8月18~22日(教養講座:ライフシフトの未来戦略)

~~~ 長谷川塾メルマガ 2025年8月18日号(転送禁止)~~~

◎お盆で休んでいたメルマガをきょうから再開します。暑い日が続くようですが、ご自愛下さい。

***デイ・ウォッチ(8~17日)

【詳細】米ロ首脳会談 停戦に向けた進展 具体的な言及なし | NHK | 米ロ関係 ゼレンスキー氏 “18日にワシントンでトランプ大統領と会談” | NHK | トランプ大統領 →米ロ首脳会談は大きな進展はなく、きょう18日にゼレンスキー大統領がトランプ大統領と会談することが決まった。ロシアが占拠したウクライナ領の一部を譲り、何らかの安全保障措置でゼレンスキー大統領に飲ませる算段だろうか。米ロ蜜月は既定路線になりつつある。欧州や日本、グローバルサウスの対応が、今後の世界秩序に影響する。

終戦の日 8月15日 全国戦没者追悼式 遺族など参列し正午に黙祷  | NHK →8月15日が今年もやってきた。追悼式典で、天皇陛下は「戦中・戦後の苦難を今後とも語り継ぎ」、石破首相は「戦争の反省と教訓を今改めて深く胸に刻まねばなりません」と述べた。天皇として「語り継ぐ」は初めて、「反省」は首相として12年ぶりで、ニュースになった。いずれも当たり前のことだが、そう発言して欲しくない人がいるのが戦後80年の現状だ。

株価 終値の史上最高値を再び更新 輸出銘柄中心買い注文で | NHK | きょうの株価 →東京株がお盆の先週、昨年7月の過去最高値を3回も更新した。日米間の関税問題で不透明感がなくなったのが大きな理由。12日に過去最高を記録したが、その後も底堅い。今年4月、関税ショックで暴落し、「失われた4ヶ月」をやっと克服したか。NISA利用者も喜んでいるだろう。

サッカー元日本代表 釜本邦茂さん死去 81歳 男子の歴代最多得点 | NHK | 訃報 →メキシコオリンピックのサッカー銅メダルは、日本スポーツ史に残る快挙だが、主役が釜本だった。野球なら長嶋、サッカーなら釜本が最大のスターと言えそうだが、2人が相次いで亡くなった。記憶にも記録にも残るストライカーだった。「釜本を超える選手はまだ出ていない」という追悼コメントが多かった。

自民党両院議員総会が8日開催 総裁選挙 前倒しを検討へ | NHK 長崎 原爆の日 「最後の被爆地に」 | NHK →首相の続投問題は、総裁選の前倒しを総裁選管理委が検討することになった。前例がなく、手続きの検討に時間がかかりそうで、ウヤムヤになる可能性もある。9日の長崎の原爆式典で、首相は被爆医師・永井隆博士の言葉を引用。6日の広島に続いて自分の言葉で語った。石破下ろしに動く保守派は、こうした言動が気に入らないようだ。どちらが国民の心情に近いかは明らかだが。

アゼルバイジャンとアルメニア 米仲介で和平へ 共同宣言に署名 | NHK | アメリカ →旧ソ連圏内の対立をトランプ大統領が仲介し、和平が成立した。ロシアの影響力低下を印象づける出来事だ。トランプ氏はノーベル平和賞を狙っているようだが、動機は何であっても平和は重要だ。ウクライナやガザでもっと指導力を発揮すべきだ。

*** 「今日の名言」

◎マドンナ(米のシンガー・ソング・ライター。8月16日は67歳の誕生日

「私は思春期に常に自分が異端児のように感じていた。何か問題があるんじゃないかって。私はどこにも馴染めなかった」 「生き残るため、成功するために必死だった。とてもハードで孤独な日々だった」 「失敗してもへこまない。倒れたら何度でも立ち上がる」 「有名になりたいというのが口癖だった。お金持ちになりたいと言ったことは一度もない」 「楽なものは求めてはいない。楽なものは自分を成長させない。楽なものは自分を考えさせてくれない」 「私には限界がないって気づいた。限界って、いつだって外部からの、自分自身や自分の能力を信じていない人たちからの影響なの」 「究極のチャレンジは、独自のスタイルと魅力を確立すること」 「大事なのは何事にも貪欲であり、やり遂げる決意を持つこと」 「隙を見せたら、負けて傷つく」 「後ろ向きになればなるほど、自分で自分の首を絞める」 

