2026年7月13~17日(教養講座:AI時代のビジネスの視点)
~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年7月13日号(転送禁止)~~~
◎速報 → ドジャース 大谷翔平 22号ホームラン 日米通算350号に到達 | NHKニュース →オールスター前最後の試合で達成した。オールスター戦は欠場する。
***デイ・ウォッチ(10~12日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう)
◎皇室典範改正案 今国会で成立の見通し 参議院審議の日程調整へ | NHKニュース →皇室典範改正案が衆院を通過した。地方紙を含めて多くの新聞の社説が懸念を示した。天皇が心配した「国民の理解」にほど遠い厳然とした証拠となった。難問の法案はまだ残っているが、1つのヤマ場を越えて、与党の権力闘争がどうなるかが今後の焦点。皇室典範は麻生氏の最優先事項で、これからは茂木外相らや国民民主党と謀って高市・維新ラインをつぶしにかかるか。それとも高市首相が維新と決別し、国民民主と手を握るか。秋の党人事もにらんでうごめきそうだ。
◎ワールドカップサッカー|準決勝|組み合わせ:フランス―スペイン、イングランド―アルゼンチン : 読売新聞 →ワールドカップの4強が出そろった。準決勝は世界ランキング1位のフランスと2位のスペイン、3位のアルゼンチンと4位のイングランド。見事に1~4位が勝ち残った。ランキング通りなら、優勝はフランスとスペインの勝者か。いよいよ大詰めだ。18位の日本は優勝を目指したが、さすがにこの4強では見劣りがする。
◎米軍「140か所の標的への攻撃完了」不安定な情勢続く | NHKニュース →アメリカとイランの戦闘が激しくなっている。お互い激しく非難し合っているが、仲介役はいるのだろうか。ホルムズ海峡再封鎖となれば、影響はまた世界に及ぶ。第三国から見れば、ともに妥協を知らない人たちだ。
◎イランがトランプ大統領暗殺を計画と米報道 協議の実施が焦点 | NHKニュース 米大統領専用機めぐる報道で記者に召喚状 新聞社は非難 | NHKニュース →トランプ大統領周辺が不穏だ。イランが暗殺を計画している情報がある。イスラエルから情報提供を受けたという報道があった。一方、連邦検事は大統領専用機のミサイル防衛に欠陥があると報じたニューヨーク・タイムズ記者に召喚状を出した。暗殺計画とも関係している。イラン攻撃以降、アメリカは異様な状態になっている。
◎上地結衣 日本女子初の生涯ゴールデンスラム 車いすテニス | NHKニュース →車いすテニスの上地結衣さんが、4大大会とパラリンピックで優勝する「生涯ゴールデンスラム」を達成した。兵庫県明石市出身の32歳。世界ランキング1位で、粘り強い守備と多彩なショットテクニックが持ち味。生まれた時から脊髄に障害があり、11歳の時に車いすテニスを始めた。日本女子では初の快挙!
*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)
◎鈴木大拙(仏教学者。1966年7月12日死去、95歳)
「人間は偉くならなくとも一個の正直な人間となって信用できるものになれば、それで結構だ」 「依頼心を捨てよ。これに尽きる」 「仕事にとって評価は重要ではない。第二義の問題である」 「悲しみのパンを口にすることなくしては、真実の人生を味わうことはできない」 「西洋人は物事を頭で考えて分析・比較・対照するが、東洋人は全体を見て腹で考える」 「禅は日々の生活を生きることであって、外からそれを眺めることではない。外から眺める時には必然的に、実際に生きるという事実から遠ざかってしまう」 「科学が万能だというのは、近代人の一つのミスですね」 「悩みの解決は矛盾を超越するところに見られる。人間は反省する、分別する、矛盾を見る。矛盾を超越するより外に解決の途はない」 「禅とは一人ひとりの実際の体験であって、分析や比較によって得られる知識ではない」
*** 今週の教養講座(AI時代のビジネス視点①)
2022年秋のチャットGPT登場後、生成AIはビジネスの現場に浸透しつつあります。「主役は人間、AIは補助役」という考え方も広がっています。個人レベルではそれでいいのかもしれませんが、企業社会に与えるインパクトはもっと深く、広いものがありそうです。ビジネス・経営の視点から、どんな発想や行動が求められているのでしょうか。生成AIと対話しながら、「AI時代に不可欠なビジネスの視点」を探ってみました。2週間にわたって紹介します。
第1回 AIファースト経営― AIは「道具」ではなく「経営の前提」になる
これまで企業は、新しい技術が登場すると、それを既存の仕事に取り入れることで効率化を図ってきた。パソコンやインターネット、クラウドはいずれもその代表例である。しかし、生成AIの登場は、それらとは性質が大きく異なる。AIは単なる便利なツールではなく、企業の意思決定や業務設計そのものを変える力を持っている。この発想を「AIファースト経営」と呼ぶ。
AIファースト経営とは、「まず人が行い、AIが補助する」という従来の考え方ではなく、「まずAIに任せられることは何かを考え、人は人にしかできない仕事に集中する」という経営思想である。AIを既存業務に付け足すのではなく、AIを前提に会社の仕組みそのものを設計し直そうという考え方である。
この変化は、インターネットの普及以上に大きな転換点になる可能性がある。1990年代、多くの企業は「ホームページを作る」「メールを導入する」というレベルでデジタル化を進めた。しかし、後に成長した企業は、インターネットを前提に事業モデルそのものを作り直した企業だった。同じことがAIでも起き始めている。
その象徴が、Microsoftである。同社は生成AIを検索、文書作成、表計算、会議、プログラミングなど、ほぼすべての業務に組み込み始めた。AIを一つの製品ではなく、働き方そのものを変える基盤と位置付けているのである。語学学習サービスで知られるDuolingoは「AIファースト」を経営方針として掲げ、教材作成や学習支援にAIを積極的に活用している。ECサービスを提供するShopifyでは、社員が新しい人員を求める前に、「この仕事はAIで代替できないか」を検討することを基本姿勢としている。こうした企業では、AIはIT部門だけの話ではなく、経営戦略そのものになっている。
日本企業はどうだろうか。生成AIを議事録作成やメール作成に利用する企業は増えているが、多くは「業務効率化」の段階にとどまっている。もちろん、それも重要である。しかし、AIファースト経営が目指すのは、その先である。営業、商品開発、人材育成、経営判断などを含め、「会社全体をAI時代仕様に作り替える」ことが本質なのである。
AIがすべてを決めるわけではない。経営理念を定めること、人の心を動かすこと、倫理的な判断を下すこと、長期的なビジョンを描くことは、依然として人間の役割である。だからこそ、AIが得意な仕事と、人間にしかできない仕事を見極める経営者の判断力が、これまで以上に重要になる。AIファースト経営は、「AIを導入するか」という問いではなく、「AIを前提に会社をどう設計し直すか」という問いを企業に突き付けている。これはITの問題ではなく、経営そのものの問題である。
歴史を振り返れば、蒸気機関は工場を変え、電気は都市を変え、インターネットは情報社会を築いた。そして今、AIは企業の意思決定や働き方、さらには経営の考え方そのものを書き換えようとしている。AIを一時的な流行として捉える企業と、新しい経営の前提として受け止める企業では、数年後に大きな差が生まれる可能性がある。
ビジネスパーソンに求められるのも、「AIを使えること」にとどまらない。AIと協働することを前提に仕事を設計し、自らの価値を高め続けることである。AIファースト経営とは、企業だけでなく、一人ひとりの働き方にも発想の転換を迫る、新しい時代の経営思想といえる。
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