11月4~8日(教養講座:教養としての上級語彙)
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***デイ・ウォッチ(1~3日)
◎国民 玉木代表“臨時国会で政治資金規正法を再改正すべき” | NHK | 国会 →注目度が高まる国民民主の玉木代表。政治資金規正法の改正を打ち出した。今回の総選挙の争点だった「政治とカネ」で手形を落とすことになるが、問題は中身。政策活動費の廃止などを求めるが、立憲民主が掲げる企業団体献金廃止には積極的ではない。「103万円の壁」と並ぶ今後の焦点だ。
◎公明新代表に斉藤鉄夫氏 安定感重視、国交相交代へ:時事ドットコム →公明代表が石井氏から72歳の斉藤氏に交代する。長く代表だった山口氏と同じ年齢で、若返りになっていない。石井氏は元国交省官僚で、雰囲気も官僚風だったが、斉藤氏は元清水建設社員で当たりはソフト。公明党は、選挙で議席を減らし、党員や創価学会員が高齢化し、代表も人材不足で、苦しい。
◎プロ野球 DeNAが日本一 26年ぶり3回目 ソフトバンクに4勝2敗 日本シリーズ第6戦 3位からの下剋上【詳しく】 | NHK | #日本シリーズ →セ・リーグ3位だった横浜がパでダントツ1位のソフトバンクを破った。横浜は4位が長く、広島の急降下で3位に浮上した。下剋上は面白いが、日本のポストシーズンはこれでいいのかという気分にもなる。横浜スタジアムはDeNAが筆頭株主で、しっかり経営している。野球ビジネスにも関心が集まりそうだ。
◎三井住友信託銀行 社員がインサイダー取引疑い 社長が陳謝 | NHK →金融庁出向の裁判官、東証職員に続いて、今度は三井住友信託銀行の管理職がインサイダー取引をしていた。業務で知り得た情報で複数回売買していたという。投資家に対する著しい背信行為だが、わからないと思ったのだろうか。国債の不正取引が発覚した野村証券では、元営業職が強盗事件で逮捕された。金融証券界は大丈夫?→ 野村証券元営業職の容疑者 強盗殺人未遂と放火の疑いで逮捕 | NHK | 事件
◎埼玉 所沢の強盗傷害事件で実行役のリクルーターか 会社員逮捕 | NHK | 事件 →闇バイト事件で、初めてリクルーターが逮捕された。これまでは実行犯止まりだったが、彼らを集める役割だ。愛知県知多市の会社員というから広域犯罪になっている。実行犯同様、「カネが欲しかった」と供述している。横浜の事件では奪ったカネを回収した女が逮捕された。指示役、首謀者の逮捕が急務だ。
◎【詳報】全日本大学駅伝、国学院が初優勝 今季2冠 駒大逆転の2位:朝日新聞デジタル →熱田神宮から伊勢神宮を走る大学駅伝。箱根駅伝は関東の大会だが、こちらは全国大会。国立の東北大、新潟大、岡山大も出ている。国学院は最終区で青山学院を抜き、56大会目で初優勝。10月の出雲駅伝も制した新鋭校で、1月の箱根駅伝が大注目だ。初出場の立教も7位と健闘した。
*** 「今日の名言」
◎明治天皇(1852年11月3日誕生)
「江戸城は広いな」 「日本人としての心を常に磨きなさい。たとえ世の中が安泰の時代であろうとも」 「思い一つで努力すれば、どんなことでも実現しないわけがない」 「空に届きそうなほどの高い山であろうとも、登ろうとする想いさえあれば、道はみつかるものだ」 「たとえ他人よりも遅れをとろうとも、正しき道を踏み外してはならない」 「どれだけ家が富み飽くほどの財産を築いたとしても、この世における自身の務めを怠ってはいけない」 「共に助け合い睦び合い切磋琢磨して向上していく友がいてこそ、世に出て活躍する力となる」 「人の上に立つ者は、自身の行いが正しいかを常に自身で問わなければならない」 「器の形に従いながらも岩をも通す、水の力に学びなさい」 「広き世の中で活躍しようとする者は、細事に心を費やしてはならない」
