3月24~28日(教養講座:テクノ封建制)

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***デイ・ウォッチ(21~23日)

日本 中国 韓国の外相会議 東京で 「首脳会談早期に」 | NHK →2023年11月以来となる日中韓の外相会議が開かれ、首脳会談の早期開催で一致した。各国とも国内で難問を抱えるが、友好ムードだった。岩屋外相は超党派国会議員で結成された石橋湛山研究会共同代表の国際協調派。湛山は中国やソ連との友好関係確立に積極的だった。トランプ大統領の誕生で世界は激しく動いており、日中韓がいがみ合っている場合ではない。

ガザの死者5万人超える 全域攻撃、人質奪還へ強硬―レバノンにも報復・イスラエル:時事ドットコム →ガザの停戦は事実上終結し、再び戦闘状態に入った。ガザ保健当局は戦闘開始以来の死者が5万人を超えたと明らかにした。イスラエルはガザ住民の移住を進める政府組織の設置を決めたが、移住先と想定されるエジプトなどは「民族浄化だ」と反発している。中東和平は難しい。

富士山降灰、在宅継続が基本 30センチ以上は避難―噴火を想定、検討会が報告書・内閣府:時事ドットコム →南海トラフ地震への警戒感が高まっているが、富士山噴火も甚大な被害を及ぼす可能性がある。わずかな降灰でも都市機能が長期間マヒする恐れがあるという。全員が被災者になるので、救助作業にも影響する。備えあれば憂いなしとは言え、面倒な時代になりつつある。

個人金融資産、2230兆円 昨年末、株高で過去最高―日銀:時事ドットコム →物価高の生活苦からは違和感もあるが、個人金融資産は過去最高だった。株高の影響で含み益が膨らんでいる。内訳は株式等が9.5%増の298兆円、投資信託は27.4%増の136兆円。「資産運用大国」と言えば聞こえはいいが、現金・預金も0.6%増えて1134兆円の最高となり、「預金大国」は変わらない。

トランプ氏 教育省廃止に向け大統領令に署名 実現は不透明 | NHK | トランプ大統領 トランプ米政権、補助金削減で大学に圧力 :時事 →米国の教育は各州が大きな権限を持っているとはいえ、教育省をなくして大丈夫かと心配になる。リベラル色の強いコロンビア大学などへの補助金打ち切りで、文化戦争が起きつつある。世界一を誇る米国高等教育の競争力にも影響するだろう。

*** 「今日の名言」

◎リ-・クアンユー(シンガポール初代首相。2015年3月23日死去、91歳

「シンガポールは小さくて資源が何もない。外国から来てもらったり、工業国家になったりする以外に生きていく道がなかった。資源が何もないことが、ここまできた秘密なのだ」 「日本人という民族は非常に素晴らしい特質を持っている。2011年に東日本大震災が発生した際、日本人はお互いに助け合い、困難をともに共有した。世界中が驚きと尊敬の念を抱いた」 「日本人が仕事をする際に完璧さを追求する姿勢。これも世界のどの国もかなわない」 「成功したければ、英語をマスターすべきだ。英語は、ビジネス、科学、外交、研究といった分野で必須の言語だ」 「日本は人口減少という最も厳しい試練を迎えている。経済停滞や強いリーダーシップを持つ政治指導者の欠如といった諸問題は、大きな問題ではない。人口問題が解決できない限り、日本の未来は暗い」 「問題は日本に時間があるのか、ということだ。15年たっても解決できなければ、日本はもう元に戻れないほど衰退する可能性がある。その時に解決しようとしても、すでに手遅れだ」

*** 今週の教養 (テクノ封建制①)

巨大テック企業が世界を支配するメカニズムを分析した「テクノ封建制」(集英社、2025)を紹介する。著者はアテネ生まれの経済学者で、ギリシャ財務相を務め、現在はアテネ大教授のヤニス・バルファキス氏。今は身分制経済が始まり、「デジタル空間の領主」が、「農奴と化した市民」を支配しているという。日本語訳は出版されたばかりで、アマゾンの「サンプルを読む」から「はじめに」を掲載する。

