2026年9月修了者「研修で自分が変わったと思う点」

課題「今回の研修で自分が変わったと思う点」(2026年6月に修了した一部受講者の作文について、原則そのまま掲載しています)
◉慢心崩れ3つの気づき 受講前の私には、慢心があった。会社員として稟議書を書き続けてきたからだ。稟議書では、企業の概要や事業の仕組み、強みと弱み、今後の方針、そして返済の道筋までを示す。読み手にその企業を想像させ、納得させる文書である。それを日々書いてきた以上、作文も書けるはずだと考えていた。
だが講評には、赤字がいくつも並んでいた。200文字を超える段落がある、説明に終始し自分の考えが見えない。題材を一つに絞れていないとも指摘された。型に沿った文書は書ける。しかし自分の考えを言葉にすることは、苦手なままだった。私に足りなかったのは、知識ではなく伝える技術だった。
最初に変わったのは、一文の長さへの意識である。以前は、情報を詰め込むほど丁寧だと考えていた。今は、一文に一つの内容しか入れない。短く切れば、主語と述語の関係も崩れない。明快さとは、言葉を足すのではなく削ることで生まれるものだ。
次に変わったのは、書く前の考え方である。当初の私は、事実を並べて終えていた。講評には、自分がどう変わったかが見えない、とあった。以来、なぜその結論に至ったのかを自分に問い直す癖がついた。文章は、考えた分しか深くならない。
三つ目は、独自性への意識である。恩師が投げた黒板消しの場面を書いたとき、評価が変わった。読み手が情景を思い描ける文は、自分にしか書けない。借りてきた一般論は、誰でも書ける。だから私は、実体験に立ち返るようになった。
この学びは、本業にも返ってきた。稟議書もまた、事実の羅列では通らない。面談で相手の表情から何を感じたのか。その一文があるかどうかで、説得力は変わる。上司への説明も、結論に至った筋道から話すようになった。
慢心が崩れた場所から、学びは始まった。書けるという自信は、書き方を知らないだけの思い込みだった。研修で得たのは、文章の技術だけではない。考えを深め、自分の言葉にし、相手へ届ける姿勢である。
◉自分の意見を深めたい 今回の研修で自分が最も変わった点は、物事に対して「自分はどう考えるのか」を意識するようになったことである。特に印象に残っているのが、「文章を書くことは考えること」「文章の究極的な価値は独自性である」という言葉だ。以前の私は、正しい情報を集め、分かりやすくまとめれば、よい文章になると考えていた。
しかし、文章を書き、添削を受ける中で、それだけでは足りないと気付いた。自分の考えを持つには、その土台となる知識や教養が必要である。そこで情報へのアンテナを張り、毎朝の新聞から記事を選び、深く考えることを習慣にした。
例えば、「電動車の世界販売2,000万台超、中国6割」という記事が目に留まった。以前なら、中国メーカーが成長していると理解して終わっていただろう。今は、街で見かけるBYDはいくらで買えるのか、補助金はいくら出るのかと疑問が浮かぶ。故障時のアフターフォローは十分なのかと関心が広がる。関連情報を調べ、なぜこの記事に興味を持ったのかまで考えるようになった。
この習慣によって、情報の見方も変わった。一つの記事から疑問を持って調べると、最初は見えなかった背景が見えてくる。さらに、自分の経験や関心と結び付ければ、自分なりの見方も生まれる。独自性とは奇抜な発想ではなく、小さな疑問を掘り下げることから生まれるのだと思う。
文章の書き方も変わった。一文を短くするなど、分かりやすく簡潔に書く基本を意識している。それ以上に、「具体的には」「なぜ」と自分に問い直すようになった。曖昧な文章を書いているときは、自分の考え自体が曖昧であることにも気付いた。
研修で得た最大のものは、文章を書く技術だけではない。物事を一歩深く考える習慣である。これからも、日々の情報をそのまま受け取らず、一つの疑問から自分なりの見方を深めていきたい。「自分はどう考えるのか」を問い続けることが、研修で生まれた私の一番の変化である。
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◉自分を見つめ、自分の意見考える 今回の研修で最も変わったと思う点は、自分自身を深く振り返る習慣が身に付いたことである。私はこれまで仕事の経験を積み重ねてきた。しかし、その経験から何を学び、何を大切にしているのかを考える機会は少なかった。研修を通じて文章を書き続けたことで、自分自身と向き合う時間を持つことができた。
当初の私は、正解らしい内容を書くことばかり意識していた。評価される文章を書くことが目的になっていたのである。しかし講評では、一般論ではなく自分の経験を書くことの大切さを繰り返し教えられた。その言葉を受け、私にしか書けない内容は何かを考えるようになった。
特に印象に残っているのは、営業店から本部へ異動した経験を題材にした時である。私は異動を単なる経歴の一つとして捉えていた。しかし文章を書き進める中で、当時の不安や焦りを思い出した。会議で発言できず悔しい思いをしたことも蘇った。その経験が今の自分を支えていることに初めて気付いたのである。
私は以前、出来事そのものばかり見ていた。しかし研修を通じて、その出来事が自分にどのような影響を与えたのかを考えるようになった。失敗や苦労も含めて、自分を成長させる材料になると感じている。経験の意味を考える習慣は、以前の自分にはなかった変化である。
また、物事を多面的に考える姿勢も身に付いた。以前は自分の考えが正しいと思い込みがちだった。しかし講評では、異なる意見や立場への目配りの重要性を学んだ。その結果、仕事でも営業店や本部、顧客や銀行など、それぞれの立場から考えるようになった。視野は以前より広がったと感じている。
さらに、自分の考えを言葉にすることへの苦手意識も薄れた。文章を書くたびに何度も修正し、自分の考えを整理した。その過程で、考えは書くことで深まることを知った。資料作成や会議でも、以前より自分の意見を持って臨めるようになったと感じている。