*** 今週の教養 (教養の語彙①)
今週は「教養としての上級語彙」(宮崎哲弥著、新潮選書、2022年)を取り上げる。文章を書く時、語彙は大変重要である。主に学校で習った言葉を使うが、それ以外でも日本語には豊かな語彙がある。味わってみたい。第2章「世間の交らい―友愛・感化・恥・男と女」から、あまり聞き慣れない教養としての語彙を紹介する。
◎「地を易うれば皆然り」(ちをかうれば、みなしかり)=人はそれぞれ地位、境遇を異にするから、行いや考えも異なるのであるが、その立場を取り替えてみれば、皆各々の立場にふさわしい言行となる。
◎「刎頸の交わり」(ふんけいのまじわり)=この人のためならば、たとえ首をはねられてもいいと思える交友。生死をともにできるほどの深交。刎頸の友(ふんけいのとも)。刎頸の仲。「刎頸」は、首をはねること。斬首である。
◎「死友」(しゆう)=死をともにしようと誓い合うほどの親友。死を約した友。終生、友誼(ゆうぎ)で結ばれた知己。
◎「管鮑の交わり」(かんぽうのまじわり)=春秋時代の斉の臣、管仲(かんちゅう)と鮑叔牙(ほうしゅくが)との終生にわたる交友にちなみ、深い相互理解に基づく、利害を超えた厚い親交。
◎「漠逆の友」(ばくげきのとも)=非常に親密な友。気持ちが相通じ、争うことのない友人。「がくぎゃくのとも」とも読むが、「ばくげき」が正しい。「漠逆」とは「互いの心に逆らうこと漠(な)し」の意味であり、心から打ち解け合える間柄を指す。
◎「肝胆相照らす」(かんたんあいてらす)=互いの心の奥底まで打ち明かすほどに親密なこと。「彼とは学生の頃から肝胆相照らす仲だ」「肝胆相照らすような友人はなかなか出会えぬものだ」などと使う。もともと「肝」は肝臓、「胆」は胆嚢のことだが、「肝胆」で「心の深奥(しんおう)」「腹の底」「心底(しんてい)」を意味するようになった。
◎「深奥」(しんおう)=非常に奥深いさま。奥が深くて計り知れないさま。また奥深いところ。奥底。深遠。蘊奥(うんおう)。「芸の深奥を極める」「人生の深奥に触れる」などと使う。
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***デイ・ウォッチ(4日)
◎東証 きょうから取引時間を30分延長 午後3時半までに | NHK | 東京証券取引所 →東証が70年ぶりに取引時間を延長する。終了時刻を午後3時から同3時30分に伸ばす。取引障害を減らすため、終値の決め方に余裕を持たせる。証券会社は勤務時間延長による人件費増で難色を示していたが、最終的に合意。これで取引時間は計5時間30分になるが、海外に比べればなお短い。
◎アメリカ大統領選挙 大接戦の最終盤 トランプ氏巻き返しか? 背景は 世論調査はハリス氏 トランプ氏が拮抗 | NHK | アメリカ大統領選 トランプ氏、最重要州で「不正」主張 「記者撃たれてもいい」暴言も―米大統領選:時事ドットコム →長丁場の米大統領選もいよいよ5日投開票。最後は非難合戦、郵便投票箱の放火、トラウンプ氏の不正アピールなどと騒々しくなっている。アメリカのソフトパワーだった「健全な民主主義」は大丈夫かと感じてしまう。どちらが当選するかで世界は一変する。穏やかな地球に戻して欲しい。
◎法相に鈴木馨祐氏 農水相は江藤拓氏浮上―石破首相調整:時事ドットコム →瀕死の石破政権。総選挙で落選した法相と農水相の後任が鈴木氏と江藤氏に固まった。国交相は中野洋昌氏という。「自民党をぶっ壊す」と叫んで総裁に当選した小泉氏は政局に強かったが、党内基盤の弱い石破氏は厳しい政局を乗り切れるか。首相に押し上げた「正論政治家」を貫き、それで散っても本望と割り切ったらどうだろうか。
