夏の研修感想文①「添削と講評を読み直し、上達した」
2024年7月修了 思考力文章講座3ヶ月コース(東証スタンダード上場会社)
課題「3か月の文章研修の感想と今後にどう生かしたいか」(提出された作文をそのまま掲載しています)
◉第一に、自身を持って文章を書けるようになった。研修前は、自分の文章が相手に伝わらないことがあった。簡潔に書くことが出来ず、長文になってしまい、自分でも何を伝えたいかわからなくなった。長時間費やしたあげく、最終的には文章で伝えることをあきらめ、電話で伝えることがあった。研修を通じて、私は文章を簡潔に、わかりやすく伝えるスキルを学んだ。研修の初期は、添削箇所も多く、学ぶことが多かった。後半では、講師に褒めていただける箇所も出てきた。自分でも文章スキルが向上したことを実感でき、前向きに文章を書けるようになった。
第二に、文章を見直す習慣がつくようになった。私は、課題を提出する前に、必ず過去の添削を確認し、同じ間違えをしてないか見直して、提出する。自信がある文章でも、過去と同じ指摘を受けた文章を書いていたためである。自分の記憶力を過信せず、謙虚な姿勢で文章を書く必要がある。そう感じられたのは、3か月という長い期間で、多くの課題を添削していただいたことにある。800文字×12回の文章を添削をいただけるので、自分のウィークポイントが幅広い形で見える。社会人になると、人から添削いただける機会が少ないので、今回いただいた添削箇所は、貴重な財産である。今後も文章を作成する際のチェックリストとして活用する。
今後は、さらなる上達を目指す。今回の研修は、初級スキルを学んだ。文章をより豊かにするため、知識や教養をつけ、相手を魅了する内容を書けるようになりたい。生成AIに全て頼るのではなく、「生成AI×自分の感性、経験」で自分らしい文章を書けるようになりたい。
最後に、この研修が終わったら、妻と子ども、両親に文書を贈ろうと思う。文章には、言葉以上の力がある。相手を意識し、丁寧な言葉を選び、心を込めて日ごろの感謝を書きたい。文章を書きたいと思ったのは、高校生のラブレター以来である。今回の研修は、そう思わせてくれた。
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◉受講した当初は「書いて提出したら終わるだろう」と軽く考えていた。1回目の講評を見て意識が変わった。講評にある「内容」欄に、作文の背景や感想、思いが書かれていたからだ。事実や結果を読み取る報告書の感じではなく、読み手が情景をイメージし、背景が想像できる、そんな文章を書きたいと思った。
作文に取り組んでみて難しいと感じたのが、文章の構成や決められた字数、余計な文章を省くことだった。何かを伝えたい場合、余計な文章を書いてしまうことが多い。伝えたい思いが強いほど、感情を書いてしまうことがある。毎回悩みながらではあるが、「文章の極意」基本8か条を意識して作文した。まさに「文章を書くことは考えること」を実感した。
指定されたフォント(UDデジタル教科書体NK-R)は良かった。今まで使用したことがなく、最初は違和感があったが、明朝体やゴシック体のような硬さがなく、程よい柔らかさがある。見慣れてくると、作文が良く書けているように見えてくる。そんなフォントが今ではお気に入りになった。
3回目の講評の中に「秀逸」の言葉があり感激した。一気にモチベーションが上がり、講評で「秀逸」と書かれることを目標とした。自分にとって「秀逸」はご褒美の言葉になった。
最初の頃は2日かかっていた作文も1日になり、最後は半日程度で書けるようになった。目安の時間内で書くことができなかったが、講評の内容と合わせて成長していることが実感できた。
配信されるメルマガの教養欄も良かった。興味がある内容については、人物や詳細を調べることが日課になった。上野千鶴子氏著書の「情報生産者になる」はぜひ購読したいと思う。
