1月19~23日(教養講座:世界10大リスク)

~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年1月19日号(転送禁止)~~~
***デイ・ウォッチ(16~18日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう)
◎自民「食品消費税ゼロ」前向き 衆院選公約、中道新党も主張へ:時事ドットコム →衆院選は消費税引き下げ競争になりそうだ。自民党は消極的だったが、維新との合意に「2年間は食料品ゼロ」と盛られていることから、前向き姿勢に転じている。野党はもともと積極的だ。消費税は社会保障の財源なので、「負担と給付」をバランスさせる必要があるが、毎年の国政選挙で減税競争になりがちだ。若い人たちの間で高市首相の支持が高い。高齢者を優遇する「シルバー民主主義」が転換する兆しとも言える。
◎プルデンシャル生命 社員ら100人余が顧客から31億円不適切受領 社長は引責で退任へ | NHKニュース →こんなひどい会社があるのだろうか。100人を超す社員が約500人の顧客から31.4億円もの金銭をだまし取っていた。反社会的組織だ。30年以上にわたっているが、顧客は富裕層であまり気にしなかったのだろうか。免許停止が妥当ではないか。
◎トランプ大統領 グリーンランドめぐる関税措置 欧米亀裂深まる | NHKニュース →帝国主義時代にもないような乱暴な振る舞いだ。人の土地を「よこせ」と主張し、軍事的な圧力をほのめかし、次は関税だ。欧州諸国も軍事演習を始める。同盟国同士とは考えられない。教養講座で取り上げた「世界10大リスク」そのものだ。
◎自民党の菅義偉・元首相が衆院選不出馬 :時事ドットコム 自民・高木氏が衆院選出馬見送り 旧安倍派「5人衆」:時事ドットコム 高市首相の夫の長男、衆院選出馬へ:時事ドットコム 共産・志位氏が衆院選不出馬 議長続投:時事ドットコム →衆院解散は世代交代でもある。菅元首相は最近、精気がなく明らかに体調が優れない様子だった。共産党の志位氏も不出馬。高市首相の長男が福井で立候補する。
◎マチャド氏“トランプ大統領にノーベル平和賞のメダル贈った” | NHKニュース →もらう方ももらう方だが、贈る方もどうかしていないか。ノーベル賞委員会は「出さなければよかった」と思っているだろう。マチャド氏はトランプ大統領にゴマをすって、いずれベネズエラの大統領にと思っているのだろうか。自己愛の強いトランプ大統領だが、「気持ちだけもらっておくよ」と言えば株が上がっただろう。
◎横浜市長 パワハラ疑惑 一部発言認め陳謝も“発言は人事評価” | NHKニュース | 神奈川県 →パワハラを告発された横浜市長が発言の一部を認めて陳謝した。再発防止の観点からも第三者調査が必要だろう。世界の国・組織で独裁者が多くなっていないか。部下を支援して組織の目標を達成する「サーバント・リーダーシップ」という言葉を思い出したい。サッカー日本代表の森保監督が一例だ。
*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)
◎ビートたけし(タレント、映画監督など。1月18日が誕生日、79歳)
「将来はみんな不安なんだよ。でもそれをあえて出さないほうが、男としては、かっこいいと思わない?」 「よく生きがいっていうけど、そんな大切かね。人は生まれて、生きて、死ぬ、これだけで大したもんだ」 「人生に幸せなんて求めること自体、勘違いだよ」 「夢を持て目的を持て、やればできる。こんな言葉にだまされるな」 「昔から運も実力のうちなんて言葉があるとおり、おいらも所詮人間の成功なんて運があるかどうかに尽きると思ってる」 「お前にはその才能がないんだと、親が言ってやるべきなのだ」 「強さって、鈍感さかなって思う時がある。あの人は強いから全然くじけないっていうけど、それは鈍感なんじゃないかって思う時あるね」 「人は何か一つくらい誇れるものを持っている。何でもいい、それを早く見つけなさい」 「努力ってのは、宝くじみたいなものだよ。買っても当たるかどうかはわからないけど、買わなきゃ当たらない」