今回の研修は、文章力を学ぶ場ではなかった。自分自身を見つめ直し、自分らしい考えを持つための時間だったと思う。私はこれからも経験したことを振り返り、自分なりの意味を見出していきたい。そして学び続ける姿勢を大切にしながら成長していきたい。
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◉文章と思考のスキル身につく 今回の研修を受講したことで、大きく成長できたと実感している。具体的に感じた成長や変化は、次の三つだ。
一つ目は、文章を書くことへの苦手意識がなくなったことだ。当初、小論文の研修を三か月と聞き、とても憂鬱になった。普段、このような小論文を作成する機会はなく、文章を作成するのは定型文がある社内会議資料かメールぐらいだからだ。しかし、いざ始めてみると、そんなに苦ではなかった。さらに、講評や添削で振り返ることで、自分の弱点を知り、もっと上手に書きたいという向上心が生まれ、苦手意識は全くなくなった。
二つ目は、思考を端的に整理することができるようになったことだ。私が思う本研修の一番のポイントは、一文60字以内を機械的に行うという点だ。機械的に意識することで、余分な形容詞を省き、真に必要な情報のみを意識することができるようになった。その結果、思考が整理され、今まで見えていなかった視点から物事を考えることもできるようになった。
三つ目は、結論から考える思考が身についたことだ。文章を作成する際にまず結論を考え、結論から逆算して文章の構成を考える癖がついた。思考を端的に整理するには、まず結論を整理する必要がある。小論文のテーマに対し、「自分は何を言いたいのか」というシンプルな問いを自分に投げ、結論を考える。次に、なぜその結論にしたか整理すると、自然に文章を書けるようになった。以前は考えながら話すことで、結論が後になってしまうこともあったが、現在はPREP法を意識した話し方ができるようになった。
本研修では文章を作成するスキルに加え、思考のスキルも学び、習得できたと感じている。特に、「端的に整理」、「結論から考える」は普段の生活や仕事においても重要なスキルだ。本研修を他人に勧めるかと問われれば、間違いなく勧めたい。文章を書くスキルだけでなく、自分自身の成長につながる研修だからだ。
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◉一生の財産になった 私は今回の研修をとおして、文章をいかにシンプルで分かりやすくできるかと、自分らしさを出せるかを考えるようになった。今までも構成や簡潔さは意識していたが、漠然としており、内容も抽象的であったことに気付いた。研修資料の「文章の極意」を読み込むことで、気を付ける点が明確になり、基本ルールを守る意識が高まった。
特に意識していたのは、一文の長さである。一文の長さを60文字以内にすることを徹底したことで、必然と余計な言葉や外来語を省くようになった。同じ意味で別の言い回しができないかということも、よく考えるようになった。はじめの頃はこまめに文字数を確認していたが、最近は数えなくとも自然に収まるようになった。
自分らしさという点については、自身の経験や考えを落とし込むことを意識した。しかし、最後の結論が一般論に留まってしまうことも多い。考えるようになったものの、定着には至っておらず、今後の課題と認識している。添削でいただいたコメントやリライト例を読み返し、自分らしい考えを具体的に書けるよう意識していく。
正直、研修を始める前は、自身の文章がこの短期間で大きく変わることはないのではないかと考えていた。しかし、ポイントを意識し、繰り返し実践することで、基本ルールは身に付くと実感することができた。文章を短くすることを意識した結果、語彙力と表現力の訓練にもなっていた。
業務においては、部下の文章を添削する際に、身に付いた基本ルールが役立っている。自分の中で添削する観点が具体的になったため、スピードも上がった。この短期間で効果を実感できたことを考えると、思考力と文章力の訓練に終わりはないと感じた。小さなことでも、日々意識している者とそうでない者とでは大きな差が出る。この研修で得られた気づきと、考え方は一生の財産となった。
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◉思考の速度上がり、AIの使い方知る 今回の研修で私が変わったと思う点は2点ある。まず1つ目は、与えられた課題に対して結論を出す思考スピードが上がったことである。本研修では、各課題の作成時間の目安が記載されていたため、時間内での作成を意識して取り組んできた。お題に対しては、まずどのような結論を導き出すかを優先して考えた。その上で内容を肉付けし、ロジックが成り立たなければ別案を検討した。
こうした思考のPDCAサイクルを回しながら文案を作成してきた。実際には、1つのお題に対して平均2~3個の文案を頭の中で作り上げていた。その後、ロジック検証を行い、最も腑に落ちる案を文章に書き起こしてきた。
凡そ80分前後の制限時間の中で、内容検討から執筆、推敲、最終確認まで行うことを踏まえると、1つの文案を考える時間は短い。毎週この訓練を続けたことで思考力が鍛えられた。その結果、業務上でも状況を整理し、結論を導くことが早くなったと感じている。
2つ目は、AIの使い方である。元々、情報収集時にのみ生成AIを使用していたが、今回の課題を機に初めて文章生成にも活用した。自身の文章の癖や言葉の使い方へのこだわりもあり、当初は誤字脱字のチェック等の補助的な利用にとどめていた。しかし、自身の考えを整理したり、不足する論点を補ったりする際には非常に有用であると感じた。
また、AIを活用した文章作成を通じて、注意すべきリスクも学んだ。勝手な補足情報の追加やハルシネーション、筆者の意図しない言い換え等である。これらを排除するため、生成された文章やデータの正確性を確認してきた。その結果、検証能力も磨くことができたと実感している。
文章を書くことで、文章力と思考力を鍛えるという本講習の目的のみならず、AI活用の実践という副次的な効果も得られた。どちらも今後の実務に活かしていきたい。