◎世耕氏団体責任者「不起訴不当」 検察審査会、裏金事件で初―特捜部が再捜査へ:時事ドットコム →裏金問題で初めてとみられる検察審査会の判断が出た。世耕氏の会計責任者に「不起訴不当」。東京地検は再捜査する。世耕氏は「不起訴相当」だった。検審の判断は今後も出ると見られが、「捜査不十分」の世論も強く、注目される。
◎親欧米派の現職が勝利宣言 モルドバ大統領選決選投票:時事ドットコム →旧ソ連だった東欧のモルドバで大統領選挙があり、親欧米派の女性で現職のサンドゥ大統領が勝った。親ロシア派の候補は元検事総長だったが、やはりロシアは不人気のようだ。ロシアの買収工作があったという。
*** 「今日の名言」
◎デール・カーネギー(米国の作家、自己啓発家。1955年11月1日死去、66歳)
「幸福になりたければ、見返りを求めるな。ただ、ひたすら、他のために尽くせば良い」 「深い思いやりから出る感謝の言葉をふりまきながら日々を過ごす。これが友を作り、人を動かす要諦である」 「仕事を一つ征服するごとに実力が増していく。小さい仕事を立派に果たせるようになれば、大きい仕事の方はひとりでに片がつく」 「他人にどう思われているかなどと心配する暇があれば、人々が称賛するものを成し遂げることに時間を使うべきだ」 「人は誰でも、他人よりも何らかの点で優れていると考えていることを忘れてはならない。相手の心を確実につかむ方法は、相手が重要人物であると認めてやることだ」 「次の6つの心得を守ろう。1.相手の話に熱心に耳を傾ける。2.相手の話に口をはさまない。3.初対面の人の名前はすぐ覚え、できるだけ使う。4.もし相手の言い分が間違っていても、やりこめない。5.自分のほうが偉いといった態度を見せない。6.自分の考えが間違っていれば、素直にあやまる」
*** 今週の教養 (教養の語彙②)
◎「胸襟を開く」(きょうきんをひらく)=胸の内をすっかり打ち明ける。心中で思っていることを洗いざらい話す。「あの人とは、一度胸襟を開いて語り明かしたいものだ」
◎「誼」(よしみ)=親しみ。親しい交わり。「誼を結ぶ」「誼を通じる」「長年のよしみ。音読みでは「ぎ」と発音し、熟語を形成する。
◎「友誼」(ゆうぎ)=友のよしみ。友人としての情愛。「友誼に厚い」「友誼を結ぶ」「友誼を深める」
◎「交誼」(こうぎ)=交際のよしみ。親しき交らい。「交誼」は対等なつき合いにおいて使われ、目上の者に対しては用いない。
◎「厚誼」(こうぎ)=目上や取引先、顧客に対して使う。心のこもった近しいつき合い。厚いよしみ。「日頃のご厚誼に厚く御礼申し上げます」「在職中のご厚誼に対し、心より感謝申し上げます」
◎「旧情」(きゅうじょう)=古くからのよしみ。古くから抱いている気持ち。昔のよしみ。
◎「忘ずる」(ぼうずる)=忘れる。忘却する。「旧情忘じがたし」「故郷忘じがたし」「鴻恩(こうおん=大きな恩)を忘ずることはできない」
◎「旧情を温める」=久しぶりに会い、以前のような友情を復活させる。
◎「旧交を温める」(きゅうこうをあたためる)=昔からの交際を再び始める。旧情や旧交を温めるという場合の「温める」は、「温かな好ましい状態にもっていく」の意味である。逆に本来、「無沙汰(ぶさた)を詫びる」という意味の慣用句が、旧交を温めることに転じた例もある。
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***デイ・ウォッチ(5日)
◎【速報予定】アメリカ大統領選挙 投票続く | NHK →注目のアメリカ大統領選挙。開票は日本時間きょう午前から始まるが、大勢判明には数日かかりそうだ。その段階でトランプ氏が劣勢なら、また「不正だ」と騒いで混乱するのだろう。最近はうんざりする国際ニュースが多い。