*** 今週の教養講座(世界10大リスク①)
米国の調査会社「ユーラシアグループ」は毎年、世界の10大リスクを発表し、注目されている。今年はアメリカ関係が4つも入っているのが特徴だ。日本に影響が大きい「トランプ・リスク」である。米国に重きを置きながら10のリスクを紹介する。
【第1回】リスク1位 米国の政治革命――「世界の軸」が揺らいでいる
2026年の世界最大のリスクは、戦争でも中国でもなく、アメリカ自身だ。理由は明快で、米国がいま「政治革命」の真っただ中にあるからだ。ここでいう革命とは、政権交代のことではない。民主主義を支えてきた制度そのものが、静かに作り替えられているという意味である。
トランプ政権は、大統領権限を制約してきた仕組みを次々と弱めている。独立性が重んじられてきた司法省やFBIは政権の意向を強く受けるようになり、監察機関や専門官僚は「忠誠心」を基準に排除されつつある。メディアや大学、企業も、批判すれば報復を受けかねないという空気の中で自己検閲を強めている。
重要なのは、これが「一時的な混乱」ではなく、元に戻らない可能性が高い変化だという点だ。仮にトランプ政権が終わっても、権限集中と抑制弱体化の前例は残る。次の大統領も、それを引き継ぐ誘惑にかられるだろう。
この変化は、アメリカ国内問題にとどまらない。アメリカは長年、自由貿易、法の支配、同盟重視という「世界のルール」を提供してきた。その提供者が不安定になれば、世界全体の前提が崩れる。関税は交渉カードとして乱用され、同盟国であっても「今日は味方、明日は圧力対象」になり得る。
企業にとっても深刻だ。政策の一貫性が失われ、規制や補助金、契約が政治的忠誠で左右されるなら、合理的な投資判断は難しくなる。国家としての危機対応能力も低下し、災害、感染症、金融危機への備えは弱まる。「世界で一番安定しているはずだった国」が不安定化したとき、私たちはどこを基準に判断すればいいのか。2026年は、その問いを突きつけられる年になる。
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~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年1月20日号(転送禁止)~~~
***デイ・ウォッチ(19日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう)
◎高市総理 23日に衆院解散、目標は「与党で過半数」「進退かける」…27日公示・2月8日投開票の短期決戦 : 読売新聞 →「首相が私でいいのか。国民に決めて頂く。進退をかける」。解散を決断した高市首相が記者会見をした。首相支持が多い若い人にはこうしたパフォーマンスが新鮮なのだろうが、政治家としての言動をよく観察して投票したい。首相は国論を二分するテーマを実行するためとして、「責任ある積極財政」や「安保3文書」などをあげたが、具体的な内容は明らかにせず、国論をどう二分するのか不明。国民の受け止めはメディアの世論調査結果が出るまでわからない。
◎新党 中道改革連合 基本政策を発表 “食料品の消費税率ゼロ”“安保法制、原発再稼働は原則容認” →新党中道改革連合が基本政策を発表した。目玉は食料品の消費税ゼロ。財源はねん出するというが、可能だろうか。懸案の安保法制と原発再稼働は原則として容認する。安保法制違憲や原発ゼロを掲げた立憲の支持者は納得するか。小異を捨てて大同につけるか。
◎中国GDP前年比プラス5.0% 政府目標達成も 不動産不況続く | NHKニュース →中国の昨年のGDPは5.0%成長だった。政府目標を達成したが、中国の統計がどこまで信用できるかという疑問は常にある。小売業売上高は3.7%のプラスにとどまり、工場の建設などへの投資は3.8%のマイナスで、不動産・消費不況を示唆している。経済不振になれば、海外への威圧が増すだろう。
◎EU、17兆円報復関税検討 グリーンランド巡る米圧力に対抗:時事ドットコム →グリーンランド問題をめぐって、EUが17兆円の報復関税を検討している。トランプ大統領の打ち出した関税引き上げに対し、ディールの材料にする思惑だろう。トランプ大統領は西半球の安全保障にこだわり、ますます本気になっている。歴史的な米欧対立に発展するのか。10大リスクにある「ドンロー主義」だ。
