2026年6月22~26日(教養講座:アートとビジネス)

~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年6月22日号(転送禁止)~~~
***デイ・ウォッチ(19~21日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう)
◎サッカーW杯 日本がチュニジアを4対0で破る | NHKニュース →日本がW杯で最高となる4点をあげ、圧勝した。日曜午後の日本列島は沸いた。前半4分に先制し、上田が2得点の活躍。守りもゴール枠内のシュートを許さなかった。次は金曜日午前8時(日本時間)のスウェーデン戦。決勝トーナメント進出の可能性は高いが、優勝が目標だからここで喜ぶのは早い。2位通過の場合、ブラジルと対戦する可能性が高いので、1位がベスト!
◎“本田語録”連発「2ミリくらい入っていた」「イケイケどんどんやてこれ!」 4得点に大興奮(日テレNEWS NNN) →初戦でNHKの解説をしていた元日本代表の本田圭祐さん。この日は地上波で中継した日本テレビで解説した。上田の得点を予想し、「イケイケどんどん」の本田語録が飛び出した。選手や観客の目線に立った語りは好評で、次戦はNHKに登場するという。
◎米とイラン 覚書後初の協議 イランがトランプ大統領に反発 | NHKニュース →アメリカとイランの協議がスイスで始まったが、イランが握手や写真説明を拒否し、退席した模様。トランプ大統領がヒズボラを念頭に「代理戦争を止めなければ再び攻撃する」と投稿、インタビューで「ホルムズ海峡を封鎖するなど国をなくす」など過激な言動をしていることが反発の理由らしい。国内で「イラン協議は失敗」との声が高まっており、強硬姿勢を見せる必要があるのか。先行きが心配だ。
◎東京 北区 小学校の火事 廊下に煙充満 教員は窓から避難の判断 | NHKニュース →東京都北区にある滝野川第三小学校の音楽室付近から出火し、児童や教職員11人がけがをした。近くの人が撮影した動画では、児童らは3階のひさしに避難し、かなり危険な状態だった。火元ははっきりしない。今後、小中学校の安全対策や建築に影響しそうな火事だ。
◎ロッテ アイスの値上げ発表 カルテル疑いで立ち入り検査後 | NHKニュース →カルテルの疑いで公取委の立ち入り検査を受けたロッテが、アイスの値上げを発表した。「雪見だいふく」など35品目について、5~16%引き上げる。常識的には不祥事発覚直後に値上げはしないだろう。それとも「どうせ批判されるなら駆け込みでやってしまおう」という開き直りか。
◎滋賀 日野町の強盗殺人事件の再審で検察が有罪主張しない方針 | NHKニュース →滋賀県で起きた日野町強盗殺人事件の再審で、検察が有罪の主張をしないと発表した。無罪判決が言い渡される見通し。元被告は服役中に亡くなっており、社会常識では当然の判断だ。国会で再審法制が審議されているため、有罪立証を見送ったという見方もある。
*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)
◎ニッコロ・マキャベリ(イタリアの政治思想家。1527年6月21日死去、58歳)
「運命の女神は、積極果敢な行動をとる人間に味方する」 「大いなる意欲のあるところに、大いなる困難はない」 「好機というものは、すぐさま捕まえないと逃げ去ってしまう」 「危険を伴わずに、偉大なことは何も成し遂げられない」 「他者を強力にする原因を作るものは、自滅する」 「決断に手間取ることは、常に有害である」 「決断力に欠ける人々がいかに協議しようとも、そこから出てくる結論は常に曖昧であり、それゆえ、常に役立たない」 「継続的な成功を求める者は、時代に合わせて行動を変えなければならない」 「君主たるものは才能ある人材を登用し、その功績に対して十分に報いることを知らねばならない」 「敵に対する態度と味方に対する態度は、はっきり分けて示せ」 「個人でも国家でも同じだが、相手を絶望と怒りに駆り立てるほど、痛めつけてはならない」 「戦いを避けるために譲歩しても、戦いを避けることはできない。譲歩しても相手は満足せず、譲歩するあなたに敬意を感じなくなり、より多くを奪おうと考えるからだ」
