7月22~26日(教養講座:東南アジアの新聞でよむ8.15)

2024.07.26メルマガ

~~~ 長谷川塾メルマガ 2024年7月22日号(転送禁止)~~~

◎「雑談力講座③」の動画をアップしました。人口問題とチェホフらの名言を取り上げています→ ウェビナー動画「雑談力講座③」を公開 – 長谷川キャリア文章塾 (hasegawa-cwa.com)

***デイ・ウォッチ(19~21日)

【速報】バイデン氏 大統領選 撤退表明 後任候補 ハリス氏指名 | NHK | バイデン大統領 →バイデン氏は賢かった。指名したハリス副大統領は、父はアフリカ系でジャマイカ出身、母がインド出身。7歳の時に両親が離婚し、母に育てられた。検事からカリフォルニア州司法長官に就任。上院議員も経験した。当選すれば女性初、アフリカ・アジア系も初となり、時代の変化を象徴する。検事特有の幅の狭さを指摘され、副大統領人気は高くなかったが、選挙戦では分断される世界と米国を再構築する構想力と政策実行力が問われそうだ。

【最新】システム障害 マイクロソフトは「サービスは回復」と発表 影響は一部で継続も収束にむかう | NHK | 航空 →19日からウインドウズの不具合が発生、世界規模で航空システムなどが大混乱した。ロシアのサイバー攻撃かと緊張が走ったが、セキュリティーソフトの更新が理由。便利なデジタル社会は、トラブルが発生すると大規模に混乱する宿命がある。非効率な「分散」「アナログ」も重要だ。

イスラエル軍がイエメンのフーシ拠点空爆、6人死亡・80人負傷…戦闘が中東域内拡大の恐れ : 読売新聞 (yomiuri.co.jp) →イスラエルがイエメンを攻撃した。戦火は月単位で拡大している。トランプ氏は「第三次世界大戦の瀬戸際にある」と言ったが、大げさではない。一つ一つのピースが組み合わさって、人類滅亡の戦いに突入する悪夢もありうる。「勇気ある妥協」も必要ではないか。

三菱UFJ、社長ら21人処分 顧客情報の無断共有で – 日本経済新聞 (nikkei.com) →トップバンクの悪質な不祥事。三菱UFJ銀行頭取時代、不適切          行為を知っていた可能性のある三宅・三菱UFJフィナンシャル・グループ会長は、会見に出てこなかった。個人の不祥事にしたいようだが、同グループは銀行と証券間の規制緩和を強く求めていた。企業風土も無関係ではないだろう。

宮田、パリ五輪代表辞退 19歳、飲酒と喫煙発覚―体操女子:時事ドットコム (jiji.com) →20歳前に多くの人は酒を飲み、たばこも吸っている。民法では18歳から成人扱いで、投票権もある。しかし、法律は法律、ルールはルールで、宮田選手がパリ五輪代表を辞退した。あなたはどう考えますか。討論や学びの題材なりそうな出来事だ。

*** 「今日の名言」

河合隼雄心理学者、京大名誉教授2007年7月19日死去、79歳)

「今の人は、みんな『何かしなければ』と思い過ぎる」 「視野を広げるために一番大事なものは、道草、ゆとり、遊び」 「ゆっくりと寄り道をすればいい。道草の途中には、きっと小さな幸せが落ちています」 「幸福のために頑張っても幸福は逃げる。目の前の一人の人のために一生懸命になると幸福が訪れる」 「自分の持っている器量とか決断力をもっと信じなきゃ」 「愛情とは、関係を断たぬことである」 「問題児というのは、我々に問題を提出してくれているのだ」 「ほめたらつけ上がるなんてことはまずありません。子どもを信用できないのは、自分を信用していないから」 「『右もダメ、左もダメ』と思ったときには、『いっぺんボーっとするか』というくらいのつもりでいると、答えが生まれてくることもあるのではないでしょうか」 「独立と依存は反対のことではなく、むしろ共存するものだ」 「現代文明は進歩を目指すあまり、老人に対して『いつまでも若い』というまやかしをして本質をごまかそうとしています」 「朝起きたら、また違う風が吹いているからね」

