2026年8月3~7日(教養講座:東条英機伝)

~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年8月3日号(転送禁止)~~~

◎来週はお盆のため休みます。再開は8月17日号からです。

***デイ・ウォッチ(31~2日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう

熊本地震 車中泊で死亡 熱中症疑い 3日 熊本 酷暑日予想で注意 | NHKニュース  →酷暑の大規模災害は日本初といってよく、恐れていた事態になった。70代で車中泊をしていた女性が死亡した。今後も出そうで、行政や周りの人たちのきめ細かな対応が必要になる。盛夏の熊本地震は災害大国に大きな教訓を残すだろう。

消費税減税 自民党内に慎重意見も根強く 週明けも議論継続へ | NHKニュース  →高市首相の消費減税方針に対して、自民党内で異論が噴出した。これまで沈黙が目立ったが、かつての甲論乙駁が復活した。市場の反応などを懸念する財政論と、公約を重視する政治論が対立している。執行部は首相の方針通り閣議決定する見通しだが、高市一強の雰囲気が変わりつつある。

米財務省が31日に円買い介入と報道 協調介入であれば異例 | NHKニュース  →今回の円買い介入は、米国との協調介入だった。2011年以来とみられる。ウォール街出身のベッセント財務長官は過度な円安を警戒しており、円買いを示す手元メモをメディアに撮影させた。日本への援護射撃だが、念頭にあるのは米国債売りを防ぐ米国の利益。日本の利上げも促す見通しだ。きょう共同声明を発表する。投機筋へのサプライズはあるか → 3日に日米共同の声明発表へ | NHKニュース

FIFAが子会社設立計画を撤回 UEFAなどの反発受け | NHKニュース  →最近は国や団体で「独裁者」がはびこっている。FIFAが放映権など商業活動と大会運営を委ねる子会社計画を発表。欧州サッカー連盟などが猛反発し、撤回に追い込まれた。構想も手続きも不十分だった。リーダーシップとは独裁ではなく、賢明な構想とていねいな合意だ。

夏の甲子園 組み合わせ抽選会 沖縄尚学は横浜高校と初戦  | NHKニュース  →5日から始まる夏の甲子園大会の組み合わせが決まった。初戦の好カードは、横浜と沖縄尚学。昨年春夏の優勝校で、ともに好投手を擁する。昼前後の試合を避ける日程になっており、テレビ観戦にも工夫がいる。

*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)

◎赤塚不二夫(漫画家。2008年8月2日死去、72歳)

「自分が最低だと思っていればいいのよ。そしたらね、みんなの言っていることがちゃんと頭に入ってくる」 「自分が偉いと思っていると、他人は何も言ってくれない。てめぇが一番バカになればいいの」 「バカだからこそ真実を語れるんじゃないか」 「『天才バカボン』を描き出した時にまず思った。バカに真実を語らせようと。そこからバカボンが生まれ、バカボンのパパが生まれたんだ」 「利口よりバカが英雄なのだ」 「バカボンのパパってさ、別にラクして生きてるわけじゃないんだよ。どうすれば家族を幸せにできるかを考えながら、一生懸命ガンバってるわけ」 「頭のいい奴は、わかりやすく話す。頭の悪い奴ほど、むずかしく話すんだよ」 「ウケるためなら、死んでもいい」 「最後につじつまがあってりゃ、何やってもいいんだよ」 「トキワ荘で俺だけ彼女がいたんだよ。ハンサムだったから」 「世の中に友情と欲情ほど良いものはない」

*** 今週の教養講座(東条英機伝①)

日本列島は6日の広島原爆忌を皮切りに慰霊の夏を迎える。第二次世界大戦をめぐる歴史は、日本人の基本的教養といえる。今回は開戦時に首相だった東条英機の足跡をたどり、考えてみたい。古川隆久・日大教授が書いた「日本史リブレット人100 東条英機」(山川出版社)を参考文献とした。なぜ彼が首相になったのか、どんな人物で、どんなことをやったのか。詳しく見ていきたい。

