の真相を突き詰めようとし、その点で批判的な歴史著述家によく似ている。
読書と同じように、単なる経験も思索の代わりにはなれない。単なる経験と思索との関係は、食べることと消化吸収の関係に等しい。もしも経験が、自分がいろいろ発見したおかげで人知を促進できたのだと胸を張るなら、それは口が人体を維持できるのは、ひとえに自分のおかげだと自慢するに等しい。真に能力ある人物の著作を、その他大勢の作品と区別する特徴は、決然たる明確さ、並びに、そこから生まれる明快・明晰さだ。こうした人物は、自分が何を表現したいのかいつも的確にはっきりと分かっているからだ。凡人の作品には、決然たる明晰さが欠けていて、すぐさま見分けがつく。
第一級の人物に特有の際立った特徴は、判断を全て自分で直接下すことだ。こうした人物が持ち出せるのは、どれも皆、自分の頭で考えた結果であり、それは話しぶりの至るところにあらわれる。彼らは君主のように、精神の王国に属している。しかし凡庸な人間は、こうした精神の王国の直接支配を阻まれた存在で、それは本人の特徴が刻まれていない文体からもわかる。
真に価値があるのは、自分自身のために考えたことだけだ。思索者は第1に自ら思索するタイプ、第2に他者を指向するタイプに分けられる。第1のタイプは真の思想家だ。自分の頭で、自分のために考える人だ。本来の哲学者、知を愛する者だ。彼らだけが真剣に問題と向き合っている。彼らの生きる喜びと幸せは、まさしく考えることにある。第2のタイプはソフィスト、詭弁家だ。「~~らしさ」を求め、他人の目に哲学者らしく映ることに幸福を求める。かれらはこれを真剣に追求している。2つのタイプにどちらのどちらに入るかは、やり方全般を見ればほどなく気づく。