*** 今週の教養 (東南アジア新聞で読む8.15①)

「8月ジャーナリズム」という言葉がある。メディアが8月15日を中心に戦争を集中的に取り上げる意味だが、「8月しか報道しない」と批判的なニュアンスもある。世界で戦争が起きている今、今後3週間は戦争の教養を特集する。初回は太平洋戦争をめぐるアジア各国の視線。戦後50年の1995年、村山富市首相(自社さ政権、社会党出身)は、公式に謝罪する「村山談話」を発表した。中国、韓国など東アジア各国に比べれば親日度の高い東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国は、どう反応したのだろうか。「アジアの新聞で読む50年目の8月15日」(ダイヤモンド社、1995年)から紹介する。今も当時と変わらぬ厳しさがあると考えていいだろう。

◎「村山首相の謝罪」(インクワイヤラー紙社説=フィリピン大手全国紙)

村山富市首相は、戦時の日本の行為について、率直な謝罪を行なった。戦後初めての公式謝罪となった。6月の国会決議をさらに一歩踏み込んだものであった。国会決議は日本の侵略や残虐行為に対して、単に深い憂慮の念を表明するものにとどまっていた。村山首相は声明の中で「未来に過ちを繰り返さないためにも、私は日本が戦時に果たした役割についての疑う余地のない歴史の真実を受け入れるものであります。改めて深い反省と心からの謝罪を表すものであります」と述べた。

村山首相の謝罪にもかかわらず、50周年記念の式典には、戦争犯罪をめぐる日本の曖昧な姿勢が刻印されている。村山首相は謝罪が戦争犠牲者の補償要求に応じることを意味するものではないと述べている。日本の政治家がこれまでとってきた「深い反省と心からの哀悼」というお定まりの表現を用いるだけであった。国内向けのもので、戦争はヨーロッパの植民地主義からアジアを解放するために出されたという日本に根強く残存する保守的意見を配慮しているものであった。

社会主義政党の出身である村山首相の謝罪は、2つの要因が働いて可能となった。1つは、日本社会党が平和主義的な方針を保持してきたこと。2つは、日本の政治を40年近く牛耳ってきた自由民主党政権が2年前に崩壊したことである。日本の謝罪に向けての慎重で、遅々としたあゆみ自体が、日本人の良心を深く苦しめてきた問題、つまり戦争犯罪をめぐる国内の2分された意見を反映している。

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~~~ 長谷川塾メルマガ 2024年7月23日号(転送禁止)~~~

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***デイ・ウォッチ(22日)

東海道新幹線 浜松-名古屋 終日運転取りやめ 保守用車両が衝突脱線 運転士2人けが 復旧作業続く | NHK | 鉄道 大規模な新幹線トラブル、今年に入り相次ぐ 停電、オーバーラン、油漏れと原因さまざま – 産経ニュース (sankei.com) →トラブルを防ぐはずの保守用車両でトラブっては、元も子もない。復旧にも手間取って大動脈が終日ストップ、大混乱した。産経新聞は大規模な新幹線トラブルが相次いでいると報じている。きょうは始発から平常運転という。

バイデン氏 撤退表明後任候補 ハリス氏支持 民主党 アメリカ大統領選 トランプ氏はSNSで非難 | NHK | バイデン大統領 トランプ氏が僅差でリード 対ハリス氏の支持率―米大統領選:時事ドットコム (jiji.com) →バイデン氏撤退のニュースは世界を駆け抜けた。ハリス副大統領との決戦になった場合、現時点ではトランプ氏有利と見る向きが多く、世論調査でも2~3ポイント差がある。一方、民主党内でハリス支持は広がっている。無党派の動向がカギになりそうだ。本番はこれからだろう。

小林製薬の会長・社長辞任へ 紅麹問題で引責、後任社長に山根専務 – 日本経済新聞 (nikkei.com) →きょう調査委員会の報告書が出され、経営陣がケジメをつける。創業家の小林家以外から社長が出るのは創業138年で初めてという。「あったらいいな」で知られる優良名門企業だったが、紅麹問題の公表に遅れをとり、真相解明はさらに続く。まだしばらく茨の道だ。

保険金不正、6.5万件に 旧ビッグモーターは調査中止を通知―損保4社検証で:時事ドットコム (jiji.com) →旧ビッグモーターの不正がうやむやになりそうだ。水増し不正は6.5万件にのぼるが、確定したのは1700件で、これ以上の確認は困難だという。喜ぶのは誰だろうか。損保各社は契約者の被害回復を完全にしなくて済む可能性があるので、得をするのだろうか。

