4月15~19日(教養講座:稲盛和夫語録)
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***デイ・ウォッチ(12~14日)
◎イラン 無人機などで大規模攻撃 イスラエル“ほとんど迎撃” | NHK | イラン G7 首脳声明発表“イランの攻撃を強く非難 情勢安定化へ努力” | NHK | イラン →イランが報復攻撃をした。イスラエルの対応が次の焦点だが、「自衛だ」「自制する」と言いながらエスカレートした人類の前例は多い。米ロ中など大国を巻き込む紛争にだんだん発展し、ウクライナもリンクする可能性もゼロではない。岸田首相は米軍との一体化を表明したので、米国が当事者になれば日本も巻き込まれる。G7の声明はイランを一方的に非難した。ネタニヤフのように「勇ましければいい」「譲歩は悪」と思い込んでいる男性の政治指導者は多いが、国連が無力化し、兵器が無人機やAIで高度化している現状を考えれば、果てしない殺戮になりかねない。
◎大谷翔平 ドジャース 今季4号ホームラン 大リーグ通算175本 日本選手最多記録に並ぶ 1000安打到達も | NHK | 大谷翔平 水原一平元通訳 出頭し拘束 保釈後に“大谷選手に謝罪したい”と声明 銀行詐欺の疑いで訴追 | NHK | 事件 →日本人の大リーグ本塁打でタイに並び打撃好調の大谷選手と訴追された水原通訳。自業自得とはいえ、残酷だ。2人の人生はどんどん離れていく。
◎大阪・関西万博まで1年 関心高める発信できるかも課題に | NHK | 大阪・関西万博 →世論調査で関心がない人が6割以上もいる万博。パビリオンの建設の遅れを指摘されていたが、自前で建てる50カ国余りのうち着工したのは14カ国と少ない。万博の正否は、関西で強い維新の会と岸田政権の関係にも影響する政治案件。どこまで盛り上がるだろうか。
◎小池百合子知事、文春報道に反論「大学が卒業を証明している」 [東京都]:朝日新聞デジタル (asahi.com) →小池知事のカイロ大卒業は詐称だろう。カイロ時代に同居していた女性が「女帝」という本を書いたが、小池氏の虚栄心や大言壮語は異様で、一時は「カイロ大首席卒業」とも言っていた。日本語を母国語としない人が東大を首席で卒業としたこととほぼ同義で、あり得ない。ただ、政治家の実力は学歴ではない。早く謝罪して出直し、政治的手腕の実力で勝負したほうがいいだろう。虚言癖の指摘は残るが、最後は有権者が判断することだ。
*** 「今日の名言」
◎高杉晋作(幕末の志士。1867年4月14日死去、27歳)
「世間が僕を狂っているといっても構わない」 「真の楽しみは、苦しみの中にこそある」 「先が短いなら短いなりに面白う生きたい。派手な打ち上げ花火を打ち上げて、消えていく…。それが高杉晋作の生き方です」 「これより、長州男児の腕前、お目に懸け申すべく」(功山寺挙兵の際、公家に語った言葉) 「直言実行、傍若無人、死を恐れない気迫があるからこそ、国のために深謀深慮の忠も尽くせるのだ」 「人間は、困難はともにできる。しかし、富貴はともにできない」 「過ちを改めれば、過ちではないのだ」 「天地も人も皆、気のみである。気を養えば、行動に移すのみだ」 「天賦の勘によって、その場その場で絵をかいてゆけばよい」 「友人の信頼の度合いは、人の死や緊急事態、困難の状況のときに分かる」 「生きるか死ぬかは時機に任せよう。世の人が何と言おうと、そんなことは問題ではないのだ」 「死んだなら 釈迦と孔子に 追いついて 道の奥義を 尋ねんとこそ思へ」 「おもしろき こともなき世を おもしろく 住みなすものは 心なりけり」(辞世の句)
*** 今週の教養 (稲盛語録①)
京セラ創業者の稲盛和夫氏は、第二電電(現KDDI)を起業し、日本航空の再建を担った著名な経営者である。独自の経営哲学を信奉する人は多くいる。著書「心」(2019年、サンマーク出版)から、その一端を紹介する。
◎「人生のすべては自分の心が映し出す」 80年余の人生を振り返り、多くの人に伝えたいのは「心がすべてを決める」ということです。あらゆる出来事は心が描いたものを忠実に再現しています。この世を動かしている絶対法則です。心に何を描き、どんな姿勢で生きるのかが、人生を決める最も大切なファクターとなります。
