1月20~24日(教養講座:生成AI版「日本敗戦の理由」)

~~~ 長谷川塾メルマガ 2025年1月20日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(17~19日)

韓国 ユン大統領を逮捕 支持者が裁判所で暴徒化 | NHK →ユン大統領が逮捕された。現職大統領では初めてだ。それ以上の衝撃は、反発した支持者が逮捕状を出したソウル西部地方裁判所に侵入し、窓ガラスをたたき壊すなど暴徒化したことだ。裁判所に侵入したのは100人以上で、45人が警察に拘束されたという。トランプ支持者の議会乱入を彷彿とさせ、分断が進む西側社会の苦悩を強く印象づける。

フジテレビに批判、中居正広さんトラブルで閉鎖的な会見 : 読売新聞 フジテレビCM見合わせ 日生、明治安田、トヨタなど : 読売新聞 →報道機関の使命を放棄するかのようなフジテレビの閉鎖的会見。プライバシーを理由に時が過ぎることをひたすら待つ姿勢だが、社全体の体質が問われる存亡の危機だ。CMを見合わせたスポンサーに加え、視聴者の離反による視聴率低下、株主による経営陣刷新の声が強まる。政治家からの圧力を受けた総務省が動く前に自浄作用が必要だ。フジには要職を務めた87歳の日枝久氏が君臨している。ケジメをつけることが最良の経営判断だろう。

ガザ地区 6週間の停戦開始 予定より約3時間遅れで 合意の履行が焦点 | NHK →ガザの停戦が始まった。ネタニヤフ首相は戦争継続を主張する閣内右派の扱いに苦慮したようだ。長い歴史を考えれば、2国家共存しかないと思うが、なぜ相手をせん滅しようと考えるのだろうか。人質が順次解放されるが、これまでどこでどんな暮らしをしていたのだろうか。とにかく平和を。

TikTok、サービス停止 米で禁止法発効:時事  トランプ氏、90日の猶予検討 米AI企業、買収に名乗り:時事 →ティックトックがどこまで国家安全保障に影響するのだろうか。根本的な疑問が消えない。禁止の猶予を検討しているトランプ氏が救世主に見えるから不思議だ。ティックトックは再開の作業を始めた。

佐々木朗希 大リーグ ドジャースと契約合意 マイナー契約  約10億円 | NHK  →佐々木が大リークで活躍するには、体力もメンタルもまだ不十分。ドジャースは育成システムがしっかりしているというが、同じ岩手県出身の大谷から学ぶことは多そうだ。全国的には野球無名校に近い公立高校で学び、東日本大震災で父を亡くした物語を背負っている。いずれ大きく羽ばたいて欲しい。

都議会自民会計担当を略式起訴 収入3500万円過少記載―議員側は立件見送り・東京地検:時事ドットコム →都議会の裏金問題で、自民党の会計担当者が略式起訴された。議員は起訴ラインの3000万円以下という理由で、おとがめなしだった。自民党は国も地方もまったく同じ様な体質だ。7月の都議選で野党側の追及は必至で、参院選の東京選挙区にも波及しそうだ。

兵庫県議会の百条委員務めた前県議が死亡 知事選翌日に議員辞職 [兵庫県]:朝日新聞デジタル →兵庫県知事をめぐる問題でまた犠牲者が出た。百条委員会メンバーだった県議で、SNSで批判されていた。知事当選直後に辞任したが、その後も中傷が続いていたという。SNSの暴力は現代の大きな病だ。