◎日本酒・焼酎など「伝統的酒造り」ユネスコ評価機関が無形文化遺産に登録勧告…「欠かせない」 : 読売新聞 →日本酒好きにとどまらず、飲食関係者に大きな朗報だ。日本では「能楽」「歌舞伎」「和食」「和紙」などが無形文化遺産に登録されており、「伝統的酒造り」が登録されれば、23件目となる。日本酒の奥深さを考えれば、遅すぎるのではないか。
◎首都圏強盗事件 5日までに40人逮捕も「指示役」逮捕至らず | NHK | 事件 →首都圏で起きている闇バイト事件は、8月以降18件にのぼり、40人が逮捕されている。社会の不安や警察の必死の捜査をよそに最近も頻発している。実行役だけでなく、リクルーター役や回収役も捕まっているが、指示役はどこにいるのかわからない。おとり捜査はできないのだろうか。
◎2024年「新語・流行語大賞」30の候補 発表 大谷選手の「50ー50」や「コンビニ富士山」も【一覧で詳しく】 | NHK | ニュース深掘り →流行語大賞の30候補をみると、いろいろなことを思い出す。「トクリュウ」「被団協」「名言が残せなかった」「もうええでしょう」・・・。ここ3年は野球がらみが大賞を受賞している。「50-50」が大賞になれば、4年連続になってしまうが・・・。
◎福島第一原発、デブリ取り出し可能に 放射線量は基準値未満 – 日本経済新聞 →福島第一原発から取り出したデブリは、基準の100分の1以下だった。20センチの距離から毎時24ミリシーベルトを下回った場合に回収するとしていた。測定の結果、毎時0.2ミリシーベルトだった。ということは、廃炉作業は予想より早く進むということか。解説記事はまだないが。
◎楳図かずおさん死去 88歳 代表作に「漂流教室」「まことちゃん」中川翔子さんら続々追悼 | NHK | 訃報 →「ホラー漫画の神様」といわれた楳図かずおさんが亡くなった。小学生の時から描き始め、高校3年生でデビューした早熟型。あんなホラーがなぜ描けるか不思議だったが、その後はギャグ漫画も手がけた多彩な天才型。漫画大国ニッポンを代表する1人。
*** 「今日の名言」
◎ジョージ・バーナード・ショー(英国の劇作家。1950年11月2日死去、94歳)
「成功の秘訣は、多数に逆らうこと」 「人生とは自分探しではない。自分を創ることである」 「嘘つきに与えられる罰は、少なくとも彼が人から信じられなくなることではない。彼が誰も信じられなくなることである」 「人間を賢くし人間を偉大にするものは、過去の経験ではなく、未来に対する期待である」 「希望を抱かなければ、失望することもない」 「結婚するやつは馬鹿だ。しないやつはもっと馬鹿だ」 「情熱なき人は善人にも悪人にもなれない」 「1年に2、3回以上ものを考える人はほとんどいない。私が世界的な名声を確立したのは、1週間に1、2回ものを考えたからだ」 「家庭はどこで始まるか? 若い男と若い娘が恋愛に陥ることから始まる。これ以上立派な道は、まだ発見されていない」 「みじめな気持ちになる秘訣は、自分が幸福であるか否かについて考える暇を持つことだ」 「有能な者は行動するが、無能な者は講釈ばかりする」
*** 今週の教養 (教養の語彙③)
◎「久闊」(きゅうかつ)=長いこと便りをしないこと。長い間、会わないこと。交際が疎遠になっていること。無沙汰。無音(ぶいん)。「久闊の情を述べ合う」「久闊を詫びる」「久闊の挨拶を交わす」
◎「無音」(ぶいん)=長い間、便りや訪問をしないこと。音信が途絶えること。無沙汰。「久しくご無音に過ぎております」。この場合、(むおん)とは読まない。
◎「久闊を叙する」(きゅうかつをじょする)=久しぶりの挨拶をする。久々に旧交を温める。「馬から下りて叢(くさむら)に近づき、懐かしげに久闊を叙した」(中島敦『山月記』)。「闊」(かつ)という文字は、「ひろい」と訓読みし、まさに「広い」という意味だ。時間や空間などが広く空いている状態を示す。