*** 今週の教養講座(アートとビジネス①)
今週は「アートとビジネス」を考えましょう。「世界のエリートはなぜ『美意識』を鍛えるのか/経営における『アート』と『サイエンス』」(山口周著、2017、光文社新書)を取り上げます。9年前の本ですが、「美意識による経営」は今こそ重要な気がします。「はじめに」と最初に収録されている「忙しい読者のために」を中心に紹介します。
【はじめに①】
英国のロイヤルカレッジオブアート(RCA)は、修士号・博士号を授与できる世界で唯一の美術系大学院大学です。アートデザイン分野のランキングで世界1位に選出されており、視覚芸術分野では世界最高の実績と評価を得ている学校と言っていいでしょう。続々と革新的な家電製品を世に送り出しているダイソン社の創業者であるジェームズダイソンは、RCAでプロダクトデザインを学んでいます。このRCAが、企業向けに意外なビジネスを拡大しつつあるのです。
グローバル企業の幹部トレーニングで、さまざまな種類のプログラムを用意しており、自動車のフォード、クレジットカードのビザ、製薬のグラクソ・スミスクラインといった企業が、将来を担うと期待されている幹部候補を参加させています。伝統的なビジネススクールへのMBA出願数が減少傾向にある一方で、アートスクールや美術系大学によるトレーニングに多くの企業が幹部を送り始めているという記事もあります。
「仕事が忙しくて美術館なんかに行っている暇なんかないよ」という日本のビジネスパーソンからすれば、この風景は奇異に思われるかもしれません。しかしこういった傾向は、すでに21世紀に入ってから顕在化しつつありました。例えば「MFA=芸術学修士は新しいMBAである」と題した記事が、ハーバードビジネスレビューに掲載されたのは2008年のことです。先進的な企業において、MBAで学ぶような分析的でアクチュアルなスキルよりも、美術系大学院で学ぶような統合的でコンセプチュアルなスキルの重要性が高まっていることを報じています。
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~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年6月23日号(転送禁止)~~~
***デイ・ウォッチ(22日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう)
◎イギリス スターマー首相が辞意を表明 党内から辞任求める声強まる | NHKニュース →イギリスのスターマー首相が辞任する。在任ほぼ2年で、10年で6回目の首相交代。イギリスも日本のようにコロコロ首相が代わる国になったようだ。労働党政権は続き、党首選を実施するが、バーナム元マンチェスター市長が有力視されている。物価高や増税で国民の不満が高まっていたという。どの国も似た状況にある。
◎高市首相 中傷動画報道 答弁訂正の経緯を書面で報告 | NHKニュース →高市首相の稚拙な危機管理が続いている。何が問われ、どう答弁すべきか理解できていないようで、「やっていない」「徹夜で調べた」を連発。秘書の陳述書を出すという。これまでの情報では、秘書は依頼こそしていないが、黙認はしたようだ。官邸官僚を使って事実関係を調べて答弁を用意し、「誤解を招いた。公設秘書をはずす」とすれば、状況はずい分違っただろう。そうできない事情があるのだろうか。
◎「副首都」法案 高市首相が吉村代表に住民投票規定修正求める | NHKニュース →連立与党の焦点になっていた副首都構想について、自民党が難色を示し、維新は折れざるを得ない状況だ。もう一つの焦点である定数削減も、期限を区切っての比例区削減はかなり困難。維新は、「踏まれてもついていきます下駄の雪」になるか、それとも気骨を示して連立を離脱するか。
◎米FRB グリーンスパン元議長が死去 危機対応で名指揮者の異名 | NHKニュース →金融市場を巧みに操り、「マエストロ(指揮者)」と呼ばれたグリーンスパン氏が亡くなった。100歳。FRB議長を19年間務め、歴代2位の長さ。ジュリアード音楽院でジャズサックスを演奏し、ニューヨーク大学などで経済学を学んだ異色の経歴。在任中は高い評価を得たが、退任後のリーマンショックを防げなかったと批判された。栄光と悪評は紙一重。
◎東京 北区 小学校火事 電気ストーブ コンセントに差した状態か | NHKニュース →滝野川三小の火事で、電気ストーブのコンセントが差した状態にあったようだ。まだ断定できないが、何らかのはずみでスイッチが入ったのだろうか。緊急点検を始めた小学校もある。