◎柏崎6号機、20日の再稼働見送り 制御棒試験での不具合受け―東電:時事ドットコム →20日の再稼働を見込んでいた柏崎刈羽原発だが、最初でつまずいた。制御棒の不具合が明らかになった。作業は1~2日で終わるが、再稼働の日程は未定。再稼働しても管内の電気料金は下がらないので、関心も今ひとつ。
*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)
◎オードリー・ヘップバーン(英国の女優。1993年1月20日死去、63歳)
「何より大事なのは、人生を楽しむこと。幸せを感じること、それだけです」 「愛は行動なのよ。言葉だけではだめなの。言葉だけですんだことなど一度だってなかったわ。私たちには生まれたときから愛する力が備わっている。それでも筋肉と同じで、その力は鍛えなければ衰えていってしまうの…」 「母から一つの人生観を与えられました。他者を優先しないのは、恥ずべきことでした。自制心を保てないのも、恥ずべきことでした」 「オランダにはこんなことわざがあります。『くよくよしてもしかたがない。どのみち予想した通りにはならないのだから』。本当にそう思うわ」 「私にとって最高の勝利は、ありのままで生きられるようになったこと、自分と他人の欠点を受け入れられるようになったことです」 「私の最大の願望は、いわゆるキャリアウーマンにならずにキャリアを築くことなの」 「自分が控え目でいるためには、その前に何かに立ち向かうことが必要なの」
*** 今週の教養講座(世界10大リスク②)
◎リスク2位 「電気国家」中国――21世紀の覇権はどこで決まるのか 世界の主導権争いは、軍事やGDPだけで決まらなくなっている。「電気を制する国が、次の時代を制する」という視点が重要だ。この分野で圧倒的に先行しているのが中国である。電気自動車、蓄電池、送電網、モーター、電力電子、そしてAI。これらはすべて「電気技術スタック」と呼ばれる共通基盤の上に成り立っている。中国はこの基盤を、数十年にわたる産業政策で一体的に育ててきた。結果として、中国は世界の電池、モーター、再生可能エネルギー設備の供給をほぼ握っている。
一方、アメリカはどうか。近年は化石燃料重視へと舵を切り、再生可能エネルギーや蓄電への支援は政治的対立の対象になっている。国内ではデータセンターや工場の電力需要が急増しているのに、送電網整備は遅れ、電力不足が成長の足かせになり始めている。この差は、AI競争でも決定的になる。新興国にとって、中国の技術は「安くて、すぐ使える」現実的な選択肢だ。今年は、「アメリカは最先端モデルを作る国、中国はそれを世界に広げる国」という構図がはっきり見え始める年だ。
◎リスク3位 ドンロー主義――力で秩序を取り戻せるのか トランプ政権は、西半球でのアメリカの影響力を取り戻すため、かつてのモンロー主義を現代版に作り替えた。これが「ドンロー主義」だ。特徴は、遠慮がないことである。制裁、軍事圧力、経済的強要、政治介入を組み合わせ、アメリカの優位を直接行使する。象徴的なのがベネズエラだ。トランプ政権は強硬策の末、マドゥロ大統領の排除に成功した。短期的には「成果」と映る。しかし問題はその後である。
歴史が示す通り、強硬な取り締まりは問題を「解決」するより、「移動」させることが多い。中南米では、麻薬、移民、治安の問題が国境を越えて連鎖してきた。ドンロー主義が続けば、キューバ、コロンビア、メキシコにも緊張が波及する可能性がある。さらに重要なのは、反米感情だ。力で従わせるやり方は、短期的には効果があっても、長期的には信頼を失う。秩序は、力で取り戻せるのか。それとも、力は新たな混乱を生むのか。
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~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年1月21日号(転送禁止)~~~
***デイ・ウォッチ(20日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう)
◎中道160人超で発足へ 衆院選、首相「党一丸で必勝」【26衆院選】:時事ドットコム 立民・原口元総務相、中道合流せず 「有権者への裏切り」:時事ドットコム→立憲からは148人中144人が中道改革に合流した。合流しない4人のうち2人は引退、原口氏ら2人が合流しない。公明も含めて160人超の大所帯になる。選挙戦でどこまで浸透できるか。