今後は今まで以上に読む人のことを考え、「何を伝えるか」を意識し、知識や教養を身に付け、もっと豊かな文章が書けるようになりたいと思う。研修で経験したことを参考にして、部下にもアドバイスしたいと思う。その時、優れている表現や文章には「秀逸」を使ってみたい。
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◉「書くこと=考えること」を実践し、添削・講評されて漸く問題点に気づく有り様だった。まず、テーマに対して、自身の経験やこだわりが圧倒的に少ない。これは日々の情報収集が少なく、論じるための源泉が積上げられていない結果だ。しかも、付け焼刃で情報をかき集めているから、読み手に意思が伝わらず独自性も生まれない。本を読み良い文章に触れていないことから、使う言葉が稚拙で薄っぺらな文章しか書けない。これが私の現実だ。
改めて「講評」や「作文」を読み返してみた。書いているその時点では良いと思っても、時間を置いて客観視すると気づくことが多い。自分の頭の中に浮かんだことを、そのまま書いている。結果、相手に言いたいことが伝わっていない。頭の中でしゃべっていることを、ただ文章に置き換えているため、文章が長い。添削しているつもりが、心のタガを壊せず誤記にも気づかない。文章を整理した「つもり」に終始している。 以上が今回の研修の気づきだ。
今後を見据えて、自分自身としては、もっと本に触れるべきと考える。良い文章に触れ、筆力を身につけるべきだ。また、論じる幅が広がるよう、ニュースなどの情報収集のアンテナを伸ばすことも必要だ。この3か月は、「書くこと=考えること」の時間を定期的につくれる良い機会となった。これを続けて、日常的に文章を書く癖をつける必要がある。長谷川先生のメルマガに習い、毎日ニュースを一つ決めて、自分の意見の要約を作ることに挑戦したいと考える。
グループ内へのフィードバックも考えている。日々文章を書く機会に、議事録や備忘録がある。書くときは、短文で明確に相手に伝えることを意識する。また、グループの共通認識の幅を広げることも必要だ。表面的な会話を文書化するだけではなく、会話の裏にあることも考えて書く。以上を取入れ、今後に生かしたいと考える。
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◉3カ月に及ぶ研修で、今回を含め12回作文を書いた。どれも時間をかけた力作だが、改めて読み返すと改善の余地が山ほどある。今、第1回目のテーマで作文を書くとすれば、私は全く違う文章を書くだろう。3カ月前と今とでは、知識量と自分の意見に差があるからだ。
研修を経て、2つの癖がついた。インプットの癖と自分の意見を持つ癖だ。良い文章を書くには、まずは情報や知識を頭に入れることが必要だ。研修当初には流し見していたネットニュースの記事を、じっくり読むようになっていった。毎日送られてくる、講師からのメルマガがありがたかった。ニュースを読み込むようになった研修中盤では、講師のコメントを読んだ上で、自分の立場での意見を考えるようになった。政治家の裏金問題に対する一国民としての怒り、スポーツ選手の好成績に対する一国民としての誇り。これまで他人事だと切り捨てていた一つひとつのニュースに対して、一喜一憂し、「では、どうすべきか?」を考えることが格段に増えた。
自分の頭には、まだまだたくさん情報を詰め込めるスペースがある。今日までは作文のために情報収集をしていたが、明日からは、自分の意見をより深みのあるものにするために情報を集めていきたい。
文章を何度も書く中で、思ったことがある。作文は、カレー作りに似ている。具材やスパイスがなければカレーが作れないのと同じで、元となる情報や知識がなくては文章を書けない。カレーに必須なのがスパイス。何を選ぶか、どう調合するかで行き着く味は大きく変わる。作文におけるスパイスは、筆者自身の意見だ。外部から取り入れた情報に対し、筆者がどう考えどんな結論を導き出すのか。それ次第で、出来上がる作文は甘くも辛くもなる。そして、煮込めば煮込むほどコクが増すカレーのように、推敲を重ねることで作文にも深みが出る。そう思うと、この先自分はどんな美味しい作文を書けるだろうか、なんだかワクワクする。