最初に気づくきっかけは小学生の頃、肺湿潤にかかり闘病生活を余儀なくされたことでした。鹿児島にあった私の実家は、叔父2人、叔母1人が結核で亡くなりました。私は感染を恐れるあまり、結核にかかった叔父が寝ている離れ前を通り過ぎる時、鼻をつまんで走り抜けていました。しかし、私の父と兄は覚悟を決めて献身的に看病し、感染することなく、私だけが病魔に襲われてしまった。当時隣に住んでいたおばさんが1冊の本を貸してくれました。そこには「いかなる災難もそれを引き寄せる心があるから起こってくる。自分の心が呼ばないものは何一つ近づいてくることはない」と書いてありました。確かにそうだと私は思い、大切な気づきとなりました。
その後の私の人生は挫折の連続でした。中学受験には2度失敗し、大学も希望の学校に行くことはできず、就職試験も思うようにならない。人生が変わったのは京都にある碍子メーカーに就職してからです。大学の先生の紹介でやっと入社した会社でしたが、経営はすでに行き詰まり、同期入社の仲間はやめて私一人になってしまいました。逃げ場がなくなり、それならばと心を入れ替えて仕事と向き合うことにしました。
できる限りの仕事をやってやろうと腹を据え、研究室に泊まり込むほど研究開発に没頭したのです。やがて成果が上がり始め、周囲からの評価も上がると、ますます研究に邁進する。すると面白いようにさらに良い結果が出る。そんな好循環が生まれ、世界的に見ても先駆的な独自のファインセラミックス材料の合成に成功することができたのです。決して能力が向上したわけでも素晴らしい環境が与えられたわけでもない。ただ考え方を改め、心のありようを変えただけで自分を取り巻く状況が一変しました。少年のころにつかんだ法則を改めて実感し、人生を貫く心理として心に深く刻み付けることになったのです。
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***デイ・ウォッチ(15日)
◎米グーグルに独禁法違反疑い、ヤフー広告を制限 日本の公取委が調査:朝日新聞デジタル (asahi.com) →有料記事。グーグルがヤフーに対し、技術力を背景にスマホ向けの広告事業を制限する契約を結んでいた。公正取引委員会が調査し、グーグルが改善計画を提出。公取委が計画を認めて実行させれば、同社に対する初の行政処分となる。巨大IT企業の摘発が日本でも本格化してきた。
◎柏崎刈羽原発7号機 検査の一環で核燃料入れる作業開始 東電 | NHK | 各地の原発 →検査の一環とはいえ、再稼働に関する地元同意がないのに核燃料を入れるのは不適切だろう。既成事実を作って、新潟県を追い込もうとしているようにみえる。知事が国の対応を注視するとあいまいな姿勢を取っていることも国や東電が前のめりになる背景にありそうだ。
◎イランの攻撃受け “イスラエル 戦時内閣の閣議で対抗措置 支持” | NHK | イスラエル →イランは幕引きムードだが、イスラエルははっきりしない。ネタニヤフ首相はかねて核施設や軍事施設への攻撃を想定している。米国は「いかなる対抗措置も参加しない」と言明し、自重を強く求めている。しばらく目が離せない。
◎生成AIのChatGPTを開発した米OpenAI 東京に新拠点を設立 日本での事業強化方針 | NHK | 生成AI・人工知能 →オープンAIの海外拠点はイギリス、アイルランドに続いて3番目。日本にどんなプラスをもたらすか。日本法人社長の長崎忠雄氏は、1993年にカリフォルニア州立大を卒業し、2011年からアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)の日本法人社長。デジタル人材の争奪は激しい。
◎死刑執行 当日告知は憲法違反との死刑囚の訴え退ける 大阪地裁 | NHK | 法務省 →死刑執行の当日告知の是非をめぐる興味深い裁判。裁判所は「原告は当日告知を前提とした死刑執行を受け入れなければならない立場で、認められない」と退けた。これでは当事者の訴えは永久に認められないことになる。真摯な判断を放棄した不誠実な判決と言わざるを得ない。