◎消費税の廃止や減税で 家計への負担減少 財政への影響は | NHKニュース →各党が消費減税を公約し、関心が高まっている。どう減税するのか、必要な財源はどの程度か、穴埋めをどうするのか、自民党は本当に減税をするのか・・・。総選挙の大きな焦点になりそうだ。「チームみらい」だけが消費減税を公約にしていない。社会保障の負担増を考えれば、責任と見識のある政治姿勢だ。
◎長期金利 一時 2.38%まで上昇 約27年ぶりの高水準 | NHKニュース →長期金利がじわじわと上昇している。市場の反撃は怖い。過大な減税で市場の反乱を受け、辞任に追い込まれた英国のトラス元首相のエピソードを心に留めておきたい。解散ムードで急上昇した株式市場だが、NY株が下落し、きょうは東京でも大幅下落の見通し。今後、株・円・債券のトリプル安もありそうだ。
◎「もはや平和のみ考えず」 ノーベル賞かなわず不満表明―トランプ氏:時事ドットコム →ノーベル平和賞を熱望しているトランプ大統領が、ノルウェー首相に不満の書簡を送った。平和志向はトランプ氏の特徴だったが、「もはや平和のみ考えない」という。ベネズエラ急襲、グリーンランド領有はその先取りか。ノルウェー首相は「ノーベル賞は独立機関の委員会の担当」と困惑している。
◎ソニー、テレビ事業分離へ 中国TCLとの合弁会社に承継:時事ドットコム →ソニーのテレビ事業の終焉だろうか。トリニトロンテレビで一世を風靡し、日本メーカーが世界市場を席巻した。ソニーブランドは当面残りそうだが、製造業は中国だけが担う構図だ。
*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)
◎ジョージ・オーウェル(英国の作家。1950年1月21日死去、46歳)
「不正直でいることと臆病でいることは、常に対価を支払うはめになる。忘れるな」 「愚かな所業さでさえ、全体主義よりはましである」 「ほぼ確実に我々は全体主義的独裁制の時代に入っていこうとしている。その時代にあっては、思想の自由はまず初めに死に値する罪であり、やがては無意味な抽象概念になってしまうであろう。自律的な個人はその存在を抹殺されるだろう」 「自由とは、人の聞きたがらないことを言う権利である」 「左翼の考えの多くは、火が熱いということすら知らない者たちの火遊びのようなものだ」 「現代の世界では、インテリと呼べるほどの人間ならだれしも、政治に関心を持たないという意味で政治に関わらないでいることはできない。人は広い意味での政治に関わるべきだし、好悪、賛否を明らかにしなければならない。つまり、同じ間違った手段に訴えているにしても、ある主義は他の主義よりも客観的にすぐれていることを認めなければならないと、私は考える」
*** 今週の教養講座(世界10大リスク③)
◎リスク4位 包囲される欧州――「決められない大陸」の行方 2026年の欧州は、静かに、確実に追い込まれている。ロシアの軍事的圧力、中国との経済関係、そして米国の不安定化。この3方向からの圧力にさらされながら、欧州は有効な打開策を見いだせずにいる。最大の問題は、安全保障と経済の「依存構造」が変えられていないことだ。軍事面では依然として米国頼みだが、米国は同盟への関与を政治カードとして扱うようになった。意思決定は遅く、各国の利害は一致しない。危機のスピードに、制度が追いついていない。
エネルギーも同様である。ロシア産ガスからの脱却は進んだが、代替エネルギーはコスト高で、産業競争力を圧迫している。国内政治ではポピュリズムが勢いを増す。結果として、改革はさらに難しくなる。中国との関係も悩ましい。中国市場は重要だが、過剰生産能力による安価な輸出は欧州産業を直撃する。欧州は、「戦略的自立」を唱えながら、実行力を欠いたまま包囲されていく。小さな不利が積み重なり、気づいたときには影響力が大きく後退している。合意を重んじてきた欧州型民主主義は、スピードと力の時代に適応できるのか。