◎幼少時代から陸軍大臣  

東條英機は1884(明治17)年12月30日、陸軍中尉の三男として東京に生まれた。父は、陸軍の大御所・山県有朋と相性が悪く、不遇感を抱いて退役し、軍事評論家となった。東条は学習院初等科を経て、東京府立第四中学(現・都立戸山高校)に進み、陸軍東京幼年学校、陸軍士官学校、陸軍大学校という陸軍の学校で学んだ。完全な陸軍ファミリーである。

陸軍の学校では、軍人勅諭とエリート意識を徹底的に教え込まれた。軍人勅諭は、自由民権運動を強く警戒する山県が主導した。天皇を軍に対して直接統治する大元帥と位置付け、国家の重要性を強調している。東条は幼年学校時代には下位の成績だったが、徹底した教科書の暗記で力をつけ、陸軍大学校では56人中11位の上位で卒業した。

東条は陸軍に入り、高い事務能力を認められ、ドイツに駐在した。事実上の留学で、出世コースだった。日本では立憲政友会と憲政会(後の立憲民政党)の政党内閣時代が続き、軍の影響力は弱まり、軍縮も進んだ。政党は「軍人官僚内閣への後戻りはない」と油断し、政争に明け暮れていた。

世界恐慌の影響で日本も不況に陥ったが、政党内閣は十分に対応できなかった。陸軍内部では不況で疲弊する農村の復興を要求する皇道派と、軍としての統制を重視する統制派の対立が激しくなる。東条は統制派に属し、人事抗争の影響も受けて、満州に駐在する関東軍の憲兵隊長に転属した。

格下とみられていたポストだが、1936年の2.26事件で満州の反乱部隊を手際よく取り締まり、評価を高めた。この事件で上層部が大量に退役したこともあり、その後はとんとん拍子に出世の階段を駆け上り、1938年には陸軍次官、1940年7月には陸軍大臣に就任した。

陸軍教育のあり方については、昭和天皇が「陸軍はすべて物事を主観的に見る。その伝統は幼年学校以来の教育が偏っているからだ。手段を選ばず独断専行をはき違えた教育」と痛烈に批判したこともあるが、東条はその陸軍の代表となった。

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~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年8月4日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(3日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう

消費税減税 自民合同会議 賛否両論も税調会長に対応一任 | NHKニュース  →食品消費税1%方針について、自民党税調は会長一任で了承した。この日の意見表明は、賛成65人、反対9人。2月の総選挙で当選した高市チルドレンらが声を上げ、推進派が巻き返した。反対は石破前首相、小渕元選対委員長ら。今週中に閣議決定するが、高市批判派の存在が可視化され、今後の党運営への影響は必至。

日米で協調介入 片山財務相 “さらなる実施もちゅうちょせず” | NHKニュース →当局が協調介入を明言することは珍しく、三村財務官は「日米通貨同盟の完成形」とまで言い切った。投機筋に対して日米当局が強烈な「恫喝」をかけたが、いつまで効果が続くかが焦点。米国は金利上昇が波及することを警戒しており、日銀の利上げを促している模様。協調下でのバトルもある。

熊本市などで初の酷暑日  | NHKニュース  高市首相 熊本地震を「激甚災害」に | NHKニュース →被災地の熊本では40度を超える酷暑日を記録した。高市首相が初めて視察。激甚災害に指定し、予備費200億円を確保する方針を明らかにした。首相は「政府としてはやれることはすべてやる決意だ。何ができるかを早急に検討し、先手先手で取り組みを進めていく」と強調した。

全国学力テスト 思考力や表現力に課題 “指導充実を”文科省 | NHKニュース →小学6年と中学3年の学力テストを結果が公表された。正答率は5~6割台だが、記述式では無回答が40%近い設問もあった。思考力や表現力に課題があるとみている。勉強時間の減少が続き、SNSや動画の利用時間が伸びている。日本は低熱量社会になっているようだ。

ミャンマー民主化指導者スー・チー氏が赤十字関係者と面会発表 | NHKニュース | ミャンマー →軟禁中のミャンマー民主化指導者スー・チー氏が赤十字関係者と面会した。軍に近い現政権が発表した。5年前の軍によるクーデターで拘束され、非公式な裁判で汚職などの罪で有罪判決を受けた。政権側はことし4月、指定した住居での軟禁措置に移行したと発表した。健康を心配する声があり、早期解放を求める国際世論を懐柔する狙いがありそうだ。