何年か前に、私は資本主義の簡潔な歴史を書いてみることにした。壮大な仕事なので、できるだけかみ砕いて資本主義の本質に迫ろうと、当時12歳だった娘に資本主義の物語を説いて聞かせるような体を装うことにした。そうして、娘ゼニアの了承も取らずに、娘に宛てた長い手紙のような本を書き始めた。とにかく専門用語を使わないように気をつけ、私の書きぶりが若い世代に伝わるかどうかが、資本主義のエッセンスを私自身が本当につかんでいるかを示すリトマス試験紙だと自分に言い聞かせた。そうして書き上げたのが「父が娘に語る美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話」だ。その薄い本は、「なぜこんなに格差があるの?」という娘のとても単純な疑問が出発点になっていた。

2017年にその本が出版される前から、私はもやもやした感覚を抱いていた。原稿を完成させてから製本された本を手にするまでの間も、まるで今が1840年代で、自分が封建制についての本を出版しようとしているように感じることもあった。いやもっと言うなら、1989年の終りにソビエト連邦の中央計画経済についての本が日の目を見るのを待っているような、そんな気分だろうか。つまり、「今さら」という感覚だ。

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***デイ・ウォッチ(24日)

愛媛 山林火災 延焼続く きょうも自衛隊などがヘリで消火活動 | NHK | 愛媛県 →愛媛・今治市の山火事が大変な状況になっている。岡山県でも発生したが、こちらは小康状態。地震、富士山噴火に続いて、山火事も災害大国の主要テーマになりつつあるようだ。雨を期待するしかないのだろうか。

マイナンバーカード 運転免許証 一体化初日トラブル相次ぐ 登録できない人も システム障害やアプリ不具合 | NHK | マイナンバー →マイナ免許証がトラブルとともに発進した。マイナンバーカードは貧弱なので、免許証との一体化は合理的だ。日本のデジタル化は免許証のように強制力のあるツールでないと進まないのだろうか。世界の先頭集団から大きく遅れている。

「読売333」算出・公表開始、初日終値は3万5507円…前週末比155円安 : 読売新聞 →読売新聞の株価指数がスタート。日経平均は、株価が高い企業の値動きを強く反映し、ファーストリテイリング1社で約11%を占めているため、指標性を疑問視する声がある。読売株価は均等に反映させるので、市場の動きをより正確に示すとされる。確かに日経平均の動きは少しゆがんでいる。

韓国憲法裁、首相の弾劾棄却 大統領代行に復帰:時事ドットコム →韓国憲法裁判所が、首相に対する弾劾を棄却した。ユン大統領の弾劾も棄却されると予想できそうだが、そこまでの判断材料を示していないという。韓国政治が正常化するのは、まだ先のようだ。大統領不在でも国が回っているが、不思議といえば不思議。トップとはその程度なのだろうか。

利用者16人に制裁金 オンラインカジノ問題で―プロ野球:時事ドットコム →NPBは取り扱いに苦労しただろう。違法なオンラインカジノでどこまで罰し、どう公表すべきか。16人は多いのかどうか。NPBは選手から徴収した制裁金に上乗せしてギャンブル依存症対策に取り組む団体に寄付をする。ファンも世間も大騒ぎしていないので、危機管理はうまくいったようだ。「オンラインカジノは違法」というキャンペーンが必要だろう。

*** 「今日の名言」

◎城山三郎(小説家。2007年3月22日死去、79歳

「大人が1年間ムキになってやれば、大抵のことは立派な専門家になれます」 「どんな事態にも、第3の道がある。そう思えば、人生にも新しい風が吹いてくるのではないか」 「この世の中には、あきらめなくてはならないことなんて、ひとつもない。楽観も悲観もない」 「深く生きた記憶をどれほど持ったかで、その人の人生は豊かなものにも、貧しいものにもなる」 「天使は必要なときにやってくる」 「背伸びして視野を広げているうち、背が伸びてしまうこともあり得る。それが人生の面白さだ」 「出世でこり固まった男はおもしろくないが、出世をあきらめた男も魅力はない」 「将の条件というのは、人がついてくるということ」 「人間にはいつも4人の人間が住んでいる。探検家、芸術家、戦士、そして判事。この4人が正常に機能している人が、一番素晴らしいリーダーになれる」 「一つの会社に営々と勤め、妻子をかかえて暮らしていく。それは十分に人間としての重さ、確かさを認められていいことではないか」

