１２月１６～２０日（教養講座：ユニセフ教育勧告）
～～～ 長谷川塾メルマガ ２０２４年１２月１６日号（転送禁止）～～～
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＊＊＊デイ・ウォッチ（１３～１５日）
◎韓国 ユン大統領の弾劾議案可決 職務停止 憲法裁判所が妥当性判断へ | NHK | 韓国 →ユン大統領の弾劾議案が可決された。与党からも賛成者が出た。憲法裁判所が１８０日以内に罷免するかどうか判断する。ユン氏は徹底抗戦の構えだが、経緯や低支持率を考えれば、罷免は確実だろう。韓国大統領は無傷のまま任期をまっとうした記憶がない。中国・ロシアの圧迫、日本の植民地、戦後の南北分断・・・。朝鮮半島の歴史と政治の過酷さを改めて知る。
◎同性婚認めない規定「違憲」 憲法１３条の「幸福追求権」違反と初判断 福岡高裁：時事 →憲法１３条は「国民は個人として尊重される。生命、自由、幸福追求の権利は、公共の福祉に反しない限り、最大の尊重を必要とする」という趣旨だ。これまでは１４条（法の下の平等）、２４条（婚姻の自由、婚姻の法律は個人の尊厳に立脚）だったが、より強くて明快な違憲判断となった。司法の判断はすでに固まっている。国会の立法が問われている。
◎女子中学生、刺され死亡 マック店内、男子生徒けが―３０秒足らずで男逃走・北九州：時事ドットコム →土曜日の夜、福岡・小倉のマクドナルド店内で、塾帰りの中学生男女が刺された。女子は死亡、男子はけがをしたが命に別状はない。男は４０歳くらいですぐに逃げた。常識的には面識がありそうだが、男子生徒は知らないという。無差別殺人の可能性が強い。周辺住民の不安が高まっている。
◎上場廃止最多の94社 東証企業が初の減少、新陳代謝進む – 日本経済新聞 →東証上場企業数の減少は初めて。東証は「量より質」に転換し、上場企業に対して改革圧力を強めている。面倒になった企業は自ら退出したり、他社や投資ファンドに買収されたりして上場廃止する企業が多い。サントリーのように資金や知名度が十分なら上場の意味はない。上場神話の終焉か。
◎安倍元首相の妻 昭恵さん フロリダ州到着 トランプ氏と面会へ | NHK | トランプ次期大統領 →石破首相はまだ会えていないが、安倍元首相の妻昭恵さんは、トランプ邸に招待された。昭恵さんは報道陣に会釈をしたり軽く手を振ったり、ご機嫌そうだった。政府経由ではなく個人ルートのアポ。多少でもいい効果があれば、日米の「官民交流」とも言える。
＊＊＊ 「今日の名言」
◎サマセット・モーム（英国の小説家。１９６５年１２月１６日死去、９１歳）
「成功の大部分は、訓練の賜物である」 「よい習慣をやめることが、悪い習慣から抜け出すことよりもたやすいのは、実に困ったことだ」 「人生の秘訣は、自分で見つけないと意味がない」 「私が確信できることがたった一つある。確信できることはほとんどないということだ」 「愛とは、お互いに相手を知らない男女の間に発生するものである」 「思い煩うことはない。人生に意味はないのだ。ぼくらは謙虚でなくちゃいけない。静かな生活の美しさを知るべきだよ。そっと人知れぬ一生を終えるべきだ」 「完璧には一つの重大な欠点がある。退屈になりがちだ」 「親が子に対して抱く愛情は、利害をまったく離れた唯一の心情である」 「人の言葉を引用する能力は、機知のなさを補うのに役立つ」
＊＊＊ 今週の教養 （ユネスコ教育勧告①）
２０２３年１１月に国連教育科学文化機関（ユネスコ）が発表した「平和、人権、持続可能な開発のためのユネスコ教育勧告」を紹介する。理念的な言葉が多く、やや硬い文章だが、新しい時代に求められる教育のエッセンスが詰まっている。わかりやすくするため訳を一部変更している。