*** 「今日の名言」

◎ビートたけし(タレント、映画監督など。1月18日が誕生日、78歳

「将来はみんな不安なんだよ。でもそれをあえて出さないほうが、男としては、かっこいいと思わない?」 「よく生きがいっていうけど、そんな大切かね。人は生まれて、生きて、死ぬ、これだけで大したもんだ」 「人生に幸せなんて求めること自体、勘違いだよ」 「夢を持て目的を持て、やればできる。こんな言葉にだまされるな」 「昔から運も実力のうちなんて言葉があるとおり、おいらも所詮人間の成功なんて運があるかどうかに尽きると思ってる」 「お前にはその才能がないんだと、親が言ってやるべきなのだ」 「強さって、鈍感さかなって思う時がある。あの人は強いから全然くじけないっていうけど、それは鈍感なんじゃないかって思う時あるね」 「人は何か一つくらい誇れるものを持っている。何でもいい、それを早く見つけなさい」 「努力ってのは、宝くじみたいなものだよ。買っても当たるかどうかはわからないけど、買わなきゃ当たらない」

*** 今週の教養 (生成AI版・日本敗戦の理由①)

生成AIは、日々進化している。「日本が太平洋戦争に負けた要因を5つあげて下さい」とチャットGPTに聞いたところ、次のような答えが返ってきた。①資源不足と経済力の差②戦略の誤りと楽観的な見通し③技術力と生産力の差④外交の失敗と孤立⑤国民生活と戦意の低下。文意をそのままにして掲載する。「ですます調」で回答している。

【1】資源不足と経済力の差  戦争を遂行する上で、石油や鉄、ゴムといった資源は不可欠です。しかし、日本は国土が狭く、資源が限られているため、戦前からこうした戦略物資の確保が課題となっていました。特に、石油の多くをアメリカなどからの輸入に依存していたことは、日本の弱点のひとつでした。

戦争初期、日本は東南アジアへの進出によって資源確保を目指しました。マレー半島やインドネシアでは石油やゴムなどの資源が豊富であり、日本はこれらの地域を支配下に置くことで、戦争を継続するための資源を手に入れました。しかし、連合軍は太平洋の島々やシーレーン(海上補給路)を次々と奪取し、日本の資源輸送を妨害しました。アメリカの潜水艦や航空機による通商破壊戦は効果的で、日本の補給路は寸断され、資源は徐々に枯渇していきました。

これに対し、アメリカは広大な国土と豊富な資源を持っており、国内だけで戦争に必要な資源を自給できました。さらに、連合軍の国々もアメリカからの援助を受けていたため、日本と連合軍の物量差は圧倒的なものでした。戦争が長期化するにつれ、日本は限られた資源を使い果たし、戦艦や航空機の燃料が不足する事態に陥りました。戦局が悪化する中で、日本は人力や精神力に頼る戦術を強いられましたが、物量戦を重視するアメリカには到底太刀打ちできませんでした。

戦争末期には、航空機を飛ばす燃料すら不足し、特攻と呼ばれる体当たり攻撃が行われるようになります。これは、戦闘機の燃料が片道分しか確保できなかったためであり、日本の資源不足を象徴する出来事です。また、日本の工業力もアメリカに比べて大きく劣っており、限られた工場での生産能力は、戦争後期になると大幅に低下しました。空襲による被害や労働力の不足も重なり、日本は次第に戦力を失っていきました。結果として、日本はアメリカとの物量戦に敗北し、制海権・制空権を失い、戦争を継続することが困難になりました。