◎判決途中に男性が「乱入」で一時休廷 旭川17歳女子高生殺害 | 毎日新聞 →旭川市で起きた女子高生の殺人事件で、被告の無職女性(23歳)に求刑通り、懲役27年が言い渡された。遺族を名乗る男が「何が懲役27年だ」「死刑か無期懲役だ」と叫んで法廷に押し入り、休廷する場面があった。
*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)
◎ハンソン・ボールドウィン(米国のジャーナリスト、沖縄戦を従軍取材。1945年6月23日、沖縄戦が終結、「慰霊の日」) 沖縄戦から81年の慰霊の日 平和への願いを新たにする1日に | NHKニュース | 沖縄県、アメリカ
「沖縄の戦いは、米軍にとって史上最大の激戦の一つになった」 「太平洋戦争中、日本軍で最もよく戦ったのは、沖縄防衛部隊であった」 「沖縄戦は規模、広がり、苛烈さにおいて、(ナチスドイツと英国が制空権を争った)バトル・オブ・ブリテンすら影の薄いものとした。これほど凄惨な、独特の死闘が行われたことは、後にも先にもない。これほど短期間の間に米海軍がかくも多くの艦艇を失ったことはなかったし、これほど狭い地域でかくも短期間内に、これほど米軍の将兵の血が流されたこともない。おそらく3か月の間に日本軍がこれほど大きな損害を被ったこともかつてなかったであろう。沖縄戦は最大規模の統合作戦であり、海上、海中、陸上において、仮借のない戦闘が継続された」 「沖縄は、人間の忍耐力と勇気の叙事詩であった。日本軍の攻撃は創意に満ち、決死的であった。これに対し、米軍が防衛に成功し、沖縄攻略に成功したのは、卓越した補給、作戦計画、およびその断固たる実施によるものであった」
*** 今週の教養講座(アートとビジネス②)
【はじめに②】
2005年出版され世界的なベストセラーとなったダニエル・ピンクの『ハイ・コンセプト』では、多くのビジネスが、機能の差別化から情緒の差別化へと競争の局面をシフトさせている中、粗製濫造によって希少性が失われつつあるMBAと、ごく限られた人しか入学できないMFAとを比較し、学位としての価値が逆転しつつあることを指摘しています。
クリエイティビティとリーダーシップをつなげ、問題解決における論理的なアプローチとは異なるデザイン思考のプログラムが、本格的にスタンフォード大学で始まったのもこの頃です。北欧系のビジネススクールが、創造性をカリキュラムの中心に据え、いわゆるクリエイティブリーダーシップを看板にかかげるようになりました。
こういったトレンドを大きく括れば、「グローバル企業の幹部候補は、これまでの論理的・理性的スキルに加えて、直感的・感性的スキルの獲得を期待されている。その期待に応えるように、各地の先鋭的教育機関もプログラムの内容を進化させている」ということになります。
こういった変化については、アート関係者の中でも話題になっていました。私は大学院でキュレーションを専攻したのち、畑違いのコンサルティングの仕事にすみましたが、同窓生の多くは何らかの形で美術の世界と関わる仕事をやっています。彼らに言わせると、最近美術館を訪れる人たちの顔ぶれが変わってきたといいます。
例えば、ニューヨークのメトロポリタン美術館やロンドンのテートギャラリーなど大型美術館には、社会人向けのギャラリートークのプログラムが用意されています。キュレーターがギャラリーと一緒にアートを鑑賞しながら、作品の美術史上の意味合いや見どころ、制作にまつわる逸話などを参加者に解説してくれる教育プログラムの一種です。関係者によると、ギャラリートークへの参加者の顔ぶれが大きく変わってきたといいます。
ニューヨークのメトロポリタン美術館で実施されている早朝のギャラリートークに参加してみると、以前は旅行者と学生でほとんど占められていた参加者の中に、最近はグレースーツに身を包んだ専門家と思われる人たちをよく見かけるようになりました。忙しい出勤前の時間をわざわざ割いて参加して、アートの勉強をしているわけです。世界的に有名な美術系大学に幹部候補を送り込む企業や早朝のトークに参加する人たちはいったい何を求めているのでしょうか。
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~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年6月24日号(転送禁止)~~~