*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)

◎松本清張(小説家。1992年8月4日死去、82歳)

「人間、どんなときにも、何か心のより所をもつことが大切だ」 「私の学歴は小学校卒である。だが人生には、卒業学校名の記入欄などないのだ」 「自分は努力だけはしてきた。努力が好きだったからだ。思うように成果はなかったけれども、80歳になってもなお働くことができたのは有難い」 「好奇心の根源は、疑いだね。体制や学問を鵜呑みにしない。上から見ないで底辺から見上げる」 「空白の部分を考える、それが私の喜び」 「人間には先入観が気づかぬうちに働きまして、そんなことはわかりきったことだと素通りすることがあります。これが怖いのです」 「表紙の切れた岩波文庫が私の絶望を救った。文学書を読むことによって、自分が救われたと信じている」 「作家になるには、24時間、机の前に座っていられる性格であればいい」 「三島由紀夫があんなふうに最後に、右翼だとか、国家主義者だとか言われているのは、皮相な観察だと私は思う。彼は題材を求めてそこに流されていったと思うんです」

*** 今週の教養講座(東条英機伝②)

◎陸相から首相へ  

1940年7月、枢密院議長だった近衛文麿が2回目の首相に就任した。国内では全体主義で団結して戦争中の中国を威圧し、国外では電撃戦で西ヨーロッパを制圧したドイツと軍事同盟を結んでアメリカを牽制しようという考えがあった。東条英機はこの第2次近衛内閣の陸相となる。近衛は陸軍の要望を先取りすることで、陸軍の政治介入を抑えようという思惑もあり、1940年9月に日独伊三国同盟を締結、10月には大政翼賛会をつくった。

近衛は1941年7月に第3次内閣を組閣するが、この頃から東条は陸軍内部だけでなく政界でも注目されるようになった。三国同盟や東南アジアでの勢力争いで日本との緊張を高めた米国との関係が背景にあった。天皇や近衛は、米国との戦争を避けたかったが、陸海軍では開戦論が台頭する。特に陸軍を代表する東条は強硬だった。多大な戦費と人的犠牲を出している日中戦争を勝てないまま止めるのでは、兵士の士気が落ちて陸軍が崩壊し、国民に対する威信も失われると譲らなかった。

陸軍を抑えきれないと判断した近衛は、退陣を決意し、後任として皇族で陸軍大将の東久邇宮稔彦王を考えた。しかし内大臣の木戸幸一は、「皇室の権威が危機にさらされる可能性がある」として、後任には東条を推薦する。「東条も責任ある立場に立てば慎重に考えるはずだ」と考えたのである。

東条は驚いたが、41年10月に首相に就任。律義で真面目な性格だったため、戦争を避けたい天皇の意向を実現するよう努力した。外相には開戦慎重派の東郷茂徳を選んだ。天皇も忠実な東条を評価し、「一生懸命仕事をやるし、平素言っていることも思慮周密でなかなか良いところがあった」という独白が残されている。

しかし、対米交渉は難航し、11月末に日本に厳しい条件を突きつけた「ハル・ノート」が伝えられる。日本は12月1日の御前会議で8日の開戦を決定した。家族の話によると、東条は開戦前夜、首相官邸の私室で1人泣いていたという。「責任の重さに恐怖感を持った」と言われているが、天皇への強い思いの発露という見方もある。

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~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年8月5日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(4日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう

永住許可、収入「日本人超」 要件厳格化、入管庁が改定案:時事ドットコム →出入国管理庁が外国人の永住許可を厳格化するガイドライン改定案を公表した。収入は日本人世帯の平均収入を超えることを求め、年金額も30年間厚生年金に加入していた水準を求める。人口減が避けられない日本としては、厳しすぎないか。パブリックコメントを実施し、10月に決める。