◎「寛闊」(かんかつ)=性格や気持ち、気分がおおらかで、ゆったりしていること。寛大なこと、度量の広いこと。「管轄な心」。「そうした初夏の花木たちは、私の心を寛闊にした」(山本譲司『獄窓記』)。「大名華族の娘の天真爛漫な寛闊ぶりをむしろ好ましく思った」(奥泉光『雪の階』)。「自由闊達」の「闊達」も度量が広いという意味。「久闊」の場合は、時間の幅を示し、交流のない時間が空いてしまったことを指す。「叙する」とは、ここでは「感情を述べ表す」ことである。
◎「間遠」(まどお)=時間や距離が大きく隔たっていること。時間的、空間的に感覚が離れているさま。「行き来もいつしか間遠になった」「遠くで稲妻が間遠に光る」
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***デイ・ウォッチ(6日)
◎【速報中】アメリカ大統領選挙 トランプ氏にハリス氏が電話で祝意 米メディア | NHK トランプ氏、「分断過去に」 勝利宣言で呼び掛け―米大統領選:時事ドットコム →激戦州は互角という事前予想を考えれば、トランプ氏の圧勝だ。すんなり決まった。米国民に閉塞感があり、変化を求めたことになる。トランプ氏は「分断は過去に」と勝利宣言をしたが、「俺に従ってまとまれ!」ということだろう。世界の不透明感が高まったが、戦争嫌いの姿勢には期待したい。NY株価は急騰した→NYダウ 一時1400ドル超の大幅上昇 トランプ氏が掲げてきた減税策への期待感などから | NHK | 株価・為替
◎トランプ氏当選確実 アメリカ大統領選挙2024 各国首脳や国内経済界トップなどの反応は | NHK | アメリカ大統領選 →トランプ当選で世界に波紋が広がった。石破首相は「心からお祝いを申し上げ、アメリカ国民の民主主義の選択にも敬意を表したい。連携を密にして日米同盟をさらなる高みに引き上げたい。接点を早急に持つべく努力したい」と述べたが、内心はどうか。「面倒なことになったな」が本音ではないか。蜜月だった安倍元首相と比較されるが、早急に会談を調整するようだ。「ゴルフはしないが、同じキリスト教徒」という解説もあった。
◎ウクライナ軍と交戦した北朝鮮兵、「相当な数」戦死…クルスク州には最大1・5万人を展開か : 読売新聞 →北朝鮮兵とウクライナ軍が戦闘をした。北朝鮮兵に相当の死者が出た情報もある。これで戦闘は、国同士から陣営同士に発展する。両陣営に多くの国が深く関与し、中東情勢とリンクすれば、本当に第三次世界大戦になりかねない。トランプカードも加わって、視界不良だ。
◎“ガラント国防相解任で停戦協議の難航懸念”イスラエル報道 | NHK | イスラエル・パレスチナ →ネタニヤフ首相は「人質交渉を優先すべきだ」と主張してきた国防相を解任した。国防相の意見は真っ当だ。今は人質解放ではなく、戦争のための戦争を遂行しているとしか思えない。ここでもトランプ復帰がどう影響するか。
◎税の無駄など648億円 指摘額増、1割超は「不当」―23年度決算報告・検査院:時事ドットコム →税金の無駄遣いなどを指摘した事業は345件、金額は648億6200万円。省庁別ワースト3は、農水省353億万円、厚生労働省77億円、国土交通省23億円。使い方に問題のあった事業の総計で、政策そのものの是非は判断していないところがミソ。
*** 「今日の名言」
◎司馬遷(中国の歴史家。紀元前87年ころ11月6日死去)
「千軍は得易きも、一将は求め難し(軍兵は容易に集められるが、それを統率する武将を得るのは難しい)」 「士は、己を知る者のために死す(人間は自分のことを認めてくれる人には、命を捨てることもいとわず尽くすものだ)」 「隗より始めよ(物事を始めるなら、まず自分から始めなければ誰もついてはこない)」 「鶏口となるとも、牛後となるなかれ(大きな集団の尻尾にぶら下がるような存在になるくらいなら、小さな集団の先頭に立って戦うべし)」 「人生は、白駒の隙を過ぐるが如し(人生とは、白馬が走り過ぎるのを壁の隙間からちらっと見るようにあっと言う間に過ぎていくものだ)」 「人窮すれば天を呼ぶ(人はどうしたらよいかわからなくなると、神を頼りにするものだ)」 「剣は一人の敵、学ぶに足らず(剣術は一人を相手とする技であるから、天下に望みをいだく者は万人を相手とする兵法を学ぶべきだ)」 「遠交近攻(遠い国と親しくして近い国を攻め取る策)」