***デイ・ウォッチ(23日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう)
◎参院野党6党国対委員長ら“集中審議確約を”中傷動画報道めぐり | NHKニュース →高市首相の子どもじみた対応が、国会審議に影響し始めた。少数与党の参議院で、野党6党が結束して集中審議を要請した。審議拒否も視野に入れている。これまでは与野党伯仲で、強引な運営はできなかったが、衆院選圧勝で自民党におごりが生まれている。
◎旧統一教会「解散命令」が確定、教団側の特別抗告を最高裁棄却…多額の財産的損害「教団が組織的に関与」 : 読売新聞 →統一教会の解散が確定した。4人の裁判官の全員の意見が一致した。霊感商法や高額献金で少なくない家庭を崩壊させてきた。すべては安倍元首相の銃撃事件から始まった。これがなければ、旧統一教会は今も存続している。何という不条理。
◎「戦争反対」 沖縄全戦没者追悼式、高市首相あいさつにヤジ | 毎日新聞 →沖縄慰霊ともっとも遠い立場にいるような高市首相。挨拶をしている時に「戦争反対」「憲法9条守れ」のヤジが飛び、NHKの生中継でも聞こえてきた。「戦争なんか反省しない」とかつて言い、天皇の慰霊の旅にも否定的な政治家だ。因果応報というしかない→ 沖縄知事との会談は5分 初訪問の高市首相、基地負担より安保に軸足 :朝日新聞
◎最大1422万件のメールアドレスなど流出か KDDIのシステムに不正アクセス | NHKニュース →KDDIに提供しているメールアドレスとパスワードが流出した。1442万件にのぼり、パスワードの早急な変更を呼びかけている。前代未聞ではないか。パスワードが多すぎて、どうしたらいいかわからない人も多いだろう。
◎日産、取締役1人の再任否決 独立性に懸念、業績低迷に不満噴出―株主総会:時事ドットコム →みずほ銀行出身の日産社外取締役の選任が、株主総会で否決された。極めて珍しい出来事だ。独立性に懸念する声が上がり、15%の株を持つルノーが棄権を表明していた。その他の株主も同調したことになる。社外取締役の安易な選任に警鐘を鳴らしている。
*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)
◎加藤清正(戦国時代の武将。1611年6月24日死去、49歳)
「武士は常に、自分を至らぬ者と思うことが肝心だ」 「表と裏、どちらもおろそかにしてはならない」 「晴れると見れば、にわかに雲が出てきて、大雨になることもあります。測りがたきは人の心にございます」 「工事の際には、川守りや年寄りの意見をよく聞け。若い者の意見は優れた着想のように見えても、よく検討してからでなければ採用してはならない」 「自分は一生の間、人物の判断に心を尽くし、人相まで勉強した。でも、結局はよくわからなかった。ただ言えるのは、誠実な人間に真の勇者が多いということだ」 「詩や連歌や和歌などをみだりに作ったり読んだりしてはならない。心の中に華奢で風流な、手弱いことばかりをかけていたならば、いかにも女のように、なよなよなってしまうものだ」 「大将がくつろげば、下は大いに怠ける。いつも陣法を厳しくすることだ」
*** 今週の教養講座(アートとビジネス③)
【忙しい読者のために① 論理的・理性的な情報スキルの限界】
論理的・理性的な情報処理スキルの限界には、大きく2つの要因が絡んでいます。1つ目は多くの人がこのスキルを身につけた結果、世界中の市場で発生している「正解のコモディティ化」という問題です。
このスキルは長く、ビジネスパーソンにとって必須のものだとされてきました。しかし、正しく論理的・理性的に情報処理をするということは、他人と同じ正解を出すということでもあるわけですから、必然的に「差別化の消失」という問題を招くことになります。本書の主たるテーマは「経営におけるアートとサイエンスのバランス」ですが、経営の意思決定が過度にサイエンスに振れると、必ずこの問題が発生することになります。
2つ目は、このスキルの方法論としての限界です。昨今は「VUCA」(ブーカ)という言葉が聞かれます。元々は米国陸軍が、現在の世界情勢を表現するために用いた造語です。不安定、不確実、複雑、曖昧という今日の世界状況を表す4つの英単語の頭文字を組み合わせたものです。
