「さあ、書かまいか!」

2022.12.05コラム

なぜこのタイトルか?

コラム「さあ、書かまいか!」を始める。タイトルから説明したい。私の郷里であり、直前まで勤務していた遠州(静岡県西部地方)では、「何かしよう」という時、「何かしまいか」と「まいか」をつける。英語で言えば、「レッツ、何とか」だろうか。

有名な言葉が「やらまいか精神」だ。遠州発のグローバル企業は、ホンダやヤマハなど数多く、トヨタ自動車の創業者も遠州出身。「細かく考えるより、とにかくやってみよう」というノリだ。失敗を恐れるな、必要以上に心配するな、という意味合いも含まれている

これはなかなかの教訓だ。

ホンダ・トヨタ創業者の無謀に学ぼう

日本経済はバブル崩壊後、長い低迷が続いている。原因はいくつかあるが、イノベーションの不発が大きいと思う。過剰なコンプライアンスが生む「事なかれ主義」、過剰な将来分析を求められて石橋を叩いて渡らないどころか壊してしまう。挑戦しない守りの社員が出世すれば、誰もリスクを取ろうと思わない。

ホンダとトヨタの創業者の生涯を描いた「宗一郎と喜一郎」を2022年5月に出版した。2人とも猪突猛進、一心不乱に突き進んだ。巻き込まれた周囲は大変だったようだが、今こそ見習うべき精神だろう。

書いて不安を消そう

文章を書き慣れていなければ、不安になるのは当然だ。私も記者をスタートした43年近く前、「自分は記事を書けるだろうか」と不安だった。最初の記事は「サクラが咲いた」だが、その後は怒涛の日々。息つく間もなく、いろいろ書かされて今に至った。

というわけで、考える前にどんどん挑戦しましょう。さあ、やらまいか、書かまいか!

東京・台場