【目的】勧告の包括的な目的は、国連憲章、国連教育科学文化機関憲章など関連する国際文書に定められた目的を、多面的な利害関係者を巻き込む取り組み手法をとることによって、加盟国が教育に浸透するよう努力する指針を与えることである。
教育を通じて人権、基本的自由、グローバル・シチズンシップ、持続可能な開発の完全な享受を確保する必要がある。すべての人々が、生涯全体を通じて平和を推進し、国際理解、協力、貧困撲滅や寛容を促進するコミュニティ、地方、国内的、地域的、世界的な規模での民主的な意思決定の過程、経済的に自律的な力の育成、個人や集団の行動に効果的に参加するために必要な知識、技能（社会情動的技能を含む）、価値観、態度や行動を身につけ、その力を与えられるよう確保する。
この勧告は、同様の目的のために社会全体で教育活動に関与する主体の行動、取組及び計画を動員し、指導し、及び支援することを目標とする。教育は、戦争、侵略、あらゆる形態の暴力や人権侵害を防止し、これらに対処することの重要性を強調すべきである。全ての人や社会が平和を維持し、促進し、希求する責任を理解し、前提とすべきである。教育は、人種主義、外国人排斥及び憎悪を扇動する行動や思想、あらゆる形態の不寛容、差別や暴力の防止に関する諸活動にも貢献すべきである。
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◎速報→経団連会長に筒井義信氏、日本生命会長 金融機関から初 – 日本経済新聞 →１６代目会長。非製造業からはこれまで、経団連事務局と東京電力出身の２人いるが、金融界からは初。７０歳、京大経済学部卒。
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＊＊＊デイ・ウォッチ（１６日）
◎三菱UFJ銀行・半沢淳一頭取「信頼の根幹揺るがす」 貸金庫窃盗で会見 – 日本経済新聞 →信用して預けたら、相手は泥棒だった！ 犯人は名門財閥銀行の４０代の女性支店長代理。「事実は小説より奇なり」だが、事実の全容はわかっていない。２支店で４年半、被害者は約６０人、被害額は十数億円、投資に使っていたという。なぜ発覚しなかったのか、何を盗んだのか、何に投資したのか・・・謎は多い。１１月２２日に判明してから初めての記者会見だが、対応は遅い。金融界のど真ん中で深刻な不祥事が相次いでいる。
◎自民「公開方法工夫支出」規定を削除 野党共闘で法案可決へ 企業団体献金は継続協議 | NHK | 政治資金 →新しい政治が回り始めたと言えそうだ。自民党は「公開方法工夫支出」という名前からしてよくわからない条項を野党の反対で撤回。第三者機関設置、政治活動費廃止も固まり、政治改革法案が成立の見通しとなった。焦点の企業団体献金は来年３月まで結論を先送りする。欲を言えばきりがないが、国会議論は間違いなく活性化している。
◎2040年度時点の発電コスト 原子力がLNG火力を下回る 政府試算 | NHK →原発回帰の動きを受けたように、発電コストで原発が火力を下回るという試算を政府が公表した。原発の廃炉や最終処分のコストは含まれているのだろうか。２年程度で異動する経産省のキャリア官僚が、政府方針に合うように鉛筆をなめて算出した疑念が拭えない。
◎韓国憲法裁、２７日に大統領弾劾審判開始 与党、代表辞任で混乱深まる―検察、２度目の出頭要請：時事ドットコム →韓国の憲法裁判所は２７日に大統領弾劾の審判を始める。最優先で審理するとしており、１８０日以内という期限を待たずに早く結論を出し、出直し大統領選が実施されそうだ。与党代表の辞任、検察と警察の大統領出頭要請と事態は刻々と動いている。
◎巨人、田中将獲得へ 菅野移籍で先発を補強―プロ野球：時事ドットコム →楽天を退団して宙ぶらりんになっていた田中将大投手。エース菅野が抜ける巨人が獲得に手を上げた。１５日のTBSサンデーモーニングで、巨人OB会長の中畑氏が「田中マー君は坂本と幼なじみだ。阿部（監督）、取れ」と発言していた。ともに出演していた落合氏は「投げられるかどうかだ」と冷静だったが。