対イスラエル「攻撃増加へ」 フーシ派指導者表明、報復連鎖も:時事ドットコム (jiji.com)  ガザ停戦交渉、停滞の可能性 首相訪米も米政局流動化で―イスラエル:時事ドットコム (jiji.com) →イスラエルとイエメン西部に拠点を構えるフーシ派の戦闘が激しくなりそうだ。ネタニヤフ首相は23日にバイデン大統領を会談するが、すでにレームダックで、ガザ・中東情勢は糸の切れたタコ状態だ。

*** 「今日の名言」

◎山岡鉄舟(幕臣、剣術家。1888年7月19日死去、52歳)

鉄舟「修身二十則」 一、嘘を言うべからず/二、君の御恩は忘るべからず/三、父母の御恩は忘るべからず/四、師の御恩は忘るべからず/五、人の御恩は忘るべからず/六、神仏ならびに長者を粗末にすべからず/七、幼者をあなどるべからず/八、己に心よからざることは他人に求むべからず/九、腹を立つるは道にあらず/十、何事も不幸を喜ぶべからず/十一、力の及ぶ限りは善き方につくすべし/十二、他をかえりみずして、自分のよきことばかりすべからず/十三、食するたびに農家の苦労を思うべし、すべて粗末にすべからず/十四、ことさらに着物を飾り、うわべをつくろう者は、心に濁りあるものと心得よ/十五、礼儀を乱るべからず/十六、いつ何びとに接するも客人に接するように心得よ/十七、己の知らざることはだれからでも習うべし/十八、名利のために学問技芸をすべからず/十九、人にはすべて能不能あり、いちがいに人を捨て、あるいは笑うべからず/二十、己の善行を誇り顔に人に知らしむべからず、すべて我が心に恥じないように務めよ

*** 今週の教養 (東南アジア新聞で読む8.15②)

◎「謝罪すると同時に賠償も」(南洋商報社説=マレーシア)  村山富市首相は謝罪したが、被害国にとっては、傷を治療する最良の薬は行動であって、言葉だけではない。声明は村山首相の心からの反省の表れと判断できる。もし声明の中の謝罪に関する文面が「私は謹んで政府と全国民を代表して、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここに改めて痛切な反省の意を表し、心からお詫びの気持ちを表明致します」とされていれば、被害を受けた隣国をさらに満足させたと信じる。村山首相は日本のこれまでの禁忌を打ち破った初めての首相である。

日本の歴代首相はこの問題について、「懺悔」「遺憾」そして「反省」の間を行ったり来たりし、「お詫び」という言葉にまでは至らなかった。戦死した日本軍人への不敬を恐れているようだ。村山首相が謝罪した当日、日本の内閣の半数の閣僚が、東京の靖国神社において、A級戦犯東条英機を含む戦没者の慰霊を参拝した。この矛盾する現象は、日本の政界の中に第二次世界大戦について誤った見解を持つものが少なくないことのあらわれである。

日本が敗戦から50年も経った今日になって初めて「お詫び」という三文字を言い出したこと自体、日本がこの三文字の重さを充分承知していたことを表している。従って謝罪した後の行動が特に重要で、注目に値する。日本の今後の努力目標は、過去の歴史の誤りを真剣に清算し、正しい歴史観を打ち立てることである。もし、これができなかったら、村山首相の謝罪声明は、空文に他ならない。

戦争賠償問題を日本政府は回避してはならない。村山首相は謝罪をしたが、直ちに賠償の門を閉じた。しかし、賠償を要求する民間団体や個人は努力し続けるであろう。日本政策が戦争賠償をして初めて、すべての人の意思に適合し、戦争に対して罪滅ぼしをする具体的なあらわれとなる、といえる。隣国に過去を忘れさせるには、まず歴史事実を認めることである。村山首相は難しい第一歩を歩き出した以上、誓いの言葉を最後まで貫徹しなければならない。これはアジアの隣国が、日本の指導者に寄せる期待である。

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~~~ 長谷川塾メルマガ 2024年7月24日号(転送禁止)~~~

