9月4日からの教養講座は「10代のための古典名句名言」

2023.09.03 お知らせ

今週は「10代のための古典名句名言」(岩波ジュニア新書、2013年刊)を取り上げます。「10代のため」ですが、大人にも十分味わえます。というより、大人向けの一般書に比べて、若い人や児童向けの本の方が、学ぶことが多いと感じます。平易に、かつ本質を突いて書いてあるからでしょう。

これまでも「SDGs」の解説で児童向けの本を参考にしてきました。問題の現状や解決策について、大人向けに解説することはあまり難しくありません。共通の理解を前提にしているからですが、実はその前提が本当に共有されているか、実は怪しい面があります。児童書は複雑な問題を格闘して解きほぐし、わかりやすい言葉で、端的で明晰に書いてあります。

今回は同書から5編紹介します。金子みすゞ、寺田寅彦、プルースト、山中伸弥、伊藤一斎と時代も経歴も多彩です。解説は理論物理学の佐藤文隆京大名誉教授、ドイツ文学の高橋義人京大名誉教授。「歴史の中で語り継がれてきた言葉に接して、多彩な人物や考え方に気づくきっかけに」と呼びかけています。