6月5日からの教養講座は「企業倫理・理論編」
2023.06.04
お知らせ
人間の犯罪がなくならないように、企業の不祥事も後を絶ちません。不祥事にはブームがあるようです。パワハラやセクハラ、食品偽装、個人情報流出、各種のデータ不正などがあり、最近では電力業界の反競争行為が注目を集めました。企業倫理が叫ばれますが、「百年河清をまつ」趣です。
不祥事のたびに第三者委員会が作られて事実関係を調べ、再発防止策が決まります。関係者は消耗し、企業の勢いも衰えます。かつてのルールにさらに厳しいルールが上乗せされ、「オーバーコンプライアンス」とも言われます。同じ企業が同じ不祥事を起こすことは多くありませんが、教訓が企業間で共有されているとは言い難いところです。
今回は企業倫理を理論面から考えます。ベンサムやミルの「功利主義」、カントの「義務論」、アリストテレスやロールズの「正義論」、アリストテレスの「徳理論」、ハーバート・サイモンらの研究にさかのぼる「行動倫理」を紹介します。不祥事をどうとらえるか、倫理的な行動を促すにはどうしたらいいかの参考になるはずです。