このような世界に、おいていたずらに論理的で理性的であろうとすれば、経営における問題解決能力や想像力のマヒをもたらすことになります。これまで有効とされてきた論理思考のスキルは、問題の発生と原因を単純化された静的な因果関係のモデルとして抽象化し、解決方法を考えるアプローチを取ります。
しかし問題を構成する因子が増加し、かつその関係が動的に複雑に変化するようになると、この問題解決アプローチは機能しません。このような世界であくまで論理的理性的であろうとすれば、いつまでも合理性は担保されず、意思決定は膠着することになります。
経営の意思決定における合理性の重要さを最初に指摘したのは、経営学者のイゴール・アンゾフですが、彼は同時に過度な分析思考・論理思考の危険性も指摘しています。アンゾフは1965年に著した「企業戦略論」において、合理性を過剰に求めることで企業の意思決定が停滞状態に陥る可能性を指摘し、その状態を「分析マヒ」という絶妙な言葉で表現しました。
私が見る限り、この状況は多くの日本企業において発生している問題です。様々な要素が複雑に絡み合うような世界では、要素還元主義の論理思考アプローチは機能しません。そこでは全体を直覚的に捉える感性と「真・善・美」が感じられる打ち手を内省的に創出する構想力や創造力が求められることになります。
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~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年6月25日号(転送禁止)~~~
***デイ・ウォッチ(24日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう)
◎台風7号は沖縄の南の海上を進む 8号も26日には日本の南の海上に | NHKニュース 九州北部 線状降水帯のおそれ | NHKニュース→2つの台風が日本に接近し、週末にかけて荒れた天候になりそうだ。長雨の被害が予想され、鹿児島県では浸水やのり面崩壊などが起きている。25日以降、線状降水帯の恐れもある。台風シーズンは前倒しになっている。
◎17戦略分野への投資額 2040年度までに「370兆円超」 | NHKニュース →2040年度までに370兆円の官民投資が決まった。AIなど17の戦略分野に対して、兆円規模でつぎ込む。複数年度にわたる投資枠も設定し、高市首相は新しい予算編成方法と強調する。どこに行くかわからないアドバルーンのような話だが、官民投資の成功例は少ない。もっと絞った方がいい気もするが・・・。
◎中国で拘束の2邦人、富士電機などの関係者…レアアース加工製品を国外に持ち出そうとした疑い : 読売新聞 →富士電機などの関係者2人が中国で拘束された。レアアースの加工製品を国外に持ち出そうとした疑い。日本政府は「現地の法令違反で、不当拘束ではない」としているが、いまの厳しい日中関係を考えると、今後増えそうな気配もある。
◎女性教員「洗濯物乾かした」 小学校火災、失火容疑で捜査―警視庁:時事ドットコム →滝野川三小の火事で、女性教員が洗濯物を乾かしていたことがわかった。サーキュレーターを使っていたが、電気ストーブの使用は不明。何の洗濯物かもまだわからない。警察は失火容疑で調べる方針だが、今回の火事では情報の開示がなぜか遅い。
◎経産省キャリアの男逮捕 知人女性の名誉毀損容疑―警視庁:時事ドットコム →経産省キャリア官僚(53)が名誉棄損容疑で逮捕された。知人女性になりすまして出会い系サイトに投稿し、連絡してきた男性に女性の名誉を棄損するメールを送っていた。知人女性との関係が焦点だが、何があったのだろうか。官僚は横浜市で開く花の博覧会の広報を担当していた。
*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)
◎アリアナ・グランデ(米の歌手。6月26日は33歳の誕生)
「深刻に考えすぎちゃだめ」 「愛を植えて、平和を育てるの」 「あなたが最高の気分になれば、他のみんなだって最高の気分になれる」 「あなたのことをまだまだ一人前ではないと言う人はたくさんいるけれど、あなたはもう十分一人前」 「少しでもいい。私たちが愛を与えれば、多分世界を変えられる」 「すべての人はそれだけで美しいし、完璧だし、素敵だわ」 「あなたが何かに情熱を持っているのなら、それは間違いなく上手くいく」 「人と違っていてもいいに決まっている」 「ネガティブは全部遮断して、ただ愛するの」 「何かを信じることをやめるべきじゃない。否定するような人には耳を貸すべきではない」 「いつだって明日はあるし、明日は常によくなっていく」 「人生、ずっとスタジオにいるだけのほうがいい。私はただ音楽をやりたいだけ」