~~~ 長谷川塾メルマガ 2025年1月21日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(20日)

【速報中】トランプ氏 第47代大統領就任 演説で大幅な政策転換宣言 | NHK  →就任前からこれほど話題になった大統領は初めてではないだろうか。1期目に比べて政治手腕は周到になっているようだが、主張は相変わらず破天荒で、人格は自己愛に満ちている。世界秩序は新たな安定に向かうのか、破滅的分断に向かうのか。人類の将来がかかっているという言い方も大げさではない。

死亡の前兵庫県議への捜査「全くの事実無根」県警本部長が異例の説明 :朝日新聞 立花氏、死亡の前兵庫県議が「逮捕予定」などと発信:朝日新聞デジタル →自殺した兵庫県議を「逮捕される」などと誹謗中傷していたのは、NHK党の立花代表だった。県警本部長は逮捕を明確に否定した。立花氏は法のすき間を狙う悪質な確信犯。卑劣な行為を止めさせる社会的対応が必要だろう。

スポーツ基本法改正に向け 暴力や暴言 ひぼう中傷防ぐ対策強化など スポーツ関係者が提言 | NHK →SNSによる誹謗中傷は現代の病だが、五輪選手らへの投稿が問題化したスポーツ界で、取り組みが先行している。政治関係の規制は思想や表現の自由がからむが、スポーツは社会的コンセンサスが得やすい。法制化に向けて積極的に議論し、課題解決のリード役が期待される。

フジテレビCM差し止め拡大、サントリーなど50社超に – 日本経済新聞 →CMを見合わせた企業は、合理的理由がなければ再開できない。フジテレビ経営陣はだんまり作戦で、社長は子飼いで後継含みの元プロデューサーを守る方針だが、性加害に対する社会の視線を見誤っている。経営陣交代といった局面転換がない限り、ジリ貧だろう。自浄作用は働かないのだろうか。

逸失利益、健常者と同等 聴覚障害児の死亡事故、賠償増額―大阪高裁:時事ドットコム →聴覚障害者の生涯賃金を健常者と同等とする画期的判決が出た。「聴力障害があっても能力を発揮できる。法整備やアプリなど技術的進歩で健聴者と同じ条件で働くことができたと予測することができる」と判決は結論づけた。障害者の活躍には法と技術が決め手になる。

*** 「今日の名言」

◎オードリー・ヘップバーン(英国の女優。1993年1月20日死去、63歳

「何より大事なのは、人生を楽しむこと。幸せを感じること、それだけです」 「愛は行動なのよ。言葉だけではだめなの。言葉だけですんだことなど一度だってなかったわ。私たちには生まれたときから愛する力が備わっている。それでも筋肉と同じで、その力は鍛えなければ衰えていってしまうの…」 「母から一つの人生観を与えられました。他者を優先しないのは、恥ずべきことでした。自制心を保てないのも、恥ずべきことでした」 「オランダにはこんなことわざがあります。『くよくよしてもしかたがない。どのみち予想した通りにはならないのだから』。本当にそう思うわ」 「私にとって最高の勝利は、ありのままで生きられるようになったこと、自分と他人の欠点を受け入れられるようになったことです」 「私の最大の願望は、いわゆるキャリアウーマンにならずにキャリアを築くことなの」 「自分が控え目でいるためには、その前に何かに立ち向かうことが必要なの」

*** 今週の教養 (生成AI版・日本敗戦の理由②)

【2】戦略の誤りと楽観的な見通し  開戦当初、日本の指導者たちは「短期決戦でアメリカに大打撃を与え、有利な条件で講和に持ち込む」という構想を掲げていました。日本は国力や資源の面でアメリカに劣っていたため、長期戦になれば持ちこたえられないことを理解していたのです。したがって、真珠湾攻撃やフィリピン、東南アジアへの電撃作戦は、日本が戦争の主導権を握り、一気にアメリカを屈服させることを狙ったものでした。

しかし、この計画には大きな誤算がありました。真珠湾攻撃によってアメリカ太平洋艦隊に打撃を与えたものの、肝心の空母が港に停泊しておらず、戦略的に決定的な損害を与えることはできませんでした。また、この攻撃はアメリカ国民の戦意をかえって高め、アメリカ政府は徹底抗戦の構えを示しました。結果として、日本が期待していた「短期決戦による講和」という構想は現実からかけ離れたものとなり、戦争は泥沼の長期戦へと突入していきました。

戦争が長期化する中で、日本は具体的な戦略を欠いていました。当初の計画が崩れたにもかかわらず、国の指導者たちは楽観的な見通しを捨てることができず、場当たり的な作戦を繰り返しました。ミッドウェー海戦では空母4隻を失う壊滅的な敗北を喫しましたが、この敗戦後も日本はアメリカの反攻を十分に予測せず、南太平洋やインド洋方面への進出を続けました。これにより戦線は拡大し、日本軍の兵力は分散し、補給が難しくなりました。