*** 今週の教養 (テクノ封建制②)

その前作がギリシャ語、そして英語で出版されてからの数年間で、資本主義が滅びつつある(しかもこれまでに何度もあったような単なる変容の一過程とは違う意味で)という私の奇妙な仮説はますます強固になっていった。コロナ禍の間にそれは確信に変わり、自分の考えを早く本にまとめなければと急かされているような気持ちになった。そうすれば、私の仮説に激怒していた友人や政敵が、私の考えをあらゆる角度から検証した上で、きちんとこき下ろすチャンスにもなるはずだと。

では、私の仮説とは? それは、資本主義はすでに死んでいるというものだ。つまり資本主義の力学がもはや経済を動かしてはいない、という意味だ。資本主義が担ってきた役割は、全く別の何かに置き換えられている。その別の何かを私は「テクノ封建制」と名付けた。私の仮説は最初、わけがわからないと思われそうだが、実はこの呼び名が今の状況にぴったりと符合することをお示しできればと思っている。

どういうことかというと、皮肉にも資本主義を殺したのは、まさしく資本なのだ。といっても産業革命の幕開けから私たちが馴染んできた資本ではなく、新しい形の資本のことだ。資本はこの20年で突然変異と言えるほど変容し、歯止めのきかなくなったウイルスのように、その宿虫を殺してしまった。なぜこんなことになってしまったのだろう。主に2つの出来事がそうさせた。一つはアメリカと中国の巨大テック企業によってインターネットが支配されるようになったこと。もう一つは2008年の金融危機に対する西側諸国の政府と中央銀行の対処の仕方だ。

この件については何か言う前にまず、本書についてはっきりさせておきたい。この本は将来テクノロジーが私たちに何をもたらすかを描いたものではない。この先AIチャットボットが人間の仕事を奪うとか、自律型ロボットが人類を脅かすとか、マークザッカーバーグが大した考えもなくメタバースを始めたとかいったことについて書いたものでもない。

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***デイ・ウォッチ(25日)

旧統一教会の解散を決定 高額献金の勧誘めぐり 東京地裁:朝日新聞 →岸田政権以来の強力な圧力があり、裁判所は「解散」以外の選択肢はなかった。国家権力が世論を背景に「ノー」を突きつけたが、税制優遇のある宗教法人としての解散を認めただけだ。宗教心があるのなら、単なる宗教団体として活動すればいい。韓国に献金する金権宗教法人なので猛反発し、即時抗告する。

【随時更新】愛媛 山林火災 延焼続く  今治市のほぼ全域で停電のおそれ | NHK 岡山の山林火災 鎮圧のめど立たず  | NHK  宮崎市で山林火災  一部地区に避難指示 | NHK →愛媛・今治の火災は市内全域が停電する恐れもある。小康状態だった岡山市の火事は鎮圧のメドが立っていない。宮崎市でも発生している。西日本は黄砂も飛んで、厳しい状況だ。

石破首相「強力な物価高対策」策定へ 参院選控え、コメ・ガソリン抑制:時事ドットコム →物価高対策といえば聞こえはいいが、支持率低下を挽回しようと、選挙目当ての大盤振る舞いになりそうだ。焦点になっている企業団体献金の廃止、選択的夫婦別姓の導入で前向きな姿勢を示した方が、票は集まると思うが。

同性婚訴訟で違憲判決 「個人の尊厳損なう」―高裁5件目、一審は「合憲」・大阪:時事ドットコム →同性婚問題で司法の違憲判断は定着しつつある。法の下の平等を定めた憲法14条1項、個人の尊厳と両性の平等を定めた同24条2項に違反すると判断した。現行制度では異性と同性カップルの不利益は著しく大きいという認識があり、この流れは変わらないだろう。

ガザ在住の朝日新聞通信員マンスールさん死亡 ミサイル攻撃を受け [イスラエル・パレスチナ問題]:朝日新聞 →地獄のガザを象徴するニュース。25日の朝日新聞1面は、この痛ましい出来事だけで埋まった。異例の紙面展開だ。

米田哲也容疑者、缶チューハイ万引き容疑で逮捕…350勝の元投手「ガソリンタンク」 : 読売新聞 →米田と言えば、金田の400勝に次ぐ350勝。名投手の何ともやるせない話。缶チューハイを買えないほど困窮していたのか、全く別の事情があったのか。高齢者の健康、アスリートの引退後人生などいろいろな問題が提起されそうだ。

*** 「今日の名言」

◎栗林忠道(陸軍大将、硫黄島守備隊最高司令官。1945年3月26日死去、53歳)