＊＊＊ 「今日の名言」
◎田中角栄（元首相。１９９３年１２月１６日死去、７５歳）
「食って、寝て、嫌なことは忘れる。これが一番」 「理想よりも現実だ。政治とは生活だ」 「できない約束はするな」 「借りた金は忘れるな。貸した金は忘れろ」 「寝言や不満ばかり言っている奴は、人生終わるまで不満を抱き続ける」 「東大を出た頭のいい奴は、あるべき姿を愛そうとするから、現実の人間を軽蔑し、大衆軽視につながる。八百屋のおばちゃんをそのままで愛さなきゃならない。そこにしか政治はない」 「世の中は、嫉妬とソロバンだ」 「偉くなるには大将のふところに入ることだ」 「初めに結論を言え。理由は３つに限定しろ」 「借り物でない自分の言葉で、全力で話せ。そうすれば、聞く耳を持ってくれる」 「カネはチマチマ使うより、ここぞというときに一気に使え」 「どんな話でも、ポイントは結局一つ。そこを見抜ければ、物事は３分あれば片付く」 「結婚式は欠席しても後でおつきあいができる。葬式は最後のお別れだ」 「人の道がわからなければ、ろくな政治家になれない」 「人の喜び事は励ましてやる必要はない。苦境や悲しみの時に力になってやるべきだ」
＊＊＊ 今週の教養 （ユネスコ教育勧告②）
教育は変革的で、読み書きや計算能力の強固な基礎を築くべきだ。次の事項を含む知識、技能、価値、態度、行動の育成を可能にすべきである。
（A）分析的、批判的な思考＝規範、慣行、意見に疑問を持ち、複雑な制度、多文化的な環境を批判的に分析、理解する。各国、国民、自然環境や、地方、国内的、地域的、世界的な規模における力関係や相互のつながりを理解する。
（B）予測技能＝全ての人々にとって平和な、公正な、平等な、衡平な、包摂的な、健康的な、持続可能な未来を促進するため、変化の主体として行動する。新たに生じる将来の機会や脅威を評価、理解し、新たな可能性に適応する。
（C）多様性の尊重＝人種、皮膚の色、世系、ジェンダー、年齢、言語、宗教、政治的な意見、国民的出身、民族的出身、社会的出身、出生時の経済や社会的な条件、障害その他いかなる理由にかかわらず、全ての者の平等な尊厳や権利、ニーズ、展望や平和的な行動を理解、評価し、尊重する。多様な知識体系や学習活動について評価する。
（D）自己認識＝個人の価値、認識、行動を認め、批判的に省みる。自己を知り、評価し、平和を保ち、感情を理解、制御し、共感する。共感を示し、他者や地方、国、地域、世界的なコミュニティにおける自己の役割を尊重する。
（E）共通であり多様な人類や地球とのつながり、帰属意識＝人類は、健全な地球への責任、人類相互、他の生物と自然そのもののニーズや権利を尊重する。そうした責任を共有する世界的なコミュニティであると理解する。
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＊＊＊デイ・ウォッチ（１７日）
◎ホンダ･日産が経営統合へ 持ち株会社設立､三菱自動車の合流視野 – 日本経済新聞 →８月に包括的な業務提携を発表していたが、経営統合に踏み込む。EVをめぐる歴史的な構造転換が進むとはいえ、戦後ベンチャーで業績も悪くないホンダと、戦前の財閥が起源で低迷が続く日産では、企業風土が違う。ホンダが圧倒的な主導権を握るなら成功しそうだが、日産のプライドが許すか。社風が合わず破綻する可能性もありそうで、大きな賭けではないか。評価は微妙でわくわく感は乏しく、まずは株式市場の動きに注目。