*** 「今日の名言」
◎エイブラハム・リンカーン(第16代米大統領。1865年4月暗殺、56歳)
「日夜大きなプレッシャーがあるんだ。笑わっていなければ、死んでしまうだろう」 「大方の人は、自分で決心した程度だけ幸福になれる」 「今日できることを、明日に残すな」 「事を成し遂げる秘訣は、ただ一つの事に集中することにあり」 「準備しておこう。チャンスはいつか訪れる」 「私は一つの痛切な願いがある。私がこの世に住んだがゆえに、少しだけ世の中が良くなったと認められるまでは、生きていたい」 「世に卑しい職業はない。卑しい人がいるだけだ」 「自己の向上を心がけている者なら、喧嘩などする暇はないはずだ」 「投票は銃弾よりも強し」 「40歳を過ぎた人間は、自分の顔に責任を持たなくてはならない」 「人間は、自分の一番関心のある目標に導いてくれる指導者であっても、自分の気持ちを理解してくれない者にはついて行かない」 「私の経験から見て、悪徳を持たない者は、美徳をほとんど持たない」 「何歳まで生きたかは重要ではない。いかにして生きたかが重要なのだ」
*** 今週の教養 (稲盛語録②)
◎「悪しき心」 ビジネスでも人生でも、相手が得をする「利他」を基準に判断したことは、すべて成功したと明言できます。しかし、「利他の心を持ち出そうものなら餌食になってしまうだけ」と考える持つ人も多いでしょう。ある面、正しいかもしれません。しかし私は、それすらも自分の心が引き寄せているのだと言いたいのです。
たくさんの人の相談に乗ってきましたが、「ひどい人がいて、ひどい目にあわされている」という人の話をよく聞いてみると、その人自身も他人にひどいことをしていることがあります。私は「あなた自身が同じようなひどいことをしているではありませんか。悪いことを考えている心が、悪い人や出来事を引き寄せているんですよ」と言います。心が引き寄せないものはやって来ないという法則はここでも同じで、他人を欺いたり騙したりするような人が近づいてくるとしたら、自分の中に同様の心があるからなのです。清らかで美しい心で生きているならば、周りにいる人の心も同様に美しくなっていくはずです。そうならないとしたら、自分の心の修行が足りないせいだと思わなければなりません。
悪しき心を持つ人が現れたらどうするか。最も良い方法は関わらず、離れていくことです。よくないのは、相手を貶めようと権謀術数を巡らせることです。そのとたん、自分の心も相手と同様に汚されて同じレベルにまで落ちていってしまいます。儲け話を甘い言葉で持ち込んでくる人がいますが、こちらの心が欲にまみれていたら、あっという間に罠にはまってしまいます。「悪魔のささやき」は相手にしないことです。
日本航空の再建が大きな成果を上げ始めた時、いわれなき批判や誹謗中傷、事実と異なる報道もありました。しかし私は幹部に悪しき行為には一切耳を傾けるな、相手にするなと命じました。反論して打ち勝とうと思った途端、こちらの心も汚れてしまうからです。根拠もなく他人を貶めようとする人たちは、相応の報いを受けるもの。同調や対抗をしなければ、彼らはやがて静かに去っていくものです。
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***デイ・ウォッチ(16日)
◎衆院3補選告示、「裏金」争点 島根で与野党対決、28日投開票:時事ドットコム (jiji.com) →注目は島根1区。自民党が候補者を立て、唯一の与野党対決となった。週明けには世論調査の結果が出る。立憲の消長も焦点。野党第一党だが、自公政権に批判的な無党派の受け皿になれるかどうか。政治意識は新たな均衡点に向けて迷走し、かなり流動化している。読みにくい。
◎巨大IT企業規制の新法案 違反時の課徴金は売り上げの20%に | NHK | IT・ネット →巨大IT企業への規制を日本も強化する。スマホの基本ソフトやアプリなどで規制企業を指定し、毎年報告を求める。違反した場合は国内売上の20%の課徴金をかけ、繰り返した場合は30%にする。各国当局と巨大企業との攻防はこれからが本番。利用者の利益が最大化する対応を期待したい。