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***デイ・ウォッチ(23日)

日本製鉄、「大地の子」の半世紀に幕 中国縮小し米印シフト – 日本経済新聞 (nikkei.com) →山崎豊子の小説「大地の子」のモデルになった宝山鋼鉄。鄧小平が千葉・君津の製鉄所を見て「同じ製鉄所が欲しい」と言って建設された日中友好のシンボル的存在だ。最近は特許紛争や日系自動車メーカーの低迷で合弁の必要性が薄れ、米中対立も影響した。分断で進むブロック経済化の象徴的なニュースだ。

“パレスチナで対立の各勢力 臨時の統一政府に向け合意”中国 | NHK | イスラエル・パレスチナ →中国がパレスチナ統一政府樹立の合意を成立させた。一枚岩に見えるパレスチナ勢力だが、ガザ地区のハマスとヨルダン川西岸のファタファなどの対立がある。14の勢力を北京に集めたというから本格的だ。米国への対抗は明らかで、トランプ氏とディールしてイスラエルとの共存に合意すれば、ノーベル平和賞ものだろう。

ハリス氏、民主党指名確実 トランプ氏と対決姿勢―「犯罪者追う検事」演出・米大統領選:時事ドットコム (jiji.com) →民主党がハリス氏支持で勢いをつけている。半数の代議員を確保し、指名は確実。献金も1日で235億円集まり、バイデン氏との対決姿勢を強めている。指導者は社会の分断をあおるような言動を控えたほうがいいと思うが、選挙戦はどうなるだろうか。シークレットサービスのトップが引責辞任した。

プロ野球 オールスター第1戦 オール・セントラルが打撃戦制す DeNA 牧秀悟が2打席連続ホームランでMVPに | NHK | #プロ野球 →夢の球宴・オールスターゲーム。地上波の放送はなく、地味にBSのみ。試合も一方的だった。大谷人気で、大リーグオールスター戦の注目度がぐんと高くなっている。第2戦はきょう神宮球場で、さすがに地上波でも放送する。全2戦だが、いずれも平日というのも寂しい。

埼玉の県立高校共学化 反対の高校生が3万人余の署名提出 | NHK | 教育 →埼玉県の高校生が政治的な直接行動に踏み切った。自己主張は貴重だが、共学化反対が時代の流れにあっているのかどうか。戦後、GHQは共学化を推進したが、他の問題に忙しくなって関東以北で挫折したといわれる。難関私学高校に多い男子校のジェンダー意識の低さを指摘する声もあるが。

*** 「今日の名言」

◎無着成恭(教育者。2023年7月21日死去、96歳)

「命の尊さを分からせる。出来る子どもを作るのではなく、分かる子どもを作るのが教育の一番の根幹」 「人の欲には切りがない。餓鬼の欲望には際限がありません。いまは世界中が餓鬼になりはじめている気がします。日本の教育もそうです。欲望に忠実な経済優先主義、儲け主義の教育で、餓鬼を育てているような気がします」 「国の政策の問題はもちろんですが、教師にも責任がある。人間とは一体何か。畜生とは、餓鬼とは何か。突き詰める教師が減ったからではないかと思います。なぜ教師になったのか?その理由を自分でも分かっていない人が多い」 「わからないことを子どもはパソコンやインターネットでパパッと調べる。すると大人との会話もなくなる。関係性が築けない。悪循環です」 「まずは型を学ばなければなりません。私は禅宗の寺で育てられたから、箸の置き方からはじまり、お膳の上の食器の並べ方、箸の使い方を徹底的に躾けられました。身体を美しくすると書いて躾。そこが基本だと思います」

*** 今週の教養(東南アジア新聞で読む8.15③)

◎「歴史認識を深め、アジアへの共通認識を強めよう」(聯合早報社説=シンガポール)  村山首相は声明を発表し、第二次世界大戦中の日本の行為に対して、明確なお詫びを発言した。社会党人として、歴代の日本首相がなしえなかった行為を行ったことは、とても素晴らしいことであった。しかし、アジア各国の反応は、一歩進んだがまだ足りない、というものだった。一部の国は遠慮なくこう発言した。「日本が過去の歴史を正確に自国民に教えるまで、かつて日本の占領と蹂躙を受けたアジア各民族は、自らの深刻な感情を追い払うことができない」。これはアジア各国の被害者の真意であり、日本の政府の要人によって繰り返される戦争の罪と責任の支援に対する最低限の要求である。