「(日頃、妻に対し)アメリカは戦ってはいけない国だ」 「(硫黄島へ出発の際、妻に対し)今度は骨も残らないかもしれない」 「(長男に宛てて)男には意思の強固ということが何より大切である。意志の弱い男は何ができても役に立たない。家にいる時は母や妹達と愉快に話をし、時に冗談の一つも飛ばして家の中を明るくすることが大切である」 「我々の子供らが日本で1日でも長く安泰に暮らせるなら、我々がこの島を守る1日には意味がある」 「(最後の訓示)予が諸君よりも先に先陣に散ることがあっても、諸君の今日まで捧げた偉功は決して消えるものではない。いま日本は戦に破れたといえども、日本国民が諸君の忠君愛国の精神に燃え、諸君の勲功をたたえ、諸君の英霊に対し涙して黙祷を捧げる日がいつか来るであろう。安んじて諸君は国に殉ずべし。天皇陛下万歳!」 「(辞世の句)国のため 重きつとめを果たし得で 矢弾尽き果て 散るぞかなしき」

*** 今週の教養 (テクノ封建制③)

この本はすでに資本主義に起きたことについて、すなわち私たちに起きてしまった事について書いたものだ。私たちがみんな使っているスクリーン越しにクラウドにつながったデバイス、つまりどこにでもあるラップトップやスマートホンを通して、私たちの身の上にすでに起きたことについての本であり、それと並行して2008年からずっと各国の中央銀行と政府が行ってきたことについての本である。

私がここで取り上げようとしている歴史に残るような資本主義の変容は、もうすでに起きている。だが、膨張する債務への不安、感染症の流行、戦争、気候変動といった緊急事態であたふたしていたためにほぼ気付かれていなかっただけだ。今こそ私たちが資本主義の変容に注意を向けるべき時がやってきたのだ。

よくよく周りを見てみれば、資本の突然変異が起きていることは明らかだろう。私はそれを「クラウド資本」と名付けた。このクラウド資本への変異が、資本主義の2つの柱を消滅させた。それは市場と利潤だ。もちろん市場と利潤は今もあちこちに存在する。ご存知のようにかつての封建制のもとでも市場と利潤は存在していた。たただし今は、もうこの2つが主役ではなくなった。この20年の間に利潤と市場は、私たちの経済社会システムの中心からすみっこへと押しやられ、別のものに置き換えられた。では何に置き換えられたのだろう。資本主義で媒介役を担っていた市場は、市場のように見えるが市場ではないデジタル取引プラットフォームに取って代わられた。

そのプラットフォームは「封建領主」とでも呼んだ方が、理解が進むだろう。そして資本主義のエンジンである利潤は、かつての封建制にも存在したあるものに置き換えられた。それがレント(地代・小作料)だ。具体的に言うと、こうしたプラットフォームやクラウドにアクセスするために支払わなければならない場所代のようなものだ。私はこれを「クラウド・レント」と呼んでいる。

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***デイ・ウォッチ(26日)

兵庫県 斎藤元彦知事 パワハラ認め謝罪 県の対応は「適切」 第三者委報告に見解 | NHK  →兵庫・斎藤知事は、頑固なのか、信念があるのか。第三者委はパワハラと公益通報者保護法違反と指摘したが、知事は法違反を認めず「当時の判断としてはやむをえない適切な対応」と語った。自ら設置した委員会の結論であり、政治家なら「結果として適切ではなかった」とか言って、けじめをつけるのが見識だろう。

石破首相の“物価高対策”発言 林官房長官 新たな予算措置でないと説明 | NHK  →石破首相の物価対策発言が、国会の火種になっている。予算案審議中に新たな予算を組むような発言で、採決に向けて奔走する与野党の現場で反発が強くなっている。商品券問題に続いて、統治能力への疑問が膨らむ出来事。

ロ・ウクライナ、黒海停戦で合意 銀行決済網への復帰条件―米仲介、実現に不透明感:時事 →ウクライナとロシアの停戦交渉が、複雑になってきた。黒海での停戦も合意したようだが、ロシアは制裁の一部解除など条件を持ち出している。ゼレンスキー氏はトランプ氏に逆らえないとみて、プーチン氏が難題を突きつけている模様だ。トランプ氏はプーチン氏をねじ伏せる材料を持っているか。