◎中国 習近平国家主席とドイツ ショルツ首相が北京で会談 協力関係強化を確認 | NHK | 中国 →中独首脳が会談。両国の懸案だけでなくウクライナやガザの情勢についても協議した。中独それぞれの思惑があるにせよ、日本も同様の動きをしたらどうだろうか。米国と適度な距離を持った同盟の方が、日米の国際的な影響力は上がるのではないか。
◎LINEの情報漏えい 運営会社LINEヤフーに2度目の行政指導 総務省 | NHK | 総務省 →3月に行政指導をしたばかりで、異例の対応だ。韓国企業が絡む資本関係や内容が複雑で、にわかには判断し難い。LINEヤフーのガバナンスがとんでもないのか、経済安全保障が注目されていることもあって総務省がしつこく神経をとがらせているのか。
◎現役の裁判官 異例の国を提訴へ“転勤による報酬減額は違憲” | NHK | 憲法 →現役裁判官が国を提訴した。裁判官の給与が憲法80条2項で在任中は減額できないと規定していることは知らなかった。勉強になったが、調べると別の法律で減額できるようになったという。それにしても裁判に訴えるとは、さすが裁判官。提訴までにいろいろ事情はあったと思うが、注目したい。
◎DeNA、筒香獲得を発表 5季ぶり古巣復帰―プロ野球:時事ドットコム (jiji.com) →大リーグに挑戦する人がいれば、夢破れて戻る人もいる。筒香は郷里に自費で野球場をつくった。和歌山のフィールド・オブ・ドリームス、頑張れ!
*** 「今日の名言」
◎川端康成(小説家、ノーベル文学賞。1972年4月16日自殺、72歳)
「一生の間に一人の人間でも幸福にすることができれば、自分の幸福なのだ」 「一人のよき友は、地上のすべての宝玉よりもどんなに勝っていることか」 「日本の子どもには、もっと孤独を教えないと思想は生まれませんね」 「夫を持ったり、子どもを持ったりする度に、人間の心の眼は開けてゆくものだよ」 「健全な愛は、健全な人にしか宿らないものだよ」 「結婚の相手を選ぶといったって、つきつめて考えれば、結局のところ、おみくじを引くようなものだ」 「一輪の花は、百輪の花よりもはなやかさを思わせるのです」 「ささいなことが私たちを慰めるのは、ささいなことが私たちを悩ますからだ」 「自分は怠け者であり、川端文学は怠け者の文学である」 「いかに現世を厭離するとも、自殺は悟りの姿ではない」 「自分の年とってゆくのを忘れさせてくれるのは、子どもしかないってことは、あらゆる生物の楽しい悲劇ですよ」 「人間は、みんなに愛されているうちに消えるのが、一番良いと思います」
*** 今週の教養 (稲盛語録③)
◎「足るを知る」 西郷隆盛が藩主の怒りをかって南海の小島に流刑され、その島で子どもらに学問を教えていた時、一人の子が「一家が仲睦まじく暮らすにはどうしたらいいか」と質問しました。西郷はこう答えました。「みんながそれぞれ少しずつ欲を減らすことだ」。おいしいものがあれば、独り占めするのではなく、皆でいただく。楽しいことがあれば、その楽しみを共有する。悲しいことがあったなら、皆で悲しんで慰め合い、支え合う。仲睦まじい家庭を作るにはこのひと言がわかっていないとできません。
西郷は「おのれを愛するは、善からぬことの第一なり」という言葉で、自己愛を強く戒めています。人間の過ち、おごり高ぶり、事の不成功、みんな自分を愛する心が生み出す弊害である。自己愛、私心、利己といったおのれへのこだわりこそが、人間の欲望の正体であり、欲望を減らした分だけ心から自我が削られ、代わりに真我の領分が広がってくるのです。
これまでの経済は欲望と利己をテコに拡大してきましたが、環境汚染や所得格差など多くの弊害が噴出しています。これまでのやり方では解決できない問題が積み上がってきています。人類が築いた文明は大きな曲がり角に立たされているといえます。食糧問題ひとつとっても、地球という星一つにすべての人間が贅沢放題に食べられるだけの食糧を供給し続けるキャパシティが果たしてあるかどうかは疑問です。エネルギー問題もしかりで、欲望とともに使用するエネルギーは増え続けるばかりで、自滅するのが分かっていても、それを承知でむさぼり続けるのが人間の持つ一面なのです。私たちは「足るを知る」という考えを改めて身につけなければいけない時期に差し掛かっています。
