12月4日からの教養講座は「日米開戦の書籍」

2023.12.03 お知らせ

12月8日は、1941年の日米開戦から82年です。「昭和史百冊」(平山周吉著、草思社)という本が今年8月に出版されました。戦争を中心にした昭和史の本を多数選び、書評の形で紹介しています。ガイドブックとして便利で、書評を読むだけでも大いに学ぶことができます。

今週は、日米開戦に関わる書籍を5冊選び、紹介します。1冊目は「日本はなぜ開戦に踏み切ったのか」(森山優、新潮選書、2012年)。戦争へと引っ張っていったのは、別に「悪役商会」といった連中ではなく、主役級の下にいた陸海軍中堅層というエリート集団だった。彼らは受験秀才であるばかりか、筋肉と恫喝力を併せ持った官僚中の官僚だった、と書きます。そして、「開戦3年目からの見通しがつかない戦争は、どうなるかわからないにもかかわらず選ばれたのではなく、どうなるかわからないからこそ、指導者たちが合意することができたのである」と指摘します。

過去を知ることは、未来を探ることにつながります。厳しい時ほど、国や人間の特徴が出ます。残る4冊も知っておきたい情報がたくさんあります。第二次世界大戦に関する知識は、日本人必須の教養といえます。