◎リスク5位 ロシアの第2の戦線――「負けないための戦争」 ロシアはウクライナ戦争で決定的な勝利を得られず、かといって敗北もしない状態にある。そこで選ばれたのが、「第2の戦線」を広げる戦い方だ。サイバー攻撃、偽情報、エネルギー供給、移民圧力、政治工作。ロシアはこれらを組み合わせ、欧州や周辺国の内部に摩擦を生み出す。狙いは明白で、相手を疲弊させ、結束を弱めることだ。勝たなくていい。秩序が乱れれば目的は果たせる。
国内を見ると、ロシア経済は制裁で歪んでいる。成長は軍需依存で、生活水準は下がり、若者は国外に流出している。それでも体制は崩れない。権力は集中し、反対意見は抑え込まれているからだ。ロシアは全面戦争を拡大する力は乏しいが、嫌がらせを続ける力は十分にある。欧州にとっては、常にノイズが入り続ける状況だ。ロシアのやり方は、「勝てなくても負けなければいい」というモデルを示してしまう。他の権威主義国家にとって魅力的な前例となる。
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~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年1月22日号(転送禁止)~~~
***デイ・ウォッチ(21日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう)
◎山上徹也被告に無期懲役の判決 安倍晋三元首相銃撃事件裁判 | NHKニュース →奈良地裁は山上被告に求刑通り、無期懲役を言い渡した。情状が注目されたが、「殺人に不遇な生い立ちが大きく影響したとは認められない」とした。厳しく非難されるべき犯行だが、生活苦で絶望を感じたことは容易に想像できる。安倍元首相が祖父の岸信介氏の代から旧統一教会系と関係していたことは明白だが、判決はすべて検察の主張通りで、やや冷たい。
◎トランプ大統領「ダボス会議」で演説 グリーンランドに軍事力行使しない | NHKニュース カナダ首相“法に基づく国際秩序 機能しない” ダボス会議で | NHKニュース →世界の有力者が集まるダボス会議が開幕。トランプ大統領はグリーンランド領有に意欲を示したが、軍事力を行使せず、関税引き上げの延期を表明した。カナダ首相は「法に基づく国際秩序は機能しない。ミドルパワーは結束しなければならない」と演説。欧州や日本、グローバルサウス各国の団結を呼びかけた。
◎自民、1次公認候補284人を決定 裏金議員は37人 衆院選 | 毎日新聞 →自民党は1次公認の284人を決定したが、いわゆる裏金議員が37人含まれている。「みそぎは済んだ」というが、政治改革の内容はまとまっておらず、「政治とカネ」に対する国民の批判も根強い。前回非公認で出馬した10人のうち、萩生田氏、西村氏、下村氏ら7人が公認された。
◎25年の訪日客消費、中国2兆円で首位 自粛響き、10~12月は2割減:時事ドットコム →昨年のインバウンド消費は9兆4559億円と過去最高だった。中国は2兆26億円で首位だったが、10~12月は昨年比で2割落ち込んだ。高市首相の台湾有事発言の影響で、今年は通年で落ち込みがさらに大きくなる見通し。高市発言の経済的影響は小さくない。
◎れいわ山本代表が議員辞職 健康問題理由、代表は続投:時事ドットコム →れいわ新選組の山本代表が、病気を理由に参院議員を辞職した。代表は続けるというが、「多発性骨髄腫で、血液のがんの一歩手前にいる」というから無理はできない。山本氏はれいわの顔。今回の総選挙、その後の政界にどんな影響を与えるだろうか。
◎柏崎原発、13年ぶり再稼働 事故後で東電初―不安払拭が課題:時事ドットコム →制御棒のトラブルで延期になった柏崎刈羽原発が再稼働した。福島第一原発事故を起こした東京電力としては13年ぶりの再稼働。原発運転の経験者が少なくなっており、十分な注意が必要だ。営業運転は2月末以降になるという。
*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)
◎新島襄(同志社大学創設者。1890年1月23日死去、46歳)