戦後50年、なぜ日本政府はもたつき、終始一貫、真面目に歴史に向き合い、その罪責問題を解決したがらないのだろうか。日本経済の急速な発展が、アジアの国々に対するおごりとなり、西側の一員と自ら任ずることにより、アジアの感情を理解せず、したがらない行動につながっているのかもしれない。しかし、東アジア経済全体は台頭しつつあり、日本は現実を直視しなければ、アジアから孤立させられる恐れもあるだろう。

日本の例は、先進国入りする我が国にとっても一つの教訓になる。我が国は多民族国家であり、先進国の科学技術を吸収するため、英語を実用語に採用している。若い世代は、直接に西洋の意識を受け入れ、価値判断も西洋の基準を優先し、西洋の虜になってしまう恐れがある。西洋の国々が様々な社会問題に悩まされている今日、いかに西洋からの不必要な汚染を避けるのかが、当面の緊急課題であろう。我々は若い世代のアジア意識を強め、アジア人としての誇りを持たせることにより、日本の「脱亜入欧」の後塵を拝することを避ける方策を考えるべきだ。わが国が今後、東アジア各国と緊密な協力関係を保ち、経済発展による果実を享受することにとっても、極めて重要であり、アジア人としての栄光ある任務でもある。

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~~~ 長谷川塾メルマガ 2024年7月25日号(転送禁止)~~~

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***デイ・ウォッチ(24日)

パリ五輪 サッカー男子 パラグアイに快勝で白星スタート | NHK →パリ五輪の競技が始まった。ニッポンの先鋒は男子サッカー。南米1位のパラグアイ相手に5対0で快勝した。日本勢活躍のはずみになるか。男子7人制ラグビーはニュージランドに敗れた。開会式は26日で、2週間の平和の祭典が関心を集める。紛争地で戦闘を停止するという報道はない。

航行不能のジェット船 えい航されて伊豆大島に入港へ | NHK | 東京都 →乗客には心身ともに過酷な事態だっただろう。午前5時半過ぎに大島に着いた。幸い病院に搬送される人はいなかった。高い波で舟は揺れ、外に出ることもできない。エアコンは効いていたようだが、真夏の太陽が照りつけた。ほぼ1日ぶりに土を踏んだが、観光シーズンを前に伊豆諸島観光への打撃は避けられない。

アメリカ大統領選挙 ハリス氏とトランプ氏 支持率「きっ抗」全米対象 最新世論調査 | NHK | アメリカ大統領選 →ハリス氏が激しく追い上げている。力強く演説する姿は、若者や女性、マイノリティらの支持を集めそうで、SNSでも人気だ。一方、トランプ氏の高齢さも目立ってきた。トランプ氏が当選するかどうかで世界の注目が集まっていたが、選挙自体の劇的な面白さが加わってきた。

最低賃金 全国平均の時給1054円に 過去最大の50円引き上げ | NHK | 厚生労働省 →最低賃金が時給1054円で決着した。上げ幅は50円で過去最高。春闘の大幅賃上げの動きを反映した。今後、都道府県ごとに決めるが、目安としては最も高い東京都が1163円、最も低い岩手県が943円となり、全都道府県で900円を超える。1000円以上は8都府県から16都道府県に増える。

30年仏、34年米で五輪 冬季初の2大会同時決定―IOC:時事ドットコム (jiji.com) →2030年の冬季五輪招致に名乗りを上げていた札幌。東京五輪の汚職もあって辞退し、日本では関心が一気にしぼんでいた。2030年は、パリ五輪に続いてまたフランス。34年は米国のソルトレークシティ、38年はスイスと優先的に協議する。新幹線の札幌乗り入れはいつになるのだろうか。

“違法な取り調べで精神的苦痛” 逮捕・起訴の被告が国を提訴 | NHK | 東京都 →検事の暴言がまた発覚した。東京地検特捜部検事が黙秘した容疑者の社長に「検察庁を敵視するってことは、反社や」「捜査機関がなめられたと思ったら、どうするか考えたら分かるはずや」などと言い放つ場面が録画されていた。口調から関西出身のようだ。18日には横浜地検検事の暴言に賠償判決が出たばかり。女性検事総長の手腕が問われる。検事全員がマナー研修でも受けたほうがいいだろう。