さらに、日本の軍部は「精神力」で物量の差を克服できると信じる傾向が強く、戦力の消耗を省みない作戦を多く実行しました。ガダルカナル島の戦いでは、無理な突撃が繰り返され、多くの兵士が命を落としました。補給路が断たれたことで餓死する兵士も続出し、戦局は悪化の一途をたどりました。それにもかかわらず、日本軍は状況を根本的に改善する具体的な戦略を打ち出せず、後手に回ることが多かったのです。

このような場当たり的な戦略の背景には、日本軍の組織構造の問題もありました。陸軍と海軍の間で連携が取れず、それぞれが独自の作戦を進めた結果、統一的な戦略が存在しなかったのです。また、軍内部でも意見が対立し、作戦の意思決定が遅れることがしばしばありました。最終的には、アメリカの反攻作戦である「アイランド・ホッピング」戦略によって太平洋の島々を次々と奪われ、日本本土が直接脅かされる状況に陥りました。

~~~ 長谷川塾メルマガ 2025年1月22日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(21日)

トランプ大統領就任 WHO脱退 パリ協定離脱など前政権から大幅な方針転換 大統領令などの文書40 | NHK | トランプ大統領 →トランプ政権が始動し、大幅な方針転換を発表した。WHO脱退、パリ協定離脱、政府効率化省の設置、死刑制度の復活、多様性や公平性など政府の行き過ぎたDEIプログラムを廃止、性別は男性と女性の2つのみでトランスジェンダーは認めない、メキシコ湾をアメリカ湾、北米最高峰のデナリをマッキンリーに名称変更・・・。「常識の革命」を訴え、常識を超えた転換だ。戦争を嫌い、平和を志向することが、せめてもの救いか。

フジHD、23日に臨時取締役会 社外取に第三者委望む声 – 日本経済新聞 →フジテレビのHDは、株主の文化放送などの要請を受けて、23日に臨時取締役会を開く。日弁連のガイドラインに沿った第三者委員会を設置する見通しだが、それでも数ヶ月かかる。経営陣交代は避けられない。フジテレビのアナウンサーは番組で「会社はしっかり調査し、真摯に公表を」と発言を始めた。CM見合わせは75社。

小林製薬 山根社長 退任し経営体制を刷新 信頼回復へ | NHK | 医療・健康 →忘れかけていた紅麹問題の小林製薬。昨年8月、創業家社長の退任を受けて就任した山根社長が、経営陣刷新を理由に退任する。初動でもたついて迷走した同社だが、今のフジテレビと相似形だ。大きな不祥事が起きたら、社外や社会の視点からどうすべきか深く考え、潔く行動するのが経営陣の責務だろう。

現職大統領、史上初の出廷 尹氏「自由民主主義が信念」―憲法裁で第3回弁論・韓国:時事ドットコム →ユン大統領が憲法裁判所に初めて出廷した。反乱罪の捜査と憲法裁の弾劾裁判が平行して進む異例の事態。ユン氏は「私は自由民主主義の信念をしっかり持って生きてきた。よく調べてほしい」と述べたが、どうなるか。政治情勢や世論の支持率も微妙に影響しそうだ。

「ガザで死ぬと思った」 解放の元人質女性ら―イスラエル:時事ドットコム →人質から解放されたイスラエル人女性3人がこれまでの様子を語った。複数人で拘束され、大半を地下で過ごした。ガザ南部の人道地域など複数の場所を転々。医薬品を与えられ、麻酔なしで手術を受けたこともあった。テレビやラジオのニュースで人質解放を求めるイスラエルの抗議集会を知っていたという。

*** 「今日の名言」

◎ジョージ・オーウェル(英国の作家。1950年1月21日死去、46歳

