2026年6月29~7月3日(教養講座:アメリカ建国250周年と未来)

~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年6月29日号(転送禁止)~~~

***デイ・ウォッチ(26~28日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう

週明け国会、正常化焦点 カギ握る予算委・党首討論―維新は会期延長要求へ:時事ドットコム →国論を二分する政策に突き進む高市政権だが、与党が二分しつつある。7月17日の国会会期末向けて、皇室典範、議員定数、副首都、消費減税、中傷動画と難問が山積み。高市首相・維新ラインと、麻生氏を中心に茂木・岸田・国民民主党のラインができつつある。麻生ラインは、維新と組んで強引さが目立つ首相の政権運営に対し批判的。麻生氏は皇室典範を最優先しており、それまでは静観の構えだが、その後は茂木首相実現に向けて動く可能性がある。野党も中傷動画と定数削減で硬化している。うまく整理できないと、高市首相が暴発して大技を繰り出す可能性もある。会期末に向けて「一寸先は闇状態」になりそうだ。

日本代表 対 スウェーデンは引き分け 次は30日にブラジル戦 2位で決勝トーナメントへ | NHKニュース  →サッカー日本代表はスウェーデンと引き分けた。30日午前2時からブラジルと戦う。けが人続出や長い移動距離で大変だが、優勝を目指す限り、どこかで戦う可能性のある相手。森保ジャパンの真価が問われる。ブラジルは過去優勝5回。青森・三沢高校が松山商業に挑むイメージ・・・ちょっと古いか →日本とブラジルに移動の差 長距離と短距離の一戦―W杯サッカー:時事ドットコム

山梨で震度6弱 高市首相「被害状況把握と救命救助などに総力」 | NHKニュース  台風8・7号、相次ぎ関東接近 いずれも温帯低気圧に―気象庁:時事ドットコム 青森、岩手で震度5弱 津波なし:時事ドットコム →週末は災害に見舞われた。山梨を震源とする震度6弱の地震があり、ダブル台風も来た。日曜未明にはまた青森で地震があった。大きな被害がなかったのは幸いだ。ベネズエラの地震では少なくとも1400人超が亡くなっている→ ベネズエラ、地震の死者1400人超 72時間経過も捜索続く:時事ドットコム

歌手で俳優の美輪明宏さん死去「ヨイトマケの唄」など知られる | NHKニュース 作家の庄司薫さん死去 ベストセラー「赤頭巾ちゃん気をつけて」:朝日新聞 →美輪明宏と庄司薫が亡くなった。異彩を放った2人だが、対照的な生き方だった。美輪は長崎で被爆し、日雇い工だった友人の母を回顧する「ヨイトマケの唄」で著名。人生相談など様々な分野で長く活躍した。庄司は、当時、東大入学者1位の都立日比谷高校を卒業し、東大に進学。学生運動を背景にした都会の若者の心情をつづった「赤頭巾ちゃん気をつけて」で脚光を浴びた。ピアニストの中村紘子と結婚し、バブル期に盛んに不動産投資をしたが、小説は発表せず、公の場に出ることもなかった。

*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)

美輪明宏(歌手、俳優、演出家。2026年6月20日死去、91歳)

「野に咲く花にも役目があります。この世に必要でない人はいません。それに気付くかどうか。それが大事なのです」 「苦労をした人にはそれと同じ量の喜び、ご褒美がくる。楽あれば、苦あり。苦あれば、楽あり」 「不幸な家庭に育った人は強く生きる能力を持つ人。あながち不幸ではない」 「せめて自分ぐらい自分を褒めて認めてあげないと自分が救われない。自分の味方になれるのは自分だけ」 「運が良くなりたければ、微笑んでいれば良い。人に優しくすれば良い。思いやりと優しさで、運は開ける」 「悪口を言われたら柳に風と受け流す。自分が清らかで優しければ、『念返し』で悪い念は相手に戻る」 「言葉が足りないのは本を読まないから。美しい言葉に触れ素敵な表現を自分の中にストックする。意思の疎通は言葉ありき」 「清き川に清き水は流れる。心が美しい人と付き合いたければ、まず自分の心を磨くこと」 「いつも素敵な音楽を聴いて、素敵な本を読んで、素敵な人と出会って、常にいいものに触れていると、その人が歩いているだけで自然にものすごいオーラが放たれているものです」 「遊びや文化は人生に欠かせない必要なムダ。芸術に親しむゆとりを持てば、心が解き放たれて楽になる。みんながブランドになる可能性をもっているのよ。自分がブランドになれば、ブランドものなんて邪魔でしょうがない」