*** 今週の教養 (教養の語彙④)
◎「邂逅」(かいこう)=思いがけなく出会うこと。めぐり逢うこと。「四半世紀ぶりに彼と邂逅した」
◎「奇遇」(きぐう)=思いがけず出会うこと。意外なめぐり合い。予想外の出会い。「こんなところで会うとは奇遇だねえ」「劇場で妹夫婦と奇遇した」。「奇遇」は思いがけない場所で知り合いに会った場合によく使われる。この言葉の核心はあくまで「人と出会う」ことであり、この「出会い」の要素を欠いては誤用となる。近年この奇遇が「偶然」と同じように用いられている例を散見する。例えば「奇遇にも誕生日が同じだった」という用法は誤りだ。おそらくこれは「奇しくも」と「偶然にも」が合わさった表現であるかのように勘違いされた結果であろう。
◎「奇しくも」(くしくも)=偶然にも。不思議にも。あやしくも。人知を超えた。「奇しくも誕生日が同じだった」「奇しくも美しい幻想」
◎「奇しき」(くしき)=不思議な。人知を超えた。「奇しき縁」「思えば、奇しき出会いでした」「奇しき邂逅であった」
◎偶さか(たまさか)=思いがけないさま。たまたま。「たまさかの好機」「たまさかの来客」「たまさかめぐりあった縁」「たまさか前妻と出くわした」
◎ゆくりなく=思いがけなく。期せずして。不意に。図らずも。「ゆくりなくも再会した」「青空を仰いでいると、ゆくりなくもプラネタリウムを思い出した」「政界の実態をゆくりなくも示していた」
◎厳存(げんそん)=確実に、動かし難く存在すること。厳として存在すること。「なお旧弊な偏見が厳存する」「根底に民主政治の基本的な信頼が厳存している」。同音異義の「現存(げんそん)=現にあること」と区別する。
◎「旧弊」=時代遅れの慣習や思想にとらわれ、それらを頑なに守って改めようとしないこと。または古くからの因襲の弊害。
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◎速報→ FRB、0.25%追加利下げ 議長「短期的に選挙影響せず」 – 日本経済新聞
***デイ・ウォッチ(7日)
◎石破首相 アメリカ大統領に再び就任するトランプ氏と電話会談 “本音で話ができる印象” | NHK | アメリカ大統領選 →石破首相がトランプ氏と電話会談をした。といっても、たった5分。首相は「本音で話ができる印象」と述べたが、5分間の電話では何もわからないだろう。防衛負担を求められそうだが、首相は防衛通なので、安心できそうだ。しかし人間は、得意分野で失敗するとも言われる。
◎日本製鉄 USスチール買収 “現政権のもと年内に完了できる” | NHK | 経済安全保障 →トランプ大統領の誕生で懸念される日本製鉄のUSスチール買収。日鉄副会長は年内に手続きが完了できるという見通しを明らかにした。US社の社員が歓迎していることが報じられてから、トランプ氏から否定的な発言がなくなったという。その通りなら、日米間の大きな懸案がなくなる。
◎衆院 17の常任委員長 野党側に8つ配分 予算委員長は立民に | NHK | 国会 自民 両院議員懇談会 石破首相 衆院選の結果陳謝 結束呼びかけ | NHK | 国会 →総選挙後の日本政治が本格始動している。委員長ポストで与党は野党に大幅に譲歩し、花形の予算委員長は立民が取った。11日の特別国会では石破首相がすんなり決まりそうだが、個別の政策調整はどうなるか。