京大・柏原正樹氏にアーベル賞 「数学のノーベル賞」、日本人初 – 日本経済新聞 →日本人初のせいか、「アーベル賞」は聞いたことがなかった。ノルウェー科学文化アカデミーが2003年に創設し、ノーベル賞に匹敵するという。柏原氏は大阪・豊中高校から東大理学部に進み、京大教授になった。「代数解析学」が専門で、「D加群」と呼ばれる理論を構想した。時の人になるのかどうか。

イスラエル、国防費過去最高 国会で予算案可決、解散回避:時事ドットコム →イスラエル・ネタニヤフ政権は軍事力を強化し、中東での覇権を目指しているようだ。レバノンやシリアからイラン系勢力を駆逐し、サウジアラビアとの国交樹立で安定化を狙う。トランプ氏も基本的に同じ方向で、ガザの住民移住もこの流れという見方がある。武力優先で実現するのは困難だろう。

*** 「今日の名言」

◎室生犀星(詩人、小説家。1962年3月26日死去、72歳

「ふるさとは、遠きにありて思うもの、そして悲しくうたうもの」 「今日は、海老のように悲しい」 「もし平静に死にたかったら、人間は有名にならないほうがよい」 「他人を正視しない目は、卑怯だ。わざとらしい凝視をする奴は、内面に虚偽を持った奴だ」 「明日のことが分からないということは、人の生きる愉しさをつないでゆくものだ」 「お金というものは、人間の悲しみに必要である」 「人は決して幸せを避けて通る者ではない。花を見ないで道を通ることはできない」 「僕は朝を愛す。日のひかり満ち亙る朝を愛す。朝は気持が張り詰め、感じが鋭く、何物かを嗅ぎ出す新しさに餓えている」 「雨は愛のようなものだ。それがひもすがら降り注いでいた。人はこの雨を悲しそうに、すこしばかりの青もの畑を、次第に濡らしてゆくのを眺めていた」 「すべては僕の中にあるのだ。高いものや、善良よきものや、深いものや、また卑しい低いものさえ潜んでいるのだ。僕は毎日いやしいものを追い出す。清潔なさわやかなものをとり容れるのだ」 

*** 今週の教養 (テクノ封建制④)

今本当に能力を持っているのは、機械や建物や鉄道や通信ネットワークや工業ロボットといった伝統的な資本の所有者ではなくなった。伝統的な資本の所有者は引き続き労働者から利潤を引き出しているが、かつてのような中心的存在ではない。これから見て行くように、彼らは「家臣」になった。つまりクラウド資本の所有者という新たな封建領主階級の封臣となったのだ。それ以外の私たち全員は、かつての「農奴」としての地位に戻り、無償の労働を通して新たな支配階級の富と権力に貢献している。もちろん機会が与えられれば賃労働もしているわけだが。

こうした出来事は私達の生き方と経験に何らかの影響を及ぼしているのだろうか? 当然影響している。第5から7章で説明するように、この世の中がテクノ封建制になっていることに気づけば、今起きている大小様々な謎を解くのに役立つはずだ。例えばグリーンエネルギー革命とは一体何なのか。イーロン・マスクがなぜツイッターを買収したのか。アメリカと中国はなぜ新たな冷戦に突入したのか。ウクライナ戦争はどのようにドルの覇権を脅かしているのか、といったことに。また、自由な個人はなぜ消えたのか、社会民主主義はなぜ実現不可能なのか、仮想通貨への期待はなぜ裏切られたのか、そして何より、どうしたら私たちは自立と自由を取り戻せるのかについても。

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***デイ・ウォッチ(27日)

フジテレビ 日枝久氏 取締役相談役を退任 フジサンケイグループの代表も辞任 | NHK  →注目の日枝氏について、フジテレビが辞任を発表した。役員を減らし、女性や若手の登用で経営陣を一新する。フジとしては社会の認識を一気に変える局面転換が必要だが、動きは遅い。日枝氏の退任をもっと早く決め、退任会見を開いて所感を述べ、刷新感を出したいところだった。次は第三者委員会の報告が焦点。

トランプ氏 25%の自動車関税署名 日本車も対象 国内影響は? | NHK | トランプ大統領 →トランプ大統領が、25%の自動車関税を4月3日から導入する。日本のGDPを0.2%下げる試算もある。石破首相は「日本に適用しないことを要請する」と言うが、「自由貿易の方がみんな得するよ」と正論でも迫るべきだろう。世界のほぼ全員が反対している。