*** 今週の教養講座(ライフシフトの未来戦略①)

選挙で焦点になる多くの問題は、少子高齢化に行き着く。高齢化を暗いテーマと考えず、戦略を定めて積極的に適応すべきだと訴える「ライフシフトの未来戦略」(アンドリュー・スコット著、2025、東洋経済新報社)を取り上げる。著者は英国の経済学者。リンダ・グラットンとの共著で「人生100年時代の人生戦略」を提唱したことで知られる。ネット通販のサンプル版にある「はじめに」を紹介する。

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あなたはもっと時間が欲しいだろうか。もし私が今日あなたの時間を1時間増やしてあげようと言ったら、どう思うだろう。実際には私があなたの時間を増やすことはできないけれども、ある秘密を教えてあげることはできる。誰もが知っているはずなのに、その知識に基づいて行動していないだけだ。あなたの持ち時間はすでに増えているのだ。平均寿命が延びているからだ。過去100年の間に世界の平均寿命は10年ごとに2、3年のペースで伸びてきた。

私が時間を増やしてあげようといった時、喜んだに違いない。では、寿命が延びることにより、自分の持ち時間が増えることを同じように歓迎するだろうか。新しい選択肢を手にできたと思うのか、それとも複雑な思いを抱くだろうか。長生きが本当に恩恵をもたらすのか、不安を感じるのか。多くのの人は後者の感情を抱いている。人々は今もっと時間が欲しいと思っている反面、寿命が延びることにより増える時間は、病気に苦しんだり、衰弱したり、お金の面で困窮したりする羽目になるのではないかと恐れているのだ。

しかし、老いの時代を健康に生き、活発に活動する日々を送れるとすれば、その恩恵は計り知れない。健康と生産性を保ち、社会と関わり続けられる期間が長くなるほど、高齢になった時の選択肢が広がり、長寿の恩恵を実感できる。将来もっと長く生きるようになると思えば、現在の行動も変わる。人生全体の生き方を考え直すようになるのだ。

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~~~ 長谷川塾メルマガ 2025年8月19日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(18日)

ミニストップ 店内調理のおにぎりに実際と異なる消費期限表示 全国の23店舗で | NHK | 小売業 →ミニストップの複数店舗で、消費期限のラベルを貼り直していたというから悪質だ。7都府県、23店舗で確認されたというが、もっと多いのではないか。表面化したきっかけは、内部告発だろうか。会社存続に関わる事態と言えそうだ。

トランプ大統領、ゼレンスキー大統領、欧州各国首脳らの会合始まる | NHK | ゼレンスキー大統領 →トランプ大統領とゼレンスキー大統領、欧州首脳の会談が開かれた。ウクライナ和平がテーマで、領土割譲や安全保障が焦点。詳細はまだ明らかになっていないが、早期の停戦は望み薄のようだ。ただ米ロ首脳会談を経て焦点が絞られてきており、フェーズは変わりつつある。

斉藤公明代表、石破首相続投を支持 国民の連立入り期待:時事ドットコム 首相「辞める必要ない」54%、「辞めるべきだ」36% 朝日世論 [石破政権]:朝日新聞 →石破首相続投の流れがじわりと進んでいる。公明党の斉藤代表が指示し、メディア各社の世論調査でも支持が増えている。けじめ論より、裏金議員拒否の心情が強い。自民党の総裁選前倒し手続きもうやむやになりそうだ。

フィリピン マニラ 日本人2人銃撃死亡事件 “2人を拘束” 地元警察 | NHK | フィリピン →マニラで日本人2人が射殺された。犯人2人が拘束されたが、昨年10月以降、21件の拳銃強盗が起きているという。詳細はまだ不明だが、背後関係はないようだ。観光で行く場合、十分な注意が必要だ。現地の治安が乱れている背景があるのだろう。