これまでの科学技術をベースにした文明が「もっともっと」という利己的な欲望を原動力として進歩発展したものであったとするならば、これからは他の人をより幸せにしたい、社会全体をよくしていきたいという「利他」をベースにした文明へと移っていかなければならないのではないでしょうか。
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***デイ・ウォッチ(17日)
◎自民 森山総務会長 「連座制」の導入には慎重な検討が必要 | NHK | 政治資金 →連座制は公明党も導入を求めているが、自民党はまだわかっていない。日本人の意識は最近、ジェンダー意識の高まりやジャニーズ事件に象徴されるように急速に変化している。政治との関連でいえば、ボスが闇も含めてすべて仕切る家父長制的気風の根絶を求めているといえる。自民党は古い意識と体質を本質的に改革しない限り見捨てられそうだが、危機感は限りなく低い。野党がまとまっていれば、すぐに政権交代だろうに。
◎【地震速報】愛媛県と高知県で震度6弱 津波の心配なし | NHK | 愛媛県 地震 震度6弱 気象庁会見“南海トラフ巨大地震の可能性 急激に高まっている状況ではない” | NHK | 地震 →高知県で地震があると、南海トラフ地震との関連が気になる。同地震の震源域にあるが、プレート内部が震源なのでメカニズムが違うという。もっとも地震予知はできないので、防災対策を強化したい。
◎柏崎刈羽原発7号機 原子炉に核燃料入れる作業 不具合で中断 | NHK | 各地の原発 →「急いてはことを仕損じる」の典型のような東電の失態。原因不明で、作業再開の見通しも立たないというから、原発を運転する能力が再び問われる。同意もしていない地元が硬化するのは確実。経済産業省も急がせすぎだろう。
◎経営再建中の東芝 国内の従業員削減を検討 4000人前後の可能性 | NHK 東芝が5000人削減、デジタルに資源集中 国内社員1割弱 – 日本経済新聞 (nikkei.com) →NHKと日経で削減人数は1000人違うが、再びのリストラ。東芝はコーポレートガバナンスの優良企業と言われたが、4人の社長の不正や抗争で、頭から腐っていった。「制度よりも人」という絶好の教訓だ。
◎自民 茂木派 政治団体を解消へ グループの活動は継続する方針 | NHK | 政治資金 →自民党の茂木幹事長は次期首相候補とも言われたが、今や泣かず飛ばず。岸田首相のために汗をかかず、派閥解消も最後尾でぱっとしない。グループ活動をするというが、派閥との違いがわからない。1回書類を見れば、すべて理解して暗記できる能力があるらしい。学者か官僚の方がいいようだ。
◎ウエルシアHD社長、不倫発覚で辞任 親会社イオンの執行役も解任:朝日新聞デジタル (asahi.com) →最近目立つ企業トップのセクハラやパワハラ。今度は不倫で辞任した。出世競争を勝ち抜いた経営者は女性に積極的になる傾向があると日経ビジネスの今週(4月15日)号は書いている。人間の本能とトップの孤独が関係していそうだ。
*** 「今日の名言」
◎ベンジャミン・フランクリン(米国の政治家、科学者、建国の父。1790年4月17日死去、84歳)
「困難を思い描くな。滅多に起こらないことに悩むな」 「知識への投資がいつの世でも最高の利子を生むのだ」 「目上の人に対しては謙虚に、同僚に対しては礼儀正しく、目下には優しく振舞うこと。みんなが心地よく生きるための社会生活のルールだ」 「どんな愚かな者でも他人の短所を指摘できる。大抵の愚かな者がそれをやりたがる」 「議論したり反駁したりしていれば、相手に勝つこともあるだろう。だが、それは空しい勝利だ。相手からの好意は絶対に得られないから」 「相手を説得するために、正論を持ちだしてはいけない。相手にどのような利益があるかを話すだけでいい」 「憲法が与えてくれるのは幸福を追求する権利だけだ。幸福は自分の力で掴まなくてはならない」 「怒りから始まったものは、恥にまみれて終わる」 「私には3人の信頼できる友がある。年老いた妻、老いた犬、それに若干の貯金である」 「成功が、多くの人をだめにしてきた」 「死んだとき忘れられたくなかったら、読まれるに足る物を書くか、書かれるに足ることをしなさい」