*** 「今日の名言」

◎江藤淳(文芸評論家。1999年7月21日自殺、66歳)

「明治の作家は圧倒的な西欧文化の影響下にさらした最初の日本の知識人であったにもかかわらず、日本人としての文化的自覚を失わず、強烈な使命感によって生きていた。一方、大正・昭和の知識人は、ナショナリストであった明治作家に背を向けて、少なくとも主観的にはコスモポリタンとしての自己を誇りはじめた」 「占領軍による検閲は、言葉のパラダイムの逆転であり、アイデンティティの破壊である。換言すれば、邪悪な日本と日本人の改造であり、日本人を日本人以外の何者かにしようという企てであった」 「人はだれでも歴史を生きている。好むと好まざるとにかかわらず。自分の背に追わされている伝統という荷物をしっかり背負い直してみないのか」 「僕は電球も取り替えられないんだ。妻が自分に尽くしてくれた時間を返したい」 「(遺書で)心身の不自由が進み、病苦が堪え難し。去る6月10日、脳梗塞の発作に遭いし以来の江藤淳は形骸に過ぎず、自ら処決して形骸を断ずる所以なり。乞う、諸君よ、これを諒とせられよ」

*** 今週の教養 (東南アジア新聞で読む8.15④)

◎「第二次大戦を眺める日本」(インドネシア・タイムズ社説=インドネシアの英字紙)  8月16日、日本は大騒ぎして第二次世界大戦における日本の歴史的謝罪に関する海外の評価と、その未来志向に自己満足しながら、自国敗戦50周年記念を振り返った。戦後日本における最初の社会主義党員である村山富市首相は、まさしく時の人である。日本のほとんどの新聞の社説は、日本の戦時中の行為に対して明言した彼の勇気を称賛した(彼の画期的な謝罪も円の下落に関するニュースと1面の紙面のスペースを争わなければならなかったが)。「我々は海外からの反応が出尽くしていないから、結論を言うには早すぎるが、謝罪については好意的に受け止められているようだ」とある日本政府高官を述べている。

第二次世界大戦終結50周年を記念する首相の公式談話の中で、村山首相は、率直で明白な謝罪を行なった。我々インドネシア人にとっては、村山首相の謝罪は日本とインドネシアをより緊密な関係へと変えた。インドネシア独立50周年は、インドネシアにとって特別な意味がある。この機会に日本は、インドネシアの発展に対する協力の歴史を振り返りながら、輝かしい20世紀を迎えるにあたり、文化面に重点を置き、人民のレベルで最も広範囲な相互理解を促進して友好的な関係を築き上げることを目的に「日本インドネシア友好祭」を企画した。

この企画は、インドネシアにおける日本人コミュニティの願望の現れである。日本大使館とジャカルタ日本クラブをオーガナイザーとし、インドネシア共和国政府による同意と協力によって、実現する運びとなった。インドネシアの独立宣言は、日本軍による占領に続く独立戦争という試練をへて行われたものであるが、現在はインドネシアが統一され、経済発展を積極的に推進している。

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***デイ・ウォッチ(25日)

山形県に再び大雨特別警報【被害・影響】最上川で氾濫発生 | NHK | 気象 →今年初めて大雨特別警報が出た。対象は山形県酒田市と周辺町村。昨年8月、鳥取県に出て以来だ。線状降水帯が発生し、山形県の最上川や秋田県由利本荘市など各地で川が氾濫した。気候変動で、今後どこで何が起きるかわからない。

株価 一時1300円以上値下がり 8年1か月ぶりの値下がり幅 | NHK | きょうの株価  【ドル円相場】円、一時1ドル=152円台に 日銀追加利上げを意識 – 日本経済新聞 (nikkei.com) →マーケットが乱れている。為替は円高に振れ、株は円高と米国のハイテク株安の影響を受けて、8年1ヶ月ぶりの下げ幅となった。来週30、31日は日銀政策決定会合。新たな均衡点を求めて、しばらく動揺しそうだ。