◎再生可能エネルギーを“最大の電源”に 原子力も最大限活用へ エネルギー基本計画の素案発表| NHK | 経済産業省 →再エネの活用と原発回帰が２本柱。原発は「可能な限り依存度を低減する」という文言を明記せず、廃炉後の建て替え条件を緩和する。東日本大震災後に原発の安全対策は強化されたが、事故の可能性はゼロではない。原発回帰なら、事故を許容する「国民的覚悟」も必要だ。
◎政治改革３法案が衆院通過 政活費廃止、今国会成立へ：時事ドットコム →政治改革は、もたもたすると思ったが、与野党の合意で法案が衆院を通過した。「決める政治」になっている。今後の大きな焦点は、企業団体献金の是非。有識者を国会に呼んで意見を聞き、ネットで誰でもいつでも見られるようにすれば、国民の理解が進む。国会は衆知を集め、知見を広く発信する場でもあるはずだ。
◎自民・稲田氏、裏金「知らず」 衆院政倫審で４人弁明：時事ドットコム →セレモニーになった政倫審だが、裏金が「安倍一強」を支えた構図は鮮明だろう。裏金で桜を見る会などを開き、票は旧統一教会という反日団体にまで手を伸ばした。裏金捜査をさせないために検察人事に介入したが、失敗。やむなく裏金廃止を提案し、銃殺されてうやむやになった。１００回を超える国会での虚偽答弁はこれらを隠すためだった。そうみるのが自然だろう。
◎闇バイト取締り 警察が「仮装身分捜査」 緊急対策決定 | NHK →本格的な闇バイト対策が動き出す。仮装身分捜査は、架空の運転免許証などを使って犯人グループと接触する。捜査は本来秘密だが、人権侵害の批判も予想されるため公開し、同時に抑止効果も狙っているのだろう。接触した後、犯人一味の摘発まで至るかどうか。SNS事業者に投稿削除を促すなどの対策も実施する。
◎トランプ次期大統領がソフトバンクグループの孫正義社長と会見 15兆円余の投資へ | NHK →孫氏の行動力、ディール力はトランプ氏に匹敵しそうだ。朝から夕方まで７時間話したというから、自分のビジネス以外の話もかなりしただろう。トランプ氏は１期目に比べれば、万事に周到さが感じられる。大統領就任後の打ち手に注目が集まる。
＊＊＊ 「今日の名言」
◎相田みつを（詩人。１９９１年１２月１７日死去、６７歳）
「雨の日には雨の中を 風の日には風の中を」 「だれにだってあるんだよ ひとにはいえないくるしみが だれにだってあるんだよ ひとにはいえないかなしみが ただだまっているだけなんだよ いえばぐちになるから」 「あなたがそこにただいるだけで、その場の空気が明るくなる。あなたがそこにただいるだけで、みんなの心がやすらぐ。そんなあなたに私もなりたい」 「柔道の基本は受身 受身とは投げ飛ばされる練習 人の前で叩きつけられる練習 人の前でころぶ練習 人の前で負ける練習です」 「背のびする自分 卑下する自分 どっちもいやだけど どっちも自分」 「あのときの あの苦しみも あのときの あの悲しみも みんな肥料になったんだなあ じぶんが自分になるための」 「澄んだ眼の底にある 深い憂いのわかる人間になろう 重い悲しみの見える眼を持とう」 「その根っこは見えない その見えないところに大事な点がある」 「七転八倒 つまづいたり ころんだりするほうが 自然なんだな 人間だもの」
＊＊＊ 今週の教養 （ユネスコ教育勧告③）
必要な教育項目（前号の続き）
（F）自律的な力の育成、主体性と強靱性＝課題に対して、リスク、目標相反、不確実性に対処しながら、効果的、積極的、意識的かつ責任を持って行動し、対応する意欲、自信と能力。
（G）意思決定の技能＝多様で信頼できる情報源からの利用可能な情報を用いて、行動の影響を評価し、決定する。
（H）協働する技能＝建設的な方法で感情と意見を効果的に伝え、責任と敬意のある行動で協働的交流、参加型計画に関与する。
（I）適応型、創造的技能＝新たな考えを行動に転換できるよう、適応、関与、創造、変革、繁栄する。
（J）シチズンシップ技能＝デジタル時代に倫理的に責任を持って行動し、市民社会生活に全面的に参加する。