全日空機で衝突防止装置が作動 国の検査機が付近を飛行 国土交通省がニアミスか調査 | NHKニュース  →4日朝、上海発羽田行きの全日空機と空港の施設などを調べる国の検査機が、羽田空港付近で接近した。全日空機の衝突防止装置が作動した。国土交通省がニアミスにあたるかどうか調べるが、当事者でもある。まさか忖度はないだろうが。

イオンモールで3人犠牲のオンワード「施設に戻る指示出していない」…安全確保「不徹底だったと深く反省」 : 読売新聞 →イオンモールで従業員3人が犠牲になったオンワードが調査結果を発表した。施設に戻る指示はしていないが、貴重品を取りに行くため施設に戻る連絡を受けていた。同社は「徹底が不十分だった」としている。今回の爆発では、テナント従業員が避難後に戻って爆発に遭遇している。

国旗損壊処罰法 憲法学者のグループが廃止求める抗議声明発表 | NHKニュース  →憲法学者186人が国旗損壊罪の廃止を求める声明を発表した。「憲法で保護された表現行為に対する刑罰規制になりうる。規制の範囲が漠然としていて不明確で、違憲だ」と指摘している。この批判はずっとつきまとう。

小学館、相賀信宏社長3カ月の報酬50%減額 「マンガワン」問題で – 日本経済新聞 →性犯罪で有罪判決を受けた漫画家を別名義で起用していた小学館。相賀社長以下の処分を発表した。相賀社長の月額報酬を3か月50%減額するほか、役員も20~30%自主返納する。

*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)

◎本田宗一郎①(ホンダ創業者。1991年8月5日死去、84歳)

「苦しい時もある。夜眠れぬこともあるだろう。どうしても壁がつき破れなくて、俺はダメな人間だと劣等感を持つかもしれない。私自身、その繰り返しだった」 「私は若い社員に、相手の人の心を理解する人間になってくれと話す。それが哲学だ」 「社長なんて偉くも何ともない。課長、部長、包丁、盲腸と同じだ。要するに命令系統をはっきりさせる記号に過ぎない」 「伸びる時には、必ず抵抗がある」 「新しいことをやれば、必ずしくじる。腹が立つ。だから寝る時間、食う時間を削って何度も何度もやる」 「進歩とは、反省の厳しさに正比例する」 「人を動かすことのできる人は、他人の気持ちになれる人である。その代わり、他人の気持ちになれる人というのは自分が悩む。自分が悩んだことのない人は、まず人を動かすことはできない」 「人類の歴史の中で本当に強い人間などいない。いるのは弱さに甘んじている人間と、強くなろうと努力している人間だけだ」 「成功は99%の失敗に支えられた1%だ」

*** 今週の教養講座(東条英機伝③)

◎首相時代(1941.10~1944.7)  

今回は東条が首相だった1941年12月8日の開戦から、サイパン陥落を受けて首相を辞める44年7月までをたどる。東条は戦況の影響を強く受けながら、陸軍依存から天皇依存へとなっていく。

日米開戦となった真珠湾攻撃は大成功とされ、東条の求心力は高まった。この頃の懸案は、衆議院総選挙の実施時期だった。厳しい国際情勢を理由に4年の任期を42年4月まで1年延長していたためだ。緒戦の好調で東条は、開戦当日に再延期せず47年4月に実施すると発表する。

導入したのが、候補者を推薦する政府主導の翼賛選挙だった。政府に批判的な極右と自由主義勢力を排除する狙いがあった。定数と同じ466人を推薦し、8割当選の目標を掲げた。結果は81.8%当選し、目標を達成した。安倍晋三元首相の母方の祖父・岸信介は推薦で初当選し、父方の祖父・阿部寛は東条批判をしていたので非推薦となったが、2回目の当選を果たした。

真面目な東条は、「民心の把握が大事だ」として、各地を精力的に視察し、役所を訪れたり、ゴミ箱までのぞいたりした。東条は政治家や官僚を信用せず、与えられた課題を他人任せにせず人一倍の努力と勤勉さでこなしていった。陸軍時代の教えだった。