◎日産、世界生産2割減 9000人削減し三菱自株一部売却 – 日本経済新聞 →日産が大リストラ策を発表した。北米や中国で販売が伸び悩んだ。北米で急増しているハイブリッド車への対応が遅れた。ゴーン氏を追い出してせいせいし、ルノーとの出資比率を対等にして再出発したはずだが、再び厳しい局面を迎えた。
◎ショルツ連立政権が崩壊 来年3月、前倒し総選挙―ドイツ:時事ドットコム →ドイツの連立政権が崩壊した。自由民主党(FDP)が離脱し、少数与党になった。来年9月に予定されていた総選挙を3月に前倒しする。財政出動をめぐって対立したという。日本も少数与党なので、こうしたニュースが気になる。連立や少数与党の知恵を欧州に学びたい。
*** 「今日の名言」
◎ウラジミール・レーニン(ロシアの革命家。11月7日はロシア革命記念日)
「無関心は権力者、統治者への静かな支持である」 「十分頻繁に嘘を繰り返せば、それを皆が信じ、真実になる」 「思想は大衆の心をつかんだ時、力となる」 「もっとも危険なことは、敗北よりもむしろ自分の敗北を認めるのを恐れることであり、敗北から何も学ばないことである」 「病のときに一番重要なことは、気力を失わないことだ」 「銃を持つ1人の人間は、銃を持たない100人をコントロールできる」 「働かざる者、食うべからず」 「嵐は強い樹をつくる」 「犯罪とは、社会的過剰の産物である」 「一握りの先進国は、地球上の圧倒的多数の住民を経済面で苦しめている」 「1人は万人のため、万人は1人のため」 「資本主義のおかげで、ほんの一握りのずば抜けた富と実力を蓄えた国々が、一頭地を抜く存在となった。それらの諸国は全世界を相手に、単に金利を巻き上げることによって略奪を働いている。さらにその巨額の利益を活用すれば、労働者の指導層や上流階級の買収が可能となる」
*** 今週の教養 (教養の語彙⑤)
◎「いとけない」=年が小さい。あどけない。「いとけない子どもが残された」
◎「端無くも」(はしなくも)=何のきっかけもなく。思いがけず。はからずも。期せずして。「端無くも無知をさらけ出す」「端無くも、本作は好評をもって迎えられた」
◎「際会」(さいかい)=事件や機会などにたまたま出会うこと。「2.26事件に際会した」
◎「逢着」(ほうちゃく)=出くわすこと。「難題に縫着する」
◎「謦咳」(けいがい)=せき。せきばらい。しわぶき。笑ったり話したりの意味も含む。
◎「謦咳に接する」=目上の人物に直接お目にかかる。敬している人にお話をうかがう。会うことの尊敬語。原意は「尊敬する人の咳払いなど身近に聞く」。これが転じて、会うこと、面談することの尊敬表現となった。近年は「謦咳に触れる」という表現も流通しているようだ。この「触れる」は知覚するという意味だから、誤用とは言えない。
◎親炙(しんしゃ)=親しくその人に接して、感化を受けること。「親炙に浴する」。「出来るならば先生に親炙して教えを請いたいと思っていた」(阿部次郎『三太郎の日記』)。寺田寅彦の随筆に、レコードプレーヤーについて「この文明の利器に親炙する好機会をみすみす取り逃がしてきた」という一節がみえる。(『蓄音機』)。相手が機械でもいいのかもしれないが、一般的用法としては、人が対象としておいたほうが無難だろう。
◎感化(かんか)=人の考え方や行動に影響を与えて、それらを変えさせること。「兄の感化を受ける」「先輩に感化される」「学生を大いに感化した」。感化するのは人に限られている。
◎私淑(ししゅく)=直接、教えを受けて受けたわけではないが、心中でその人を尊敬し、彼の言行を模範として学ぶこと。よく同年輩ぐらいの「畏友に私淑した」や「指導教官に私淑してきた」といった誤用が認められる。この言葉は「私(ひそ)かに淑(よ)しとする」が原意であり、ひそかであることが前提になっている。