（K）平和的な紛争解決・変革技能＝平和的、建設的な交渉で紛争に対処し、調停や解決に貢献し、暴力や敵意の連鎖を終わらせる能力。
（L）メディア情報リテラシーとデジタル技能＝技術を通じて情報や知識を効果的に検索し、批判的に評価し、倫理的に作成し、使用し、普及させる。権利や責任を理解しながら、デジタルセキュリティを強化し、プライバシーを保護する方法でデジタル環境に関与する。偽情報や誤情報、ヘイトスピーチ、あらゆる形態の暴力（ジェンダーに基づく暴力行為を含む）、有害なコンテンツ、オンラインにおける虐待や搾取を検出し、対処できることを意味する。
～～～ 長谷川塾メルマガ ２０２４年１２月１９日号（転送禁止）～～～
◎速報→【速報中】アメリカ FRB 0.25％の利下げ決定 利下げは3会合連続 | NHK | アメリカ
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＊＊＊デイ・ウォッチ（１８日）
◎ホンダと日産 来週にも基本合意書締結へ 持ち株会社設立を検討 | NHK | 自動車 →１８日の日産株はストップ高の８０円上昇、ホンダ株は３９円安。市場は「日産に吉、ホンダに凶」と評価した。統合の背景に台湾のホンハイ精密工業が日産買収を狙っているためという見方もある。今回のようなニュースでは「今のままでは生き残れない」と語られがちだが、本当のところは誰にもわからない。孤高こそ命だったホンダは、独自路線を貫くか、ソニー（下記「今日の名言」参照）のような元ベンチャー系IT企業と統合した方がいいように思うが、どうだろうか。
◎１０３万円の壁、１２３万円への引き上げを与党税制改正大綱に明記へ…国民民主は越年の構え : 読売新聞 石破首相と公明 斉藤代表 審議続く法案 成立させる方針を確認 | NHK | 国会 →「１０３万円の壁」が年末の焦点になってきた。与党は１２３万円以上の引き上げ案を示さず、国民民主が硬化。一方、首相と公明代表が１時間話し合った。トップダウンで決着させるか、越年になるか。公明代表は選択的夫婦別姓の議論を前進させるように促した。この問題で動きがあるかも知れない。
◎“日本学術会議 独立した法人に” 有識者懇談会報告書まとめる | NHK →菅内閣時代に不透明な会員任命問題が浮上した学術会議。任命しない理由を明らかにしないまま、政府から独立した法人にする報告書がまとまった。政府が財政支援するとしているが、いずれ減額するのではないか。「防衛研究で政府の言うことを聞かない学術会議は不要」が本音だろうが、学問の自由を尊重しない国の知力は衰えるだろう。
◎カイロス打ち上げ、また失敗 ３分後に飛行中断措置―民間ロケット、再挑戦へ―スペースワン：時事ドットコム →民間宇宙開発ベンチャー「スペースワン」の小型ロケット「イカロス」の打ち上げが、また失敗した。３月の失敗は発射直後に爆発したが、今回は８０秒後に異常が発生した。一応、前回より前進している。失敗は成功のもと・・・という。
◎ヤマト・日本郵政、協業荷崩れ 配達時間を巡り両社に溝 – 日本経済新聞 →昨年６月、メール便や小型荷物の協業で合意したヤマト運輸と日本郵政が対立している。要するに「日本郵政の配達が遅い」という不満だが、日本郵政は経営が悪化している。現場の疲弊が伝わってくるようだ。
＊＊＊ 「今日の名言」
◎井深大（ソニーの共同創業者。１９９７年１２月１９日死去、８９歳）