「人間の偉大さは自分が公平無私になることにある」 「諸君の議論に、愛の油を加えよ」 「愛以貫之(あいもってこれをつらぬく)」 「人に小言を言われた時に腹を立てるな。腹の立った時に小言を言うな」 「世の中すべて気魄、仕事にして気魄の強き者が最後の勝利を得るにいたるなり」 「世の中の事はすべて根気仕事である。根気の強いものが最後の勝利を得る」 「我が大学の門戸は広く開け、我が大学の空気は自由なり」 「あなたたちは真理を知り、真理はあなたたちを自由にする」 「彼女(妻の新島八重)の見た目は決して美しくはありません。ただ、生き方がハンサムなのです。私にはそれで十分です」 「我が校の門をくぐりたるものは、政治家、宗教家、実業家、教育家、文学家になるもよし。少々角あるも可、気骨あるも可。ただ優柔不断にして安逸を貪り、いやしくも姑息の計を為すが如き軟骨漢には決してならぬこと。これ予の切に望み、ひとえに希うところである」
*** 今週の教養講座(世界10大リスク④)
◎リスク6位 米国式国家資本主義――市場より忠誠がものを言う かつて米国は、自由市場の象徴だった。しかし2026年、その姿は大きく変わりつつある。政治が経済に深く介入し、市場よりも政権への忠誠が成果を左右する「国家資本主義」が広がっている。規制、補助金、関税、政府契約。これらが経済合理性ではなく、政治的姿勢で配分される場面が増えている。政権に協調的な企業は優遇され、批判的な企業は調査や規制、契約停止のリスクを負う。企業経営において、「政府リスク」が最大の変数になりつつある。
短期的には一部企業に利益をもたらす。しかし長期的には、資本配分が歪み、生産性が低下する。優秀な人材は政治リスクを嫌い、イノベーションは慎重になる。市場が本来持つ「間違いを修正する力」が弱まるのだ。金融市場も例外ではない。中央銀行の独立性への疑念が広がれば、金利、インフレ、通貨の安定は揺らぐ。米国市場は依然として世界最大だが、「最もまし」であることと「安全」であることは違う。
世界への影響も大きい。米国モデルが変質すれば、他国もそれに倣う。結果として、ルールに基づく経済秩序は後退し、政治と経済が混ざり合う不透明な世界が広がる。自由市場は、政治からどこまで距離を保てるのか。その境界線が試されている。
◎リスク7位 中国のデフレ――「安さ」が世界を揺らす 中国経済の最大の問題は、デフレ圧力を抱えたまま、生産を止められない構造にある。需要が弱くても供給は続く。その結果、余ったモノが世界市場に流れ出す。背景には、不動産不況と内需低迷がある。家計は慎重になり、企業は投資を控える。それでも地方政府や国有企業は、雇用と体制安定を優先し、生産調整を避ける。こうして生まれた過剰生産能力は、輸出という形で外に向かう。
世界にとってこれは一見、良いニュースにも見えるが、代償は大きい。各国の産業は価格競争にさらされ、雇用と技術基盤が傷つく。欧米や新興国で保護主義が強まり、関税や規制が増える。中国も輸出依存が高まれば、世界経済の減速や地政学リスクの影響を直に受ける。貿易摩擦は、単なる経済問題では終わらず、政治対立へと発展しやすい。中国のデフレは静かに世界秩序を揺さぶっている。
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~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年1月23日号(転送禁止)~~~
***デイ・ウォッチ(22日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう)
◎再稼働の柏崎刈羽原子力発電所6号機 制御棒引き抜く作業中に不具合で原子炉停止 | NHKニュース →10年以上も動いていない原子炉を動かす作業は生やさしくない。柏崎刈羽原発の制御棒の警報が鳴り、再稼働を中断した。再開は未定。安全最優先は当然だが、運転ノウハウも錆びついているはずで、前途多難が予想される。
◎自民幹部「目標は単独過半数」【26衆院選】:時事ドットコム →自民党の古屋選対委員長は、総選挙の目標について「自民の単独過半数」と述べた。高市首相は「維新も含めて与党で過半数」としているが、維新への配慮によるもので、本音は単独過半数だろう。衆院の過半数は233で、自民は現有196議席から37議席上積みする必要がある。主な委員長ポストも得る安定多数は243。
◎キューバの体制転換模索 米政権、年内目標か―報道:時事ドットコム →米政権の次の目標はキューバか。ウォール・ストリート・ジャーナル電子版は、トランプ政権がキューバの体制転換を模索していると報じた。共産党の一党独裁が続き、米国との対立の歴史は長い。今すぐではないようだが、最近のトランプ大統領は常軌を逸している。ウオッチする必要がある。