しかし、42年7月のミッドウェー海戦の大敗、43年2月のガダルカナル島の撤退で戦況は悪化し、極右政治家や首相経験者の重臣らから東条への不信感が高まっていく。陸軍はガダルカナル島への大量の武器や食料の補給を求めたが、東条は陸軍の独善的な態度に批判を強め、天皇の権威にすがるようになっていった。地方への統制を強化する戦時法制の一環として、東京府が東京都になった。

44年7月7日のサイパン陥落で、東条の威信低下は決定的になった。アメリカ軍機による日本本土への空襲が可能となるためで、参謀本部内でも早期終戦論が浮上する。7月22日、東条首相はついに退陣し、他の役職もすべて辞職した。東条の戦争指導について「1人で処理しなければ満足しない東条の性格が影響を与えている」という部下の文書が残されている。

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~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年8月6日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(5日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう

食料品消費税減税 政府が基本方針決定 来年4月から2年間1%に  | NHKニュース  →高市政権はルビコンを渡った。選挙公約を理由に自民党内の異論を封じ込めた。しかし、2年間で10兆円の財源を見つけるのは極めて困難で、円危機の可能性さえある。外食産業や農家への支援などで財政負担はさらにかさむ。制度設計が難航すれば、自民党内の政局に発展しかねない。政権は高支持率に支えられた第1フェーズから、不安定な第2フェーズに入った。

高市首相、日銀総裁に「国債買い入れ」要請 積極財政にらみ、金利抑制狙う:時事ドットコム →高市首相が今年5月、植田日銀総裁に国債買い入れを要請していたことが明らかになった。日銀は6月に利上げをしており、利上げ容認の見返りとして求めた可能性もある。政府が日銀の具体的な政策に言及し、まして国債買い入れを求めるのは禁じ手。こうした動きも高市政権に対する市場の疑念を高めている。

トランプ大統領“あすか あさって ホルムズ海峡開放の可能性” | NHKニュース →ホルムズ海峡開放の見通しが強まっている。トランプ大統領の発言だけなら確度は低いが、ベッセント財務長官らも言及している。イランがオマーンとの航路設定を協議しており、アメリカが受け入れて海上封鎖を解けば、無事開放の運びだ。早くして欲しい。

東京都の最低賃金 10月から時給1280円に引き上げへ | NHKニュース →東京が最低賃金を54円引き上げ、1280円にする。10月から適用の見通し。引き上げ額は昨年の63円に次いで過去2番目の高さ。国の審議会が7月末、①東京や大阪、愛知などAランク6都府県が54円②北海道や兵庫、福岡などBランク28道府県が56円③青森、高知、沖縄などCランク13県が56円の目安を示していた。

NHK職員が番組出演者から性被害、別職場への復職希望に応じない不適切対応…メディア総局長が陳謝 : 読売新聞 →NHKの官僚体質が改めて明らかになった。職員が番組出演者から性加害を受け、別の職場での復帰を希望したが、「前例がない」として認めなかった。リスク部門と情報共有をしなかった。職員はPTDSと診断されている。出演者は「酒を飲んでいて覚えていない」と話しているという。フジテレビを思い出す。

*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)

◎本田宗一郎②(ホンダ創業者。1991年8月5日死去、84歳)

「成功者は、例え不運な事態に見舞われても、この試練を乗り越えたら必ず成功すると考えている。最後まで諦めなかった人間が成功しているのである」 「創意工夫、独立独歩、これをつらぬくにはたゆまぬ努力がいるし、同時にひとりよがりに陥らぬための、しっかりした哲学が必要となる」 「独創的な新製品をつくるヒントを得ようとしたら、市場調査の効力はゼロとなる。大衆の知恵は決して創意などはもっていないのである。大衆は作家ではなく、批評家なのである」 「困らなきゃだめです。人間というのは困ることだ。絶体絶命のときに出る力が本当の力だ。人間はやろうと思えば、大抵のことはできる」 「失敗もせず問題を解決した人と、10回失敗した人の時間が同じなら、10回失敗した人をとる。同じ時間なら、失敗した方が苦しんでいる。それが知らずして根性になり、人生の飛躍の土台になる」 