「ソニーもホンダも叩かれて強くなった」 「他の人がやってしまったことは、やらない」 「ヒット商品は、時代に迎合しない新しい発想から生まれる」 「ものをつくる苦労を知っている人は、失敗を人のせいにしない」 「無駄のように思える研究、バカバカしいようなアイデアが創造の命だ。無駄や不合理を解さない人間はほしくない」 「日本初、世界初のものを創ってこそ、人より一歩先に進むことができる」 「枠の中からどうやって飛び出すかが重要。技術に感性を結びつけると、大きな飛躍ができる」 「中小企業の社長になったつもりで考えろ。彼らは自分が全責任を持って仕事をするから、創意工夫がある」 「この人にはこれだけしか、能力がないなどと決めつけては、能力は引き出せません」 「立派な人間になるための一つの条件は、自分が心から尊敬できる人を持つこと」 「社会をリードしていく人間の基本的能力は人徳であると私は思います」 「育児くらい、崇高で素晴らしい仕事はない」
＊＊＊ 今週の教養 （ユネスコ教育勧告④）
【指導原則】教育は、変革的で、質の高いものでなければならない。次の原則に導かれるべきである。
（A）質の高い教育は公共財及び共有財であり、全ての人々にとって利用可能であるべきことを認識する。
（B）国際法及び国際人権法にうたう権利と義務（全ての市民的、文化的、経済的、政治的及び社会的権利並びに開発の権利を含む）に基づいて、人権の促進や保護を目的として運用する。
（C）権利の保持者として学習者の能力を高めつつ、国際人権法に定めるところにより、人種、皮膚の色、世系、ジェンダー、年齢、言語、宗教、政治的意見、国民的出身、民族的出身、社会的出身、出生時の経済的又は社会的条件、障害その他の理由を問わず、教育における無差別、包摂性、衡平性を確保する。
（D）友好関係、隣人への親切心、帰属意識を高めるため、互恵性や思いやりを培うことを通じて、配慮や連帯の倫理を促進する。
（E）教育のジェンダー平等を促進する。全ての人の教育を受ける権利の実現、女性や女児の自律的な力の育成が重要である。
（F）全ての人が教育を受ける権利を有しており、いかなる差別もなく自らのアイデンティティを尊重し、自身と他者の歴史、伝統、言語、文化を知ることを奨励する。包摂的かつ質の高い教育を受ける機会が衡平なものとなることが保障されるべきである。文化の多様性の擁護は、人権と基本的自由を守る義務があることを意味し、いかなる者も文化の多様性を口実として、国際法によって保障される人権を侵害したり、人権の範囲を制限したりすることはできない。
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◎拙著２冊販売中→ Amazon.co.jp: 自分で考え、発言する力を養う ソーシャル・シンキング : 長谷川智: 本 本気の文章上達法を教えます | 長谷川 智 |本 | 通販 | Amazon
＊＊＊デイ・ウォッチ（１９日）
◎渡辺恒雄さん死去 読売新聞グループ本社代表取締役主筆 巨人オーナーや大相撲横審委員長務める 98歳 | NHK | 訃報 渡辺恒雄・読売新聞グループ本社代表取締役主筆が死去、９８歳 : 読売新聞 →荒々しい社会面が魅力だった紙面を保守的に変えた。中曽根康弘元首相との取材を超えた深い関係が有名で、記者の矩を超えて、政治の当事者、権力者になっていった。警察官僚の正力松太郎が中興の祖になって以来、ワンマン体質の強い読売新聞で、名実ともに「巨人」となった。功罪語られるが、ジャイアンツも含めた読売社内や自民党からは「功」、それ以外からは「罪」がよく見えるようだ。長生きしてメディアに登場し、反戦青年、カント哲学者、勉強家、べらんめぇ調の人柄が伝わり、親しみを増した趣もある。死去の速報は、読売より日経や朝日など他社が先行した。
◎北九州 中学生2人殺傷事件 近くに住む43歳の男を逮捕 | NHK →逮捕されたのは、大音量を出して近隣とトラブルになったことがある４３歳の男。動機の解明が焦点だ。決め手は１００台以上の防犯カメラと数十のドライブレコーダーの解析だった。かつて捜査は刑事の足が武器だったが、様変わりしている。最近は「オールドメディア」と揶揄される新聞・テレビだが、警察や現場へのアナログ取材は変わっていない。事実確認にかける労力で信頼性を担保していることをもっと知ってもらうべき時代だろう。