「不正直でいることと臆病でいることは、常に対価を支払うはめになる。決して忘れるな」 「愚かな所業さでさえ、全体主義よりはましである」 「ほぼ確実に我々は全体主義的独裁制の時代に入っていこうとしている。その時代にあっては、思想の自由はまず初めに死に値する罪であり、やがては無意味な抽象概念になってしまうであろう。自律的な個人はその存在を抹殺されるだろう」 「現代の世界では、インテリと呼べるほどの人間ならだれしも、政治に関心を持たないという意味で政治に関わらないでいることはできない。人は広い意味での政治に関わるべきだし、好悪、賛否を明らかにしなければならない。つまり、同じ間違った手段に訴えているにしても、ある主義は他の主義よりも客観的にすぐれていることを認めなければならないと、私は考える」 「自由とは、人の聞きたがらないことを言う権利である」 「左翼の考えの多くは、火が熱いということすら知らない者たちの火遊びのようなものだ」

*** 今週の教養 (生成AI版・日本敗戦の理由③)

【3】技術力と生産力の差   戦争初期、日本の航空機や艦船は高い技術力を誇り、零式艦上戦闘機(ゼロ戦)などは圧倒的な性能を見せました。ゼロ戦は航続距離が長く、運動性能にも優れており、多くの戦場で連合軍の戦闘機を圧倒しました。また、日本の戦艦「大和」「武蔵」は世界最大の火力を持ち、その巨体は「不沈艦」とも称されました。これらの兵器は、日本の技術の粋を集めたものであり、開戦当初の日本海軍はアジア太平洋地域で圧倒的な戦果を挙げていました。

しかし、アメリカは戦争が進むにつれて技術革新を進め、短期間で新型兵器を大量生産しました。特にアメリカの工業力と技術力は日本を大きく上回り、戦況を大きく変える要因となりました。例えば、アメリカはレーダー技術を急速に発展させ、海戦における索敵能力が大幅に向上しました。ミッドウェー海戦では、このレーダー技術が日本の奇襲作戦を察知する重要な役割を果たしました。これに対し、日本はレーダーの重要性を理解していたものの、実用化は遅れ、結果として敵の動向を察知できずに敗北する場面が増えていきました。

さらに、アメリカの兵器生産能力は驚異的であり、日本が1隻の空母を建造する間に、アメリカは同規模の空母を何隻も建造していました。空母の増産に伴い、護衛する戦闘機や爆撃機も大量に生産され、物量の差は次第に圧倒的となりました。日本は熟練の職人による手作業が多く、生産スピードが遅かったのに対し、アメリカは大量生産ラインを整備し、効率的に兵器を供給しました。この差は次第に戦場での結果に反映され、日本は消耗戦で劣勢を強いられることとなりました。

アメリカが開発したB-29爆撃機も、日本の都市を次々と空襲し、大きな被害を与えました。日本の迎撃機はB-29に対抗することが難しく、生産ラインやインフラが破壊されることで、ますます戦局は不利に傾いていきました。さらに、アメリカは戦争末期には原子爆弾の開発に成功し、広島・長崎への投下によって日本は降伏を余儀なくされました。この原子爆弾の開発は、技術力の差が決定的であったことを象徴しています。

日本でも新型戦闘機や潜水艦の開発が試みられましたが、量産化には至らず、戦局を変えるには至りませんでした。加えて、熟練の技術者や優秀なパイロットが次々と戦死し、人材不足も深刻化していきました。結果として、日本は戦争末期には戦闘機の数が減少し、新兵の練度も低くなり、戦場での優位性を失いました。戦争を長期にわたって継続することが難しくなったのです。

