2026年24~28日(教養講座:北方領土問題の起源)

~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年8月24日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(21~23日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう

震度5弱を茨城 東京 埼玉 千葉で観測 気象庁“今後1週間程度は注意” | NHKニュース  専門家 “関東の地下にある「地震の巣」で発生 備え確認を” | NHKニュース  →23日未明、関東で震度5弱を記録した。震源は茨城県南部で、陸側のプレートの下に海側からフィリピン海プレートと、太平洋プレートという2枚の岩盤が沈み込んでいる。複雑な力がかかり、「地震の巣」と言われる。気象庁は「1週間程度注意を」と呼びかけている。

カナダ、米国に3.2兆円規模の報復関税を発動へ 「米が不合理な条件」 – 日本経済新聞 →カナダがトランプ政権の50%追加関税に報復関税を発動すると発表した。これまで通り米国の対応は理不尽だ。カーニー首相は安易な妥協をしないように野党から突き上げられていることもあり、「米国は経済的に不合理で不公平、かつカナダの国益を損なう新たな条件を示した」と説明している。言うべきは言う姿勢を日本も見習いたい。

智弁和歌山が優勝 5年ぶり4回目 健大高崎に逆転勝ち | NHKニュース →夏の高校野球は智弁和歌山が健大高崎を破り、5年ぶり4回目の優勝を飾った。序盤は智弁の圧勝ムードもあったが、健大高崎は粘り、8回に3対2と逆転した。しかしその裏、智弁がスクイズと暴投で2点をあげ、逃げ切った。横浜・織田の剛腕が注目を浴びた大会だったが、智弁の総合力が上回った。

高市首相 SNSで政策発信強化 理解広めるねらいも | NHKニュース  →高市首相が「X」への投稿を強化している。数が多く、内容も細かく、これまでの首相と比べると、異例の対応。国民に直接呼びかける新しいやり方とも言えるが、即答を求められる国会や記者会見での発信は乏しい。投稿だけでは建前が多くなり、本音がわからない。「国民生活軽視」「休日は公邸にいるだけ」という批判に焦っているという見方もあり、反論する狙いもありそうだ。

パワハラ認定の横浜 山中竹春市長 国際会議の参加見送り | NHKニュース →横浜市の山中市長は、第三者委員会に「重大なパワハラがあった」と認定され、総スカン状態だ。本人は続投を希望しているが、来月2日から同市主催で開かれる循環型社会の国際会議に参加しないことを決めた。このままでは市政の停滞は確実。市議や市職員の反発も強く、辞任しかないだろう。

りくりゅうペア婚約発表 三浦璃来さんと木原龍一さん フィギュアスケートペア オリンピックで日本初の金 | NHKニュース  →予想されたようにめでたくゴールインとなった。SNSで「うれしい時も、つらい時も、たくさんの時間を共に過ごし、支え合いながら歩んできました。ようやく皆様にご報告できることを、心からうれしく思います」とコメントした。ペア種目の普及を見据えアイスショーをプロデュースするなどの活動をしている。

*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)

◎稲盛和夫(京セラ・KDDI創業者。2022年8月24日死去、90歳)

「すべて人生は心に描いた通りになる。どのような厳しい状況に置かれようと、否定的なことを心に浮かべるべきではない。まじめに前向きに努力していけば決して悪いことがあろうはずがないと確信して、常に堂々と明るく進まなければならない」 「人生とは『今日一日』の積み重ね、『いま』の連続にほかならない」 「人間の進歩は、素直であるかないかで決まる。自分の非を認めて学ぶ素直な心がないと人間の進歩はない」 「他人に良かれと動き、仲間のために汗をかくとき、売上は爆発的に伸びる」 「経営とは、人として正しい生き方を貫くこと」 「会社に不燃性の人は要らない。勝手に燃えてくれる自燃性であってほしい」 「商売の極意とはお客様の尊敬を得ること。売る側に高い道徳観や人徳があれば、たとえ他の会社が安い価格を提示しても買って下さる」 「動機善なりや、私心なかりしか(動機が善であり、私心がなければ、結果は問う必要がない、必ず成功する)」 「経営に権謀術数は一切不要」

*** 今週の教養講座(北方領土問題の起源①)

プーチン大統領が北方領土を初めて訪問しました。高市首相が抗議したのは当然の措置ですが、ナショナリズムをぶつけ合っているだけで解決しないのも厳しい現実です。2国間関係にとどまらない国際的な視点、国家の論理だけでなく住民の論理も必要でしょう。北方領土問題の歴史的な起源と現実を考えます。

1回 北方領土とはどんな島だったのか――海とともに暮らした人々

北方領土という言葉を聞くと、まず「日本とロシアが争っている島」というイメージを持つ人が多いだろう。しかし、領土問題として考える前に知っておきたいことがある。そこにはかつて、多くの人々の日常生活があったという事実である。

北方領土と呼ばれるのは、北海道の北東に位置する歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島である。四島の総面積は約5003平方キロで、福岡県とほぼ同じ広さを持つ。最も北海道に近い歯舞群島の貝殻島は、根室半島の納沙布岬からわずか3.7キロほどしか離れていない。遠い異国の島というより、北海道東部のすぐ沖合に連なる島々なのである。

1945年8月15日の時点で、四島には1万7291人の日本人が暮らしていた。最も人口が多かったのは国後島の7364人で、歯舞群島5281人、択捉島3608人、色丹島1038人だった。そこには漁師だけでなく、その家族、商店を営む人、学校の教師、役場の職員など、さまざまな人が暮らしていた。

島の生活を支えていたのは海である。周辺はサケ、マス、カニ、昆布などに恵まれた豊かな漁場だった。国後島では漁業のほか、カニなどを加工する缶詰工場や林業も盛んだった。国後島から根室まで、船によって約3時間半で結ばれていたという。北方四島は孤立した土地ではなく、根室をはじめとする北海道東部との経済的、人的なつながりを持つ生活圏だった。

一方、この地域には日本人が暮らす以前からアイヌの人々が生活し、千島列島一帯を移動しながら漁猟や交易を行ってきた歴史がある。ロシアは18世紀以降、シベリアから太平洋側へ進出した。この地域の歴史を日本とロシアという2つの国家だけで説明するのではなく、それ以前から存在した人々の暮らしを考える必要もある。

近代国家としての日露両国が国境を明確にしたのは1855年の日露和親条約だった。択捉島とウルップ島の間を国境とすることが確認され、国後島と択捉島は日本側、ウルップ島以北はロシア側とされた。日本政府は現在、この歴史を北方四島に対する領有権主張の重要な根拠としている。 一方、ロシアは1945年の第二次世界大戦の結果として四島がソ連領となったという立場を取っており、現在も認識は一致していない。

しかし、1945年以前の島民にとって、毎日の生活の中心が「領有権」だったわけではない。漁に出て、魚を加工し、子どもが学校へ行き、家族が暮らす。それが普通の日常だった。北方領土問題を冷静に考えるためには、この点から出発したい。国家にとって島は国境であり領土である。しかし、そこに住む人にとって島は家であり、仕事場であり、学校であり、墓のある故郷である。1945年、その日常が大きく変わることになる。次回は、日本の敗戦前後、北方の島々にソ連軍が進出した数週間に何が起きたのかを、人々の視点から追っていく。

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