◎米、０．２５％追加利下げ 来年２回下げに減少想定―物価上振れ、ペース鈍化：時事ドットコム 追加利上げ見送り トランプ新政権、春闘見極め―日銀会合：時事ドットコム →日米で金融政策が決まった。米国は０．２５％利下げし、来年の利下げは４回から２回に減る見通しを示した。日本は据え置いた。為替市場は円安に触れ、株式市場は下落した。市場は「利下げに慎重なタカ派が台頭」と受け止めた。円安が進みそうだ。
◎アマゾン参入、過熱する争奪戦 配送武器に追い上げ―ふるさと納税：時事ドットコム アマゾン従業員、米国でスト 数千人、クリスマス商戦に影響も：時事ドットコム →日米のアマゾン２題。日本ではふるさと納税に参入する。配送の早さが武器で、手数料引き下げ競争も期待される。アメリカでは組合員数千人が参加する過去最大規模のストが始まった。「もっと給与を」と訴えている。
◎千葉 柏 70代男を公務執行妨害疑い逮捕 夫婦殺害事件に関与か | NHK | 事件 →かなり乱暴な事件だ。夫婦を殺害し、放火事件を起こしたとみられる７０代の男が逮捕された。殺害した夫婦と金銭トラブルがあったという。今は別件逮捕なので、全容の解明が焦点だ。
＊＊＊ 「今日の名言」
◎渡辺恒雄（読売新聞グループ本社主筆。２０２４年１２月１９日死去、９８歳）
「（政治家取材について）不遇の時に行け、先のありそうな奴と、不遇の時に付き合って食い込むんだ」 「危険を冒さないと特ダネはない」 「記者は情報屋になってはいけない。情報屋は取材対象からも軽んじられ、利用されるだけで終わる」 「（中曽根康弘氏について）彼以上に敬愛した人物はいない」 「選挙応援くらい勉強になるものはない。政治の実態が分かる」「言論の自由を守ることや報道倫理の向上など新聞界全体の問題や経営上の問題では、朝日新聞とも地方紙ともいくらでも協力するけれど、社論に関しては絶対に妥協しない」 「僕は8歳の時に親父を亡くした。戦中の私の少年時代、青春時代は暗いみじめなものだった」 「（軍に入隊して）軍の横暴、独裁政治の悪さ、身に染みて分かった。戦争中から反戦だったんだから、僕は」 「（オーナー陣と会いたいと言った古田選手会長の発言を伝え聞いて）無礼な！ 分をわきまえなきゃいかんよ。たかが選手が！ たかが選手といっても立派な選手もいるけどね。オーナーと対等に話すなんて協約上、根拠は一つもないよ」 「自分の死後の葬式について、無宗教の音楽葬とすることを遺言してある」
＊＊＊ 今週の教養 （ユネスコ教育勧告⑤）
指導原則（前号の続き）
（G）全ての学習者、教員や教育職員の安全、健康やウェルビーイングが保護され、促進されることを確保する。
（H）教育や学習は、継続的で、生涯にわたり生活網羅的、全体的、人道的及び変革的な過程であると認識する。
（I）全ての学習者が差別なく積極的に知識を創造、共創する意識を、全ての教育関係者の間で認識、評価、推進する。
（J）国際人権法が定める差別や暴力の扇動となるあらゆる理由に基づく憎悪の唱道を一切禁止し、思想、良心、信条、信教の自由、表現と意見の自由を確保する。
（K)テクノロジーを倫理的かつ責任を持って利用することにより、問題解決に積極的に関与しようとする個人の意欲を奨励、支援し、その能力を構築する。
（L）地域と世界の間の相互連携を強調し、教育における世界的な展望を可能にする。
（M）協力や連帯のための異文化間・世代間の対話を促進し、友好関係の構築に役立つ効果的なコミュニケーションを強化する。
（N）個人、コミュニティ、社会、国、天然資源、生態系の相互依存関係が増大していることについて意識を向上し、すべての利益に資するようグローバル・シチズンシップ、平和、人権、持続可能な開発のための倫理を啓発する。