◎重慶総領事空席、日中対立影響か 中国「手続きに従い処理」:時事ドットコム →中国・重慶の日本総領事が1ヶ月以上も空席になっている。前任者は12月5日に離任し、後任者が就任する予定だったが、中国の承認が得られないい。高市首相発言をきっかけにした日中関係悪化の余波のようだ。
◎将棋の加藤一二三さん死去 86歳 名人などのタイトルを通算8期獲得 | NHKニュース →最近は「ひふみん」の愛称で親しまれたが、若い頃から空前絶後の天才と言われた。藤井聡太が登場するまで、ほとんどの最年少記録を樹立した。次女は仙台白百合女子大学の学長で、本人も名誉教授を務めた。合掌。
*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)
◎ウィンストン・チャーチル(第二次大戦時の英国の首相。1965年1月24日死去、90歳)
「日々正直に行動することが、成功に達する最も確実な道である」 「誠実でなければ、人を動かすことはできない」 「人を感動させるには、自分が心の底から感動しなければならない」 「自分が涙を流さなければ、人の涙を誘うことはできない」 「自分が信じなければ、人を信じさせることはできない」 「夢を捨てるとき、この世は存在しなくなる」 「金を失うのは小さく、名誉を失うのは大きい。しかし、勇気を失うことはすべてを失う」 「大切なことは、力のない人の言葉が認められることである」 「完全主義では、何もできない」 「先を見すぎてはいけない」 「運命の糸は一度に一本しかつかめない」 「不利は一方の側にだけあるものではない」 「日本軍の真珠湾攻撃の知らせを聞いて、戦争の勝利を確信した。その夜は久しぶりにぐっすり眠った」 「インド人は嫌いだ。野蛮な地域に住み、忌々しい宗教を信仰する汚らわしい人間たちだ」 「飢饉はインド人自らが引き起こしたものだ。ウサギのように繁殖するからだ」
*** 今週の教養講座(世界10大リスク⑤)
◎リスク8位 ユーザーを食い尽くすAI――便利さの裏側で何が起きているか AIは、これまでにないスピードで社会に浸透している。業務効率化、創作支援、意思決定の補助。恩恵は大きい。しかし、AIがユーザー自身を消耗させるリスクがある。AI企業は「より長く使わせる」「より深く依存させる」設計を進める。結果として、人は判断や思考をAIに委ね、スキルが空洞化する。短期的には楽だが、長期的には創造性や批判的思考が弱まる。
経済面でも問題がある。AI投資は過熱し、収益化が追いつかないままバブル的な様相を帯びる。もし期待が剥落すれば、失速の反動は大きい。利益は一部の企業や国に集中し、格差と不満を拡大させる。統治の問題も深刻だ。AIは監視、軍事、情報操作と結びつきやすい。規制や国際ルールは整わず、各国は自国優先で動く。結果として、AIは秩序を支える道具ではなく、不信と分断を加速させる装置になりかねない。
◎リスク9位 USMCAのゾンビ化――ルールなき貿易の北米 米国・カナダ・メキシコの貿易協定USMCAは、表向きは維持されている。しかし実態は機能していない「ゾンビ協定」だ。トランプ政権下で、関税や制裁は交渉カードとして乱用される。協定のルールより、大統領の判断が優先される場面が増えた。結果として、企業は北米統合を前提にした長期投資ができなくなる。問題は、USMCAが崩壊しない点にある。完全に壊れれば代替を考えられるが、「あるようでないルール」は企業の判断を最も難しくする。貿易は続くが、秩序はない。
◎リスク10位 水の武器化――静かに進む本当の危機 最後のリスクは、派手さはないが極めて深刻だ。気候変動により干ばつや洪水が頻発し、水資源は国家の安全保障問題になった。ダム、河川、地下水。これらを管理する国は、下流国に対して圧力をかけられる。水を止める、操作する、交渉材料にする。直接的な戦争でなくても、社会不安、農業被害、移民流出を引き起こす。水の武器化は見えにくいが、影響は長く、深い。都市の機能が低下し、国家への信頼が揺らぐ。特に脆弱な国ほど打撃は大きい。対策は協調しかないが、世界は分断の方向に進んでいる。水という命の基盤を、私たちは協力して守れるのだろうか。