~~~ 長谷川塾メルマガ 2025年1月23日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(22日)

トランプ政権の政策転換が世界で波紋 国内外であつれき生む | NHK  →トランプ旋風が世界を覆っている。アメリカで生まれた子どもに国籍を与える出生地主義の見直しを打ち出したが、22州などが差し止めを求める訴訟を起こした。民主党の勢力の強い地域で、分断が深まっている。関税引き上げ方針には、中国が「断固国益を守る」と反発、カナダは報復関税も辞さない方針を打ち出した。波紋は日々拡大しそうだ。

元フジテレビ専務の関西テレビ大多亮社長、中居さん問題「把握当日、港浩一社長に伝えた」 – 日本経済新聞 →元フジテレビ専務の関西テレビ社長がテレビカメラ入りの記者会見をし、中居さんとのトラブルを把握してすぐに港社長に伝えたことを明らかにした。表情がわかるとニュアンスも通じる。中居さんへの配慮はなかったと明言した。フジはきょう、臨時取締役会を開く。流れを変える決定ができるか。

労使、賃上げ定着で一致 中小への波及焦点―25年春闘、事実上スタート:時事ドットコム →春闘が始まった。賃上げは大きな関心テーマ。日本経済浮上のカギで、日銀の利上げ判断の核心でもある。日本の賃金が低いのは、経営者の消極的な姿勢が関係している。賃上げは「コストではなく投資」と考えたい。人間や研究開発、設備への投資がなければ、経済は回らない。

イチロー氏 アメリカ野球殿堂入り 日本選手で初めて 松井秀喜さん 王貞治さんらも祝福【詳細】 | NHK | #大リーグ →イチローが日本に続いてアメリカでも野球の殿堂入りを果たした。日本・アシアからは初めて。満票には1票足りなかったが、「足りなくてよかった。不完全な中で自分なりに完璧を追い求めていくのが人生だと思う」とイチローらしくコメントした。

石破首相、「令和の日本列島改造」実現へ5本柱…施政方針演説の原案判明 : 読売新聞 都議選、6月22日投開票 「小池氏勢力」過半数焦点―東京:時事ドットコム →参院選までの政治日程が固まった。24日に通常国会が始まり、103万円の壁を含む予算案、政治改革や選択的夫婦別姓の法案を順次審議。7月20日投開票見通しの参院選が大きな焦点だが、6月に前哨戦となる都議選がある。今週末以降、国内政治のニュースが再び増える。

JR長野駅 バスロータリー付近で男女3人刺され 49歳の男性死亡 関与の男か 警察が防犯カメラの画像公開 | NHK | 事件 →犯人は通り魔とみられ、49歳の男性が死亡した。警察は防犯カメラの写真を公開し、行方を追っている。

*** 「今日の名言」

◎新島襄(同志社大学創設者。1890年1月23日死去、46歳

「人間の偉大さは彼の学問によるものではなく、自分が公平無私になることにある」 「諸君の議論に、愛の油を加えよ」 「愛以貫之(あいもってこれをつらぬく)」 「人に小言を言われた時に腹を立てるな。腹の立った時に小言を言うな」 「世の中すべて気魄、仕事にして気魄の強き者が最後の勝利を得るにいたるなり」 「世の中の事はすべて根気仕事である。根気の強いものが最後の勝利を得る」 「我が大学の門戸は広く開け、我が大学の空気は自由なり」 「あなたたちは真理を知り、真理はあなたたちを自由にする」 「彼女(妻の新島八重)は見た目は決して美しくはありません。ただ、生き方がハンサムなのです。私にはそれで十分です」 「我が校の門をくぐりたるものは、政治家、宗教家、実業家、教育家、文学家になるもよし。少々角あるも可、気骨あるも可。ただ優柔不断にして安逸を貪り、いやしくも姑息の計を為すが如き軟骨漢には決してならぬこと。これ予の切に望み、ひとえに希うところである」

*** 今週の教養 (生成AI版・日本敗戦の理由④)

【4】外交の失敗と孤立  日本は戦前から国際連盟を脱退し、孤立の道を進んでいました。さらに、日独伊三国同盟を締結し、ドイツ・イタリアとともに枢軸国として戦争に突入しました。しかし、この連携は表面的なものであり、具体的な軍事協力や物資の支援はほとんど行われませんでした。

特にヨーロッパ戦線でドイツが優勢だった時期には、日本はドイツの勢力拡大に便乗する形で東南アジアへの進出を進めました。真珠湾攻撃やマレー半島侵攻など、日本は短期間で広大な領土を占領しましたが、これは持続可能な戦略ではありませんでした。日本は戦争の長期化に備えた外交交渉を怠り、アメリカやイギリスなどの連合国との対話の道を閉ざしてしまったのです。ソ連との関係も重要なポイントでした。日本はソ連と日ソ中立条約を締結し、北方の脅威を抑えることで南方進出に集中しました。しかし、戦争末期になるとソ連は日本に対する態度を変えました。1945年8月、ソ連は日ソ中立条約を破棄し、満州や樺太に侵攻を開始しました。この侵攻は日本にとって大きな打撃となり、戦局を一層悪化させました。