*** 今週の教養 (稲盛語録④)
◎「損得より人としての正しさ」 行動の規範となるのは損得ではなく、人間としての「正しさ」である。日本航空再生の命を受けて同社に着任してすぐ、私はその大切さを思い知らされる事態に直面しました。世界の航空会社は3つのグループに大別されています。日本航空は最も規模が小さい「ワンワールドアライアンス」に加盟していましたが、規模が大きくメリットも大きい別のアライアンスに移るべきではないかという声が社内で高まっていました。
当のアライアンスからもラブコールが寄せられ、一時は「移籍すべし」の意見が多数を占めるまでになりました。最初にこの話を聞いた時から心に引っ掛かるものがありましたが、まずは双方のアライアンスの幹部の方々と面会して、じっくり耳を傾けました。その上で私は社内の関係者に次のように伝えたのです。「大切なのは『人間として何が正しいか』を基準に判断をくだすことです。アライアンスにはパートナーとなる航空会社があり、サービスを受けるお客様もいます。単に私たちにとって損か得かで考えるのではなく、こうした人たちの立場や気持ちも考慮に入れて決断すべきなのではないでしょうか」。こうした考えを述べた上で、もう一度よく考えて欲しい、その結果導かれた結論には従うし、責任も取りますとお願いしました。
それから数日間、侃侃諤諤の議論を続け、次のような意見が聞かれるようになりました。「ワンワールドは片方の翼を失ったような損失を受けてしまう。これまでずっと一緒にやってきた仲間を何の落ち度もないのに簡単に袖にしてしまうことが、はたして人間として正しい行為なのかどうか」「これまで利用してくださったお客様は従来の特典を全て失ってしまう。利用してくれたお客様に損をさせてしまうのはいかがなものか」。この結果、今後もワンワールドのままでいこうという意見に落ち着いたのです。私は決して移籍反対の主張をしたわけではなく、道義的にどうかという基準も加味して度考え直してほしいと促しただけです。関係者たちが私の意向を真摯に受け止め議論を重ねて考え抜き、結論を導き出したのです。
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***デイ・ウォッチ(18日)
◎地震被害情報 愛媛 高知で土砂崩れや水道管の破裂 愛媛と高知 大分で12人けが | NHK | 地震 政府 地震調査委員会 南海トラフ地震“特段の変化観測されず” | NHK | 地震 →17日夜に四国で起きた地震の被害が明らかになった。関心は南海トラフ地震の可能性だが、気象庁は「急激に高まったとは考えにくい」とし、政府の調査会も裏書きした。高まったという根拠はないし、仮にそう言えばパニックにもなりかねない。覚えておきたいことは、地震予知はできない点だ。いつ来てもいいように備えるしかない。
◎“Googleマップの不当なクチコミ投稿で権利侵害” 医師ら「削除要請対応されず」などと損害賠償求め提訴 | NHK | IT・ネット →ネット社会の盲点が裁判になった。何が不当な口コミかは判断しがたいが、事業に影響が出るとなれば、無視できない。専門家も明快な解決策を持っていない。裁判での建設的な議論を期待したい。
◎イスラエル首相「自衛のために必要なことは何でも行う」 | NHK | イスラエル・パレスチナ →最近の人類は「自衛のため」として殺し合いをしてきた。4月17日の朝日新聞夕刊コラム「素粒子」は、この日が命日だった終戦時の首相・鈴木貫太郎を取り上げた。貫太郎は海軍出身だが、憲法9条について「柔弱は生路なり。強硬は死路なり」と語っていた。柔弱を大切にしたい。