*** 今週の教養講座(アメリカ建国250周年と未来①)

 7月4日、アメリカは建国250周年を迎えます。イギリスからの独立宣言を採択した日で、全米各地で各種イベントが開かれます。トランプ大統領に率いられた米国の行方は、世界秩序に波及します。高市首相はトランプ大統領と極めて近い立場にいるため、同盟関係にある日本は大きな影響を受けることになります。アメリカの未来について、5つの視点から考えてみます。

1回 アメリカは衰退していくのか

近年のアメリカを見ると、政治的な対立の激化、格差の拡大、財政赤字の膨張、治安問題など不安材料は少なくない。トランプ大統領の特異な個性とも関係している。一方で、経済力や技術力、軍事力などを見ると、依然として世界最大の影響力を持つ国であることも事実だ。アメリカは衰退していくのだろうか。

まず、経済面。アメリカの国内総生産(GDP)は世界最大規模であり、存在感は圧倒的である。金融市場は世界の資金を集め、ドルは中心通貨として使われている。時価総額上位企業を見ると、アメリカ企業が多数を占めている。経済力ではなお世界の中心に位置しているといえる。

次に技術力。生成AIブームの主役はアメリカ企業である。AI、半導体、宇宙開発、バイオテクノロジーなど、未来を左右する分野で先頭を走っている。これまで世界中から優秀な研究者や技術者が集め、新しい産業を生み出す力は抜きん出ている。挑戦を評価する文化や起業家精神が、国の活力を支えている。

軍事力では、世界最大の軍事予算を持ち、各地に軍事拠点を展開している。総合的な軍事力では依然として他国を大きく引き離している。日本を含む同盟国の安全保障も大きく依存している。

深刻な課題も抱えている。最大は社会の分断である。共和党と民主党の対立は激しく、選挙結果さえ受け入れない状況も生まれた。都市部と地方、高所得者と低所得者、白人と非白人など、さまざまな対立が複雑に絡み合っている。財政赤字や政府債務の増加も懸念材料で、重い影を落としている。教育格差や医療格差も大きく、多くの社会問題を抱えている。

アメリカは「世界最強でありながら、多くの内部矛盾を抱える国」といえる。大まかにいえば、かなりは必然的な流れであり、かなりはトランプ大統領の強引な政治運営にある。格差を拡大するような大統領の言動がまかりとおっているのは異常だ。次の指導者がどんな人でも、言動は今よりましになるだろう。

歴史を振り返れば、南北戦争や世界恐慌、ベトナム戦争など何度も危機に直面しながら、アメリカは再生してきた。建国250周年を迎えた今、問われているのは、危機を克服し、再び活力を取り戻せるかどうかだろう。国民の選択、指導者の振る舞いに大きく依存する。アメリカの未来は、同時に世界の未来でもあり、日本にとっても他人事ではない。他国は注視し、必要な忠告や働きかけをする必要がある。

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***デイ・ウォッチ(29日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう

【速報中】日本がブラジルに逆転負け 決勝トーナメント1回戦で敗退 佐野海舟が先制点 | NHKニュース  →ブラジルの壁は高かった。これで決勝トーナメントは5戦全敗。前半29分、佐野のシュートで先制した。後半11分に同点にされ、6分間のアディショナルタイム5分、ゴール前でボールを奪われて失点した。ブラジルは一瞬のスキを逃さない。選手たちは「力不足」「まだ力の差はある」、森保監督は「力は上がっているが、努力しなければいけない。選手を讃えて欲しい」とコメント。解説の本田圭佑は「選手は言わないけど、くじ運もあった」と悔しがっていた。日本代表のレベルアップとチームワークはだれもが認めるところ。4年後に大輪の花が咲くか。

与党、定数削減法案の審議入り強行 野党欠席、国会不正常に:時事ドットコム →野党が結束して29日の審議を拒否した。与党側は譲らない姿勢だが、対決が深まれば、参院で法案を可決できない事態もありうる。衆院で再可決という選択もあるが、どこまで強行できるか。難問山積で、与野党とも問題ごとに利害関係が錯綜している。迷走必至だ。

中曽根弘文氏、皇位巡る発言「反省」 「愛子さまの継承あり得ぬ」:時事ドットコム →失言は状況次第で波紋が大きく広がる。中曽根弘文氏が「愛子さまの継承はあり得ない」「(天皇になれば)結婚する人はいない」と発言し、翌日、「不適切だった」と反省した。男系男子に限っている皇室典範を説明したはずみだが、各方面への火種になりそうだ。