脂ののりよし 秋の味覚 サンマの競り始まる 福島 いわき | NHK | 水産業 →サンマが久しぶりに豊漁のようだ。秋の食卓に戻ってきそうだ。漁獲量の変化に温暖化の影響も考えられるが、魚種転換は昔から起きている。魚の世界も常に変化しており、漁獲量に波があるのは避けられない。あまり一喜一憂する必要はないだろう。

全国中学サッカー 新たな暑さ対策 選手の「再交代」制度導入 | NHK | #サッカー →全国中学サッカーで、選手の再交代制が暑さ対策として導入された。バスケットやバレーでは常識だが、再交代制は合理的ではないだろうか。野球やラグビーなど他のスポーツでも導入すれば、暑さ対策に加え、出場機会が増えるメリットもある。

*** 「今日の名言」

◎山崎正和(劇作家、評論家。2020年8月19日死去、86歳

「1970年代から80年代にかけて産業構造が変わり、人間の生き方や考え方も変わっていく。自著の『柔らかい個人主義の時代』でそう主張しましたが、大筋は書いた通りになりました」 「私が考えたのが『時間消費』という概念です。当時、外食産業やホテル、旅行業者が人気を集めていました。旅行は風光明媚な景勝地に長く滞在し、外食はごちそうを味わって時間をかけて食べることを楽しむ」 「人間は自分の心に映っているものについて、外に描くことによってよく見るのであり、歌うことによって聞くのであり、語ることによって知るのであり、つまりは表現することによって認識するのである」 「ポピュリズムは第一に、民衆の感情を刺激し、理性よりも情念に訴えるという形をとり、しかもその情念は、反感あるいは嫉妬という点に絞られ、その対象として敵を必要とする」 「芝居は金の苦労が7、もめごとの心配が2、残り1割が芸術です」 

*** 今週の教養講座(ライフシフトの未来戦略②)

私たちは高齢になるまで生きる可能性が高くなっていることに十分適用できていない。問題はそれほど大きな変化だと感じづらいことだ。歴史上どの時代にもお年寄りはいたが、今起きつつある変化が本当に革命的な点は、若者や中年が、非常に高齢まで生きることが当たり前になったことにある。高齢者は少数派だったが、多数派になろうとしている。この新しい状況は、あらゆる物事を変える。より良い結果を手にするためには、未来への投資をもっと増やさなくてはならない。寿命が延びた結果、避けて通ることのできない必須課題が生まれたのである。

必須課題とは、よい老い方をすることだ。本書では長寿化がもたらす抜本的な変化と、それによって持ち上がる新しい課題をテーマにする。私たちは個人単位でも社会全体でも、「エバーグリーン」への転換を果たさなくてはならない。英語辞典によると、エバーグリーンとは「季節を通して緑の葉をつけ機能し続ける」常緑植物について用いられる言葉だが、広い意味では、常にあらゆる局面で新鮮さを失わない状態を表す。私たちは長い人生でこれを目指すべきだ。

人生が長くなるのにあわせて、健康やその他の重要な要素が機能する期間も長くしなくてはならない。老い方を変えることにより、人生で増えた時間を最大限有効に活用する方法を見出す必要がある。本書では、エバーグリーン型への転換を遂げるためにどのようなイノベーションが必要とされるのか述べたい。人生設計やキャリアプランの立て方、医療制度や経済と金融業界のあり方、高齢者であることや老いることについての文化や思想をどのように根本から変えるべきかを論じる。

長寿化は本来、非常に重要なテーマであるにもかかわらず、それに相応しい関心が払われているとは言えない。長寿化が話題にされる場合、しばしば誤った認識がまかり通っている。高齢者の数が増えることにしか目が向けられないことが多いが、このような無関心と誤解を是正したい。気づくべきは、高齢化社会ではなく長寿社会なのである。

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~~~ 長谷川塾メルマガ 2025年8月20日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(19日)