◎長谷部誠 今季で現役引退を表明【一問一答も】サッカー日本代表でW杯3大会連続キャプテン フランクフルト | NHK | サッカー →日本代表キャプテンとして3大会連続でワールドカップに出場。献身的なプレーだけでなく、引退会見をドイツ語でしていた姿はお手本のような存在。サッカー王国静岡を代表する最後の星とも言える。ドイツに残って指導者を目指す方針で、いずれ日本サッカー界を背負うのだろう。
◎「影響力ある100人」に宮崎監督 上野千鶴子氏も、日本ゆかり4人―米誌タイム:時事ドットコム (jiji.com) →宮崎駿監督と上野千鶴子さんは一般人もよく知っている。残る2人は、大阪大教授で生殖細胞研究の林克彦さん、米エール大教授で免疫学者の岩崎明子さん。米国のタイム誌が世界から100人を選び、それが世界で報道されるのは米国ジャーナリズムの力。
*** 「今日の名言」
◎アルベルト・アインシュタイン(ドイツ生まれの理論物理学者。1955年4月18日死去、76歳)
「失敗したことのない人間は、挑戦をしたことのない人間である」 「成功者になろうとしてはいけない。価値のある人になるべきだ」 「常識とは、18歳までに積み重なった偏見の累積でしかない」 「人生を楽しむ秘訣は普通にこだわらないことだ」 「学校で学んだことを一切忘れてしまった時になお残っているもの、それこそ教育だ」 「自分自身の目で見、自分自身の心で感じる人は、とても少ない」 「馬鹿げていないアイデアは見込みがない」 「天才とは努力する凡才である」 「何かを学ぶのに、自分自身で経験する以上に良い方法はない」 「いつだって、偉大な先人達は凡人達の熾烈な抵抗に遭ってきた」 「情報は知識にあらず」 「物事はできる限り単純にすべきだ」 「調べられるものを覚えておく必要はない」 「6歳の子供に説明できなければ、理解したとは言えない」 「国家が要求しても良心に反することをしてはいけない」 「優れた科学者を生み出すのは知性ではなく、人格である」 「シンプルで控えめな生き方が、だれにとっても、体にも、心にも、最善であると信じています」
*** 今週の教養 (稲盛語録⑤)
◎「心の手入れ」 「人生・仕事の結果=考え方✕熱意✕能力」が人生の方程式だと考えています。大して頭もよくなく、取り立てて取り柄もない、田舎育ちの私のような人間が、どのようにしたら立派な仕事ができるだろうと考えたからでした。決定的に人生を大きく変える要素は「考え方」ではないかと思い立ちました。熱意と能力は0からプラス100ですが、考え方はマイナス100からプラス100まであり、考え方がマイナスならすべてがマイナスになってしまいます。才能や努力で業績を上げたとしても、考え方がマイナスに落ち込んでしまえば、人生は没落の道を歩みます。
一方、能力に恵まれたわけではでもなくても考え方がプラスなら、運命を味方につけて素晴らしい人生を送るに違いありません。順調満帆の時も、思うままにいっていない時でも、常に自らを反省し心の手入れを怠らないことが必要なのです。イギリスの思想家ジェームス・アレンも次のようにいっています。「人間の心は庭のようなものです。素晴らしい人生を生きたいのなら、自分の心の庭を掘り起こし、不純な誤った思いを一掃し、清らかな正しい思いを植えつけ、育み続けなくてはなりません」。ここには人生の諸相は私たちの心の投影であることが、平易な比喩を持って語られています。
私自身も浮ついた言動や偉そうな態度をとった時、家やホテルで自らを激しく顧みることがあります。鏡に映る自分に向かって「この馬鹿者が」と叱りつける。もう一人の自分が「お前はなんとけしからんやつだ」と完膚なきまでに攻める。そして最後には「神様ごめん」と反省の言葉を口にする。自分の心を顧みて常に正しい方向に向かうように修正することが、魂を磨き、心を高めることにつながります。こうしたことを重ねるうちに人格が変わってくるはずなのです。芥川龍之介は「運命とはその人の性格の中にある」といい、文芸評論家の小林秀雄は「人は性格にあったような事件にしか出くわさない」ともいっています。人格が変われば心に抱く想いも変わってきます。するとその思いが生み出す出来事も自然に変わってくるのです。