日本の所得水準、50年後は世界45位に後退 日経センター – 日本経済新聞 →2075年に日本の1人あたりGDPは世界45位(2024年29位)、GDPは11位(同4位)に転落するという。1人あたりGDPで現在25位の韓国は21位に上がるというから、深刻だ。デジタル化がカギというが、日本は動きが遅い。少子高齢化も30年以上前から叫ばれて、変わっていない。頑張らないといけないが・・・

イスラエル首相、「領土奪取」と警告 ガザでは異例の反ハマスデモ:時事ドットコム →ガザ地区北部で、ハマス支配に反対する異例のデモがあった。アルジャジーラによると、デモは25日に始まって数千人が参加、「ハマスは出て行け」と声を上げている。イスラエルの苛烈な攻撃で、人質を解放しないため戦闘を招いたとして、ハマスへの反発が強まっているようだ。

映画監督の篠田正浩さん死去、94歳…「心中天網島」「瀬戸内少年野球団」 : 読売新聞 →早大時代に箱根駅伝に出場し、女優の岩下志麻と結婚した映画監督。「松竹ヌーベルバーグ」を担い、「心中天網島」「瀬戸内少年野球団」「スパイ・ゾルゲ」など多彩な映画をつくった。合掌。

*** 「今日の名言」

◎ドワイト・D・アイゼンハワー(米第34代大統領、陸軍元帥。1969年3月28日死去、78歳

「リーダーシップの究極の資質が誠実さであることには疑問の余地がない。それがなければ、いずれにおいても真の成功はあり得ない」 「指揮官はまず楽観的であることが重要である。指揮に自信と情熱と楽観の匂いがなければ、勝利はおぼつかない」 「決断とは、目的を見失わない決心の維持にほかならない」 「「人生は、もっとよい世界を切り開こうとする場合に、初めて生きがいあるものとなる」 「将軍になどなるものじゃない。将軍になったら、山のように心配の種を背負うことになる」 「君は本当に自分の抱いた理想像に到達しているだろうか」 「(退陣後の回顧録で)日本の敗色は濃厚で、原爆の使用はまったく不必要だという信念をもっていた。アメリカ人の命を救うために、もはや不可欠ではなくなっていた兵器を使用することによって、世界の世論に波紋を広げることは避けるべきだと考えていた」 「原爆を使わずに戦争が終わっていたら、どんなによかったことか」

*** 今週の教養 (テクノ封建制⑤)

2021年も後半になると、私はこうした確信に突き動かされ、コロナ禍によってますますその確信は強まり、行動を起こすことにした。腰を据えてテクノ封建制を簡潔に紹介する本を書こうと決めた。テクノ封建制とは資本主義にとって代わった、はるかに醜い社会の現象のことであり、現実のことだ。ただ、ひとつ引っかかったのは、誰に向けて書くかということだ。私はあまり深く考えもせず、ある人に向けて書こうと決めた。それは私がごく幼い頃に私に資本主義について教えてくれた人だ。後にその人物は私の娘と同じように私に単純な問いを一つ投げかけてきたことがある。この本の大部分がその問いに答えるものだ。そしてその人物は、私の父だ。

せっかちな読者のためにあらかじめお断りしておこう。テクノ封建制についての説明は第3章まで出てこない。私の書くことを理解してもらうには、まずここ数十年における資本主義の驚くべき変容を振り返る必要がある。それが第2章だ。本の冒頭にはテクノ封建制の話は全く出てこない。第1章で私の父が金属片とヘシオドスの叙事詩の助けを借りながら、6歳だった私にテクノロジーと人間の複雑な関係と資本主義の本質をどのように説明してくれたかを書いた。

この教えが、その後に続くすべての考えの原則を導く出発点になった。そして結論へと導いてくれたのもまた、1993年に父が私に投げかけた一見単純な問いだった。だから、ここからは父への手紙という形でしたためることにする。この本は、父の大切な問いに答えようとする私の試みである。

【目次】 第1章「ヘシオドスのぼやき」  第2章「資本主義のメタモルフォーゼ」 第3章「クラウド資本」  第4章「クラウド領主の登場と利潤の終焉」  第5章「一言で言い表すと」  第6章「新たな冷戦――テクノ封建制のグローバルなインパクト」 第7章「テクノ封建制からの脱却」