また、ヨーロッパ戦線でのドイツの敗北は日本の孤立を決定的にしました。1945年5月にドイツが無条件降伏すると、日本は事実上、単独で戦うことを余儀なくされました。イタリアもそれ以前に降伏しており、日本は太平洋戦線でアメリカ、イギリス、中国、ソ連といった強大な連合国に包囲される形となりました。このような国際的な包囲網の中で、日本が持ちこたえることは極めて困難でした。日本は戦争末期に和平交渉を模索しましたが、連合国側は「無条件降伏」という方針を崩しませんでした。ポツダム宣言が発表された際も、日本政府は明確な対応を示さず、戦争継続を選択しました。この外交的な判断の遅れが結果として原子爆弾の投下やソ連の参戦を招き、日本の降伏を早めることとなったのです。

日本の外交戦略は一貫性を欠いており、情勢の変化に柔軟に対応することができませんでした。戦争の初期には攻勢を維持できましたが、戦局が悪化すると有効な外交手段を講じることができず、国際社会で孤立していきました。結果として、多方面での戦争を継続することが不可能となり、日本は敗北を余儀なくされました。外交の失敗と孤立は、日本が太平洋戦争に敗れた重要な要因の一つといえるでしょう。

~~~ 長谷川塾メルマガ 2025年1月24日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(23日)

中居正広さん 芸能活動 引退発表  | NHK  →不祥事の当事者になった場合、対応は言うほど簡単ではない。過去を引きずり、社会の空気や価値観の変化を見誤るからだ。「示談したので芸能活動を続けている」というコメントが命取りになったように見えるが、長くおごっていた結末だろう。本人は無念だと思うが、きっぱりと引退する決断は潔い。静かにライフシフトすればいい。

フジテレビ 日弁連ガイドラインの第三者委員会設置、3月末に報告書 27日には再度会見 | NHK →フジテレビは1週間遅れの対応で多くを失った。元社長は「フジは最近ごう慢だと言われている」と述べたが、小さな不祥事も多かった。87歳の日枝久氏が「天皇」といわれて君臨する社風。本人は「自分がいないとグループがまとまらない」と思っているかもしれないが、存在自体が活力を失わせ、風通しが悪くなる例はよくある。「盛者必衰」は人の世のことわりで、「人心一新」は人類の知恵だ。

日銀、0.5%に追加利上げへ 米新政権発足、市場の混乱回避―決定会合:時事ドットコム →7月の利上げは株価の暴落を招いたが、今回は事前のアナウンスで市場は折り込みつつある。トランプ大統領の就任も市場は無難に乗り越えた。今回は春闘での賃上げを見込んでの利上げで、日本は本格的な金利時代に入る。

イーロン・マスク氏、トランプ氏の78兆円AIプロジェクトを批判 参加企業は「資金持ってない」 – CNN.co.jp →「トランプ氏とマスク氏は、いずれけんか別れするという」という見方があるが、早くも表面化した形。「ソフトバンクやオープンAIは資金を持っていない」という指摘は正しそうだ。背景にはマスク氏がオープンAIと係争し敵対する事情もある。公益より私益の人たち。これからいろいろありそうだ。

蘇州の日本人学校バス襲撃、被告の男に死刑判決 動機は「借金苦」:朝日新聞デジタル →昨年6月、日本人小学生が負傷し、かばおうとしたバスの案内係が亡くなった事件で、死刑のスピード判決が出た。動機は借金苦で、日本人を狙ったかどうかの言及はなく、日本人社会の不安を払拭する中国側の配慮もなかった。9月には広東省で10歳の男児が死亡しており、遠からず判決が出る。

*** 「今日の名言」

◎ウィンストン・チャーチル(第二次大戦時の英国の首相。1965年1月24日死去、90歳