*** 今週の教養講座(東条英機伝④)

◎首相退陣から絞首刑  

東条英機は1944年7月に首相を退陣した。6月ころから倒閣運動があった。逓信省官僚で後に東海大学を創立した松前重義は、倒閣運動に協力したとして東条の怒りに触れ、南方に出征する懲罰的な人事を受けた。こうした東条の厳しさは不人気の理由の1つだった。

天皇は「東条以上に力のある人間はいない」と考えて東条を忌避しなかったが、議会勢力の根回しで後継首相には朝鮮総督の小磯国昭が就任した。小磯は東条が軽視した議会と協調し、言論統制の緩和や和平工作に乗り出した。しかし、不調に終わり、退任。45年4月、元侍従長で天皇の信任の厚い鈴木貫太郎が就任。広島と長崎への原爆投下の後、戦争は終わった。

東条は首相退任後、東京・用賀の自宅にこもっていたが、45年9月、占領軍に逮捕された。その際、自ら作った「生きて虜囚の辱めを受けず」という戦陣訓に従って拳銃自殺を図った。しかし、失敗する。極東国際軍事裁判でA級戦犯の1人として起訴され、48年11月に絞首刑判決を受けた。同年12月23日、巣鴨拘置所で処刑された。

東条が残した「遺言」や「感慨」という文書から心境がうかがえる。「私は国際的に見れば戦犯者ではないが、天皇や国民に対する責任は重大だ」「日本の統帥権の独立は、政治の制約がなく戦争目的の達成には可だが、外交との調整では時に不測の事態を招く」「軍や国家の方針が、陸軍の上級者が知らないうちに下級者が狭い視野から決めたことがあった」「原因は陸軍大学校の精神教育の欠陥」と述べている。過去を反省しているが、統帥権の独立には一定の意義を認めている。

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~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年8月7日号(転送禁止)~~~

◎来週はお盆のため休みます。次回は、8月17日号です。

***デイ・ウォッチ(6日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう

広島原爆の日 被爆から81年 核兵器廃絶の訴え続く | NHKニュース →6日は広島原爆の日。高市首相はあいさつで「我が国は非核3原則を堅持している」と強調したが、「核兵器を持ち込ませず」の見直しが持論。検討中の安保3文書改定の焦点になっているが、式典後の会見で「予断は差し控える」と3原則堅持を明言しなかった。消費減税のように議論がまとまらず、最後は首相判断で見直すのだろうか。

大手夏ボーナス、過去最高104万円 建設、初の200万円超―経団連最終集計:時事ドットコム →大手企業の夏のボーナスが前年比7%増の104万2537円で、過去最高になった。経団連が発表した。前年を上回るのは5年連続。人手不足が深刻な建設は、全業種で初の200万円超えとなった。対象は従業員500人以上の企業。中小企業にも波及しているだろうか。

れいわ新選組 党名を「いのちの党」に変更 新体制発足に伴い | NHKニュース →れいわ新選組が「いのちの党」に党名を変更する。山本譲司氏が新代表に就任したことに伴い、検討していた。山本代表は「医療や福祉が後退し、軍拡により命が脅かされている。新たな党名で政権与党に徹底的に対じする姿勢を鮮明にしたい」としている。

「ジャンプ」オンラインショップで43億円分キャンセルか 業務妨害容疑で女逮捕―警視庁:時事ドットコム →集英社のオンラインショップに大量の発注・キャンセルを繰り返していた大阪市の女性(32)が偽計業務妨害容疑で逮捕された。キャンセルは2100件以上、43億円に上り、大量発注で一時売り切れ状態になった商品もあったという。女性は「ストレスがたまっていた。注文をすると満足感があった」と話している。

FIFA 子会社設立計画撤回めぐり謝罪も 会長を“全面的に支持” | NHKニュース  →インファンティーノ会長の独断で揺れるFIFA幹部が会合を開き、会長全面支持を確認した。子会社設立で欧州各国などから反発を受けたが、一枚岩を強調した。会長選挙が来年控えており、混乱のヤマ場はまだまだありそうだ。

*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)

◎ラビンドラナート・タゴール(インドの詩人、アジア初のノーベル文学賞。1941年8月7日死去、80歳)