*** 今週の教養講座(アートとビジネス④)
【忙しい読者のために② 世界中の市場が「自己実現的消費」へと向かいつつある】
ノーベル経済学賞を受賞したロバート・ウィリアム・フォーゲルは、「世界中に広まった豊かさは、全人口のほんの一握りの人たちのものであった『自己実現の追求』を、ほとんどすべての人に広げることを可能にした」と指摘しています。
人類史において初めてと言っていい「全地球規模での経済成長」が進展しつつある今、世界は巨大な「自己実現欲求の市場」になりつつあります。このような市場で戦うためには、精密なマーケティングスキルを用いて、論理的に機能的優位性や価格競争力を形成する能力よりも、他人の承認欲求や自己実現欲求を刺激するような感性や美意識が重要になります。
人間の欲求を、最も低位の「生存の欲求」から、最も上位の「自己実現欲求」の5段階に分類できるという考え方、いわゆる「欲求5段階説」を提唱したのは、エイブラハム・マズローでした。この枠組みで考えれば、経済成長に伴う生活水準の上昇によって、商品やサービスに求められる便益は、「安全で快適な暮らしをしたい=安全欲求」を満たすものから、徐々に「集団に属したい=帰属欲求」へ、さらに「他者から認められたい=承認欲求」へと進むことになり、最終的には「自分らしい生き方を実現したい=自己実現欲求」へと進展することになります。
先進国における消費行動が、「自己実現のための記号の発信」に他ならないことを明確に指摘したのは、フランスの思想家であるジャン・ボードリヤールでしたが、この指摘はもはや先進国においてだけでなく、多くの発展途上国にもあてはまるようになってきています。ひっくるめて言えば、すべての消費ビジネスがファッション化しつつあるということです。このような世界においては、企業やリーダーの「美意識」の水準が、企業の競争力を大きく左右することになります。
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~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年6月26日号(転送禁止)~~~
***デイ・ウォッチ(25日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう)
◎フジHD、SBIとメディア事業提携 独立路線転換しコンテンツ共同制作 – 日本経済新聞 →日本にも新しい形のメディアが登場しそうだ。フジHDとSBIHDが提携し、コンテンツを共同制作する。ドラマや映画、アニメを念頭に、フジのコンテンツ力とSBIの金融・ITノウハウを結合する。具体的なイメージはまだわきにくいが、両社の異なる気風が前向きな化学反応を起こすかどうか。
◎【地震 被害・影響】青森県と岩手県で11人けが 各地で建物被害 | NHKニュース SNSで偽情報の投稿相次ぐ | NHKニュース →青森県を中心に大きな地震があり、11人がけがをした。震度6強の揺れを記録したが、被害は予想より小さかった。減災の成果なら朗報だが、SNSでは偽情報が相次いで投稿された。過去の地震の動画が流れたり、「人工地震だ」といった情報が投稿されたりした。こちらは人災で、大きな社会問題だ。地震活動が活発化しており、注意が必要だ。
◎自民税制調査会幹部から食料品消費税減税1%案に意見相次ぐ | NHKニュース 自民 小渕氏 税調幹部会合メンバーを辞めたいという意向 | NHKニュース →消費税1%案に自民党から批判的な意見が強まっている。小渕氏は税調幹部メンバーからの辞意を表明した。そもそも、食品価格は本当に下がるのか、財源はどうするのか、2年後に増税できるのか、という根本的な疑問がある。注目の動きだ。
◎皇室典範改正要綱を了承 与野党に賛否、付帯決議条件―全体会議:時事ドットコム →今回での成立を目指している皇室典範の政府要綱案について、衆参両院の正副議長が了承した。議論のあった男系男子の養子受け入れは、末尾に新しい章を設けて例外扱いとする。立憲や共産は反対を表明しており、全会一致の賛成とはいかない見通しだ。