バイデン大統領 演説【動画】撤退に理解求める アメリカ大統領選 ハリス副大統領は? トランプ氏は? | NHK | バイデン大統領 XなどSNSで拡散 アメリカ バイデン大統領とハリス副大統領のフェイク情報やフェイク動画 1100万回閲覧も | NHK | フェイク対策 トランプ氏、ハリス氏攻撃全開 南部州で1万人集会―移民政策の失敗突く・米大統領選:時事ドットコム (jiji.com) →米国大統領選挙は、連日多くのニュースを提供している。ここ数日はハリス氏へのハネムーン期間で、支持が広がるニュースが中心。フェイク情が氾濫し、トランプ氏はハリス氏を激しく口撃している。何が起きるか、11月まで目が離せない。

米議会二分、欠席者も 議事堂周辺では「恥を知れ」と抗議―イスラエル首相演説:時事ドットコム (jiji.com) →ネタニヤフ氏が訪米し、米国は複雑に反応した。米議会でネタニヤフ氏は「ハマスを壊滅し、人質を全員帰還させるまで戦う」と述べたが、共和党議員は歓迎。民主党からはブーイングがわき、一部議員は欠席した。トランプ、ハリス氏とも会談する。

小林製薬、会長を引責辞任した小林一雅氏に月200万円の特別顧問報酬…通常の顧問の4倍 : 読売新聞 (yomiuri.co.jp) →月200万円の顧問料は通常の4倍という。創業家会長だったので、株はかなり持っているはず。配当だけで左うちわだと思うが、そうはいかないらしい。こうした企業風土が紅麹被害を生み、対応の遅れにつながったのだろう。

*** 「今日の名言」

◎芥川龍之介(小説家。1927年7月24日自殺、35歳)

「人生を幸福にするためには、日常の瑣事を愛さなければならぬ」 「人生は一箱のマッチに似ている。重大に扱うのは、ばかばかしい。重大に扱わねば危険である」 「創作は常に冒険である」 「あらゆる社交は、虚偽を必要とする」 「天才の一面は、醜聞を起しうる才能である」 「運命は、偶然よりも必然である」 「阿呆はいつも、彼以外のものを阿呆であると信じている」 「僕らの性格は、不思議にも大抵、首筋に現れている」 「自由は山巓の空気に似ている。どちらも、弱い者には堪えることはできない」 「道徳は、常に古着である」 「強者は道徳を蹂躙する。弱者は道徳に愛撫される。道徳の迫害を受けるものは、常に強弱の中間者である」 「恋愛の徴候の一つは、彼女に似た顔を発見することに極度に鋭敏になることである」 「恋愛は、性欲の詩的表現を受けたものである。詩的表現を受けない性欲は恋愛と呼ぶに値しない」

*** 今週の教養(東南アジア系新聞で読む8.15①)

◎「日本首相のお詫びは良識と道徳観の表れ」(中央日報社説=台湾国民党機関紙)  8月15日が訪れる前、アジアや世界各国は、日本政府の態度を注目していた。中華民国のマスメディアの一員として、我々は村山首相が記者会見の中で、正式に日本を代表して当時の侵略行為に対し、「反省」と「お詫び」の気持ちを表明したことを喜んだ。首相の勇気は、日本に対する好ましい政治道徳のイメージを作り上げ、日本が50年来背負っていた良心の首かせをゆるめ、アジア人民の日本に対する不満と積もり積もった恨みは、ある程度和らげた。

談話の存在は、今後日本の政治屋たちが、これまで何回も繰り返した日本の第二次世界大戦における侵略行為の弁護、その罪の隠蔽の企てが不可能になったことを意味する。首相談話の「反省」と「お詫び」の言葉に表れた誠意を疑いたくはないが、残念ながら、「お詫び」はしたが賠償は断った。そのため大戦期間中、「日本に忠誠を誓い」、被害を受けた台湾籍皇軍とその家族は、受けるべき慰めと補償が得られなかった。人道上の観点から、この問題は依然として日本政府が考慮すべき事に値する。

日本とドイツという二つの敗戦国の戦後の態度と行為には、雲泥の差がある。ドイツ政府は、ナチスヒトラーが引き起こしたヨーロッパ戦争とユダヤ人虐殺の罪を引き受け、全力でナチスの残党を粛清した。教科書で民主精神を説き、ナチスの権威的文化の転換に成功した。ドイツ人の誠実さと勇気は日本と強烈な対比をなしている。一部の日本人は、歳月が流れ、記憶が薄れるにつれて、日本の罪を隠すことができると考えている。日本の政界が誤りを認める勇気を持たなければ、日本の歴史的責任について何度もアジア各国の議論と非難の矢面に立たされることになる。日本の若い世代が、真にアジア太平洋地域の平和と安全に対する責任を果たせるかどうかについて疑いを抱かせることになる。第二次世界大戦後、アジア各国がずっと日本を信頼してこなかったことは、この背景と深い関係がある。