トランプ大統領 “ロシアとウクライナ 両首脳会談へ調整開始” | NHK | トランプ大統領 →米・ロ・ウクライナの首脳会談に向けて、トランプ大統領が調整することになった。領土の割譲と安全の保証が焦点。複雑な論点になるため、通常なら官僚の調整が必要だが、トップ会談で進んでいる。政治決断はしやすいが、細部の利害で頓挫する可能性もある。曲折を経ながら、和平に向かうかどうか。

ウクライナ安全の保証、日本も関与 石破首相「役割果たす」:時事ドットコム →ウクライナの安全の保証で、日本もいつの間にか関与することになっている。事前調整はあったのだろうか。平和維持には貢献すべきだが、巻き込まれる可能性もゼロではない。PKO法は国連の平和維持活動中心で、今回のような事態は想定されていないはずだ。十分な情報公開と国民的な合意が必要だ。

ヒグマ親子3頭駆除の羅臼岳、DNA一致、当面は登山口を閉鎖 : 読売新聞 →知床半島の羅臼岳で男性を死亡させたクマのDNAが、駆除したクマと一致した。これまでの被害は、人間の生活圏にクマが侵入したが、今回の登山はクマの生息域に人間が入っていった。登山口は閉鎖されたが、登山禁止の声も出そうだ。

週刊新潮コラム「変見自在」終了へ 作家名指しし「日本名を使うな」:朝日新聞 →週刊新潮は、元産経新聞記者・高山正之氏のコラム「変見自在」を終了する。在日コリアンの作家を名指しして「日本名を使うな」と書き、作家から抗議を受けていた。表現の自由があっても、差別的なコラムは許されない。コラムは20年以上続き、1146回掲載され、書籍にもなっている。

高校野球 県立岐阜商業がサヨナラ勝ちでベスト4 横浜高校は春夏連覇ならず 延長11回タイブレーク | NHK | #夏の全国高校野球 →高校野球で2回目の春夏連覇を目指した横浜が、県立岐阜商業に敗れた。横浜が延長タイブレーク10回表に3点勝ち越したが、県岐商は満塁から走者一掃の2塁打で追いつき、11回に突き放した。今大会のベストゲームと言えそうだ。4強で公立校は県岐商のみ。

*** 「今日の名言」

◎アラン・ドロン(仏の映画俳優。2024年8月18日死去、88歳

「本当に愛しているのなら、相手のすべてを愛する勇気がなくてはいけない」 「何も変わらないために、何もかもが変わらなくてはならない」 「絵を買うのは、恋に落ちるようなものだ」 「私はすべてを得てきた。だが、本当の幸せは与えることなんだ」 「私は生涯、孤独でした。どの俳優組合にも参加しない唯一の人間でした。私は常に1人でいました。でも、それが私の俳優のキャリアを妨げることはありませんでした」 「私は自分が思っていることを、言いたいとき、好きなときに発言します。私が何かを言うのを止めることはできません」 「私はスターではなく、俳優です。私はただ美しい顔をした美少年というイメージを人々に忘れさせるために何年も闘ってきました。私は何より自分が俳優であり、カメラの前に立つすべての瞬間を愛するプロフェッショナルな俳優であることを人々に理解してほしいんです」

*** 今週の教養講座(ライフシフトの未来戦略③)

私はロンドンビジネススクールで世界経済の講座を担当している。最初の授業で学生たちに投げかける問いがある。「向こう数十年の間に、あなたたちの人生とキャリアに大きな影響を及ぼすトレンドはどのようなものだと思うか」という問いだ。真っ先に上がる2つの要素はいつも同じだ。人工知能(AI)と気候変動である。

この2つのテーマをひとしきり議論した後、学生たちはほかの要素にも目を向け始める。誰かが「人口動態の変化は」と発言すると、私はもう少し掘り下げた議論を促す。人口動態の変化とは何を意味するのかと尋ねると、決まって「社会が高齢化して高齢者の数が増えることだ」と学生たちは言う。学生たちの声は暗い。高齢化の影響は常にネガティブなものと考えられているようだ。