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◉理系出身の私は、元々、読み書きが得意ではなかった。学生時代は、国語が苦手で、読書をせず、作文は苦痛だった。社会人になっても、得意な理科、数学を活かせば問題はない、くらいに思っていた。しかし年齢を重ねると、文章や会話の重要性を感じるようになった。
40代になり、職務上、メールや案内文を書く機会が増えた。そのため、文章を上手に書きたいと思い、訓練を始めた。読書を始め、新聞やインターネットニュースを積極的に読んだ。文章に触れる機会は増えても、すぐに変化はなかったが、5年程経つと、作文が苦痛ではなくなった。
文章力を確認する良い機会と考え、本研修を受講した。これまで専門家に評価されたことはなく、自分の文章力は把握していない。そのため、本研修の最初の数回は、注意事項を特別には意識せず、いつも通りの書き方で作文してみた。ご講評いただいた結果、それほど悪いレベルでないことが分かり、ほっとした。
ビジネス文章は、読み手が理解し易く、情報が正確に伝わる必要がある。そのため、シンプルかつ明確であることが重要だ。ご講評は毎回的確で、書き方の癖や、悪い部分が確認できた。これまで指導を受けたことがなく、今回修正点が見えたので、大変ありがたかった。自分の文章は、まだ贅肉があるので、剥ぎ落とし、洗練させたい。さらに、文学や歴史の名文の技法も使えるようになると良い。今後は、今回の学びを意識し、文章に触れることで、レベルアップが目指せる。
IT技術の進化により、人間の仕事は変化している。作業の自動化が進むため、人間は人間らしい仕事のみをしていくだろう。そのため、コミュニケーションや情報共有は、これまで以上に重要になる。これからの社会人は、文章力は必ず身につけておきたいスキルだ。自身スキルアップとともに、今回の学びを自部署メンバにも伝え、業務向上につなげたい。
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◉「適任はあなたしかいないから頼んだよ」。そんな上司の軽い一言から始まった今回の研修。作文が大の苦手な私には、大変つらくて長い3か月間だった。当初は提出期限が近づく度に、プレッシャーで胃痛が続いた。今まで真摯に文章と向き合わず、書くことを避けていた自分を悔やんだ。特に辛かったのは、指定の文字数で完成させることだった。伝えたい言葉をまとめ上げる構想力が欠如していた。
課題は期限ギリギリで提出することが常だったが、先生から毎回温かみのある指導していただいた。これは研修継続への大きな励みとなった。研修全体を通じて、以下の点が大きな学びになった。
ひとつは、文章作成の楽しさに気づいたことだ。書き始めは構成がまとまらず、思考停止が多々あった。しかし、自分が描く発想と文章がピタリと合致すると、快感に変わることを実感した。文章は自分の考えを形にする有効手段であり、その過程自体が創造的な喜びをもたらすことを知った。
次に、文章作成力は個人の知性感性に比例するということだ。個人が体験し、学んできた知識や教養が文章に大きく影響することを理解した。自分の言葉が薄いのは良く理解できた。日頃から何事にも好奇心を持って、能動的に情報を取りに行くことが重要と感じた。
さらに、文章は簡潔に分かりやすく、要点を伝えることが大切だと学んだ。これは先生から毎日届くデイウオッチ解説を熟読することで、自然と身についていると感じる。自分の癖である、くどい言い回しに気を付けたい。
つらくて長く感じた研修がようやく終わる。嬉しいはずだが、なぜか寂しい気持も強い。嫌々でも身に付いた、考えて文字に残す習慣。せっかくだから、自分なりに、書くことを続けていこうと思う。つらい中で得た学びや経験は、今後の人生において大きな財産になると信じる。今回得た貴重な経験を忘れず、これからも学び続けていきたい。