中国、対日禁輸措置を拡大 リストに20団体追加:時事ドットコム  →石橋湛山は戦前、中国に進出する日本政府に対し「米国との対立を深め、戦争に発展する」と早くから警鐘を鳴らし続け、その通りになった。日本は今、中国の脅威に対する抑止力を高める目的で軍備増強に動くが、中国は強く警戒しており、抑止になっていない。習近平政権が日本を「新型軍国主義」と非難するのは本気とみていい。日本人が気づかないうちに日中関係は泥沼に向かっている。湛山のような先見性と危機感が必要だ。

近鉄京都線 京都駅で列車が脱線 一部区間 終日運転できず | NHKニュース  →近鉄京都駅近くで奈良方面行きの普通列車が脱線した。何かとぶつかったわけではなく、なんとも不思議。復旧には時間がかかりそうで、運転再開のメドはたっていない。地元だけでなく、観光にも影響が出そうだ。

*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)

◎小倉昌男(ヤマト運輸創業者。2005年6月30日死去、80歳)

「宅急便は一企業の事業ではなく、社会的なインフラになるし、そうしたいと思っていた。私の志だった」 「デメリットのあるところに、ビジネスチャンスがある」 「宅急便はだれもやっていないからこそできた。重要なのは新しい行動を起こそうという意欲を経営者がもつかどうか」 「仕事の価値は、収入の多寡で決まるわけではない」 「宅急便は一生懸命にお客様にサービスしようという精神があったから伸びた。おかげで過疎地の営業所でも1年たつと必ず黒字になる。過疎地ほど荷物が出る」 「リーダーとしての責任を果たすためには、多少の遠回りは覚悟の上で、自分の頭で考えられる部下を育てなければいけない」 「能力主義とは、能力の高い人のみを求め育てることではない。人それぞれ、自分の能力に合った仕事を受け持ち、自分の持っている能力を全部さらけだして、思う存分仕事をやることだ」 「リーダーが考えるべきは、部下に仕事を任せること」 「自分に合った理想の仕事を探すのではなく、目の前にある仕事に惚れることが大事」

*** 今週の教養講座(アメリカ建国250周年と未来②)

2回 分断国家アメリカの行方

アメリカが抱える最大の課題は「分断」だ。近年は、政治、経済、文化などあらゆる分野で対立が深まり、「1つの国の中に2つのアメリカが存在する」とまで言われている。国内の分断は海外に暴発となって影響する可能性もある。アメリカは分断を乗り越えることができるのだろうか。

最も目立つのは政治的な分断だ。共和党と民主党の対立は年々激しくなり、相手を「国家を危うくする存在」とみなす傾向が強まっている。かつては党派を超えた妥協や協力も見られたが、現在は対立が常態化している。背景には経済格差の拡大がある。グローバル化やIT化によって大都市や先端産業は大きな利益を得た。一方で、製造業の衰退に苦しむ地方や中西部の地域では、雇用の減少や所得の停滞が続いた。豊かになる人と取り残される人の差が広がっている。

文化や価値観の対立も深刻である。移民問題、銃規制、中絶、LGBTQをめぐる議論などでは、国民の意見が大きく分かれている。都市部では多様性や個人の権利を重視する考え方が支持される一方、地方では伝統的な価値観や宗教観を重視する人が多い。

短期の政治状況と長期の構造問題がある。短期の象徴は、トランプ大統領だ。自己愛が強く、他人への批判や攻撃を躊躇しない。2期目で顕著になっている。統治ノウハウに習熟し、政権をイエスマンで固めた。任期は今期で終わるが、同様なことを別の政治家がすぐにできるとは思えない。バンス副大統領ら似た個性の政治家が就任しても、実況力やスタイルは変わるだろう。単純に今のアメリカが続くと考える必要はないように思える。

長期的には、経済構造の改革による格差縮小が焦点だろう。産業の再編、所得分配政策の強化が不可欠だ。包摂的な市民生活優先の政策を実行しているマムダニ・ニューヨーク市長の取り組みがどこまで支持されるかも注目される。SNSの普及も分断を深めている。誤情報や陰謀論が広がる土壌も生まれ、社会の信頼を損なう要因となっている。規制強化やリテラシー向上の行方も注目される。

アメリカは分断の歴史でもあった。独立直後から連邦政府のあり方をめぐる対立があり、19世紀には奴隷制をめぐって南北戦争が起きた。1960年代には人種差別に反対する公民権運動が社会を揺るがした。アメリカは常に対立や葛藤を抱え、それを乗り越えて発展してきた国でもある。

異なる意見を持つ人々が共存できる仕組みが問われる。民主主義とは本来、多様な意見を認めながら合意を形成していく制度である。分断を乗り越えられれば、新たな活力を得て次の時代へ進むことができるだろう。対立がさらに激化すれば、国としての結束は弱まり、世界における影響力の低下は免れない。

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