AIと気候変動に関しては議論が熱心に行われる。ところが高齢化社会に関しては、全く盛り上がらない。高齢者の数が多くなるというだけで話が終わってしまう。高齢者が増えることは悪材料であり、対処する手立てがないと決めつけているかのように見える。高齢化社会をめぐる議論は、際限なく膨れ上がる医療費、年金危機、認知症、介護施設の話題にとどまることがほとんどだ。変革や適用への意欲をかきたてられず、受忍と諦念が見て取れる。あくまで高齢者にかかわる問題であり、ビジネススクールで学ぶ学生たちの世代には関係ないと思われている。

本書では長寿化がAIやサステナビリティと同じくらい私たちの未来にとって重要なテーマであることを示したい。未来の暗い結果を避けるためには抜本的な変化が不可欠である事を知ってもらいたい。長寿化は私たちの人生を根本から変える。若い世代が長寿に備えるのを支援するより、高齢者のニーズに応えるために支援が費やされることになれば、世代間対立が激化するだろう。今求められているのは、人類を取り巻く状況の劇的な変化に適用することだ。長寿化で突きつけられている課題を克服し、エバーグリーン型への転換を遂げる必要がある。

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~~~ 長谷川塾メルマガ 2025年8月21日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(8~17日)

TICAD=アフリカ開発会議が横浜で開幕 石破総理大臣 AI分野で3万人育成方針を表明 | NHK | アフリカ →アフリカ開発会議が、横浜市で開幕した。1993年から日本政府主導で始まった会議で、開催は3年に1回、会期は3日間。日本側には成長センターであるアフリカとの関係を強化する狙いがあり、40カ国以上が参加する。断続的に首脳会談が開かれる。中国などもアフリカに熱い視線を送っており、勢力圏を競い合っている。

カンボジア特殊詐欺拠点で拘束の日本人29人 移送中機内で逮捕 | NHK | カンボジア →愛知県警がカンボジアを拠点とした特殊詐欺で、日本人29人を逮捕した。10代から50代で、今年5月、警察官を名乗ってうその電話をかけ、60代の人から現金をだまし取ろうとした疑い。高齢者を狙った詐欺事件は後を絶たないが、大規模な国際犯罪集団が背景にある。

豪とイスラエル、ビザ取り消しで応酬 パレスチナ国家承認巡り対立:時事ドットコム →パレスチナ国家を承認したオーストラリアとイスラエルが、ビザ取り消しの応酬で対立している。イスラエルのネタニヤフ首相が、アルバニージー豪首相を「弱い政治家」とののしっている。「対立すれば弱いのか」「強い政治家がいいのか」と言いたくなる。

シャープ、手のひらサイズのロボット「ポケとも」 AI搭載で話し相手に – 日本経済新聞 →シャープがAI搭載の対話型ロボット「ポケとも」を11月から売り出す。共感や励ましの会話ができる。カメラを搭載し、雰囲気に合わせて対応する。20~30歳の女性をターゲットにしているというが、1人暮らしのシニアらにもよさそうだ。AIに対する感情依存のリスクを指摘する声もあるが。

ダウンタウンが活動再開、ネット配信サービス11月スタート…松本人志さんは昨年1月から活動休止中 : 読売新聞 →ダウンタウンの松本人志が、11月からネット配信サービスで活動を再開する。サブスクの有料制という。複数の性的行為を強要したと報じられ、活動を休止していた。公共の電波であるテレビへの復帰は困難だろう。ネットとの棲み分けの前例になりそうだ。

ローマ字表記、70年ぶり見直し 「ヘボン式」基本に―文化審答申:時事ドットコム →1954年の内閣告示では、「ち」を「ti」、「ふ」を「hu」とつづる「訓令式」が原則だった。今は「chi」「fu」とするヘボン式が定着している。それを追認するものだ。ヘボン式は英語を話す人が日本語を読みやすいように工夫してある。由来はジェームズ・カーティス・ヘボンが考察したためという。

*** 「今日の名言」

◎久坂玄瑞(幕末の長州藩士。1864年8月20日死去、24歳

