7月24日からの教養講座は「丘浅次郎の人類評論」

2023.07.22 お知らせ

丘浅次郎(1868~1944)は、ダーウィンの「進化論」を広く日本に紹介した生物学者です。活躍したのは100年ほど前になりますが、鋭い社会評論は色あせていません。それどころか、地球温暖化やAIという人類の生存に関わるテーマが浮上している今こそ、読まれるべきでしょう。

東京高等師範学校(現筑波大)で教鞭を取り、「生物は強みが弱みに転化してやがて滅びる。人類も同様の運命は免れない」という社会評論で知られ、戦前は著名でした。今はあまり知られていませんが、戦後刊行された筑摩書房のシリーズ「近代日本思想体系」(全36巻)では、自然科学者として唯一1974年に取り上げられました。

実は、丘は私の故郷である静岡県磐田市の生まれです。実家のすぐ近くです。著作を読んで、「今こそ多くの人に知って欲しい」と思い、論文のエッセンスを紹介する「人間を考えるヒント ダーウィン紹介者・丘浅次郎の知恵」を2020年に出版しました。本の中から、「人類」「人間」「教育」「自然」「戦争」に関わる評論を紹介します。