2026年5月25~29日(教養講座:高市現象の研究)
~~~ 長谷川塾メルマガ 2026年5月25日号(転送禁止)~~~
***デイ・ウォッチ(22~24日/コメントも参考にしながら自分の考えをまとめましょう)
◎カンヌ映画祭 最優秀女優賞に岡本多緒さん 日本人初 | NHKニュース →岡本多緒さんが日本人初の最優秀女優賞に輝いた。千葉県出身の41歳。14歳でモデルデビューし、2006年にフランスにわたって国際的に活躍してきたので、国内での知名度は高くない。受賞作は濱口竜介監督の「急に具合が悪くなる」。6月19日から公開される。
◎競馬「オークス」 今村聖奈騎手が日本人の女性騎手初のG1制覇 | NHKニュース →こちらも日本人女性初。G1制覇騎手が誕生した。今村聖奈さんは、滋賀県出身の22歳。父親が元騎手で、子どものころから騎手を志した。2022年、中央競馬で10人目の女性騎手としてデビューした。G1レース挑戦は3回目。オークスは牝馬のレースだが、「これからも彼女と楽しく走りたい」と話した。
◎トランプ大統領 イランと「最終調整の段階」詰めの協議続くか | NHKニュース →手こずったイランから手を引き、キューバに注力しようということではないか。トランプ氏は大統領として名を残したい願望が強い。オバマ大統領のイラン核合意を廃棄したが、レガシー作りに失敗した。のど元のキューバを友好国にする試みは誰もできなかった。何でも武力で解決しようという最近の姿勢が恐ろしい。今朝の投稿では「急いで合意しなくてもいいと指示した」という。また発砲事件があった。周囲も騒々しい →ホワイトハウス近くで発砲 容疑者の男死亡 大統領に影響なし | NHKニュース
◎辺野古沖転覆 “高校の教育内容は政治的中立性に違反” 文科省 | NHKニュース →岸田政権や石破政権ではこうした対応はしなかっただろう。安全対策は徹底すべきだが、「教育の政治的中立性」は分けて慎重に考えた方がいい。特定政党の支持を求めたわけではない。政府に反対する異論は許さない姿勢に見える。不倫の文科相が責任者でいいのかという意見も聞こえそうだ。
◎大相撲夏場所 小結 若隆景が優勝 令和4年春場所以来2回目 | NHKニュース →上位陣不在の春場所は、31歳の若隆景が4年ぶりに優勝した。大関の霧島が場所を引っ張ってきたが、決定戦で簡単に負けた。来場所、横綱2人は出場できるかどうか、安青錦は大関を陥落して関脇でどうなるか。今場所のような状態が続くと、大相撲も苦しい。
◎兵庫 たつの 母娘殺害事件 42歳容疑者を公開手配 娘殺害容疑 | NHKニュース 兵庫 母娘殺害事件 容疑者「人殺した」も警察 事件把握できず | NHKニュース →兵庫県たつの市の母娘殺人事件で、警察は隣に住んでいた42歳の男を指名手配した。殺人の発覚前、男は警察に「人を殺した」と話していたが、警察は事件を把握できず逮捕できなかった。動機が焦点だが、奇妙な事件だ。
*** 「今日の名言」(気に入った言葉を探してみましょう)
◎吉野源三郎(編集者、児童文学者。1981年5月23日死去、82歳)
「尊敬せずにはいられない美しい心根や、やさしい気持ちのあることを知ったのは、君にとって、本当によい経験だった」 「もしも君が、学校でこう教えられ、世間でもそれが立派なこととして通っているからといって、いわれたとおりに行動し、教えられたとおりに生きてゆこうとするならば、君はいつまでたっても、1人前の人間にはなれないんだ」 「僕たちは、自分で自分を決定する力をもっている」 「自分ばかりを中心にして物事を判断してゆくと、世の中の本当のことも、ついに知ることができないでしまう」 「ひとつのわかりきったことを、どこまでも追いかけて考えてゆくと、ものごとの大事な根っこにぶつかることがあるんだ」 「人間として、自尊心を傷つけられるほど厭な思いのすることはない」 「世間には、悪い人ではないが、弱いばかりに、自分にも他人にも余計な不幸を招いている人が決して少なくない」 「肝心なことは、自分が本当に感じたことや、真実心を動かされたことから出発して、その意味を考えてゆくことだ。何かしみじみと感じたり、心の底から思ったりしたことを、ゴマ化してはいけない」
*** 今週の教養講座(高市現象の研究①)
日本記者クラブは、「高市現象と日本の政治」というタイトルで、有識者を招いた講演シリーズを開いています。これまでの男性首相にはないスタイルを貫いています。タカ派政策に対する警戒感がある一方で、高い支持率を維持しています。これまでの日本政治であまりみられなかった現象です。5人の講演(要約)を紹介します。動画のURLも併記したので、関心のある方はご覧ください。
【1】米重克洋JX通信社代表取締役 「勝ち馬を推すネット地盤」 動画→「高市現象と日本の政治」(1) 米重克洋・JX通信社代表取締役 2026.4.3
今回の衆院選を考えるうえで重要なのは、自民党の大勝を「高市人気」だけで説明しないことである。自民党の比例得票率は高かったが、小泉郵政選挙の水準を上回ったわけではない。にもかかわらず議席が大きく伸びたのは、複数の票の移動が同時に起きたためである。
第1に、自民党は無党派層を最も多く獲得した。高市政権の発足により、自民党に勢いが生まれた。第2に、公明党票の多くは自民党から野党側へ移った。第3に、国民民主党や参政党に流れていた保守層の一部が、自民党に戻った。第4に、立憲民主党の支持層の4割から5割ほどが中道改革連合に投票しなかったと見られる。結果として、自民党には入ってくる票が多く、公明票が抜けても大きな打撃にならなかった。一方、中道改革連合は足場が崩れ、野党第一勢力としての存在感を十分に示せなかった。
自民党の勝因の1つは、若い世代、現役世代の支持を取り戻したことである。岸田政権後期から石破政権にかけて、自民党は若年層の支持を大きく失っていた。その主因は政治と金の問題だけではなく、物価高や経済政策への不満だったと考えられる。若い世代ほど生活や将来への不安が強く、経済政策への関心が高い。そこに高市政権が登場し、安倍政権を支持していた層が自民党へ回帰した。
もう1つの大きな要因は、ネット地盤である。テレビや新聞中心の情報空間から、スマートフォン、SNS、YouTube中心の情報空間へ移行が進んでいる。とくに50代以下では、ネット利用時間がテレビ視聴時間を上回る。従来の地域組織や人間関係に基づく「リアルな地盤」だけではなく、SNS上の発信力やインフルエンサーの影響力による「ネット地盤」が、選挙結果を左右するようになった。
高市総理は、このネット地盤に強い政治家である。YouTube上では高市氏に好意的な動画が多く再生され、人柄やキャラクターへの好感が広がった。一方、中道改革連合については、ネット上で否定的な情報が多く流れた。立憲支持層が中道にまとまらなかったのは、創価学会や公明党への拒否感だけでなく、中道改革連合を積極的に選ぶ理由を見いだせなかったことが大きい。
今回の選挙は、メディア環境の変化が政治の構造を動かした選挙である。今後の政治分析では、世論調査や出口調査に加え、ネット上の情報接触と有権者の動きを見ることが欠かせない。
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