「世の中がどうなろうと、自分が信じた道をひたすらに踏みしめて進むのがよし」 「自分は意志が弱く、何かことをなすような人間ではない。しかしそこで自分を駄目だと思って敢えて何もしなければ、すなわち、できることもできなくなってしまう」 「怪しげな雲のごとく異国がやってきて、我が国も穏やかではない。今は天皇を護ることもむずかしい激動の時代である。もし天皇が吉夢をみるのであれば、かつて後醍醐天皇が金剛山に籠った楠木正成を見つけ出したように、野山獄の松陰先生を見つける夢を見るべきである」 「大名や公家はあてにならない。本当に力を発揮するのは、草莽の志士の連中だけだ」 「諸藩大名も、公家も頼りにならない。身分の隔たりなく、藩の垣根なく団結して立ち上がる以外に策はない」 「(辞世の句)ほととぎす 血に泣く声は 有明の 月より他に 知る人もなき(私の志とその想いは夜明けに輝く月のほかに知る人はいない)」

*** 今週の教養講座(ライフシフトの未来戦略④)

第1部では、エバーグリーン型への移行に関する課題をひと通り説明し、以下の問いを検討する。平均寿命にどのような変化が起きたのか、今後どのような変化が起きる可能性が高いのか、長時間に伴って対処する必要がある課題はどのようなものか、私たちはどのように老いていくのか。エバーグリーンの課題がなぜ重要なのか、なぜそれが人類にとって新しい時代の到来を意味するのか。

第2部では、エバーグリーンの課題を達成するため、どのような大掛かりな変化が必要とされるかを論じる。具体的には以下の議論を進める。医療制度と個人の行動をどのように変える必要があるのか。長くなった人生で必要とされるお金をどのように賄い、長時間の経済的な恩恵をどのようにして引き出せばいいのか。私たちの職業人生はどのように変わるのか。お金が足りなくなるリスクを取り除くために金融業界はどのように変わるべきか。私たちはお金に関わる行動をどのように変えるべきか。

第3部では、老いることについての考え方と文化と心理をどのように変える必要があるかに目を向ける。どのように生きがいを生み出せばいいのか。老いに対する心理と文化をどのように修正し、どうやって年齢差別的な固定観念を消す捨て去るべきなのか。世代間の公平をどのように確保すればいいのか。エバーグリーン型の社会を築く上で、大きな障害は何か。障害を乗り越えるにはどうすればいいのか。

世界各国の政府と政策決定者たちは、何十年も前から大規模な人口動態上の変化が進んでいることを認識していた。しかし高齢化にばかりに関心が払われる結果、真に切実な課題に十分に目が向いていない。問題は、高齢者の数が増えることにどうやって対処するかではない。長い人生に対処するため、私たちが今、どう行動するかが問題なのだ。これまで対策らしい対策が取られてこなかったことを考えると、いますぐに大きな変化を起こす必要がある。さあ、エバーグリーンの課題に向き合おう。

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***デイ・ウォッチ(21日)

大阪 市内のミニストップ24店舗すべての立ち入り調査始める | NHK | 大阪府 ミニストップ  「加工手順書」の見直しを検討 | NHK  →ミニストップの消費期限の不適切表示で、各地の保健所が立ち入り調査を始めた。会社側は加工手順書の見直しを検討するというが、それ以前の企業倫理の問題ではないだろうか。経営責任は免れないだろう。

オリオンビール 9月に東証プライム上場へ 沖縄の製造業では初 | NHK | 株価・為替 →沖縄のオリオンビールが9月、東証プライム市場に上場する。沖縄県に本社がある製造業では初めての上場となる。意外感もあるが、それだけ沖縄経済がいびつだったと言えそうだ。海外販売も強化するという。

長期金利上昇、一時1.610% 17年ぶり水準、日銀利上げ観測で:時事ドットコム →長期金利が17年ぶりの水準に上昇した。日銀の利上げを意識している。米国は利下げに向かうとみられており、そうなれば、円高ドル安になって輸入物価は安くなる。日銀が利上げをすれば、預金者にはプラスだが、政府の国債消化に支障が出る。あまり前例のない事態で、市場の反応が注目される。