◎アイボの国内販売終了 「事業は継続」―ソニーグループ:時事ドットコム →ソニーが犬型ロボット「アイボ」の国内販売を終了する。1999年に発表し、触れ合いを通じて成長するロボットとして話題を集めた。2006年にいったん生産を終了し、2018年に復活していた。アメリカでの販売は続ける。事業は継続するというが、先細りだろう。どこか寂しい。
*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)
◎トーベ・ヤンソン(フィンランドの小説家、ムーミン・シリーズの作者。2001年6月27日死去、86歳)
ムーミンに登場するお兄さんキャラクター・スナフキンの言葉「大切なのは、自分のしたいことを自分で知ってることだよ」 「あんまり大袈裟に考えすぎないようにしろよ。何でも大きくしすぎちゃ駄目だぜ」 「そのうち、なんて当てにならないな。いまがその時さ」 「本当の勇気とは自分の弱い心に打ち勝つことだよ。包み隠さず本当のことを正々堂々と言える者こそ、本当の勇気のある強い者なんだ」 「だれかを崇拝しすぎると、ほんとうの自由は得られないんだよ」 「穏やかな人生なんて、あるわけがないですよ」 「人の目なんか気にしないで、思うとおりに暮らしていればいいのさ」 「人と違った考えを持つことは一向にかまわないさ。でも、その考えを無理やり他の人に押し付けてはいけないなあ。その人にはその人なりの考えがあるからね」 「あなたの夢を、そんなこと無理だっていう人いるでしょ。こう言い返してやりなさい。あなたには無理ね、でも私にはできるの、あなたと私は違うからって」
*** 今週の教養講座(アートとビジネス⑤)
【忙しい読者のために③ システムの変化にルールの制定が追いつかない状況が発生している】
現在社会における様々な領域で、法律の整備が追いつかない問題が発生しています。システムの変化に対して、ルールが事後的に制定されるような社会において、明文化された法律だけを拠り所にして判断を行う考え方、いわゆる「実定法主義」は、結果として大きく倫理を踏み外すことになるおそれがあり、非常に危険です。この危険性を分かりやすい形で示しているのが、各企業で起きている不祥事です。
現在のように変化の早い世界において、ルールの整備はシステムの変化に引きずられる形で、後追いでなされることになります。そのような世界でクオリティの高い意思決定を継続的にするためには、明文化されたルールや法律だけを拠り所にするのではなく、内在的に「真・善・美」を判断するための「美意識」が求められることになります。
Googleは英国の人工知能ベンチャー・ディープマインド社を買収した際、社内に人工知能の暴走を食い止めるための倫理委員会を設置したと言われています。人工知能のように進化の激しい領域においては、その活用を律するディシプリンを外部に求めることは、大きく倫理にもとるリスクがあると考え、その判断を内部化する決定を下したわけです。明文化された法律だけを拠り所にせず、自分なりの「真・善・美」の感覚、つまり「美意識」に照らして判断する態度が必要になります。
経営は「アート」と「サイエンス」と「クラフト」の混ざり合ったものです。「アート」は、組織の創造性を後押しし、社会の展望を直感し、ステークホルダーをわくわくさせるようなビジョンを生み出します。「サイエンス」は、体系的な分析や評価を通じて、アートが生み出した予想やビジョンに現実的な裏付けを与えます。「クラフト」は地に足のついた経験や知識をもとに、アートが生み出したビジョンを現実化するための実行力を生み出していきます。経営における意思決定のクオリティは、この3つの要素のバランスと組み合わせ方によって大きく変わってきます。
しかし、アートはどうしてもアカウンタビリティが不足します。しっかりした説明が難しく、言語化や再現性が保証されません。アカウンタビリティは、「絶対善」のように思われているフシがありますが、一方で「リーダーシップの放棄」というネガティブな問題もはらんでいます。
論理と理性を超越するような意思決定、つまり「非論理的」でなく「超論理的」とも言えるような意思決定が求められています。トップにアートを据え、左右の両脇をサイエンスとクラフトでパワーバランスを均衡させることが理想です。その意味で、アートは経営のトップに求められる資質でもあります。