「日々正直に行動することが、成功に達する最も確実な道である」 「誠実でなければ、人を動かすことはできない」 「人を感動させるには、自分が心の底から感動しなければならない」 「自分が涙を流さなければ、人の涙を誘うことはできない」 「自分が信じなければ、人を信じさせることはできない」 「夢を捨てるとき、この世は存在しなくなる」 「金を失うのは小さく、名誉を失うのは大きい。しかし、勇気を失うことはすべてを失う」 「大切なことは、力のない人の言葉が認められることである」 「完全主義では、何もできない」 「先を見すぎてはいけない」 「運命の糸は一度に一本しかつかめない」 「不利は一方の側にだけあるものではない」 「日本軍の真珠湾攻撃の知らせを聞いて、戦争の勝利を確信した。その夜は久しぶりにぐっすり眠った」 「インド人は嫌いだ。野蛮な地域に住み、忌々しい宗教を信仰する汚らわしい人間たちだ」 「飢饉はインド人自らが引き起こしたものだ。ウサギのように繁殖するからだ」

*** 今週の教養 (生成AI版・日本敗戦の理由⑤)

【5】国民生活と戦意の低下  太平洋戦争の末期、日本国内では戦局の悪化とともに国民生活が著しく困窮し、それが国民の戦意の低下に直結しました。戦争が始まった当初、日本国内では「必勝」のスローガンのもと国民の多くが戦争を支持し、軍需産業への動員や物資の節約に積極的に協力していました。しかし、戦局が長期化し、日本軍が各地で敗北を重ねるにつれて、国民の間に不安や疲労感が広がっていきました。

特に、日本本土が直接攻撃の対象となったことで、国民生活は一層苦しくなりました。1944年以降、アメリカ軍は日本本土への空襲を本格化させ、各都市が標的となりました。東京大空襲(1945年3月)では、わずか一晩で約10万人が死亡し、数十万人が家を失いました。大阪や名古屋、神戸などの主要都市も同様に空襲を受け、日本の都市部は壊滅的な被害を受けました。さらに、戦争末期には広島と長崎に原子爆弾が投下され、それぞれ一瞬にして多くの命が失われました。こうした度重なる攻撃により、日本国民は戦争の惨禍を肌で感じることとなり、戦意は急速に衰退していきました。

加えて、戦争末期には食糧難が深刻化しました。南方からの輸入が途絶え、国内の農業生産も低下したため、配給制度が導入されましたが、国民が必要とする量を十分に賄うことはできませんでした。都市部では栄養失調や餓死が相次ぎ、人々の間には不満と絶望感が広がりました。子どもや老人も例外ではなく、多くの家庭が苦しむ状況に置かれました。このような国民生活の悪化は、戦場にいる兵士たちの士気にも影響を及ぼしました。家族が空襲で命を落とし、生活が困窮していることを知った兵士たちは、戦う意味を見失い、戦意を喪失していきました。さらに、前線では物資が不足し、兵士たちは武器や食糧が十分に供給されないまま戦い続けることを余儀なくされました。補給が途絶えた南方の島々では、多くの兵士が餓死や病死するという悲惨な状況に陥りました。

また、徴兵年齢の引き下げにより、若年層や老年層までもが戦場に駆り出されましたが、彼らは十分な訓練を受けることなく戦地へ送られ、多くが命を落としました。さらに、本土防衛のために「本土決戦」が叫ばれましたが、それに対する国民の反応は冷淡であり、多くの人々が戦争の早期終結を願っていました。こうした状況の中で、日本政府はポツダム宣言の受諾を決断します。広島・長崎への原爆投下やソ連の参戦が決定打となりましたが、それ以前から国民の間では「もう戦争を続けられない」という空気が支配的になっていたのです。結果として、日本は1945年8月にポツダム宣言を受諾し、無条件降伏に至りました。戦争は国民全体の協力なしには継続できません。戦局の悪化に伴う国民の生活苦と精神的疲弊は、日本が太平洋戦争を終結させる大きな引き金となったのです。