受講者(57)の声 「追い込まれて自分と向き合う」
今年1月から社会人コースを受講している事務系会社員(57)が、これまでの感想を寄せてくれました。東証プライム上場企業のグループ会社に勤め、文書を扱う機会が多い業務をしています。「読み手に届く文を書けるようにしたいと思って受講した。自分と文章に向き合ういい機会になっている」と話しています。
月3回の作文と1回のオンライン面談が基本です。作文の課題は主に3分野に分かれます。「こんな人生を送りたい」という個人に関わるテーマ、「ウクライナ紛争を終わらせる方法」といった時事テーマ、「新入社員へのメッセージ」という会社に関わる題です。直前まで深く考えないようにして、制限時間で書きあげることを目指しています。添削と講評を受け取り、次の参考にします。
題を与えられて作文をするのは、大学受験以来です。個人的なテーマは正直、書きやすくありません。独りよがりにならないか、どこまで踏み込んで書いていいのか。戸惑いながらやっています。フェイスブックは居心地のいい投稿をしますが、課題作文は追い込まれて書いています。その結果、何かが生まれる。きっかけとしては大変ありがたいです。
時事や社会的なテーマは、前提の情報が重要になります。例えば、ウクライナ紛争なら、我々の得ている情報がどこまで客観的かという問題があります。市民を犠牲にすることは許されないが、その思いをどう展開していくか。字数の制約もあり、悩むところです。社会全体についての幅広い知識や情報が欠かせません。
会社に関することは、いつも考えていることであれば、筆はスムーズに進みます。しかし、社内限りの情報もあり、どこまでどう書くかは簡単ではありません。自ずとブレーキがかかることがありますが、その中でも必要なことを伝えるように努力しています。どの課題も自問自答しながら向き合っています。
どれも個別かつホットなネタです。「今」に目を向け、自身に落とし込む状況を作ってもらい、とてもよかったと思っています。漢字が多くなりがちで、「という」といった表現が増えてしまいます。重複する表現や余分な言葉も少なくありません。添削や講評で気がつき、スリムな文章を書くように心がけています。オンライン面談では書いた文章をめぐって質問をし、あれこれと対話します。
テキストの「文章の極意」は大変参考になっています。平日に毎朝届くメルマガは、日々のトピックスや教養を見繕って提示してあるので、とても助かります。記事によって取材の手厚さや薄さもわかります。全部フォローできないこともありますが、自分の視野が広がります。
原稿の提出や添削の受け取りはネットですが、スムーズです。高校時代、学校新聞に携わっていました。当時は辞書を引きながら漢字を覚えたものですが、パソコンを使うと変換候補がさっさと出てくるので、むしろ難しい字を使うこともあります。これも新発見です。しばらく続けて、さらに文章力と思考力を向上させたいと思っています。