高校野球 広陵高校 野球部の中井哲之監督が交代 部員の暴力めぐる問題で 学校改善検討委員会を設置 | NHK | #高校野球 →広陵高校の監督と部長の親子が退任する。多くのプロ野球選手を育てたが、在任35年にもなると、おごりが出てくるのだろう。監督が強大になると、チェック機能が働かないから怖い。広島県警も捜査をしている。事実認定と自浄作用に限界がある以上、やむを得ないか。

豪華列車「四季島」ツアー運休 30日発、クルー確保できず―JR東:時事ドットコム →JR東日本の豪華寝台列車が、クルー6人の不祥事で運休となる前代未聞の事態が起きた。6人は食堂車のソムリエやバーテンダーで、2022年9月以降、品質チェック業務の範囲を超えて、夜間などに複数回にわたってワインなどを飲んでいたという。どの程度悪質かわからないが、ひどかったのだろう。

*** 「今日の名言」

◎タモリ(タレント。8月22日は80歳の誕生日

「来年は新しい戦前になるんじゃないでしょうか」 「座右の銘は、現状維持」 「この俺なんか、毎日が上出来」 「向上心なんてなかったですからねぇ。今もないし」 「人生成功せにゃいかん。ナンバー1にならなきゃいかん。ダメだよ、それじゃあ。苦しくなるから」 「好きな言葉は適当。コツはね、張り切らないこと。頑張ると、疲れる」 「ハングリー精神なんて邪魔。お笑いなんか、人間の精神の余分なところでやっているわけでしょ」 「仕事も何でも反省はしない。反省ばかりしていると馬鹿バカしくて」 「テレビは基本的にあんまり見ないね」 「(批判は気になりますか?)ものすごく気になります」 「他人に期待しなければ、感情的にならずにすむ。そうすれば人間関係に波風も立たなくなり、円満にだれとでも付き合える」 「目標を持つと、達成できないと嫌だし、達成するためにやりたいことを我慢するなんて馬鹿みたい」

*** 今週の教養講座(ライフシフトの未来戦略⑤)

リンダ・グラットン(Lynda Gratton)とアンドリュー・スコット(Andrew Scott)が提唱した「ライフシフト(The 100-Year Life)」は、平均寿命100年時代を前提に、私たちの人生設計や働き方、生き方を根本的に見直すべきだという問題提起です。これは単なる長寿の話ではありません。「人生が長くなった」という事実が、教育、仕事、家族、引退、資産形成、健康、そしてアイデンティティの形成にまで、複合的な影響を及ぼすという構造的な議論です。

従来の人生モデルは、「教育→仕事→引退」という3ステージ型でした。しかしこのモデルは、寿命が70~80年だった時代の設計であり、100年時代にはもはや機能しません。ライフシフトでは、新しい人生モデルとして「マルチステージ型」の人生を提唱しています。このモデルでは、人生が複数のフェーズに分かれ、学び、働き、休み、転職し、再び学ぶというように、柔軟にステージを移動していくのが特徴です。

例えば、30代で一度仕事を離れ新しいスキルを学ぶ「トランジション期間」を設ける、50代で起業する、60代で異業種に転職する――そんなキャリアの多様性が現実的になると同時に、必要となるのが「変身資産(Transformational Assets)」と呼ばれる能力です。これは、変化に適応する力、人間関係の構築力、自分を再定義する力など、長い人生を柔軟に生き抜くために不可欠な資産です。

また、ライフシフトでは「無形資産」の重要性が強調されます。たとえば健康、人間関係、学び直しの習慣、好奇心、自律性などです。これらは給与や年金とは異なり、数値化できないが人生の質を左右する決定的要素です。100年を生き抜くには、金融資産以上に無形資産の戦略的蓄積が必要だと説いています。

ライフシフトは、高齢化社会における新しい人生設計の羅針盤です。年齢に縛られず、個人が自らの人生をデザインし直す時代。教育の再設計、企業の雇用制度の見直し、社会保障の抜本的改革が求められる今、ライフシフトの思想は、個人と社会の両面から大きな示唆を与えています。