「私は日本現代史の入り口に大きく『適者生存』という標語が科学から借用して書かれているのを見る。その標語の意味は『自分自身を助けよ。それによって他人が犠牲になっている内容など気にするな』である」 「日本人は美の王国全体を手に入れた。日本人は目に触れる物すべてに対して心細やかな思いやりがあり、少しも疎かにすることがない。ほかの国では才能豊かな人や真のユーモアを解する人々の間にみられる美意識が、この国では全国民の間に広がっている」  「私は日本から来た一人の偉大な独創的人物(岡倉天心)に接したとき、真の日本に出会いました。この人は長い間、私どもの客となり、そのころのベンガルの若い世代に計り知れないインスピレーションを与えました。彼が私どもの中で私どもと共に過ごした日々は、青年たちにとって歓喜と熱情にあふれた素晴らしい日々でした。彼が原動力を与えた運動は、今も私どもの地方で進んでいます」 

*** 今週の教養講座(東条英機伝⑤)

◎視点  

東条英機の足跡が現代に残す教訓を考えたい。東条の戦争責任は重大だが、危機の時に東条のような人物しかいなかった日本のぜい弱さこそ問うべきだろう。東条は真面目で有能で、押しの強い能吏だった。しかし、陸軍経験しかなく、実戦は1回だけ。官僚として頭角を現し、陸軍の利害の代弁に終始し、予想外にも首相になってしまった。「東条なら陸軍を押さえられるだろう」と周囲も無責任だった。天皇は非戦論者だったので、天皇に忠実な東条は軌道修正を図ったが、自分があおった逆流に飲み込まれていった。

陸軍しか知らない東条に視野の広さはなく、世界を構想する力もなかった。東条と同じ1884年に生まれ、戦後に首相を務めた石橋湛山は、東洋経済新報で「領土の時代ではない。満州を捨てて、貿易に生きろ」と主張し、言論の自由を重んじた。戦時中は弾圧されたが、湛山の構想に学ぶ気風があれば、戦争は避けられ、日本の国際的な立場は今とは全く違ったはずだ。

大正から昭和初期にかけて、政党政治が実現した。しかし、政党は政争に明け暮れ、経済の停滞とともに軍部の台頭を許した。1931年の満州事変が転機となり、軍部に批判的だった新聞は、軍部容認に変わった。33年、自由主義的法学者の滝川幸辰京都大教授が「共産主義的」と非難されて免職される滝川事件が起きた。これ以降、右派の蓑田胸喜らの執拗な個人攻撃が始まり、言論空間が極端に狭まった。日本は曲折を経て戦争に傾き、予想外の東条首相誕生へとつながった。国民は戦争を望んだわけではなかったが追随し、新聞もあおった。

日本には明治維新以後、国家を重視する「官権派」と個人を重視する「民権派」という2つの底流がある。官権派の最右翼は長州出身の山県有朋で、陸軍の大実力者でもあった。本質的に民衆を信用せず、天皇を現人神と担ぎ上げた。曲折はあったが、官権路線は結果的に日本を有史以来の破滅に導いた。本来、官権も民権も健全ならば、それぞれ一理ある存在だ。両派の対話と均衡が国家と国民を望ましい方向に導くはずだ。

ロシアのウクライナ侵攻など力の行使が目立ち、台湾有事が指摘され、日本でも戦争が現実味を持って語られる風潮が生まれている。防衛費倍増が決まり、高市政権はタカ派的な安保政策を推進している。現代は核兵器に加え、AIやドローン、ロボットを使った戦争も予測されている。そもそも、人類はロボットを使ってまでなぜ戦争をするのだろうか。交渉で物事を決める方が、よほど人間的で生産的で、人々の幸せにつながるはずだ。

戦争は異論を封じ込める「文化戦争」から始まる。言論が正常に機能していれば、大きな過ちはない。独裁的とも指摘される高市政権の手法は、異論封じ込めの様相を呈している。戦争を起こさないための教訓は、文化戦争の初期の段階で、政治家と国民が「健全な政党政治を大切にする」「見識と構想力を持った指導者を育て、支える」「言論封殺の動きには断固かつ執拗に反対する」ことだろう。指導者だけでなく、国民一人一人の見識と覚悟に関わってくる。